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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
タニサケというわずか35人程度の小体ながら、経常利益率25%以上の超筋肉体質の会社の特徴を一言でいうと、従業員一人ひとりの存在価値を創り、高め続けている会社だと思う。社内でいくつも改善事例を見学したが、それらの改善は確実に尊敬と感謝を集める。また、それらを見える化した「ありがとうカード」「バースデーカード」「いいね!カード」「営業マンはがき3枚」などの仕組みがある。会長が「うちの社員はこういうカードを書いていますから文章はうまい」と表現したのには驚いた。そんな経営者に出会ったのは生まれて初めてだった。
塾の最後に、会長に感想を伝える時間があった。素直にお伝えしたところ、会長から「人を見て法を説くように」とのアドバイスをいただいた。相手のレベルに合わせて語れ、ということ。一緒に参加した会社は、中堅企業。一度に全社でやろうとすると失敗する。一部テストケースで先行実施し、それを徐々に広げるのがよいのでは、という話だった。また、他の会社にはやることを一つに絞ってそこに一点集中すること。チーム単位で実施し、落ちこぼれを出さないようにすることなどのアドバイスがあった。こういうアドバイスも私には大きな気付きだった。
松岡会長にはトイレ磨きは心磨きだと教えていただいた。朝一番からトイレ掃除をすると、ひとつの課題をやり終えた達成感があった。さらに、それによって他人のために何かを実践する楽しさを感じた。そして、自分がトイレを使用する時には、そこをきれいにしていただいた人への感謝を感じた。達成感と、お役立ちの喜びと、感謝。これがトイレ掃除の魅力だと感じた。
同社では個人の成績をグラフにし張り出すことはしないという。個人のグラフを貼り出すことは、生産性の低い原因はお前だ!と社員のせいにしている姿だから。同社は専門職を創らず、多能工化している。工場ではAMとPMで担当を変えている。機械の担当も1日1時間しかやらせないという。出荷業務は13時〜15時に経理担当が行う。多能工になることでそれだけ皆、それぞれの立場が分かり、前後工程の立場でモノを考えることができる。こうすることで制度的に「落ちこぼれ」がいなくなる。そして「一人の不便を皆で解決する」。その事例が多くなると、自ずと挑戦心と利他の心が強くなる。
提案件数が出る秘訣の第二はそれをすぐに行う「即行」。同社は改善提案1件につき300円支払っているがこの報酬を、同社は「会社を成長させてくれる『会社の成長費』」として、感謝して支払っている、また社員の人生を応援する「人生の応援費」として支払っている。社員から提案に力を入れている会社でも「こんなつまらん提案にも金を払うのかと思うと腹が立つ。だから中身を見る前に払う」という社長や「餌を与えなければ犬は芸をしない。それは人間も同じ」と語る口の悪い社長はいるが、会社の成長費・人生の応援費は提案する方も受け容れる方も気持ちがよくなり、「知恵無限・改善無限」を心底信じられるとてもよく考えられた考え方だと思う。
同社は一人当たり改善提案件数が年間70件強で全国トップクラス。松岡会長のお話を聴きながら、その秘訣を知ることができた。その第一はどんな提案も受け容れてまずやってみる、という「絶対肯定」の姿勢。これは社員を信頼・信用・尊敬している証である。不採用の場合でも「なぜだめか」のFBがある。FBを貰えば、新たな気づきを得て成長できる。この安心感が、従業員を提案するにさせるのだろう。
タニサケ塾の中には華厳寺の裏山に登り、地蔵参拝をするプログラムがあった。いったいなんで山を登るのか不思議だった。その山道には全部で32の地蔵があった。この日は大雨の影響で参拝出来たのは半分だけで下山したが、やってみて本当に良かったと思った。なぜなら、参拝の時、人生に感謝したい人の顔をひとり一人浮かべて地蔵さん毎にお礼を言って回ったからだ。お礼を言うことは気持ち良く、実に大勢のお世話になっているのだとよくわかった。半分では足りなかったので後日また、華厳寺に参拝しようと思う。
会長は受講者に以下のようなアドバイスを下さった。��30代は寝る間を惜しんで働くこと。早く出勤する人は周囲から好感を持たれる。�▲蹇璽鵑倭箸泙覆い海函B僂┐詢呂�大事。投資をするのは儲かってから。借金を平気でするのは何より恐ろしい。最近の若者は切れやすいが、我慢が足りない。�B┨垈�善。一日一日成長していると、「また会いたい」と言われる人物に成長できる。�ぬ鸞�は必ず守る。先約優先。周囲が信頼してくれる。�タ佑録佑砲茲辰橡瓩�れる。本から学ぶのは平面的で、人からは立体的に学ぶことができる。人生は先生探しの旅。先生と出会い先生を超えるように生きる。�β梢佑里燭瓩亡世鬚�く。50歳を過ぎたら以下に人を喜ばせられるかだ。本当の大人は人を喜ばせるために生きる
松岡会長は仕事がもらえなくなる言葉を教えてくれた。「あとでやるつもりです」「言われなかったので、聴いていなかったのでやっていません」「無理です」「わかっています」「もう限界です」。それを言った人は、より高い次元の仕事を貰う成長のチャンスを失う。成長は素直さに比例する。返事は0.2秒とか、庄やの厨房とフロアでの合言葉「ハイ、喜んで!」は有名だが、「ハイッ!」という返事が一番大事なのだ。
松岡会長は、成長を感じられる生き方をしよう、と訴える。その基本は「他人を喜ばせること」。他人を喜ばせると、幸福感に満ち人間が穏やかになる。すると、仕事を愉しむ力がついてくる。愉しむことで成長できる。結果的に「やらせる」が「やる」に変わる。ゆえに社員の主体性を引き出すには、「他人が喜んでいる」ことを伝えていけばいい。最初は強制的に何かをやらせても、「ほら、〇〇さんがこんなにも感謝していたよ−」。そのひと言で人はとてもやりがいを感じるものなのだ。
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