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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
沢根スプリングの沢根社長はかつては量産市場から多くを受注していた。しかし、毎年のように行われる「今年の価格改定〇%」で利益が目減りしていく状態を何とかしたかった(一番安い受注は12銭だった)。そこで提供する価値をスピードにし、自分たちを時間提供業と位置付けた。そして取引の中心を小口とスポットに切り替えた。後発だったので、全国から幅広く受注する通販システムを持っていたからだ。こうして売り上げは小さいが、スピードで勝負する業態へと転換した。社長は創造と代謝が大事という。代謝こそが成長し続ける会社の秘訣だ。
沢根スプリング�蠅虜�底にある考え方におもわず唸った。それは以下の3つ。第一は「往復の考え方」。「恩を受けたら返せ」「教わったら教えよ」のお返しの精神。第二は「ずっと全力では走らない。それだと続かない。腹8分目の経営。自分のペースを守って高みを目指す」。第三は「外部の人と接する機会を増やす」。ものづくりの人はコミュニケーションが苦手。だから人と接する機会を増やすことで人を成長させることができる。理念の前に、こうしたベースにある考え方を持つことで、ぶれない経営ができてくる。
「日本で一番大切にしたい会社大賞」を受賞した浜松市の沢根スプリング�蠅鯔�問した。沢根社長は90分も熱弁を奮っていただいただけでなく、45分も前から自らが会場設営時にペットボトルのお茶を配っていただいた。このとき、冷えたものが届けるために、机の上にどんどんと置いとくのではなく来場者が来るたびに冷蔵庫から出して手渡ししてくれた。また、従業員の皆様もこの暑い中外に立って車を誘導してくれた。そのお迎えの姿勢に大変感動した。
「目標設定は感情で(情を添えて)、目標達成は理論で行う」。目標設定は「どうしてもやりたい」「達成させたい」「見直したい」「味わいたい」「負けたくない」「世界一になりたい」「同じような状態にしたい」などの感情から生まれる。一方目標達成は原因と結果の法則から逆算して取り組む。日本人はセロトニン効果で自己肯定感の弱い民族だ。だからこそ逆算でそこに近づくステップを組み立てる必要がある。
暑い。毎日暑い。クライアントの工場では150人が10分間、休憩を増やした。毎日10分の掃除の時間も休憩にした。そして毎日1本ポカリスエットを配るようにした。問題はこの後だ。この10分が残業になったら会社の損失だ。だから会社は10分/8時間=2%生産性を上げないといけない。ポカリ代金も余分に稼がないといけない。問題は幹部にその気づきがあるかどうか。幹部も「休憩が増えた」「今日はポカリないんですか?」と言っているようじゃ会社は進化しない。管理者がちゃんと気づき、「10分を取り返そう!」と伝えられる管理者が理想の管理者だ。
「社風を変える」をテーマに実践してきた某社。クレドの作成→クレドミーティングや、5Sの徹底を実践してきた。小さなことをコツコツと積み上げることで社風は変えられると気が付いたからだ。変わる人はすぐに変わった。しかし、全体のごく少数だが変わらない人は一向に変わらない。敏感な人は「変わらない人がいる」と聴くと「自分のことか?」と思うくらいだが、本当に変わって欲しい人が気が付かないままだ。そこがとても残念だと社長は言う。このような人には異動を伴う天地療法が一番効く。
15年近くお付き合いさせて頂いている会社の社長と話す。将来についてはご子息に移譲するか、社員から後継者を出すか、M&Aをしたい会社に売るか、いろんな選択肢がありまだ決めていないという。そのことは今は決めなくても、「会社の理念に人は付いてきてくれているので、誰が社長になってもこれを変えなければ人は付いてきてくれる」「会社を楽しくしていけば続く。良い会社をつくれば続く」という。選択肢が多いから、楽しいことしか続かない時代。その大局観を聴き素晴らしいと思った。
某社の社長にやりがいの定義を伺った。社長は以下の6点をやりがいの定義として挙げていた。「変化や成長が実感できる」「仕事が面白い」「意見を聴いてくれる土壌」「会社から大切にされている実感」「人間関係が濃密で仲が良い」「自分の仕事が社会で役に立っている」。このように遣り甲斐を定義したら、後はこれを社員が実感できるように、会社が施策を整えていけばいい。そうすることで会社はどんどん楽しい場所になる。やりがいの定義はとても重要だと感じた。
某社の社長に会社全体で「仕事を楽める」ように変わる秘訣を聴いた。社長はトップが月曜日の朝一番に感謝に来ることだという。上の人が「会社を楽しもう」と思っていることが、スタートだという。大臣出社の下では社員の士気も上がらないだろう。お出迎えは早く行っている人にしかできないことだ。上の人の温度が下の人の温度を決める。上の人の半分しか伝わらない1/2の理論があるが、楽しむチカラも、現場には上に人の半分しか伝わらないのだろう。
娘の高校野球の試合を観に行った。地元のCATVの中継車が来ていたが、その中継車のボディにはいわゆる萌え系のイラストが書かれていた。中継車を回す女子、ミキシングをする男子、インタビューをする女子のイラストだ。中継は地味な仕事だ。バックネット裏でカメラを回す人は、日陰もなく相当暑いだろう。それでもやり続けるには少しでも「仕事を楽しむ感覚」が必要だ。それをこの中継車は演出していて印象に残った。
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