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しもさんの「気になる一言」
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2017年09月11日(月)
ふたりの女性のもとで、自然と出来た、閨閥(けいばつ)の争い

書籍「関ヶ原(上)」(司馬遼太郎著・新潮文庫刊・539頁)から。
読み始めてすぐ、なるほど・・と頷く表現を見つけたので、
読み切る前であるが、紹介したい。
私たちが「関ヶ原の戦い」と言われ思い出すのは、
「東軍VS西軍」「石田三成VS徳川家康」という図式であるが、
「関ヶ原という史上空前の大事件は、事のおこり割ってみれば、
ふたりの女性のもとで、自然と出来た、
閨閥(けいばつ)の争いであったといえる。」という図式が新鮮だ。
「閨閥(けいばつ)」とは、政略結婚による家族関係である。
狭義には妻の一族の勢力を中心に結ばれた人のつながりを指す」
簡単に言えば「秀吉の正室・ねね(北政所)VS秀吉の側室・茶々(淀殿)」
秀吉のふたりの妻を慕い集まる、若武者たちの争い。(汗)
「尾張衆VS近江衆」という図式もできる。
そんな視点で読むと、また違った「関ヶ原」が浮かび上がるし、
現代でいうと、誰と誰の争いに似ているな、なんて考えれば、
もっともっと、楽しく読むことができる。
まずは、作品冒頭にあった作品の背景を紹介しておきたい。
読み切る前に、映画も観たくなったなぁ。



2017年09月10日(日)
普段着の芸から、時には余所行きの芸へ

二つ目の頃から応援している、沼津市出身の噺家(落語家)、
三遊亭橘也改め「三遊亭朝橘真打昇進披露興行」が
沼津文化センター(大ホール)1500人超満員で開催された。
三遊亭圓橘、三遊亭鳳楽、三遊亭好楽、三遊亭円楽など、
お馴染みの師匠たちが顔を揃え、華やいだ興行となった。
特に楽しかったのは、仲入り後の「真打昇進披露口上」、
兄弟子や師匠たちの口上は、彼を励ます言葉に溢れていた。
中でも、直属の上司(笑)、三遊亭圓橘師匠の口上は、
真打としての心構えを、短いフレーズで表現してくれた。
(間違ってたら、ごめんなさい・・(汗))
真打になったからには、二つ目とは違い、
「普段着の芸から、時には余所行きの芸へ」と。
もちろん観客の私たちにはわかりにくい芸の世界だけど、
私たちの会社員にも通じる考え方ではないか、とメモをした。
真打といえば、会社の管理職に相当するのだから、
出席する会議も、紹介される人も、今までとは違ってくる。
時には、慣れない挨拶や、判断・行動もしなくてはならない、
その自覚こそが、管理職として成長するコツですよ、
そう言われたような気がして、一言に採用した。
あっという間の3時間、1500人の笑いの渦に包まれたが、
「大切なのは、真打になってからのこれから」
「真打はゴールではなく、スタート」という言葉を、
支える私たちの心構えとして、応援を続けていこうと思う。



2017年09月09日(土)
それ何か?タイムスリップってやつか?

映画「メトロ(地下鉄)に乗って」(篠原哲雄監督)から。
「この物語は私にとっての原点です」と
原作の浅田次郎氏が語るだけあって、大満足で観終えた。
タイムスリップを題材にした作品は数あれど、
最後まで軸がぶれずに、ワクワクさせてもらいながら
ストーリーが展開された作品は珍しいかもしれない。
「やっぱり親子だな、似てるよ。おやじに」と弟に言われ、
どこが似ているのか探していたら、奥さんに対する口癖、
「わかったような口を聞くな」が共通のメモとして残った。
さて、今回の気になる一言は、主人公が不可思議な体験を
笹野高史さん扮する会社の社長にしたら、返ってきた台詞。
「それ何か?タイムスリップってやつか?」
何が面白いかと言うと、主人公が勤めている会社が、
女性の下着販売会社で、キャスター付きの黒のバックに
「女性下着」を詰め込み、毎日、営業に歩いていたから。
もちろん、この台詞が発せられた時も、映像のバックには
女性の下着である真っ赤な「スリップ」が映し出されていた。
これは絶対、意識的だと確信して取り上げてみたが、
作品と全然関係ない視点で、誠に申し訳ない。
ただ、原作・脚本がしっかりしていると出来上がりもいいな、
安心して観ることが出来た、これ、私の本音である。



