V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2014年02月06日(木) お札の勘定の仕方ひとつに企業姿勢が出るね

熊本のラーメン屋「龍の家」の店員さんに驚いた。1,470円の支払いに10,000円渡した。すると、5千円札1枚に1千円札を3枚とり、扇形に持って丁寧に「5,6,7…」と8千円あるのを数えた。次に札を持ち変え、逆からもう一度「1,2,3,8…」と数えた。そして私に渡すときに、「5千、6千、7千、8千」と目の前で勘定し、「お確かめください」と渡した。20歳そこそこの人がお釣りを3回も丁寧に、律義にやる姿が素晴らしい。そうでなくてもこの店は、20代ばかりの店員の掛け声が素晴らしい。常に声が出ていて、誰かの声に誰かが反応する声のキャッチボールができている。また、バックヤードから厨房に入る時は皆大きな声とともに頭を下げ、出ていくときも一礼して出ていく。グラウンドや道場に入るスポーツ選手と同じだが、それをやらされ感なく全力でやっている。呼べばすぐ来る対応力も凄い。クリンネスも完璧。経営者の指導力の賜物だろう。素晴らしい店だった。

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2014年02月05日(水) カルビーの工場見学での体験が客先に生きた

研究開発型企業のクライアントが、お客様を研究室に招いて試作品のプレゼンテーションを行う機会を得た。よく「工場がショウルーム」と言うが、お越しいただいた方にどこまで感激してもらえるかが勝負である。そこで、つい先ごろ別件で宇都宮のカルビーの工場を見学した。このときに受けたおもてなしの体験がお客様を迎える側の姿勢として役に立つのではないかと感じたので写真を見せながら紹介した。同社にはウエルカムボードがあり、様々な歓迎のグッズがあり、最後にはカルビー製品の詰め合わせをお土産にいただいた。その土産の入った袋には、リボンと手描きのメッセージが添えられていた。その写真をクライアントに見せたところ、早速それを実行。プレゼンを受けられたお客様はプレゼンの内容は勿論、こうした歓迎の姿勢にも感激してお帰りになったという。もしカルビーに行っていなけれは、こんなアドバイスもできなかっただろう。世の中にはムダなことはひとつのないというが、何気ない経験がクライアントの役に立つ。実に有難いことだ。

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2014年02月03日(月) やらされ授業からやる気を引き出す2つの方法

最近は滅多にいなくなったが、たまに「やらされ感」で研修に参加している人がいる。営業担当者として声色が人よりやや頼もしかったり、見た目が美しいせいだろう。彼や彼女は現場でそこそこの実績を出す。そのため今のやり方に自信を持っていて、新しいスタイルを教える私のやり方にあまり興味がないのかもしれない。ウサギとカメに例えればウサギタイプなのだ。そういう人を見るたびに、ある経営者の言葉を思い出す。「最初からできる人ではなく、できるようになる人と仕事がしたい」。つまり、向上心を持った人と仕事がしたいという思いだ。では、どうしたらそう言う人に向上心を持たせることができるのか。大学生を教えていたある先生は「無気力な学生をその気にさせるためにいろんなことにトライした。成功したことは2つだけ。ひとつはその日の講義の目的を大きく掲げること。もうひとつは褒めること」。どっちもやっていない。それが私の欠点かもしれない。

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2014年02月02日(日) 最近はやんちゃな客が減ったと嘆くタクシー運転手

タクシーの運転手と徒然の雑談。最近は「やんちゃな客」が減ったという。昔は、酔っぱらって家まで送れと言って乗り込んできて、言う通りに家まで来たら『ここは俺の家じゃない』といってかみついた人や、『わざと遠回りしたんだろう』といちゃんもんを付ける人が随分といたらしい。が、今はとんと減ってしまった。「だから寂しいんですよ」と運転手は言う。トラブルなきことは良いことだが、受け身を信条とする商売の人にはそれはそれで毒なのかもしれない。かといってもし自分がタクシードライバーになるのなら、トラブルの発生を待つ人にはなりたくないなと思う。長野中央タクシーのように、同じタクシー運転手でも、お客様のお困りごとを見つけては、採算を度外視しても積極的に解決してあげることを楽しみにしたいと思う。

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2014年02月01日(土) 20代は成長産業より成熟産業で頑張ろう!

友人のコンサルタントが上場企業の新入社員研修の一端を担うことになった。彼はそれをとても楽しみにしている。その構想を聞いた。「20代は商売を覚える時間」「自分がどこまで通用するか試してみよ」「20代で成果を出すことができれば後の人生は利息みたいなもの」「成長産業にいるよりも成熟産業にいた方が苦労が多く、創意工夫がそのまま業績に反映するので人として育つ」など。それを聞いて深く共感した。今思うと、私にとっても20代の頃務めていた会社は当時の成熟企業であり、大いなる実験場だった。あのときの実績がそのまま今の仕事に繋がっているのもその通りだ。幸い同社は上場企業社員なので数字を見ながら営業や利益のことを考えることができる。同社は大きな会社ではないし、新規事業を模索していることもあり、考えたことを実践に移せるチャンス大。「自分の力で会社を変える」をテーマにした型破りの新入社員研修で人を育てようとしている友人に拍手!

