V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
昨日紹介した某社のM支店。支店業績最下位から3位へと飛躍したが、好調な部門がある一方で苦戦したままの部門もある。するとその部門のマネージャ8人が、部長・部門長が待つ研修の開始時刻に15分遅刻した。それを見て私はもうぶち切れ。研修の最初の10分間は怒鳴りまくった。彼らに二度とこんなことをして欲しくないから。また、同じことを彼らの部下がしたときに迷わず叱って欲しいからである。
全支店数が30以上ある大企業。同社のある支店の支店長から頼まれた依頼が、最下位からの脱出支援。M支店は昨年の業績が最下位。これをロケットスタートで何とかしたいという要望だった。3月に研修を行い、5月にフォロー面談を行なった。この時点で同支店は8位。そしてフォロー研修を行なった今日、同支店は3位につけていた。私も予想外の大ジャンプ。皆、本当によく頑張っている。
夏の甲子園の決勝戦。9回表、6点差を追う日本文理高校の粘りは凄かった。なぜあそこで諦めないのか?彼らのモチベーションはどこから来るのか?1点差で終わる結果を知ってからビデオを観たが、それでも涙が止まらなかった。大差で終わった平凡な決勝戦がほんの数分の出来事で、周囲を感動させ歴史に残る決勝戦になった。ほんの少しの変化で、何事もドラマチックなものになると教えられた。
宇城憲治先生はよく「大河にコップ一杯の水」と語る。名文だと思うので、備忘録的にここに書いておきたい。「大河にコップ一杯の水とは、単に大きな川に清い水を流すということではありません。いくら理想を言っても力がなければ流れに負けてしまいます。大切なのは、その水のスピードであり、瞬発力です。勢いがあれば、どんな大きな川でも呑み込まれることはなく、ずーっと流れていける。そのようにして流れ続ければ、そこに必ず人は集まってくる、それが世の中の道しるべとなっていくのです」。
「気の開発メソッド」で著名の宇城憲治先生による親子塾に息子と参加する。友人から宇城先生の本を薦められてハマってしまい、どうしても直接講義を聴きたくなったのだ。力を入れるわけでなくサンチンの姿勢をとり、先生のいう「気を通す」だけで不可能なはずのことがどんどん可能になる。私も子供に投げられてしまった。先生はこれを日本人独自の力だという。ならば私も持ちたいと思った。
わが社は銀行や証券会社と同じグループに属しているが、企画書などのフォームがグループ間でバラバラだとクライアントから指摘された。そのため、デザインを統一するプロジェクトが立ち上がり、標準ルールを作成した。それに基づいて企画書を作成し直すと…なんとスッキリとして読みやすい企画書が出来上がった。デザインは情報過多の時代には、二次的だがとても大事な要素だと思い知らされた。
地元の県立高校である岐阜商業があのPL学園を撃破。続いて帝京高校をも破ってしまった。わが県の代表校が甲子園の優勝常連校を相次いで破るなど考えられないことである。息子は友人と応援バスに参加。PL学園戦を観て来た。最初は「PLの応援を観るだけでも価値があるかも」と言っていたのだが、歴史的勝利を目撃したわけだ。ベスト4まで進んだが、この2勝の方に価値があると思う。
沖縄のクライアントがビッグな受注をした。全県域に広がるプロジェクトゆえに、この沖縄での取り組みは、全国のグループ会社に好事例として伝えられる可能性が高い。私自身、同社にはビジネスのコンセプトのみを教えただけだが、それが担当者たちの心に火を点けることになった。その成功を見ると、コンサルタントの役割はノウハウを伝える以前に問題を指摘し問題解決へ決意を促す存在だとわかる。
沖縄で営業研修講師。終了後、某社の専務が質問に来た。お兄さんと2人でお父さんの会社を継いだが、お兄さんと衝突することが多いという。沖縄は、長男と次男の立場の違いを大事にする社会。言いたいことをガマンすることも多いのだろう。「ウルトラマンになりたいの?」それとも「円谷英二になりたいの?」。自分がHEROになれなくてもHERO MAKERにはなれる。彼にはその方がかっこいいと伝えた。
お盆が空けた明日から毎日が研修のオンパレード。最近の研修で多いのは「ディスカッションの時間をできるだけ多く取って」という依頼。本やネットから情報が当たり前に入手できる時代に講師の話は余り参考にならない。また飲み会の数や職場での雑談減少の影響もあるのだろう。良い議論がしたい。そうした欲求が受講生にあるのだ。研修講師は同時にファシリの達人でないといけない。
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