2017年09月08日(金)
楽しんでもらいながら、自然を知ってもらう

「環境省・田貫湖ふれあい自然塾」(富士宮市)
チーフインタープリター・小野塾長の話から。
行政が、環境として自然を知ってもらおうとすると、
どうしても教育的な観点を入れた固いものになってしまう。
しかし、彼を貫いている考え方は、
「楽しんでもらいながら、自然を知ってもらう」
自然を勉強した後、さぁ、自然の中へ・・ではなく、
自然の中で思いっきり遊んだあとに、興味を持ったら
自然について学習する、そんな感じがした。
とにかく、体験なんだから、楽しい方がいい。
その楽しい体験こそ、新しい発見があり、思い出に残る。
まず、体験があってこそ、興味が湧く。
その興味があれば、どんどん知識も吸収する、
ということだろう。
ソフト事業の作り方、とても参考になったなぁ。
さぁ、今週も「楽しい外来種駆除活動」に参加しようっと。



2017年09月07日(木)
不思議、体の痛いところ、全部なくなっちゃった

映画「劇場版 ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇」
(湯山邦彦監督)から。
伝説ポケモンや、レアなポケモンを捕まえて、高く売る悪人に対して、
「ポケモンは売り買いするもんじゃない」と叫ぶところから始まる。
ポケモンは、商品ではなく相棒、仲間という意識であり、
彼らと力を合わせて生きていく、そんな存在なのだから、
「人身売買」のようなマネはするな、と叫ぶ気持ちは理解できた。
気になったフレーズは、
「スイクンは、水をきれいにする力があるんでしょ?」
「(スイクン)、水をきれいにしてくれ」
この会話を耳にしたあとネットで調べたところ、
スイクンの特徴は「汚れた水を一瞬で清める力を持つ」ようだ。
スイクンがきれいにした湖に入ったところ
「不思議、体の痛いところ、全部なくなっちゃった」という台詞あり。
水をきれいにすることで、体調がよくなることを、
ポケモンの映画で再認識した。
体内の水分(血液も含め)が、汚れているか、きれいか、は、
7割くらい水分の人間にとって、とても大切なことなんだなぁ。

P.S.
ゲストは「佐野史郎さん」「藤井隆さん」「鈴木杏さん」
先日、伝説ポケモン「スイクン」をゲットしました。(笑)



2017年09月06日(水)
マイブームは、書籍「関ヶ原」(上・中・下)

8月下旬から劇場公開が始まった、映画「関ヶ原」(原田眞人監督)。
もちろん原作は、司馬遼太郎著・「関ヶ原」。
実は、原作を若い頃に読み、大変感激したので、映画を観る前に、
もう一度、読み直そうと思い立ち、時間を見つけてはページをめくっている。
しかしながら、文庫本3冊(新潮社文庫刊)に及ぶ、長編。
(上巻(539頁)・中巻(538頁)・下巻(500頁)= 1,577頁))
表紙の絵は違ったけれど、まさしく私が読んだ書籍も、文庫本だった。
今でもはっきり覚えている、ある感激したシーンが、
いつ頃、登場するのか、今か今かと待ち遠しくもあり、可笑しくもある。
(上巻)初版は、昭和49年6月20日で、既に115刷を重ねている、
ロングセラーというべきこの作品は、
40年以上経った今でも、ドキドキわくわく感は、変わらないが、
「社会」というものを何も知らなかった頃に読んだ感想と、
あと数年で、定年退職を迎える今の私の感想は、もちろん違うのだろう。
そんなことも含めて、今の私が、どのシーンで感激するのか、
それを見届けながら、読み進めてみたいと思っている。
当時は、考えもしなかった「メモを取りながらの読書」も、
今は、私のスタンダードな読書方法だから、
これまた、どんな台詞、表現がメモされるのか、楽しみである。
だからこそ今回は「マイブームは、書籍『関ヶ原』(上・中・下)」を、
「気になる一言」に残そうと思う。
しばらくしたら、映画・書籍「関ヶ原」からの一言が増えるんだろうなぁ。



2017年09月05日(火)
人類の寿命かもしれない

映画「オートマタ」(ガベ・イバニェス監督)から。
ストーリー的には、人工知能をもったロボットが、
絶対破れないはずの「第1プロトコル 生物への危害を禁ず」
「第2プロトコル 自他の改造を禁ず」を破り、
人類が滅亡の危機に陥る、といったよくある設定であるが、
人類とロボットが戦い殺し合うのとはちょっと違う。
「人類が核活動を実行した」結果、環境が破壊され住めなくなり、
「そこでは何百年も、有機体の生存不可能だ。
行けるのは、私たちだけ」と、ロボットが言う。
そして「人間にとって、死は自然なサイクルだ」
「人生は、時の一部でしかない。」「人類の寿命かもしれない」
「どの生命体も永遠ではない」「私たちが人類を受け継ぐ」
「私たちを通して、人類は存在する」など、
これから地球を支配するのは「人間」ではなく「ロボット」だと。
それは、人類が核活動を実行し、招いた結果でしょう?、
と言わんばかりに、ロボットが人類を諭すシーンが印象的だった。
観賞後、製作国が「スペイン・ブルガリア合作」と知って、
核保有国に対する批判なのかなぁ、なんて考えてしまった。



