V字経営研究所・酒井英之の4行日記
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2013年12月07日(土) 今年の流行語大賞(4)〜じぇじぇじぇ品質とは?

流行語大賞に選ばれた「じぇじぇじぇ」。驚いたときに使う言葉で私は既にこの日記で「じぇじぇじぇ品質」という言葉を用いている。かつての「サプライズ」は「仕掛け」と同義語で人為的な感じがした。また「想定外」は、自然災害や言い訳など、対象が人間でないものの感じがした。それらと「じぇじぇじぇ」が違うのは、その対象が人の人による、人間味あふれる驚きだからだろう。最近驚いたことのひとつが、『あまちゃん』の中でブレイクした鉄拳のパラパラ漫画。彼の作品「家族のはなし」は映像の斬新さや、ユークなエンディングで斬新だが、何よりもお笑い芸人だった鉄拳自身の転身こそが「じぇじぇじぇ」だった。人はいつまでも同じ姿ではない。固定概念でひどい扱いを受けた人が熱心に勉強して、困う人を救うことができる人になっている。顧客に見捨てられた会社が「あの会社から買いたい」と逆指名される。今年はそんな人間のV字回復に多数出あい、応援させていただいた一年だった。今後も会社や人のV字回復をライフワークにしていきたい。鉄拳の作品はこちら→ http://www.youtube.com/watch?v=BPDUZg9fFiA

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2013年12月06日(金) 今年の流行語大賞(3)〜今でしょ=本気なの?

流行語大賞に選ばれた「いつやるの、今でしょ!」。私はこの言葉を聞くたびに、問いの本質は「今かどうか」よりも「その気持ちは、本気か!」を問われているように感じていた。もし、「本気か!」と言われて「はい!」と答えたら、「だったら今すぐやれよ!」と続くのが自然だからだ。私は最近このことを痛烈に感じた。仕事上のアドバイスが欲しくてどうしても会いたい人がいた。が、夜は都合が悪いという。それでもなんとかとお願いすると、昼間の時間を指定された。そして「せっかくだから上司も同席させましょう」となり、いきなりキーマンと面談することになった。その上司こそはキーマンであり、私はその人に認めてもらうアドバイスが欲しかったのだ。面食らったが覚悟を決めてプレゼンすると、予想以上に歓迎された。「本気」だったから生まれた「じぇじぇじぇ品質」とスピード感。世の中を動かすのは絶対にこうしたいという覚悟や信念なんだ。

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2013年12月05日(木) 今年の流行語大賞(2)〜私のおもてなし体験

流行語大賞に「おもてなし」が選ばれた。日本人特有のホスピタリティの在り方だ。サービスと何が違うのか?がよく話題になる。サービスは有償だが、ホスピタリティは無償だというが、具体的にどう違うのだろう…そんなことを考えているうちにある体験を思い出した。それは2002826のこの日記に書いたディズニーランドでの出来事。私がひどい蕁麻疹を発症したとき、ランドの人は私の症状に対応できる病院を選び、救護車に乗せ連れて行ってくれた。そして、面倒な病院への手続き&説明代行をすべて行ってくれたのだ。私は名前を呼ばれるのを待ち、治療を受け、タクシーで帰った。おかげで知らない土地で病院にかかる不安から解放され、午後からはランドを楽しむことができた。相手の現状を察知し、共感し、自分がしてほしいと思うことをしてあげること。そして、それを「じぇじぇじぇ」と言いたくなる品質レベルで行うこと。これがおもてなしの極意なのだろう。

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2013年12月04日(水) 今年の流行語大賞(1)〜倍返しの本当の意味