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2014年01月31日(金) 女性向け商品開発で成功するための3要素

昨日の商品開発セミナーは、女性社員による女性社員のための商品開発セミナーだった。そのパネルディスカッションの司会をしたのだが、成功した企業の幹部とファシリを務めた女性コンサルタントとのトークセッションから導かれた成功の鍵は3つだった。第一は、環境を整えること。会社がこうした取り組みの必要性を認めて「女だから」と軽く見ないこと。また、直属の上司が活動しやすいように時間を工面してあげること。第二は、企画を進める段階でのファシリテータを女性にする。そして、多数決は絶対とらず「いいね!」を重ねた合議制にすること。第三は、特にサービス業の場合企画から開発、店頭、販売に至るまで一気通貫にすること。製造業でも本田技研やカルビーではこのような一気通貫のプロダクトマネージャーがいたが、川上から川下まで同じ人が考えるから、コンセプトがぶれない魅力的な商品ができる。

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2014年01月30日(木) 現場からアイデアが次々出る会社、出ない会社

商品開発のセミナーを行った。すると参加した人から「せっかく考えたアイデアを上層部に潰されないようにするにはどうしたらよいか?」との質問が出た。経営者はいつも、どれだけ(利益を)残せるかを考えている。だから、ムダな行動を嫌う。一方、現場の人は上層部にアイデアを潰されるとガッカリして、どうせ潰されるのならアイデアなんか出さない方がマシと考え。アイデアを出すのを辞めてしまう。つまり、現場はアイデアが無駄になるのが大嫌いなのだ。もし考える社員を育てたいのであれば、NOを前提とした体質から変える必要がある。そのためには、会社が稼ぐ部門を持つことが一番。多少不採算な事業をしても吸収できる高生産性事業を展開することだ。消耗品販売や、ネット通販など、人手に寄らず売れていく仕組みを持つことでそれは可能になる。アイデアが無駄にならない会社…私はそのような会社創りのお手伝いがしたい。

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2014年01月29日(水) セミナーや講演会の受けをよくする方法

最近講演会での受けがいい。その要因のひとつが、パワーポイントを使わないようにしたことだ。レジメはワードで、タイトルだけを書いたものを配布。1…(1)…(2)…を5cmぐらい空けて、受講者にメモをとっていただくようにしたのだ。すると、プロジェクタを使わないから受講生と対峙している形になる。講師は自分に伝えたいことを自分のイメージに集中して話すことができる。パワーポイントができてそれを当たり前に使うようになって…いつしかパワーポイント依存症になっていたのかもしれない。とりわけパワーポイントは図や表が主役になるため、人間の心理のよう深さが伝わらないように思う。そう思えるのは、日本経営合理化協会の全国経営者セミナーで、ほとんどの講師がパワーポイントを使わずに語り切る姿勢に感銘を受けたせいかもしれない。このセミナーでは多くの情報を得たし気づきを得た。しかし一番の気づきは講師の「脱・パワーポイント」の重要性だった。

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2014年01月28日(火) 「川上インフレ川下デフレ」を解消する方法

寺島実郎先生の講演会でもうひとつ面白かったデータは、「川上インフレ川下デフレ現象」。2000年を100とした場合、原材料費は251と2.5倍になった。中間財は117、最終財は86.特に最終財のうち耐久消費財は59。また2013年比でも、原材料費は17.0%増、中間財は5,5%増、最終財は2.8%増である。つまり、原材料比の値上がりを企業はなかなか価格に転嫁できず、付加価値を伸ばすことができないのだ。よって企業は、賃金を政府の要求通りに上げられないのである。そんな中で企業が勝ち残ろうとするのなら、スピードしかない。早くやればそれだけ人件費を圧縮でき、その分コストダウンできる。カンブリア宮殿を見ていても「どこよりも早い試作品を作る会社」「どこよりも早い印刷屋」などが出てくる。私のクライアントも新規事業は「速さ」を売りにし、実現する仕組みを築いた企業はいずれも成功している。迅速なサービスは、コストダウンを求める企業の切実な要求なのだ。

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2014年01月27日(月) 日本企業の株を買っている人の正体

日本経営合理化協会主催の全国経営者セミナーでエコノミストの寺島実郎先生の講演を聞いた。その中で大変興味深いデータが2つあった。ひとつは、日本の株は誰が買ったかという話。野田総理の解散宣言以来上がり始めた株は、外国人投資家が15.7兆円の買い越し。対して日本人の機関投資家(企業)は5.9兆円、個人投資家は8.0兆円の売り越しだという。つまり、外国人は日本企業の株を買っているのだが、日本人は「もっと高くなるから買おう」とは思わずに、「ちょっと高すぎるくらいだから今のうちに売っちゃおう」と言って手放している構造だ。もし日本人が自分たちの株はもっと高い!と思って売らなければ、株価は18,000円ぐらいの水準にあるという。外国人に買い支えられた日本の株は今後、外国人投資家に魅力的な他の投資対象(BRICsや米国)が出てくれば一気に売られ、下がる可能性がある。15,000円付近で安定する株価を見て「日本経済力強く回復!」と誰かが言ってもそれは見た目だけのようだ。

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酒井英之 |MAILHomePage
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