|
V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
次に、パートナーを得るための十分条件を考えてみたい。それは「ミッション実現のために、当社は〇〇ができる」という技術である。これがオンリーワンの技術であれば「これができるのは私たちだけ」と主張できる。そうすると、その技術の前後工程で補完関係を結べる企業が集まってくる。例えば、私の友人に「年間10棟以上の家を造る工務店に必要な販促ツールを整備しているのは当社だけ」という工務店があるが、彼は今、その販促ツールを希望する工務店に売ることも仕事にしている。
グローバルな時代は、出会った人をパートナーにできるかどうかの力量が問われる。そのために必要なのが「自分は何がしたいのか」を明確に語れること。いわゆる自分のミッションの表現だ。ミッションだから、単なる個人的な願望ではだめで、「〇〇だから、××したい」という背景の説明が必要。また、「したい」ことの軸が立ってくると「××はしない」が明確になる。以前龍角散の社長の講演を聞いたことがある。「薬品」に手を出して失敗した経験から、予防薬しかやらないと言っていた。そうした絞り込みが、資源の集中を生み、高い技術力に繋がる。このような経営姿勢に共感を得らえる人が次代のパートナーを得るための必要条件だ。
岐阜のLFC株式会社を総勢32人の団体で見学させていただいた。冒頭に井上社長から「各人が『絶対にやるぞ!』を何か一つ持ち帰ってください」「あれもこれもではなく、『削除して』良いモノを持って帰ろう。それを皆で出し合って、LFCに行った成果としてまとめて〇個やろうとしていただくと意義があるのでは」とのお言葉を頂いた。おそらく井上社長も多くの企業を見学されて、必要なものをひとつずつ取り入れて、今の同社ができたのだろう。そしてあれこれやろうとして失敗した経験もあるのだろう。学ぶ側の立場に立った挨拶に感動しました。ありがとうございます。
数年前日本の成果主義は失敗したのか…という問いがあったが、私は失敗したのではないかと思う。なぜなら、成果主義は社員個人間を競争させることにより、自分は自分、他人は他人という「他人ゴトが加速する」仕組みだから。ところが私のクライアント(建設業)で皆でクレドを作ってからここが変わってきた。仲間の工事が思うように進んでいないとこに「それを彼の工事ではなく会社の工事だと考えれば他人ゴトではなくなるので、一生懸命考えるようになりました」という。こうした助け合いの精神を育む会社と、成果主義でその芽を摘む会社。どちらが今後有望かは火をみるより明らかだ。
一般に難しい問題は、「また今度考えよう」と放置しがちである。しかし、「お客様ならどうして欲しいのか」を考えると、「何とかしないといけない」気持ちが強くなる。そして、「お客様ならどうしてほしいのか」の方向性が出て、「素早く対応できる」ようになる。結論が出るのが遅い会社、決めるまでに時間がかかる会社は、自分のことを大事にし過ぎて「お客様の立場で考える」ことが足りないのかもしれないと感じた。
クレドの策定以降、整理整頓に力を入れている建設業でクレドの効果を確認した。クレド導入前は「机上や現場が多少散らかっていても整理整頓清掃は後回しになっていた」という。しかし、今は机上や現場が散らかっていれば「まず皆で整理整頓、清掃しようと行動する。そして事務所には机上に図面や書類を放置しなくても良いように収納ができた」という。さらに仮設物などで危険な個所が発見されたら自分たちで対策しよう」という雰囲気が出てきた。こうした意識の変化が、ムリムダムラのない、快適で働きやすい職場を創る。5Sはそうした意識変化の切っ掛けであり、それを生み出す契機なのだ。それを理屈でなく体験でしてくれて本当に嬉しく思う。
クレドの実践に力を入れている建設業のクライアントが自主的に現場の「美観パトロール」を始めた。「美観パトロール」は営業マンが2人1組になって月1回、客目線で現場を見て「作業現場及び現場事務所がキレイかどうか」をチェックする取り組みだ。会社が現場をキチンと見る=ほったらかしにしない、という意味で非常に良い取り組みだが、特に感心したのはネーミング。リフォーム専門のコンサルタントに伝えたら、早速パクらせてほしい!との話だった。良いネーミングは人の動きを変えるな、と改めて思った。
昨年、社員が参加して皆でクレドを作成したM社。その後の運用・定着度合いを確かめにお伺いしたら、管理部の女性陣が毎月「今月はクレド第〇条月間」を設定。そして毎週自分が実施したことを振り返り、それを月間でまとめていた。クレドを制定してもただ読み上げるだけの会社が多い中、振り返って気づいたことを書き、仲間とシェアすると「ちゃんとやろう」「もっとやろう」の意欲に繋がる。気づく人の育成はこうした実行→反省の積み重ねの中にしかないのかもしれない。この素晴らしい取り組みが同社内全部門に広がればと思う。
クライアントの社長と話す。幹部の意識に話題が及んだとき、社長が「ハンコを押すこと一つとっても、意識が違うんだよな」と語った。出張精算や命令など、同社では部長が検印する。このときメクラ判を押す人と、きちんと見て納得してから押す人がいる。前者は「見ましたよ」の合図であり、後者は「理解したよ」の合図である。印鑑は本来後者の印なのだが、残念ながら前者の人が多い。かくいう私も前の勤務先の部長時代は前者だった。聞いていて耳が痛かった。
メガネを新調した。すると、メガネ販売店からお客様満足を伺うアンケートが封書で届いた。私から見たら�\睫世�丁寧 �▲侫譟璽狒�びにもとことん付き合ってくれた �E�方が以前から住所変更をしないことに先に気が付いて確信してくれた �ぅ�ーポン券を持っていなかったが、クーポン適用扱いにしてくれた �ゼ,離▲歇茲蠅謀�方の無理を聞いてくれた等、満点の接客をしていただいたのでオール5で返事を出した。すると、本人からお礼の手書きのはがきが届いた。メンテナンスが必要ならいつでも…とあった。このリアクションの速さに、より一層何かあったらまたあの人から買いたいな、と思った。
|