タクシーに乗る。目の前に運転手の自己紹介があり、下の名前は「大吉」だった。「いい名前ですね」と伝えたら、「お客様にいいことがありますように、という名前です。私自身は名前負けですけどね」という返事。問いかけたとき「いや〜名前負けしていまして」と言うだろうなあ…と思っていたけど、お客様にいいことが…という顧客本位の返事に驚いた。そんな顧客思いの大吉さんは何をしても成功するだろう。
登山家の栗城さんはあえて無酸素で登る。季節はずれのシーズンを選び、よりハードなコースを選ぶ。なぜなら「できるとわかっているチャレンジはしない。チャレンジしていくことが大事。本当のゴールはいかに自分を成長させるかだ」だからだ。この言葉を聞いたときは鳥肌が立った。彼は、単に全山制覇とか、そういう名誉を求めていない。常人とは見ている視点が違う。その深い思考に敬意を表する。
登山家の栗城さんのテーマは「冒険の共有」だ。彼は自分の挑戦をYou Tubeで世界中に伝えるために自分で機材を持って登り、自分で撮影し、自分で交信する。見ているのは彼を応援する人たち。彼らは、夢こそ違うが自分の限界という山に同じように挑んでいる人たちだ。栗城さんは彼らの夢を書いた名刺大のカードを持参して山に登っている。その姿に共有とは、一緒に考え・行動することだと悟った。
無酸素登頂で有名な登山家・栗城史多さんの講演を聴いた。その中で印象に残った話。彼が登頂すると決めたとき、ホームページには「栗城は登れない」「死んじゃえ」などと書かれた。そして一度アタックして失敗し下山したときには「やっぱりダメ」「イェーイ!」と書かれた。が、休息して4日後に再アタックし登頂に成功したときは、そうした書き込みが「ありがとう」「自分ももう一度チャレンジしたい」に変わったという。ゆえに彼はチャレンジしていくことが大事だといい、本当の失敗は諦めて何もしなくなったときだという。彼は、挑戦心をなくしかけた人たちの希望なのだ。
今年の抱負は、「希望」になること。AKBの歌『ラッキーセブン』の歌詞「希望の星になれ」に刺激されたわけではないが、未来が見えにくい時代に「この試練はきっと乗り越えられる」「きっと、できる」「あなたならでは生き方をしよう」と言える人間になりたい。コンサルタントだから今までもそうしてきたつもりだが、自分らしい切り口とやり方でそれを示したい。それができる予感がしている。
今年の紅白で印象に残ったのは森進一や五木ひろし、和田アキ子などのベテランがいつもより生き生きとして自分の持ち歌を歌っていたことだ。自分が大事にしてきた曲が、被災地の人の力になっていること、そういう扶け方ができることを、とても喜んでいるようだった。例えば「ああ、誰にもふるさとがある…」という歌詞には、人を前向きにさせる力がある。彼らを見ながら自分の持ち味を活かし、その範囲で援ければいいのだと思った。
出版コンサルの会社のパーティで、120万部を突破した『人生がときめきく片付けの魔法』の著者の近藤真理恵さんと名刺交換をした。とても小さな人で驚いた。彼女は片付けの本を書いているが、一番言いたかったことは「重荷を捨てて、自分らしくなれ」ということ。人間は「自由を望んで孤独になり、孤独ゆえに愛を求め、他人との関係を強化し、それが重荷になって自由を求め、再び孤独を選ぶ」ことを繰り返して生きている。近藤さんの本は、知らず知らずのうちに自分を縛っているものを捨てさせるエネルギーを持っていた。私も読後に早速捨ててみたが、とてもスッキリできた。後はこの贅肉を捨てられたらいうことないのだが。
青森のドラゴンキューブでは、従業員に一週間の予定を立てさせ、紙に書いて掲示しそのPDCAを回している。紙に書くことで、�―颪�習慣が身につく ��考える習慣が身につく ��上司とミーティングし、この一週間に貯金できたこと、マイナスだったことを自己分析して振り返る �ぜ�主的になる(こうやると、こうなる…という仮説を元に行動し、成果を得て自信がつく)のメリットがある。自分で計画を立てることで、主体的な人財を育てている。
青森のドラゴンキューブでは、トイレ掃除の当番を決めていない。決めるとその人がやるようになり、他の人がトイレ掃除をしなくなるからだ。毎日誰がトイレ掃除をするのか挙手で決める。それでも当初は特定の人だけが手を挙げて掃除をしていた。「誰かがやるからいいや」と思う人が出てくるのだ。そこで「自分はやらなくていいと思っているのか?」「自分だって使うじゃないか?」と問いただすと、皆先を競ってトイレ掃除をするようになる。マネージャの仕事は問題提起をすること。そして部下に何が正しいか気づかせることだ。
青森のドラゴンキューブの荒井取締役に店員の人間力を高める秘訣を聞いた。同社には、入社後100時間マニュアルがある。そこで同社ならではの考え方の教育をする。例えば買取品を持ち込む客は、もう何日も前から当店のことを考え、準備をし、遠路はるばるやってくる。だから、挨拶がコンビニの「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」ではいけない。感謝の念を持ってお迎えし、ありがとうも「次にまた来てくださいね」が伝わらないといけない。また、それまでどれだけ良い接客をしても最後のレジ打ちで無愛想に振舞えば、店の印象は台無しになる。だからレジ打ちもはとても大事な仕事。それをわからせるのが最初の100時間なのだ。