今年の流行語大賞のひとつ、予想通り「倍返し」だった。倍返しってどんなことだろう?とあれこれ考えていたら、こんな話を聞いた。その人はとても貧乏だった。ところが高校の頃、とても映画を好きになり卒業までにほぼ毎日1000本の映画を見たいと思った。しかし金はない。そこでどうしたら映画館の店主が「君、只で好きなだけ観ていいよ」と言いたくなるかを考えた。ヒントは店主にメリットがあることをすること。そこで、市内の高校生の映画ファンを集めて、組合を作った。その組合の理事長になり、機関紙を発行することにした。彼が紹介すれば映画好きの高校生が客としてやってくる。そこに期待した店主は予想通り「只で観ていいよ」といい、彼は年間1000本の映画を観ることに成功した。貧乏で沈んだ状態を▲100とすれば、それが0になっただけでなく+100に転じる。▲100から0と0から+100まで合計+200のジャンプ。マイナスをチャラにするだけでなく、その分だけジャンプするV字回復。それこそが倍返しの意味だらう。

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2013年12月03日(火) 「ありたい」「なりたい」「徹底したい」を示す人

30人ほどの組織から一気に200人を率いる組織のリーダーになった人を対象にしたマネジメント研修の講師を務めた。人数が違うのだから、ベクトル合わせに次の3つを宣言する必要があると説いた。「ありたい(理念)」「なりたい(ビジョン)」「徹底したい(毎日の行動=クレド)」。「ありたい」は、自分たちは今日もこうでありたいし、明日もそうありたいと思えるもの。「なりたい」は、今はそうでなくても何年後かにはこうなっていたい、という夢。「徹底したい」はその両方のために、今日、徹底することである。するとあるリーダーが早速「理念・ビジョン・クレド」を作ってきた。ナイスなので紹介しよう。「理念=関わった全ての人に幸せを感じてもらう事業所になる」「ビジョン=従業員満足度No.1の職場になる」「クレド=�積極的にあいさつする  �目の前の人に感謝する �とことん褒める(中略) �クレームから逃げない �「当社の企業イメージは自分が造っている」という意識を持つ」。わかりやすい言葉だ。ぶれない軸を示した彼の想いは現場に伝わり、日々の行動は変わるだろう。

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2013年12月02日(月) enpitsu仲間が毎日の連載を辞める理由

 私と同じようにenpitsu日記を毎日付け続けていたコラムニストの江草乗さんが、毎日の連載を辞めると宣言した。
http://www.enpitu.ne.jp/usr4/bin/day?id=41506&pg=20131126
 その執筆力を尊敬していたので残念至極だが、彼の辞める理由を読んで納得した。彼は目的と手段の混同を避けたいのだ。物書きによくあることだが、書き始めた時は「何のため、誰のために書く」のかが明確で、自分の中に「書きたい!」という気持ちが強い。読者層も明確で、訴えたいことや知らせたいことが溢れんばかりにあり、書くことはそれを表現するひとつの手段でしかない。ところが、「毎日に書く」と義務付けると次第に「書くことが目的」になってしまう。すると、書くために書きネタを探すから、品質が低いネタでも拾うことになる。が、そこに訴えたいことはない。出来上がるのは、気の抜けたビールのような文章。そこに読者はガッカリし去っていく。それは、マラソンランナーがゴールの感動ではなく、ただ走ることを目的とするようなものだ。そんなの辛いだけ。江草さんの気持がよくわかる。私も何度も同じ理由でこの日記を休んだことがある。目的と手段。これだけは混同しないでおきたい。

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2013年12月01日(日) 酒井の研修前に読むといいといわれている本

 研修で漫画『ONE PIECE』のネタをよく話す。そのネタはせいぜい5分程度。しかし、よほど印象に残るらしい。それは、海賊船の船長であるルフィが敵に「一人じゃなにもできない」とののしられた時のこのセリフ。
 「おれは剣術が使えねェんだコノヤロー!!! 航海術も持ってねェし!!! 料理も作れねェし!! ウソもつけねェ!! おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」「何もできねェから助けてもらうんだ!!!」「何もできなくてもお前(目の前の敵)に勝てる!!!」(第十巻90話)。
 リーダーは何もできなくてもいい。ただ、剣術や航海術や料理が得意な仲間が安心して夢を見られる場を用意し、能力を発揮できる機会を与え、存在を脅かすもの(目の前の敵)から守ってあげる。リーダーはそれさえできればいいと、ルフィは言い放つ。それを私は「今の理想のリーダー像」として紹介している。自分で何でもできるようになる必要はないし成れっこない。リーダー=課題解決力に優れた人は幻想。昔も今もリーダー=人望のある人なのだ。
 ちなみに、昨年度受講生がこんなメールをくれた。育成担当の彼女は、教え子が先ごろ技能コンクールで日本一になった。悲願の目標達成に「酒井先生ありがとうございました!先生の研修通りに頑張りました!ルフィになりきりました!」。ルフィは凄い。

