V字経営研究所・酒井英之の4行日記
DiaryINDEX|past|will


2020年04月11日(土) コロナ禍で考えたこと11・経営理念が語る「ここに打て」

日本の上場企業で、定款に理念を盛り込んでいる会社が何社あるかご存知ですか?正解はたったの9社。エーザイはその中のひとつです。定款に『ヒューマン・ヘルス・ケア(hhc)』と書かれています。同社では社員全員が、仕事時間の1%を患者さんと喜怒哀楽を共にするために使う「hhc活動」が習慣づけられています。小児がんの子供ためにアンパンマンに扮して勇気づける社員がいます。末期がんのおばあさんの足を洗ってあげることで勇気づける社員がいます。嚥下困難の認知症当事者のそばにいた社員は、その人がゼリーを飲み込むのを見てアルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」のゼリー製剤を開発しました。内藤社長は、hhc活動はゴルフと同じだといいます。ゴルフでは、いつでも『ここに打て』と言われるフェアウェイがあります。お客様に寄り添っていると、『ここがゾーンだ。ここに打て』と、経営理念が語りかけてくるのだといいます。hhc活動をするようになってから海外でエーザイを知らなかった人たちの入社希望者が増えました。「寄り添う」を掛け声だけでなく、習慣にできる会社がお客様も社員も新人も惹きつける時代ですね。


2020年04月10日(金) コロナ禍で考えたこと10・社長が講師にになって教える会社

「あのときやっていた事業は、実は自利。お客のことなんかまったく考えていなかった。ただ、儲けたい一心。だからうまく行くわけないわな……」某社で社員を集めて行われている「心を高める勉強会」。こんな話をする講師は、社長自身です。社長が伝えたいのは、稲盛さんの有名な「人生・仕事の方程式=能力×考え方×熱意」。ポイントは、考え方。自利で考えるなら(−)、利他で考えたなら(+)。「自利のために始めた事業はみんな失敗」「利他の心で始めた事業は全部成功」自分の体験談をそのまま語るので他の誰が語るより面白いし、説得力があります。社長自らが講師をする会社は社員の考える方向が揃います。何より、誰よりも社長が勉強します。だから、どこも好業績なのです。


2020年04月09日(木) コロナ禍で考えたこと09・挑戦する場所

和菓子で有名な「たねや」には、近江八幡に「ラコリーナ」という施設があります。年間300万人も訪れる集客スポットは、自然があふれています。作った動機は、業者からよもぎを仕入れた時にそのよもぎが農薬まみれだったこと。「安全安心の材料でお菓子を作りたい。自然とともに生きる。やっぱり自然が一番だ」そう考えた「たねや」の山本社長は、滋賀県の近江八幡に農園を作りました。「たねや」は50年後も100年後も存在していきたい。永源寺農園のあるラコリーナは「たねやの生き方がわかる、たねやが挑戦する場所」だといいます。その強い意思をビンビン感じる刺激的な空間。挑戦する場所が明確なのは、いいですね。是非一度、訪ねてみてください。


2020年04月08日(水) コロナ禍で考えたこと08・やらない仕事を決める

理念があると自分がやりたい仕事・やるべき仕事とやりたくない仕事・やってはいけない仕事がはっきり見えてきます。名古屋市にあるお掃除会社のアクションパワーのキャッチフレーズは、「笑顔を届けるお掃除会社」。それゆえ、同社には「やらないと決めている」仕事があります。それは「笑顔に繋がらない仕事」と「笑顔を見ることができない仕事」。「笑顔に繋がらない仕事」とは高所作業など、社員が危険を感じるようなご依頼。「笑顔を見ることができない仕事」は大手ビルメンテナンス会社の下請けの依頼。これだと、ビルオーナーに笑顔を直接届けることができません。こうした選択をすると、金額的には大変魅力的な仕事の依頼をお断りすることもあります。それでもブレないでいると、その笑顔が同社のブランドになって、「お願するのなら、アクションさんが良いな」というファンを増やしています。「○○をする」と決めるときは、同時に「××はやらない」も決める。エッジが立つと自信がついて、ずっと仕事が楽しくなりますね。


2020年04月07日(火) コロナ禍で考えたこと07・きれいな音ですね

遠隔医療を研究している医師から次世代の聴診器の話を聞きました。今、医師が患者の胸に直接聴診器を当てていますよね。それをスマホでやっちゃう。患者が自分のスマホを胸に当てて音を飛ばし、それを離れた場所にいる医師がスマホで聴くことが出来るアプリです。もちろん、患者自身も自分のスマホでその音を聴くこともできます。今の遠隔医療は、患者をカメラで写し、話をするだけ。これだとつながっている感に乏しいですよね。が、ここに心臓の鼓動が加わり、それを聴いた医師から「綺麗な音ですね」と言われたら、患者はどれだけ安心するでしょう。使う人の「ひと言」が頭に浮かぶ商品はステキですね。誰かを安心させるための聴診器+スマホ。こんな人に優しい理念型の商品が、早く開発されればいいですね。


