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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
幹部育成をしているお客様から、「どのようにしたら理念が浸透するのか」という質問を頂いた。そこで経営者の想いを伝える5分の VTR を見てもらった。その中には創業当時の話が出てきた。コストを抑え、寝る間もなく休みなく働いたというシーンがあった。そして「社員にはそんな思いをさせたくない」という言葉が続いた。そこに働きやすい会社を作る思いが溢れていた。歴史を学ぶのは過去ではなく、未来を知ることだという言葉がある。歴史から得るものは教訓だ。同じようなことを繰り返さないためにどう生きればいいか。そのヒントが多くあるからこそ、人は社史をまとめ VTR にし、社内でシェアする。そうすれば創業の精神は社内伝わるはずだ。
結局、主体性発揮のために必要なものは何か。上の人が現場の社員に任せ、見守る。これが一番肝要だ。現場作業者からコンダクターに変わることが、責任感を感じさせ、仕事を丁寧にさせるのだ。では、コンダクターにとって大事な仕事とは何か。一つ目は弾きたくなる図面を持っていること。二つ目は一人一人に役割分担を与えること。そして三つ目は、良い人間関係を作ることだ。良い人間関係を作るには、一人一人の話をよく聴くこと。こんな当たり前のことに、やっとたどり着いた。
変化の3つ目は「付き合う人を変える」だ。これに対し、社長は次の変化を指摘した。従来はトラブルがあると、社員は社長に相談に来た。ところが最近は社長のところに相談に来なくなったと言う。現場の係長たちは係長同士で話し合い、どうしようかを考えるようになった。単なる実作業者からコンダクターに変わったのだ。社長曰く「休みの日にぼーっとしてることが減ったのではないか。明日どうしようか?ということを考え始めているのではないか」と言う。トラブル時に縦のラインでなく横の相談が増える。これは組織が活性化する秘訣である
変化の第2は「居場所を変える」である。居場所が変わったのは、部長の部下の係長たちだ。3人の部長は、作業者からコンダクターに変わった。これによって部下たちが、現場で部長の代わりを務めるようになった。今までは後ろから見ているだけだったが、前に出て現場で起きることを見る。そうすると、責任意識が何倍も強くなった。部長不在時にトラブルが発生したとき、「このような時になぜ電話してくれなかったのか」と非番の係長が言うようになった。さらに4つあるラインのうち、ひとつのラインが動かなくなってしまった時に、残り3つのラインのみを動かして今作るべきものは何かを考え、現場に指示を出すようになった。係長と部長は目的・目標・課題を共有しているので、部長たちが現場仕事を任せることで、自分の役割責任を自覚するようになった。居場所=立ち位置が変わるとこんな変化が起きるのだ。
部長研修をさせていただいている某社で、最近生産性が飛躍的に上がった。その変化を、高野さんのいう「人が変わる3要素」に照らして考えてもらった。�〇�間の使い方がどう変わったか。部長たちはこれまで現場に入ることを何より優先していた。しかし、今は人に仕事を振って、現場での仕事を減らした。その時間で部下を承認したり、コスト削減のためにデータを見て意思決定をする時間にあてた。PDCAのCをちゃんとやることができるようになった。つまり、�兇了�間を確保している。現場に入るのは、問題意識を持ってからだ。社長はこの変化を部長が「作業員からコンダクターへ変化した」と表現した。
高野さんの話で、人が変わる三つの条件を聞いた。彼が、大前研一さんの奥さんにそう言われたという。�〇�間の使い方が変わる ��付き合う人を変える �5鐓貊蠅鯤僂┐襦�このような切り口で人が変わる原因を考えたことがなかったので、素晴らしい気づきを頂いた。私の場合、このような切り口を得ると一気に視界が広がり、すべてのものがつながっていく。本当にありがたい。
高野さんは、「モノが売れない理由はたったひとつしかない」と言う。それは「あなたから買う理由がない」から。モノを売っていたら誰から買っても同じだ。だからモノを売っていれば、その人じゃなくてもいいのだ。ただし、コトを売っていると、それはその人からしか買えないものになる。リッツカールトンでは、バレンタインデーにフロア毎で微妙に異なるチョコレートの香りを流すと言う。こうしたコト作りは、「いつか行きたい」「また行きたい」と思わせる秘訣だ。
高野さんは、リピートオーダーを取るためには、お客様のために必要以上にお金を使うべきだと言う。すると、そのお客様がお友達を連れてやってくる。お客さんから「どうやってお金を取るか」それば狩りを考えていると、お客さんは去って行ってしまう。お客さんのために一生懸命時間を作り、そこに相対するとそのお客様が友人を連れて帰ってくる。私にはその姿勢が足りないのかもしれない。
情報編集力を高めるスキルトレーニングとして、高野さんは五つのスキルを上げた。コミュニケーション力、ロジカルシンキング力、シミュレーション力、ロールプレイング力、プレゼン力である。これを聴きながら藤原和博さんが「よのなか科」の授業の中で必要な3要素「プレゼン力」「ロールプレイング力」「ディベート力」を思い出した。私はディベートよりは「ファシリテーション力」が必要ではないかと思う。これらは自分の価値観を見定めないと高まらない。価値観を持たないと誰かに振り回されてしまう世の中になったということだ。
ホスピタリティに必要な能力を、高野さんは情報編集力だと言う。情報の収集力と情報処理力は AI でできる。ただそれを編集することは AI にはできない。編集時に一番重要になるのは、編集者の価値観だ。どのような価値観・切り口で編集していくかである。この価値観は経営で言えば理念になる。経営理念が固まっていないと、情報編集力が弱く、何をするべきかの気づきが乏しく、結果的には他社の真似をして終わりということになる。価値観をしっかり持つことは自らの情報編集力を高めるなのだ。
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