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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
日立建機のICTソリューションの状況を見学させていただいた。孫正義さんがICTが進むと産業の定義が変わると言っていたが、まさにそれを観た想いだ。日立建機はその名の通り建機メーカーかと思っていたが、今や安全性の向上、生産性の向上、コストダウンという建設業が抱える大きな課題に対し、建機のみならずICTで様々な支援をする建設支援業である。今の企業はハードを売るのでも、クライアントの成長に貢献するのでもなく、もっと広く「お客様の業界の課題解決に貢献する」課題解決業である。
大企業病の第5は、「結果へのこだわりのなさ」。結果を出すために頑張っているが、そのために何をするのか、「原因作り」が弱い。「本当にそれで大丈夫なのか?!」の追求も甘い。追及が甘いのは原因究明が甘いから。「不振の原因は、要は何なのだ。何を変えればいいのか」、の一言集約が甘いのである。適当にやるから、結果への関心も薄くなる。やはり、反省と原因究明は執着心の源なのだ。社長だけは常に結果が問われる。が、結果は仕掛けて待つしかない。だからこそ、現場は結果が出るような原因づくりとその確実な実行をしないといけない。
大企業病の第4は、「セクショナリズムという名の責任回避」。「あ、それはうち部門の仕事ではありませんから」と他部署に仕事を押し付けて知らぬ顔をする弊害だ。ある会社でB2Cビジネスを展開するB部門が赤字で苦しんでいた。B部門の復活には、一時的な安売りで顧客リストを増やし、後々リピートオーダーを得る作戦が必要だった。それを他部門は、Bがみんなの利益を喰っている、Bが穀潰しだと知っていたが助けようとしなかった。そこにB2Bを展開しているC部門の責任者が、「Bが自前で創れば高くなるが、うち(C)で創れば安くできる」と提案。結果的にB部門が息を吹き返す結果となった。こうした仲間のサポートが、どれだけB部門の人を勇気づけ、モチベーションを上げるか。わかっていない会社は多い。
大企業病の第3は「コミットメントの欠如」。何かをやるときに「いつまでにやります!」の納期を決めていないことが多い。会議の最初に「前回の議事録の確認です。A部門は、***するはずだったけど、できていますか?」と確認できる。これに対しA部門は、もしできていなければ「**できていません」と回答する。それを聴いた他の参加者が「何でだ!やると決めたじゃないか。他部署だって協力しているじゃないか。それを反故にするとはどういうことだ?」と噛みつく。こうして、A部門は反省し、ちゃんとやらなきゃ、となるのだが、これが可能になるのは「納期を決める」と「議事録を録る」ができたから。それのない組織が多すぎる。
大企業病の第2は「論争への恐れ」。誰かが何かをしようとするときに「それはおかしいだろう」と指摘することを恐れる。または「こうしたらどうでしょうか?」と提案することを恐れる。そして、「黙っていれば通り過ぎる」状態を待つ。指摘するには反論を覚悟の勇気がいるし、大所高所から見た「そもそも論」をちゃんと理解していないと、「ま、いいか」になってしまう。さらに提案した場合、「ならお前やってみろ」と言われるリスクがある。それらを回避するには「いい意見の提案と執行」を分離すること。「言った者負け」にならない仕組み作りが欠かせない。
クライアント社内で、自分たちは「言いたいことが言えない」大企業病にかかっているのではないか?との指摘があった。そこでX−TANKコンサルティングの伊藤嘉明社長のいう5つの大企業病を紹介した。第一は「信頼の欠如」。現場に権限委譲ができず、現場は何でも「持ち帰る」。上に聞かないと自分で判断ができないのだ。原因は「できない下」より、下に指示命令ばかりして、下の判断力を磨いて来なかった上にある。上は自分が「なぜそうするのか」の判断基準などの考え方を教える必要がある。
同社は毎年CSRレポートを発行している。企業の活動であり、財務内容こそないがディスクロージャー誌の意味合いもある。そのレポートからは、CO2削減量をグラフで示したり、クレーム・ミスの件数を掲載したり、社内に「マルワセキュリティハンドブック」があることを掲載したりして「この会社、規模の割には「�ー勸�の意欲と能力を最大限に引き出す ��地域と社会の関わりを大切にする �8楜劼紡个靴董�高付加価値・差別化サービスを提供する」の経営をめちゃくちゃまじめにやっているな」が伝わってくる。こうした活動のエビデンスを示すことで創客に繋がっている。さらに同じ理念の人と出会うことができる。そして経産省の「おもてなし企業選」にも選出され、良い人材が獲れる好循環を生んでいる。「見ていてくれる人は見てくれている」もの。「CSRは儲からない。が、敢えてキレイごとで喰いたい」と社長は語る。キレイごとで生きていきたい。その本音に、憧れを抱くのは私だけではないだろう。
マルワでは毎朝20分間の美化活動を行う。掃除ではなくピカピカにする、磨くという意味で美化活動と呼んでいる。同社の廊下には社員ひとり一人のスキルマップが張り出されているが、それを見ながら社員はお互いの同士で得意・不得意を把握し、お互いに補いあっている。また、同社では毎月月間MVPを投票で選ぶ。そして年間合計の中から年間MVPが選ばれる。年間MVPの賞金は10万円。が、もらった人はそれで周囲にご馳走するそう。毎朝の美化活動が協力し援け合う風土を育んでいるのだろう。
マルワで経営計画書を拝見した。社長は「自分の想いしか書かない。後の計画部分は全部社員が話し合って作る」という。多くの会社で経営計画書を拝見するが、それには概ね2種類あるように思う。第一は、社長の想い中心で構成されたもの。中身は殆ど行動指針で構成されていて、経営計画書というより経営方針書である。第二は、現場が何をすべきか行動実践計画中心のもので経営計画書だ。パートが多く、規律を主体とするサービス業の中小企業は前者で、権限委譲の進んだ大企業ほど後者に近くなる傾向がある。私が作成をお手伝いするのは後者のスタイルが多いが(前者はクレドという形で別で作成)、どっちが正しいかは置いといて、当社はそのバランスが取れているように感じた。
マルワ社内では委員会活動が盛んだ。ISO9001をベースにした品質委員会、14001ベースの環境委員会、27001ベースの情報委員会、さらに社内報を発行する広報委員会、そして社員交流委員会である。月1回、土曜日の会議日の業務時間内に1時間のMTGを行う。そして年1回、活動の発表大会を行う。発表大会では20分のプレゼン時間が与えられるが、驚くべきは、そこに外部の関係者を招いている点。そして採点させて、1位には5万円が授与される。委員会活動には全員参加しているが、全員参加とチームワークは中小企業の強みである。
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