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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某大手食品会社の大き目のトイレ。用を足した後に手を洗って出ようとするとドアにノブがない。自動ドアのようだが、前に立っても開かない。そこで壁紙を読むと、紫外線の出る手の乾燥機とドアが連動しており、手を乾かしはじめてから15秒後にドアが自動的に開く仕組みだった。紫外線殺菌した手にドアノブすら触らせない衛生管理。その徹底ぶりに脱帽だ。
文庫本を買いに郊外の古本屋へ。近年名古屋市内には大手書店が多数進出してきたが、どの書店も文庫本は『出版社別』の陳列。複数の出版社から出されている人気作家の「お目当ての一冊」を探すのは一苦労だ。その点郊外の古本屋は、出版社がどこかは関係なく、作家別に文庫が陳列してあり、簡単に選ぶことができる。繁盛の秘訣は安さだけではない。
子会社の営業部長連中が揃いも揃って「独断でやりました」と頭を下げる。彼らは何かをかばっているようだ。生涯自分の子供に「ウソツキの子」というレッテルを貼り続けても、それ以上に守る価値があるものとはいったい何か。隠蔽工作を重ねる組織や逃げる社長にそれほどの価値があるか。彼らには、そんな小さなものよりもっと大きなものを守る愛があるはずだ。
食肉偽装工作の記事を読みながら某常務の言葉を思い出した。誰かが「火事だ!」と叫んだときに、聞いた人は「どこでだ!」を確かめる。その次の人は「どのくらいの規模だ!」を確かめる。そうすれば適切な手が打てる。が、次の人も「火事だ!」と叫びその次の人も「火事だ!」と叫ぶだけ。日本ハムには「それは良いことか?」という単純極まりないチェック機能が欠けていたのだ。
講演会後にある社長から「『勝ち組』『負け組』という言葉がどうもしっくりこない何かそれに代わる言葉はないか?」との質問を受けた。本来は勝者・敗者ではなく「正しい・正しくない」であろう。今の時代は『いかに透明か』が問われている。全部晒しても恥ずかしくないほどお客様のことを考えて行動していますか…?この姿勢こそ業績の優劣を分ける基準なのだ。
会議を合理的に進めるために、O社は会議の議題を『協議』『審議』『報告』事項の3つに分けている。協議事項に関しては4日前までに議事を関連部署に通知し、部門案を持ってこさせる。曖昧な議事については「それは報告事項にあらず、協議事項であり別途関連部門間で協議せよ」と議長が次の議題へ進めてしまう。簡単なルールが日本人特有の無駄を削除している。
某社長と『なだ万』で食事をする。席に着くと、私の鞄を女中が空いている椅子の上に置き、その上に鮮やかで豪華なシートをかぶせた。鞄が視界から消えたが、同時に鞄が大切に扱われている印象を持った。和民の膝付きオーダー取り、ホテルの「ようこそ=水のペットボトル1本どうぞ」。そして鞄目隠し高級シート。「人は驚きを愛する」がこうした驚きを提供できる人は強い。
パリーグの「予告」先発のように企業でも人材を育てるには「予告」が必要だろう。特に上が引退する部長クラスへの引き上げには有効で、「次はお前だよ」「次は彼だが次の次は君かもしれない」ぐらいは囁いておいた方が良い。聞いた方はやる気が出るし、覚悟をする。そして積極的に勉強し、その時の準備に入る。勉強してもらえればオーナーには御の字なのだ。
問屋の社長と会話。在庫が残り僅かなときに、取引実績の少ないA社から全部欲しいとのオーダーが入った。暫くして今度は取引実績の多いB社からオーダーが入った。早い者勝ちならA社だが5年後も注文が貰えそうなのはB社だ。どちらを優先するか。支店長は前者だといい、事業部長は後者だという。それぞれの利益責任範囲が伺える主張で面白い。
「作る」に徹して80年代半ばに中国と合弁工場を立ち上げた縫製業の社長。今では原価の安さを見込んだメーカーや流通からの委託生産の他、自前で国内販路を持った。まかねてからの夢であった日本の伝統技術をアレンジした商品を企画開発中である。「作る」一辺倒の状況を離脱できない企業が多い中、「創る」「売る」まで展開し夢を叶えている姿は、天晴れだ。
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