2020年04月06日(月) コロナ禍で考えたこと06・あなたは技術者だ

「皆さんはJR東日本の新幹線のメンテナンスを掃除という面から支える技術者だ」新幹線をたった7分で掃除する「7分間の奇跡」としてハーバードビジネススクールでも取り上げられたJR東日本のお掃除スタッフ「テッセイ」。そのリーダーの矢部さんの言葉です。テッセイの仕事は、掃除。かつてそれは、心無いお客が自分の子供に「勉強しないとああなるのよ」と言うほど3Kの象徴でした。ところが、矢部さんは、冒頭のようにこの仕事の価値を再定義します。テッセイたちはたった7分で新幹線をきれいにし、一列に並んで新幹線に礼をし、困っているお客様に積極的に声掛けをし実に生き生きと仕事をしています。仕事の定義ひとつで、人は変わります。「あなたは技術者だ」と言われたら、なんだか嬉しいですよね。人は「技術者」と認められると、常に改善提案を考えることに誇りを持つようになるのです。あなたの会社の仲間は何の技術者ですか?


2020年04月05日(日) コロナ禍に考えたこと05・ピンチをチャンスに変えられる会社

「ピンチはチャンス」と言います。会社の事業は、お客様のニーズに合わせて目まぐるしく変わるのが世の常です。が、社員は一度覚えたことをなかなか変えたがりません、そのため「どんどん変わっていくことをどうやって社員に分かってもらうか」。これが経営者の悩みの種になります。例えば社長が「新工場を建てるぞ!」と言い出しても、多くの会社で「やらないほうがいい」「時期尚早でしょう」などの反対意見ばかり出ます。そこで、恵那市にある銀の森コーポレーションの渡邊会長は、会社のスローガン「寝ても覚めても新たな試み」とし、社内の目立つところに掲げました。変化の必要性を社員に伝え、変わることに積極的になるようへの働きかけです。その言葉を聴いたとき、あなたはどんな気持ちになりますか?銀の森コーポレーションは、冷凍おせち料理や冷凍ピザのパイオニア。ピンチに強い会社は日頃から意識を鍛えているのです。


2020年04月04日(土) コロナ禍で考えたこと04・仕事好きの社員を育てる

リーダーの仕事は仕事好きの社員を育てること。たとえ今の仕事がつまらない仕事に見えても「これは素晴らしいことなんだ。私達はすごいことをしているのだよ」と伝えられたら、その社員は頑張り続けることができます。京セラの稲盛さんのエピソード。粉塵舞う熱いセラミックの工場で、社員が「こんなことやって何になるんですか?」と文句を言って辞めていきます。そんな社員に、社長の稲盛さんは語ります。「自分達は今、世界で誰もやったことがないことをやろうとしている。そのために頑張ろうじゃないか」。社員には「キツイ、危険、汚い」の3K仕事も、社長には「好奇心、向上、貢献」の価値ある3K仕事だったのです。社員が辞めてしまうのは、その価値が見えていないか、見えていたとしても、「本当にそんな価値があるのですか?」と信じていないだけ。だから、何度でも繰り返し伝えます。
どんな職場でもそうした価値を見つけ「これは価値のある仕事なんだよ」と繰り返し語るリーダーが、仕事好きの社員を育てるのです。


2020年04月03日(金) コロナ禍で考えたこと03・なぜ日本のものづくりは弱くなったのか?

日本のものづくりが弱くなったと言われますが、いったい、ものづくりの何が弱くなったのでしょう?ものづくりは、一般に以下の5つのSTEPをたどります。�‐霾鷦�集 ��課題抽 �2歛蟆魴荳�立案 �げ歛蟆魴茲亮孫圈´ド床繊,海里Δ措紊�なったのは……�,鉢◆B膣覿箸離沺璽吋奪拭爾燭舛廊�の腕ばかり磨いています。マーケティングは技術です。理論化されているため、誰でもできるし、簡単に模倣されてしまいます。それよりも、�◆�これができる人がいません。そこを育てないと、イノベーションは生まれません。では�△�できる人を育てるにはどうしたらいいのでしょう?まず、今日の社会的な課題を整理します。次に、それに対してわが社に何ができるのかを考えます。従来、この社会的な課題は、大変複雑で見えにくいものでした。しかし今は、これを17つに整理した世界共通のものがあります。SDGsです。社長がその中のひとつを取り上げて「これを解決するのは自分たちの仕事」と決める。そうすると、社員はそのために必要な�,鮃圓ぁ△錣�社に求められている課題に気づきます。SDGsは日本「ものづくり」を復活のカギ。Withコロナの時代でも、忘れたくないですね。


2020年04月02日(木) コロナ禍で考えたこと02・サービスは掛け算と全社員経営

サービスは掛け算だといいます。「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」「おいしかったよ」「ありがとう」という、小さな感謝とコミュニケーションの積み上げです。ところが最後のお金の受け払いや見送り方がゾンザイだと、それだけでイメージは全て崩壊。掛け算だから、何かが0だと「×0=0」となり、一気にご破算。二度と来たくない店になってしまいます。サービスは全社員で作り上げるもの。だから常にベクトルあわせ、心あわせが必要です。100年の恋は一時。ビジネスも同じですね。


酒井英之 |MAIL |HomePage

My追加