V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
クラブメッド・カビラの午前5時に起きてウォーキングする。満天の星を楽しむことはできたが、ちっとも夜が明けない。日本列島の西の端ゆえに、本州より30分ほど遅いのだ。その代わり、道端に無数のホタルを見た。こちらの光るホタルは、成虫になっても幼虫のような芋虫型をしている。以前そのようなホタルがいることを海洋堂のフィギュアで知っていたので納得した。静寂の中の神秘だった。
クラブメッド・カビラは確かにクラブメッドだが、もう少しG.O.が陽気だったらもっと良かった。シュノーケリングで5分ほど沖に出たが、この間ボートの上で会話はゼロだった。もし、ディズニーランドのジャングルクルーズのように陽気な会話に満ちていたら、この5分は忘れられない旅になっただろう。25日の日記に書いたように沖縄の付加価値は海と空だけでない。あなたとの会話が付加価値なのだ。
石垣島のクラブメッドに泊まる。以前、オーストラリアのクラブメッドに行ったときは酒類は有料だったが、無料になっていた。同社副社長によると、「ストレスフリー」を目指した結果だという。何かをしたいときに、お金が高いとか、言葉が通じないとかといった心理的制約を一切なくし、自由を満喫してもらおうというのがストレスフリーの考え方。その分旅行代金は高いが、その分現地では快適だ。
沖縄本島で見つけたTシャツで感心したものがある。それは、アニメ「ハクション大魔王」に出てくるアクビちゃんを描いたTシャツで、沖縄限定となっていた。つまりアクビを沖縄特有のキャラクターに仕立てているのだが、そのセンスに脱帽だ。大魔王を内地に見立てたら、いたずらっ子で時に癒しを与え、愛くるしい存在であるアクビは沖縄そのものではないか。皆そのバランスに共感して買うのだろう。
那覇市内では見つからなかった熱帯魚Tシャツだが、石垣島ではサメやマンタ、クジラなど、海の生き物をモチーフにしたものをいくらか見つけることができた。これは沖縄本島の観光資源が自然から沖縄のスローなライフスタイルそのものに移っているのに対し、石垣島ではまだまだ自然の動植物が観光の中心だということだろう。シュノーケリングで覗いた美しい光景は、いつまでも美しくあって欲しい。
土産のため熱帯魚のTシャツを那覇市内で探したが、見つからなかった。代わりに売られていたのは「海人」「野球馬鹿」「釣人」「泡盛中毒」などの活字Tシャツ。おそらく、沖縄に来る人は青い海・青い空などのハード的要素のみならず、自由で自分らしくいたいというソフト的な要素も求めているのだろう。観光地はもはやハードだけでは成り立たない。このTシャツ群はそのことを物語っていた。
石垣島で商工会幹部の話を聞いた。近年は定年後の移住者が多いが、島としてはあまり歓迎していないという話だった。なぜならば、定年退職者は仕事をしないので住民税をほとんど落とさない。にもかかわらず、水道を引き、医療費はかかる。この負担は八重山市の負担となる…ということで持ち出しばかりだというのだ。せめて今まで払った住民税の半分を持ってこい!という主張。よくわかる。
福岡でトマトタクシーに乗る。お客様と会食した後に、迎えに来たタクシーだ。このタクシーはMKのようにマナー教育が徹底されていて、サービス内容は後部座席の前に書いてある。運転手に聞くと、社長が教育者で毎月のように講習会があり同じ教育を何回も受けるのだそうだ。運転手は「だからトマトタクシーを選んだ」と言っていたが、そうした考え方の会社にはそんな考え方の人が集まるのだ。
某社のY部長は入社2年目までの新人に、ひとり一人に今やっている仕事を書き出させた。次に6段階で自己採点させ、上司(課長)採点との差異を明確にするとともに、フィードバックして育てる仕組みを作った。こうした仕組みがあると、それが仕事の通知票のようになって今の自分を知ると共に、成長度合いを測る物差しにもなる。人事考課票に限らず、能力想定のツールは自分で作ればいいのだ。
某社の次長にベテランを使うコツを教えてもらった。ポイントは「小さなことを大げさにする」こと。まずは「××さん」と大声で名前を呼ぶ。そして「ベテランなんだから、○○くらいわかってくださいよ〜」と話す。何ごとにも「白は白。黒は黒」と率直さで接する。つまり、ベテランだからと言う遠慮、配慮を捨てる。ベテランは、年下の上司が自分に正面から向き合ってくれるのが嬉しいのだ。
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