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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
スイーツマジックの水谷社長を紹介してくれたのは理念経営協会の窪田貞三先生。愛知県では有名な経営コンサルタントです。フェイスブックで先生の活躍を拝見し、近所であったことと理念のことを学びたくなってコンタクトをとらせていただいた。喫茶店で話をしていても学ぶことばかり。曰く「長嶋と王はどちらが偉大か?」→答「長嶋」。「長嶋の記録は落合以下だけど、どれだけの野球少年を作っただろうか?その数が王より圧倒的に多い。何人遺したかが大事」。また「仕事は楽しいのものではない。だから楽しくやる工夫が必要だ」とも。この歳になって尊敬できる師匠を得た気分。まだまだ学ばせていただきたい。
「スイーツマジック」の水谷社長の経営理念は、「Best for you」。「自分以外の誰かのために」という意味だと言います。簡単だけど、試行錯誤の結果そこにたどり着いたと言っていました。会社の中には「会社がダメだ、上司がダメだ、部下がダメだと他人や組織を変えないといけない、という人ばかりいる。が、自分が変わらないといけないという人はいない。周囲の人のために自分を変えよう」。それを呼びかける言葉が「Best for you」なのだそうです。意味を聞いて、本当にいい言葉だなと思いました。自分のそんな理念にたどり着いてみたいなあ。
「なめらかプリン」を開発した水谷社長は、現在「スイーツマジック」という会社を経営し、極上プリン「プレミアムプリン」を通販のみで販売しています。それは、天然素材だけを用いている、1個600円。5個3000円と実に高価なプリン。この高価で貴賓ある商品を売るために、社長はビトンやポルシェ、あるいはプレミアムモルツのマーケティングを勉強したといいます。逆に、同じプリンの中で競争を意識した商品はなかったとのことでした。同業者には学ばず、狙った市場に届いている別の商材のマーケティングを学ぶ。そういう知恵が今のマーケッターには必要なのだと気が付きました。
大ヒット商品の「なめらかプリン」を開発し、売り出した人の話を聞きました。きっかけは、一人の恵比寿にある店長兼パティシエが「最高級のプリンを作りたいと思ったこと」。そこで彼は自分でそのプリンを作り、売り出したがまったく売れません。それでも、店長だったので誰からも「そんな売れないものを売るのはやめろ!」といわれることはなく、店頭に並べ続けることができました。すると、少しづつ売れ出しました。買っていったのは近くに住む芸能人。楽屋用の手土産でした。そこから「美味しい!」と芸能界に広がって、TVで紹介され一気にブレイクしたのです。突き抜けたものをつくれば、誰かが見ていてくれて、評価をくれるんやね。
「モノを売る前に考え方を売れ」と語ったのは、昨年亡くなった福祉用品の開発コンサルタントだった春山先生。その姿勢は、今、成熟期を迎えた多くの会社で不可欠になっている。今回、私がご依頼をいただいた金融機関も、「商品を提案しない営業」が徹底している会社でした。同社の営業は「お客様の問題意識を聴く」→「自分たちが提案するソリューションの考え方を伝える」→「その考え方で生まれた提案なら聞きたい」→「具体的な提案(商品)」という流れ。ソリューションを導き出す思考プロセスを丁寧に見せることで、お客様に「安心の事前提供」を行っています。これが、商品売りばかりの他社との差別化に繋がっています。
箱根駅伝で青学が優勝しました。それもぶっちぎりで、とても驚きました。このことを青学出身のお客様にハッピーコールすると「10年計画だった」との話。「野球」「ラグビー」で目立つ学校があるように、「駅伝」の強豪校になることでブランド力を上げる狙いがあったようです。そのために練習場や寮等の施設を改造、選手も集めてくるようにしたそうで、「勝つための準備にじっくり時間をかければ勝てる」好例ですね。青学出身の皆さん、おめでとうございます!
今年のトレンドの第三は、「顧客目線の総合提案」です。消費増税前の駆け込み需要の反動で、物量が減った会社が相次ぎました。そんな中で付加価値を上げることで乗り切った会社が複数ありました。たとえばある大手運送会社は、取扱い荷物を大型便と通常便に分け、通常便の出荷を効率化すると同時に、大型便の付加価値を上げることで高収益化を図っています。また、食品問屋は、輸入品の値上がりに悩む顧客に対し、顧客の予算に合わせて「産地などが異なる同じような商材」を提案することで増収を実現しています。このような新サービス開発や提案は、顧客目線を優先順位の第一とするからこそ生まれるものです。自分の商材を売ることばかり考えていると決して見えてこないことなので気を付けたいですね。
今年の経営トレンドの第二は、「安心の事前有償提供」です。その中でも「早い段階で相談される」「お客様を教育する」という表現が目立ちました。たとえば補聴器会社が「聴育」という有料サービスを始めています。補聴器を貸し出してもらい、雑音や装着の違和感がなくなるように微調整を繰り返し、慣れてから買っていただくという仕組みです。顧客が「安心して選べる」ように、「この人なら安心だ、大丈夫だ」を、実体験でわかっていただく「先に安心を提供する」ための仕組。それを有料で提供すれば顧客は買うのです。
今年のトレンドの第一は、「仕入れない」です。昨年は増税や為替相場の変動を受けた会社が多数ありました。そうした影響を受けるのは、そもそもが「仕入れて売る」ビジネスモデルだから。これを仕入れずに売る方向に変える会社が複数ありました。たとえばコンピュータ会社がデータ収納代行や国際決済支援の実施などのアウトソーシングに注力しています。工業用化学品メーカーは、リサイクルに力を入れています。コンサルティングも、仕入れの必要のないビジネスです。新規顧客を獲得するフローでなく既存客にサービスを提供するストックから得る利益の割合を高める。それにより長期的な経営の安定が実現できます。
新年を迎え、今年の経営トレンドは何だろう?と新聞の「経営者所感」欄を読みました。新聞記者が書いた論説よりも、経営者の言葉を読むのは、経済を動かしているのは企業だし、その企業を動かしているのは社長の想いだと考えるからです。それに、新聞本誌は量が膨大で全部読むだけの時間がとてもないからです。そして、複数の企業に共通する3つのトレンドを見つけました。明日から紹介したいと思います。
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