|
V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
今日的な富裕層のこだわりを列記する。昔の富裕層は製品を所有することで「I‘ve aririved.(私は到達した)」と感じた。しかし、今の人は経験をすることで「I’m Interesting.(何をやったか。何を知っているか)」に価値を見出す。また自分のことをよく知っていて「I’ve my priorities straight.(プライオリティの高いものに対してサービスを受ける)」ことを優先する。確かにその方がカッコイイと思う。
円高不況を乗り越えて更なる成長に向かう米国レクサス店は、99年以降ブランドイメージの弱さにぶつかった。メルセデス:プレステージ、BMW:パフォーマンス、ジャガー:スタイルなどのブランドパワーが「値段の割にいいもの」だけでは、特定できなかった。そこで今日的富裕層の思考を徹底的に研究し、レクサス=Luxury でイメージを統一する。ハードよりCSでイメージを作った稀有な例であろう。
米国レクサス店にはレクサス憲章なるものがあった。「1.最高の品質・商品」「2.市場で最高のディーラーになる」「3.初めから正しく」「4.自宅にお招きしたように」「5.できないとおもえばできない、できると思えばできる」。特に「4.」には驚いた。サービスのために着た人をもてなす手順、車を見に来た人をもてなす手順…。英語でもてなすことを「Entertain」というが、レクサス店はEntertainmentだった。
米国レクサスの立ち上げ物語を聞く。84年から89年の立ち上げ準備期に「富裕層」を徹底的に調査しようと、富裕層のファミリー宅に長期住み込んだという。そこで富裕層は以外にもディーラーに不満を抱いていることが分かった。その結果生まれたのが、代車の提供、24時間以内に助けに行く、洗車、無償メンテナンス、コールセンタなどのユニークな新サービス。つくづく調査方法が凄まじい。
米国で夜TVを観ていたら、終戦特集をやっていた。当然日本に原爆を落とすシーンも放送されたが、観たこともない映像が多数あった。長崎に落とされる原爆には米軍兵士が皆、笑顔でサインをしていた。そして、終戦の日、米軍水兵がNYで抱き合ってキスをしていた。番組は一貫して「日本人がちっとも諦めないから原爆を使うしかなかった」と伝えていた。自国に都合の良いように伝えるものなのだ。
米国の地下鉄でよく見かけた広告は2種類。ひとつは「ROAD TO SUCCESS」。広告主は専門学校。もう一種類は「Affordable Healthcare for children and Adults(子供と親にヘルスケアを与えることができる)」の言葉に代表されるような「Care」。ケアは何も介護に限らず、メンタルケアやネットワークケアなど、投資対象の前後のサービスを表す言葉としてキーワードになるだろう。
ステイプルズで同時通訳をしてくれた在米の日本人女性は、とても素晴らしかった。日米でビジネスの経験がない限り、こんなにも鮮やかに訳せないだろう。そのことをこっそり彼女に伝えると「それをいうなら、あの人に言ってください」と言われた。彼女のいうあの人とは、通訳の元締めをやっている在米の日本人。謙遜しなかった彼女の姿に自分を売りに必死な米国ビジネスマンの姿を見た。
ホール・フードの広報官に、社員のモチベーションを上げる秘訣を聞いた。彼女は�(〕�厚生 ��賃金の公正性 �6軌蕁´そ抄醗�持ち株 の4つを上げた。こ日本の中小企業では、このうち�△�曖昧だが、その曖昧を「情」と絡めて是とする習慣がある。そして、社長が直に声をかけるなど「情」がモチベーションを高める要素がある。�ゾ陲慮�正性が日本企業には必要なのだ。
ステイプルズで成果報酬について尋ねたところ、店舗毎や地区毎で目標を超えたときに支払われるが、キーワードは「good & safe」だと言う。成果報酬が機能するのは安心が前提となっているときだけだというのだ。十分な教育と、ツール類手きちんと提供し、店舗内で法律・規則に沿った行動ができる環境を作りその上で競争させる。聞きながら日本の成果主義が失敗した要因が分かった気がした。
ステイプルズの広報官に教育はどのようにしているのかを尋ねた。すると「最大の難関だが、最大の差別化のポイントだ」と前置きした上で、IT会社と手を組みe-lerningを実施しているという。これは最低限の教育だが、トレーニングをモジュール化していくことが肝要だと語っていた。こうした一連の流れから、小売業はつくづく細かいシステムの積み重ねで成り立つものだと、改めて認識した。
|