V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某商社で50人が約半年間かけて「10年先の自社の将来像」など合計8つのテーマを考えるプロジェクトが始まった。ただしこのプロジェクト、ワークショップによるQC的活動である。しかし取り組みリーダーは、最初の挨拶時に「経営者と同じ立場でだから、発想できる機会が与えられるのはありがたい」と熱く決意表明した。そのせいか議論は予想以上に白熱。女性陣も積極的に巻き込んで真剣そのものだった。
昨日のストリートビジョンにならい、某社の管理職研修で早速イメージしてもらった。同社の経営哲学には「『いつも地球のどこかで』豊かな暮らしを支えることを誇りとして」という一文がある。そこでこの一文からどんなシーンが思い浮かぶか連想してもらったのだ。すると、Aさんには「欧米の家庭」が、Bさんには「後進国のあばらや」がイメージされたという。その多様性こそ同社の魅力だが、部下にもこの一文から自分なりの貢献シーンをイメージさせる。それが管理者の仕事だ。
EPSONが掲げる「EXCEED your vision」を見て驚いた。「お客様は、これまでなしえなかった『何か』を実現することができます。EPSONがお客様の創造性を開花させるお手伝いをします」。描くビジョンの主人公が自分や自社ではなく、お客様だから驚いた。「お客様がこうなる。私たちはそれを手伝う」の流れで自分の未来像を描くことをストーリービジョンというが、この考え方はきっと主流になるだろう。
拙著『スーパー上司力!』のAmazonレビューは目下8件。うち一人が「さえこ」さんという1000ビュアーの人。評点は★4つだった。曰く「ここには社員の潜在能力を顕在化させるための仕掛けが40も書かれています。自分ひとりで仕掛けを考えてもなかなかいいアイデアが浮かばないそんなときに軽く読めるものがこの本です。(中略)心根を変えるきっかけになるこの本はお勧めです」。ありがとうございます。
イチロー選手の記念館である「i-fine」を訪ねた。このような記念館は過去のものばかり並んでいるのが常だが、現在進行形であるところが素晴らしい。今日も『祝ランニングホームラン』の花輪があった。接客する店員さんも実に楽しそう。彼女には幼かったイチローの成長が、何よりの喜びなのだろう。ひっそりと田舎に建つこの記念館は、凄い人は実はあなたの身近にいるということを教えてくれる。
某大手労組の書記長と話す。同労組では、最近新たな生保を組合員に推奨したところ、なんと1カ月間で1000人超の加入者を得たという。驚いて詳しく聞くと、保険は市販品ではなく、組合が自ら設計し開発したのだという。さらに、「組合員の2人に1人以上が加入したこれって何もの?」というポスターを制作。その上で説明会を地道に開催し、加入者を増やしたのだ。世の保険屋は彼のマーケティングを見習わねばならない。
昨日のロケーション・フォトは映画『となりのトトロ』のように家族の日常を捉えたものだが、最近は写真に求めるものが随分変わってきた。子供の写真は、わが子をHeroや宝物に変えるもの。若い女性の写真は、彼女をグラビアアイドルに変えるもの。ペットの写真はペットを家族に変えるもの。そして婚礼写真は、婚礼をドラマに変えるものだ。あなた撮る婚礼写真にはドラマが描かれているか。それを写真館に問いたい。
出雲大社の結婚式場前にある八重垣写真館。お決まりの婚礼写真主体の写真館かと思えば、ショウウィンドウには「YAEGAKI流 ロケーション・フォト」と称した写真が一杯。これはカメラマンが出かけていって家族の何気ない表情を撮るもの。どれも表情が自然で豊かでつくづく「こんな写真が欲しいなあ…」と思った。写真館に求められる映像は変わってきている。この写真館はそのことを知っている。
仕事で出雲市に行く。朝早く出雲大社に参拝したついでに、そこに掲げてあった絵馬を見た。いろんな人の願掛けがあったが、一番多かったのは『合格』ものではなかった。ひと頃よりは『就職』ものも多かったが、一番は『結婚』ものである。「結婚できますように」がすごく多かった。受験はわかるが、結婚は神頼みするようなものだろうか…どうやら昨今は結婚が以前より複雑なものと考えられているようだ。
出版記念講演会を無事終えた。もう少し、きちんと伝えることができたら…と正直に思うことばかり。90分が短いのは仕方ないとして、もう少し絞りようが合ったのではないかと思う。いつも思うのだが、自分が話したいことを話すのではなく、相手が聞きたいことを話す。その基本が今日も今一歩だった。それでもクライアント他大勢来てくれて同窓会みたいだった。何かひとつでも手土産になれば嬉しい。ありがとうございます。
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