V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
2日間の管理者研修。最初に日に「ラジオ体操の曲を流しているのにやらないのは、朝一番にやる気を失うようなもの。誰もやらないのならラジオ体操を流すのをやめてしまえ!」と一喝したら、翌日は全員がラジオ体操を始めた。全員で体を動かして、挨拶をして、礼をすると気持ちよく仕事が始められる。ラジオ体操は日本の文化のひとつ。これを一生懸命やると、まじめ一本のおじさんたちが喜ぶ。
亀田が勝ったとき、そんな馬鹿な!と疑った。翌日、『中日スポーツ』の一面を見たら、「ええ〜っ」という大見出し。この否定的記事に、疑いを持ったのは私だけでないんだと安堵した。そして出張で大阪へ。そこでスポーツ紙見ると、全紙が亀田勝利に肯定的な見出しだった。大阪は彼の地元だから理解できる現象だが、全紙はおかしい。新聞社なら違う角度から見たい人もいることを考えて欲しい。
亀田が世界チャンピオンになった。「神話の法則」に照らせば、今ならない方が良かった。映画『ロッキー』も『巨人の星』も、最初の決勝では敗れている。それがクスリになって主人公の性格は謙虚になり、トレーニングの品質が上がる。そして再戦で念願の勝利…!人は常にこのような物語に酔う者だが、今回のように無理矢理トップに押し上げてそれが何だと言うのだろう。つまらん筋書きだった。
私が自部署でクレドを作るきっかけになったのが「挨拶」のクレドである。挨拶を徹底したい。でも「なぜ、挨拶をするのか」がわからないと、挨拶しない。だから、挨拶せねばならない理屈を、ヒューマニズムと合わせて作ったのだ。そして、その翌日から全員が挨拶できるようになった。
アシスタントの女性が「報告・連絡・相談」のクレド(部内で守るべき約束)を創って欲しいといわれた。そこで彼女になぜ「報告・連絡・相談」が必要なのか確認すると、仕事がスムーズに進むだけでなく、組織の一体感が創れるからだという。なるほどと納得し、創ったクレドがこれ。
某工場の現場の辣腕課長の信条は「真剣だと、知恵が出る。中途半端にやれば、愚痴が出る。いい加減だと言い訳ばかり。仕事は楽しく、一生懸命やるもの。やる気とは働いて見せるもの。努力とは結果で示すもの。目標とは最後まで挑戦して越えるもの」の7つ。これを部下に配布し毎朝唱和している。すると、後輩の課長が「私はあの最後の一節が好きなんです」と語っていた。繰り返すうちに浸透するのだ。
私の部で発行しているメルマガに、「休みを取るのも率先垂範。ちゃんと休めるメリハリのある部署でないと優秀な社員は集まらない」と書いたら、大変な反響を頂いた。上司が休めない不夜城のような職場には、今や誰も行きたがらないだろう。高い時間生産性を求めると言うことは、仕事をシステム化することと同義。仕事をパーツ化し、標準化し、多能工を育てる。休める管理者はその先にいる。
プリキュアショウをハウジングセンターで観た。アニメをどう再現するのか楽しみだったが、マスクショウだった。小さな女の子が集まるショウだけに、悪役のデザインには感心した。「モッキンウザイナー」と「フラワーウザイナー」が出てきたが、大人なら笑ってしまいそうな怖くないデザインにしてある。それでも娘は怖がったが、後でまた観たいとも言っていた。一番良い所を研究しているのだ。
労働金庫の辣腕店長の話を聴いた。彼は、自分の商品である「預金」と「融資」の状態をそれぞれ「預金=組織の結集力の状態を表す」「融資=福祉の実現状態を表す」と定義していた。素晴らしい定義だ。営業とは商品を売るのではなく、その商品がもたらす効用を売る仕事。であれば、売上げなどその実績は、お役立ちの類型を表す数値である。こうした定義があれば職員の意欲は一層増すだろう。
昨日の研修で、受講生に自分の職場の「ビジョン」を書かせている。すると出てくるのは「〜を目指します」「〜を図る」「〜したい」などで終わる言葉。「〜を達成する」「〜を実現する」といった完了形で書けない、自分に甘い言葉の連発だ。部門経営者の立場で平社員が書くような願望的ビジョンでは、部下に響かない。部下に宣言するのと上司に宣言するのは違う。その違いがまだわかっていない。
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