V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
息子が通う中学校のPTA会報誌の特集は「3年間の思い出を、川柳で一句」だった。野球をやっていた息子とその友人の作品。
V字回復作戦を立案したお客様の幹部から、喜びのメールが届いた。「おかげさまで、予想以上にメンバーで議論できる場となりました。現在の業務プロセスを棚卸することで普段、自然と気付いている問題点をを改めて認識することができ、それをメンバーで共有できたことは、本当に価値あるものだと思います。今までは、一方的な施策(トップダウン)が多く、やらされ感の中で、みんなが取り組んできたんだろうと今回、改めて社員の意見を聞き出す大切さに気付きました。今までは、そういう場を作ることに対し、こちらで考えた方が早いと思っておりました。 急がばまわれですね。これからのアクションプラン策定、実行をしていかなければなりません。管理者という立場として、社員の意見を時間がかかってもしっかりと受け止め、自身も積極的に行動することで施策を盛り上げていきたいと思います」。幹部がこれだけ前向きならばすでにV字回復は成ったも同然。私もお客様と一緒に気を抜かず、この勢いで一気意に駆け上がりたい。
某社で半年ごとに業績のアワードを行っている。19のチームが参加し上位3チームが表彰される。選ぶのは他のチームのメンバー。そのメンバーが共感するような何かに取り組んだかどうかが問われる方式だ。そのため過去には目標未達成ながら表彰されたチームもある。さて、そんなアワードで、いつも次点で終わる不思議なチームがあった。実力はあるのだが、なぜか票が集まらない。前期、私はその原因を考えたのだが、せいぜい「プレゼン資料の色遣いが悪い」としか言いようがなかった。そして今回。このチームが作ったプレゼン資料はとても見やすかった。実行した内容も、皆が「できれば自分のチームに取り入れたい」と憧れるようなシンプルだけど「ここまでやるか!」と思わせるような内容だった。それが奏功してついに初表彰!どころか3連覇中のチャンピオンを押しのけて堂々の1位に輝いた。受賞したリーダーのコメントは「早く皆にコメントしたい!」。それがこのチームの頑張りを物語っていた。
友人のコンサルタントの悩みを聞いた。「○○しなさい」と断定して言うことができないが、どうしたらいいか」という。確かに不確実性がますます高くなっている時代。断定することのリスクは大きくなっている。何よりデールカーネギーは名著『人を動かす』にあるように命令することは人を不快にしてしまう。事実、あるコンサルタントは「断定は絶対にしない」と言っていた。しかし、断定的な物言いはコンサルタントに求められることのひとつであり、そこがまた評価されるポイントなのだ。私も何度か「断定して言ってくれるのが良かった」と評価されたことがある。そこで私のアドバイスは、「してはいけない」だけは断定していいましょう、ということ。「…しなさい」は言いにくくても「やめろ!」「やってはいけない」は言えるはず。また、何かを止める決断は、強く勧められないとできるものではない。失敗が濃厚な時、お客様をリスクから守るために断定して言ってあげよう。 |