Howdy from Australia
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今日は朝からいいお天気だった。洗濯物も掃除も午前中に大急ぎで済ませ、出かける準備。友達と11時半に駅で待ち合わせをしていたのだが、彼女から「着いたよ!」と電話があったとき、私はまだ郵便局の中で小包を送る手配をしていた。
先日お世話になった友達のお母様と親戚の方に、悩んだ末オーストラリアのお土産を送ることにしたのだった。本当は日本の今が旬という味覚を国内発送してもらえるよう、ネットで申し込もうと思っていたのだけど、クレジットカードもない私にはそれも無理。
そこで選んだのが、Jurlique の製品。何といってもMade in Australia だし。貧乏学生の頃は窓ガラス越しに値段を見ただけで、「まじっすか…」と素通りしていたけれど、今回はどさくさに紛れて贈り物以外に自分用も購入してしまった。
郵便局で用を済ませ、友達のいるバス停まで慌てて走って行くと、友達が私を見つけて手を振りながら歩いてきた。マレーシア人の彼女はエンジニアで、彼女の勤める会社が同じビルの中にあるため、朝のバス&エレベーターがいつも一緒。最初は挨拶を交わす程度の仲だったけれど、「週末にでも会いたいね」と言っていたのが、単なる社交辞令で終らず、こうやって実現することに。
一緒に飲茶を食べに行ったのだが、彼女は広東語、中国語、英語、マレー語と四ヶ国語が堪能なので、とても助かった。というのも、お店は長蛇の列で番号札をもらって待っていたのだが、おしゃべりに夢中になっていたせいか、注意していたにもかかわらず、順番を聞き逃してしまった。私が尋ねたら「その番号はもう呼び出ししたわよ。」と冷たくあしらわれたが、友達が広東語でどわぁーっと何か言ったら、その一秒後には席を用意してくれた。それって…。
飲茶の後は、アジア系のスーパーやらデパートやら、お気に入りのパン屋やら、ぐるぐるぐるぐる見て回った。帰る頃には二人とも買い物袋を重たいぐらい提げていた(←お腹一杯といいつつも、食料品ばかり購入…)。あっという間に夕方になり、最後はカフェでカプチーノを飲んでから別れた。散々歩いたわりに家に帰っても夕食を作る気にもなれないほどの満腹感。これが何を物語っているか考えるとちょっと恐ろしいのであった。
2004年10月07日(木) |
【シドニー散策 Cremorne】 |
私が通勤用に購入している定期券は決して安くはないけれど、バス、電車、フェリー兼用なので、週末にどこかへ出かけるときには非常に便利。留学生時代は、週末といえども思いっきり息抜きできることが少なく、さながら宿題をせずに後ろめたい思いをしながら遊ぶ子供のような心境だった。
でも、今は週末ともなると仕事のことも一切忘れて思いっきり楽しめる。8年も住んでいるくせに、意外と知らない場所や行ったことのない場所が多かったりするので、身近な所から友達とシドニー散策を始めた。運動靴で細い道や坂を額に汗がにじむほど歩く。すれ違う人々の表情も生き生きとして見える。
青い海、青い空、オペラハウス、ハーバーブリッジ、遠くに見えるシドニータワー、岩に打ち寄せる波の音。友達と交わす言葉も少なくなり、ただただ景色に見惚れるのであった。
同じ新規契約社員の仲間が一人辞めることになった。明日が最後の出勤となる。先週、彼女から「他の仕事に採用が決まったの。そっちの方がお給料もいいし、正社員だから。」と打ち明けられとき、「おめでとう!よかったね!」と、言いつつも、内心複雑だった。
面接であれだけ「研修後に辞められると、あなたの代わりになる人はいませんから、契約期間内に辞めることだけは避けてください」と念を押されていたのに、「一週間前に連絡すれば辞められる」と割り切るのは、私にはちょっと理解しがたい。永住権も職業経験もない自分を雇ってくれた今の会社に義理もある。
でも、「契約期間が終った後の生活を誰が保障してくれるのかと考えたら、この会社に留まるわけには行かないし、罪悪感はあるけれど、正社員という願ってもない機会を手放すわけにはいかない。」という、友達の言い分も一理あるなと思う。
それで、さすがオーストラリア!と思ったのが、上司も人事も皆、「安定した職が見つかってよかったですね。私があなたの立場でも同じ決断をすると思います。おめでとうございます。今後のご活躍をお祈りします。」と、彼女を祝福したこと。辞める方も救われるというもの。よかった、よかった、いやみのひとつでも言われて悔恨を残して去るのもお互いに気分もよくないだろうしね。
それで、彼女のやり残した仕事は誰が引き継ぐのかという問題については、残った人間が手分けしてやるということで落ち着いたらしい。残業でもして小金を稼ごうかな。
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