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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某不動産会社のビジョン開発コンサルをすることになった。同社は年に一度「感謝祭」を開催するが1000人もの人が参加すると聞いて驚いた。顧客はもちろんだが、周辺住民も大勢やってくるという。また同社は、自分のお客様たちの写真を年間カレンダーにしていた。施主と生涯の付き合いになる住宅会社がOB客を大事にするのは珍しくはないが、一見性の強い不動産屋がそこまでやるのを聴いて驚いた。
同社の働き手の主力は地元の主婦・パートさん。モニュメントの横に掘られた手形は、これまでこの工場でおせちを製造し、卒業していかれた人たちのもの。同社の渡邉会長は「元パートさんたちが、お孫さんの手をひいて、おばあちゃんは昔ここで働いていたんだよ」と、自分の足跡を語れるように作ったと言います。これまで会社を代表するマイスターの手形を飾っている会社を見たことはあったが、勤続3年以上のパートさん数百名の手形を掲示する会社は初めて見た。同社のスローガンは「寝ても覚めても新たな試み」。その挑戦心と心根の温かさに感動した。
宅配便で毎月ソーセージを購入している。とても美味しく、かれこれ10年くらい買い続けている。が、これを止めることにした。理由はクール宅急便。これだと受け取るときに自宅にいないといけないが、不在がちであるため宅配屋さんに2度配達をお願いしないといけないからだ。今の時代、宅配屋さんに出直しを要求するのは大変心苦しい。つまり、モノが良くても何月何日の何時に届くかわからないものは買いたくないのである。しかし、当の総セージ会社はそんなことは知らない。せめて要望はこちらに…なんて機会があればいいのだが、それを言う機会もない。物流の問題が、縁の切れ目。本当にCSを獲得するのが難しい時代だと思う。
佐藤可士和さんはヤンマーのCIを手掛けた時、ヤン坊マー坊の天気予報を辞めたという。佐藤可士和が描く新生ヤンマーにあのイラストのイメージはそぐわず、現状が正しく伝わらないからだという。このエピソードに一時期強烈に愛されたイメージも、今の自分が今を共に生きる誰に必要とされたいかを考えどんどん変わっていく必要があるのだと感じた。
渡邉会長は「客はモノは買いたくない。買う理由がない。たくさんのお土産を買っても渡す相手もいない。買う理由を作らないといけない。それには物語(ストーリー)を作る必要がある。作った物語を伝える必要がある」と語る。今、モノ(特に食料品)には、様々な作り手のメッセージが込められている。みやじ豚の豚に宮治さんの想いが込められているように、人は商品を消費しながらメッセージを受け止め、考え方や行動を変える。これを旅館でやっているのが里山十帖だ。銀の森には、どんぐりを使ったクッキーがあった。作っているのは2匹のリス。森を伝えたいのだという。ディズニー並みにストーリーに投資する会長の姿勢がすごいな、と思った。
渡邉会長はおせちを「涙を流して喜んでもらえるところで売りたい」という。おせちを海外で、特にヨーロッパで見せると「ビューティフル!世界の7不思議のひとつ」とまで言われるそう。その言葉が社員の励みになるという。それを聴きながら「自分も独立したのだから、金のために働くのは辞めにしよう。涙を流して喜んでもらえる会社のためだけに働きたい」と思った。それには「商品が尖らないといけない。そして、それがお客様に深く入り込まないといけない」。その絞りが難しい。
おせち料理メーカーの銀の森コーポレーションの渡邉会長の講演を聴いた。同社は年がら年中おせちを作り、冷凍工場に保管する。そして年末に宅急便で一気に顧客に22万セットも配送する。協力しているのはヤマト運輸だ。長年ヤマトと一緒にやってきたから協力が得られているが、今からおせち業界に参入すると、この宅配協力が得られないだろう、と会長は言う。確かに年末の荷物集中時にさらにその時だけの取引がありがたいはずがない。こちらにも物流の限界=ビジネスの限界の構造が見えた。
アクションパワーの魅力の第五は、ユニホーム。ひとめでアクションパワーとの人だとわかる真っ赤な頭巾とエプロンのユニホームを着用。マスコミに出るときも常にこのスタイルで登場。ただし、「あの家は家政婦を雇っている」と近所で評判になる事は避けたいところ。そのため、ユニホームを着るのはお客様の家の中だけ。出るときはユニホームを脱ぐことを徹底。こうした細かな配慮がお客様の信頼に繋がっている。
アクションパワーの魅力の第三は、「笑顔をお届けするおそうじ会社」のキャッチフレーズ。この言葉通り、お客様を笑顔にすることにこだわる。よってお客様を笑顔にできない仕事は断る。大手ビルメンテナンス会社から下請け仕事を依頼されたときは「笑顔になれないから」と断っている。また、自分たちをお客様にとって家に入らせていただける「特別な他人」と位置づける。留守宅に訪問することが多いが、誰もいない空間に向かっても感謝の気持ちを込めて入退室の挨拶を行う。これが「リピート率92.8%」の満足度に繋がっている。
アクションパワーの魅力の第二は、完全フルオーダーのサービスだ。会社説明の最初に示されたのは客数×客単価の式。競合のダスキンなどが「ちょっとした掃除」の客数で成功しているのに対し、同社は客単価を上げることで成功している。客単価アップの秘訣は「掃除(ハウスクリーンぐ)」+「片付け(家事代行)」の両方を請け負っていること。家事代行のフルオーダーだと「何でも屋」の要素が強くなるが、「モノにはすべて思い出が宿っている」とおいう。そのため行方不明のペット探しを依頼されることもあるが、そこまで請け負う覚悟が同社の魅力である。
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