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2013年11月30日(土) 理不尽なことを、ぐっと飲み込んでやりきる男気

私のリーダーシップセミナーのワークのひとつで、「自分がへこたれ、もう会社を辞めたいと」を思ったときのことと、なぜそこからV字回復できたのか、そのきっかけになったことの2つを書いていただき、これを一連のストーリーとしてグループ内で伝えあうセッションを設けている。昨日の受講者の一人は、数年前の派遣切りのことを語ってくれた。彼は切る側の立場にあり、全体の80%を切る仕事をしたという。この時、彼は誰を残して誰を切るのかの選択をし、それを伝えた。「なぜ私なんですか?」という問いにも答えた。そして、各派遣社員の最後の出勤日には花束を買いに行き、それを渡して労った。この仕事をしたときが一番辛かったという。自分に決定権も意見を言う機会もない仕事を、命令ひとつでしなければならない環境は、軍隊と違い今日それほどあるわけではない。それに耐えてやりきった彼は今、誰よりも雇用維持の大切さを胸に刻んだ人になっている。

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2013年11月29日(金) 浜松商売繁盛塾で特に役立ったという3つのメソッド

浜松の柳原新聞店が主催した「商売繁盛塾〜いい会社づくりの着眼点〜5回シリーズ」が無事終わった。浜松の元気な中小企業の中堅社員30〜40人が集まって、毎回3時間。とても賑やかな勉強会だった。打ち上げ会の時、熱心な参加者の一人が特に印象に残った3つのメソッドについて教えてくれた。第一は「自分の売りたい商品を8秒以内で説明せよ」。彼はそれまで冗長に語っていたが、これを機に短くても伝わるストロングワードを開発。すると、引き合いが急増したという。第二は、新規事業案をブラッシュアップするときに用いる「ロールプレイング発想法」。そして第三は、自分の仕事をライスワーク・ライクワーク・ライフワーク・ライトワークの4段階に分けて考え、今の自分と部下を見つめ直す方法。この3つはいずれも私のオリジナルではないが、いずれも私なりの伝え方を工夫して紹介したもの。良いメソッドから気づいた人が新しい価値を生んでくれて本当に嬉しい。

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2013年11月28日(木) 平凡だが、平凡を磨くところに成功のカギはある

某社の販売成果が飛躍的に伸びた。それまで本部が考えたセールストークを用いユーザーに勧めていた。しかし「当地区は田舎ゆえにお客様の意識が低い」「セールストークが長すぎる」など現場の担当者からの不興を買っていた。そこで、本部ではなく現場のリーダーがセールストークを考えて実践した。しかし、結果は伸びなかった。提案しろと言われても提案のタイミングが掴めなかったし、現場の担当者が話すにはまだまだセールストークが長すぎたからだ。そこで現場の若手担当者でワーキンググループを作り、セールストークを考えてもらった。彼らは、お決まりのトークではなく、伝えるべきキーワードをまとめた。そして、朝礼時に唱和できるように、短文化した切り返しトークを作成した。これにより、担当者はお客様にあわせて自分の言葉でポイントをはずさず話せるようになった。この方法は、現場の人が自分たちで発案しただけに、やらされ感なく現場に定着。結果的にそれまでの10倍以上の成果を生んだ。彼らがやったことはウルトラCを編み出したことではない。平凡だが平凡を磨くところに成功のカギがあるのだ。

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酒井英之 |MAILHomePage
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