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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
「社長の仕事は、イノベーションとマーケティングだ」とドラッカーは言った。それに継ぐのは人財育成と評価と会計だ。よって、何事もこの分野に置き換えることができるコンサルタントは社長にとって強い味方になることができる。ある取り組みが、いかに会計上の効果に繋がるのか。いかに人財育成上の効果に繋がるのか。先日、松本順市先生の著書を読みながら、社員ひとり一人の成長と全体の成長が数字化される仕組みを見て驚いた。こういうことが経営者を喜ばせるのだと実感した。昨日書いたようにトップから見れば数字に反映されない取り組みは、何もしていないのと同じである。何事も、数字を上げるための活動と紐づける。私もそれを愚直に追求していきたいと思う。
「トップから見たら、数字に反映されないものは何もしていないのと同じ」とは、あるカリスマ社長の言葉だ。こう書くと彼は利益の亡者のように見えるが、実は社員の幸せを第一に考えていて、皆の給料を守り上げていけることが一番したいことなのだ。そのため、何かしらのプロジェクトをすれば、利益に反映されることを望むのである。ゆえに結果を出すことに拘りのないコンサルタントは、退場するしかない。その厳しさを以て仕事に当たりたい。
「女性支店長は『承認力』が高い」。女性支店長の業績が良いのは「褒める」を多用するから。男性はとかく「結果承認」ばかりを追う。ところが女性は結果が出なくても、まずはそこにいてくれる「存在承認」や、そこに至るまでの「過程承認」、あと一歩まで迫ったことことによる「成長承認」、さらにそのことで広がった「可能性承認」、周囲への影響力に言及した「貢献承認」など、褒めて伸ばすことがとても上手い。自分のことを「褒められて伸びるタイプなので」こうした承認に敏感に反応する。結果がすべて、と言っている男性管理者は、その言葉を捨てないといけない。
「女性支店長は『空気を創る力』が強い」。ある金融機関で営業指導をしている。今年の対象は14支店。このうち、女性の支店長がいる店が4支店ある。そして、この4支店はおしなべて業績がいいのである。上期の成果発表を聞きながらその理由を考えた。主に2つあった。第一は「空気を創る力」。特に、落ち込んだときの切り替えが上手い。男は原因追求ばかりを繰り返しがちだが、女性はそれをそこそこにして「笑顔になりましょう!」と、雰囲気をガラリと変えてしまう。かわいらしいことを大人相手に大真面目にやる、幼稚園の先生のような力がある。そうやって凹みから脱出した支店が多くあった。
「安全第一というが、それだけでは弱い。同じいうなら安全第一、〇〇第二で第二を付けよう」。このとき第二は、第一かも?と思うようなものだとよりインパクトがある。トンネルの崩壊や橋の落下など信じられない事故がわが国でも多発しているが、何が第二かがハッキリすると、それだけ「第一」が際立つことになる。「安全第一、利益第二」「安全第一、マニュアル第二」「安全第一、納期第二」のように示せば、誰もが安全第一で仕事をするだろう。
「サービス業はバックヤードに投資をしないといけない」。中央タクシーのように儲ける仕組みを作ると、フロントの稼働率は98%になる。するとフロントに「売り上げでいくら稼げ」と言ってもそれ以上稼ぎようがないから、言わなくて済む。その結果、フロントの担当者は目の前のお客様へのサービスに集中できる。「オ・モ・テ・ナ・シ」第一を考える会社は、バックヤードに優秀な人材を配置することだ。そして、フロントにお客に集中できる環境を作り出すことである。
「売れないのではなく、売れなくしているだけ。売れるようにしよう」。宇都宮社長は、需要は創造するものだという。中央タクシーは戦略として、タクシーからより付加価値の高いジャンボタクシーへと販売の主流を映している。全130台中99台がジャンボだ。ジャンボは、乗り合い出こそ付加価値を生む。長野ゆえの羽田、成田などの空港便にニーズがある。ジャンボタクシーなら面倒な集合、乗り換えはゼロだ。さらに花見のシーズンには、独り者の高齢者で花見したい人のニーズを集め、3人同じニーズの人が集まったらツアーを敢行する商品「家から旅」をつくった。まさに、ニーズは創造すればいいの典型である。
「タクシー会社をタクシーでは守れない」。長野の中央タクシーの宇都宮会長の講演できいたセリフだ。それを聞いてブラザーに入社した当時の「ミシン屋はミシンでは守れない」を思い出した。今どきはどの企業も本業がベースでありながらも、本業だけで成長軌道を維持できるわけではない。明日を語ること、夢見ることができないないと、誰も会社を継ごうとは思わないであろう。幸い私は、30年前にミシン屋という衰退産業に就職したため、技術の応用とビジネスモデルの転換で生き残ることを体験した。その経験を生かし、今、成熟産業として喘ぐクライアントに対し次への道筋をつけることに貢献したい。
「良い人間関係を生み出すには、相手を承認すること」。中央タクシーのホスピタリティを生み出す社風の良さは、朝礼で培われていた。同社の朝礼はそのほとんどが、仲間を承認(褒める・認める)ことから生まれている。「いい笑顔ですね〜」「本気ジャンケン〜よっしゃ〜!」「感謝を伝える」「ついていますか〜?」「ロープレと気づきの交換」「ハッピーバースデー」など、皆で楽しみながらやるから心が軽くなり、元気が出る。毎朝の承認で人が元気になる、モチベーションが上がる。どの会社もその仕組みを入れるべきだと思った。
「経営理念を浸透させるには、良い社風でないといけない。良い社風は良い人間関係から生まれる。人間関係を良くすれば、理念は自ずと浸透する」。優れたホスピタリティで有名な中央タクシーの宇都宮会長の講演を聞いた。そこで頭を割られたような思いになった。客先の理念をいかに末端まで浸透させるかに悩んでいたが、まさにここにヒントがあった。私は、方程式のように答えが割り切れない人間関係という言葉が嫌いだったが、重大な経営要素であることにようやく気が付いた。
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