V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
昨日紹介した『経営人間学講座』の5つ道場清規のうち、5つ目にも感動した。「一、経営とは、いかなる絶望的な境遇にあっても、その中から常に知恵と力と勇気を、奮い起こすことである」。危機感のない状態が最も危険な状態というが、そのぬるま湯に一石を投じ、変革の狼煙を上げ、時間を掛けながら体質転換を図る。そんなお手伝いを幾度もしてきたが、それが実現したときは本当に気持ちがいい。
某中堅企業で、他社に奪われた市場を奪還するプロジェクトのお手伝いをしている。すでに弱者逆転のシナリオ作りは終わり、現在は実行段階。その実行をフォローすべく、事務局が全国の事業所に対し月2回メールマガジンを発行することにした。現在の進捗を伝えるとともに、各所の好事例・失敗事例をシェアするためである。私はそのマガジンに「弱者逆転の戦略」と題して寄稿することになった。熱い想いを抱いた戦士たちの一助になればと思う。
デミング博士が提唱したといわれているPDCAが間違っていたという話を聞いて驚いた。博士はPDCAでなくPDSAを唱えたのだという。SはStudy。Doをすれば当初の計画立案時には想定しなかった様々な変化に直面する。それらの変化を受け入れる。これがStudy。そして、その後に続くAはAnalyze(分析)。変化をよくよく分析してPを作り直すのだ。これまでPDCAを当たり前に信じてきたが、変化の激しい時代はPDSAの方がしっくりくる。Pに固執せず、どんどんStudyするべきだ。
脱下請けを指向している会社のM社長と飲む。昨年、新規市場開拓の一助になればとF社長を紹介したが、F社とはコスト面が合わず成約できなかったという。が、F社長はM社長に取引先であるH社長を紹介してくれた。M社長はH社長に提案し、見事成約。現在は以前よりも回転率の高い仕事を多数受注し、社員の士気も上がっているという。このように人と人が繋がって問題が解決して事実は、聞いていて気持ちがいい。
息子と一緒に夜釣りに出掛けウナギを釣った。現在一匹飼っているので、その水槽に捕った一匹を入れた。すると、お互い攻撃し合うわけではないものの緊張感がバリバリなのだ。いつもパイプの中にいた先住者はずっと外に出ているし、新たな参入者は底に身を沈める事ができず、水中遊泳を続けている。異物にストレスを感じるのは人間も魚も同じ。そこに折り合いをつけていくのが人間の特権なのだ。
|