2017年09月04日(月)
人間は、救う価値があるものなのか。

映画「ノア 約束の舟」
(ダーレン・アロノフスキー監督)から。
根底に流れている、地球を創造した神が怒って大雨を降らせ、
一度、地球上の生物を絶滅させたうえで、
新たに楽園を作り上げるストーリーは、ほぼ変わっていない。
神から選ばれたノアは、地球全体を考えて、こう結論付ける。
「初めに戻る。楽園に戻る。しかし、人間は不在だ。
人間が楽園に戻ると、また全てをぶち壊すから。
神の裁きを受けて、人類は消滅する」と。
言い換えれば、当時から「人間のズルさ・弱さ」が、
地球を傷めつけてきたことになる。だからこそ主人公、ノアは
もう一度、チャンスを与える必要はないと、心に決めていた。
しかし、物語のラストに、こんな台詞が続く。
「神はあなたを選んだ。あなたは人間の悪から目を背けないから。
あなたは、善も見ていて、どっちをとるかを神はあなたに委ねた。
人間は、救う価値があるものなのか。
あなたは選んだ、慈悲を、そして愛を」
「人間に、慈悲と愛がある限り、救う価値はある」と考えを変えた。
さて、この話には続きがある。それが、今の私たちの生活であり、
現代のように、バランスが取れていた地球環境を破壊している人間に、
チャンスを与えたのは、本当に間違いではなかったのか、
こう問われている気がしてならない。さて、その判断は?



2017年09月03日(日)
日本人は、水の音が「雑音」にならない

コンサート会場で、一番気になるのは「人の声」。
特に「会話」は、どんなにヒソヒソと話しても耳につく。
そう「雑音」としか言いようがない。
もちろん、高齢者にありがちな「財布の鈴」とか
スーパーなどのビニール袋のガサガサ音なども、
意外と会場内に響くことを、私たちは体験として知っている。
それに比べて「滝」とか「せせらぎ」の水の音は、
どんなに大きくても、気になることがなく、
ましてや耳を塞ぎたくなるような音にならない。
私たちの耳には、心地よく聴こえる音の周波数があるのだろう。
そう言えば、母国語の周波数、日本は世界のどの国よりも
相当低いらしい。
それが、英語がマスターしにくい理由とも言われている。
季節ごとに耳にする鳥や虫の鳴き声にも、敏感に反応する力、
これって、太古の昔から、自然と共生してきた証しだし、
日本人であることを「誇り」に感じた知識として、
多くの人に伝えたいことである。

P.S.
意識すると、とてもうるさいんだけど・・
蝉の鳴き声を聴きながら、読書は出来るんですよ、
不思議なことに。今年の夏、試してみました。



2017年09月02日(土)
きっと私が哀れな抜け殻だからだろう

映画「コレラの時代の愛」(マイク・ニューウェル監督)から。
愛をテーマにした作品だったから、愛に関する表現が溢れた。
「春の訪れと共に、あなたへの想いが私を満たします」
「花開いたばかりのバラのようだ」
「恋の雷に打たれ、身も心も燃え尽きてしまった」
「愛は、裸ですること、全て。
腰から上の精神愛、腰から下の肉体愛、分断された愛」
恥ずかしくて口に出来ないような台詞も・・
「これがどういうものかわからなかったの、とても変な形。
女性のものより不格好ね」(汗)
気になる一言は、622人もの女性と性交渉を重ねた主人公が、
「なぜあなたは女性にモテるんです?」という質問に答える。
「きっと私が哀れな抜け殻だからだろう」
どうして、こんな男性がもてるんだろう?という疑問を抱え、
この映画を観ていたから、妙に納得してしまった。
50年以上前に、恋に落ちた女性を待ち続けた主人公にとって、
600人以上の異性とSEXをしても、心は君のことしか考えていない。
ラストシーン「君のために、純潔を守り通した」と言い切る
その台詞で「哀れな抜け殻」という意味がわかった。
この時代の女性にとって「都合のいい男」だったのかも。(笑)
この境地になればモテるのかもしれないが、なんだか寂しいなぁ。