皇帝の日記
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2011年07月09日(土) |
コペンハーゲン5オーデンセ |
本日はコペンハーゲンを離れ、オーデンセという小さな街へ日帰り旅行です。 小さな、と言ってもデンマーク第3の都市だとか。 コペンハーゲンからは、急行列車で1時間30分。 朝はどんなに早く行っても、10時まで何も開いていないだろうから、8時30分の電車に乗り込む。
オーデンセはコペンハーゲンのある島のお隣の島にあるので、途中電車に乗ったまま橋を渡り、海を飛び越えて行くのだ。 おおー。 海にはしゃぐ我々を、無表情で見守る地元の人々。 北ヨーロッパの人たちってさ、アメリカ人にあるようなキャッキャしたとこが全くないよね・・・。 ドイツ辺りから、表情が無くなって行く気がするよ・・・。
さて、何事も無く時刻表通りにオーデンセに到着。 駅はなかなか立派だけれど、活気のあまり無い駅前。 アジアスーパーなどがあり、何故かショーウィンドウの掛け軸に「寝不足」とか書かれていたり。 地方の街を観たかったので、この静けさは望むところだ。
地図を睨んでいると、カール・ニールセン博物館と言うのがある。 ついでにコンサートホールも併設されている。 ふむ。 朝一だし、何か演奏会が夜にあるなら、チケットが買えるかも。 と、行ってみるも、博物館は開いていない。 コンサートホールに至っては、数ヶ月催し物などありませんという感じでシーンとして、覗き込んでみたらロビーが空っぽ・・・。 生き物の気配すら感じないわ・・・。
しかし、その裏側には朝市が立っていた。 おお、よしよし。 食材を買っている人達は、きっとローカルの人達ね。 観察しましょう。 ジロジロ。
名前もわからない、不思議な果物や野菜も売っていて、人々は子どもを木製の押し車のような物に乗せ、そこに買った物を入れて歩いている。 手作りのアクセサリーなんかを売っている売店もあれば、夏だと言うのに毛糸玉を山盛りにして売っている人も。 大型の冷蔵車で、魚も売っていた。
そんなに大きな市場ではなく、すっと抜けてしまうと、何とも可愛いレンガ畳の町並みが現れるのであった。 歩行者天国。 朝早いせいか、人影もまばら。 黄色い壁の可愛い中世風の家が、にゅっと角に建っていたので、なんとなく記念撮影。 すると向かいに小さなお土産屋さんがあるので、入ってみる。 絵はがきなどを見ていたら、さっき写真を撮った向いの家のハガキが。 ん? なんと、それがアンデルセンの生家だったのだ。
なんと言う事だ。 気がつかないうちに目的の一つを達成していた。 地図では、もうちょっと歩くのかと思っていたのに。 ということは、すぐ隣はアンデルセン博物館。
テクテク歩いて行くと、古い町並みの裏側には、なんとも近代的な博物館が隠されていた。 これは驚きだ。 そして、博物館のすぐ隣はロチェス公園。 子ども達が山程集まって、ピクニックしている。 チケット売り場で「公園で何かあるの?」と聞くと、すぐにアンデルセン童話のミュージカルが始まるとのこと。 しかも無料。 もちろん観に行きましたよ。 大人げなく、ステージの前を陣取って。
このミュージカルが、本当に只なの?というくらい完成度の高い物。 役者の人数も大量。 子ども達も大喜び。 しかし引率の大人達の厳しい無表情。 うーん、きっと何度も見ているんだろうな・・・。 拍手喝采で劇が終わった後は、役者さんが子ども達と写真撮影に応じてくれたりしていて、なんともアットホーム。 我らは大人なので、博物館を観に。 アンデルセンの人生について、あまり詳しく知らなかったけれど、彼の切り絵や手紙などをみてみると、お茶目な図工好きさんだった事がわかって面白い。 インターネットが無い時代だし、比較的最近の人なので、手紙が沢山残っているのだよ。 展示の一角には、切り絵が勝手にできるコーナーがあって、チョキチョキ小品を作って貼付けて来た。
あ、あと、お気をつけ下さい。 アンデルセン生家の内側は、この博物館から入る事が出来るのだが、先ほど外から写真を撮った角からは、中が暗くて窓の中が見えないようになっているのだ。 だから、博物館側から入って部屋の中を見学していると、外側からなんとか中の様子を見ようとする、真剣な顔の人々が、ものすごいはっきり見えてしまうのでありますよ。 眉間にごっつしわ寄せて、窓に額をべとっとつけてる老若男女が。 自分たちが内側から見られている事も知らずに。 うぷぷ。
さて、このミュージアムショップで、何となく枕と傘を買ってしまった・・・。 だって・・・アンデルセンなデザインが可愛かったんだもの・・・。 ふふ・・・。 重い・・・。
休憩もかねて、アンデルセン生家の向かいにあるカフェに。 どこのレストランもそうなんだけど、オーダーしてから出て来るまで、すっごく時間がかかる。 別に難しい物はオーダーしていないんだけど。 のんびり休憩できるけどさあ。
食事は今回、どこも外していない。 どこの料理もおいしくいただいている。 だがしかし、デンマークのパンって、硬くて酸っぱいのが多く。 あまりの硬さに、何度か上あごの皮膚を負傷してしまい、この時も血まみれで食べていた。 い、痛い・・・。 流血の惨事。 もし老後の住処に選んだとしたら、私はパンを食べられない人になってしまう。
近くにソルテブロードル広場なるところがあるそうなので、それを目がけて歩いてみたが、全く広場らしい広場が無く、ハルコさんが「たぶん、これが広場なんじゃないかな」というちょっと広い道に出た。 うん、まあ広場かな。
それからミュンターゴーデンという市立博物館へ。 建物自体が16世紀の物。 旧石器時代からの展示もあり、この島の歴史がみっちり紹介されている。 石斧がこれでもかと大量にあったり、こんな物食べてました〜というビデオがあったり、処刑された人の骸骨があったり、盛りだくさんな内容。 やたら照明が暗いのが不気味。
そして、何故か入り口に全裸のイケメン石器時代人のマネキンが、中腰で座っている・・・。 な、なんの展示なの?と、全く意図が見えて来ない。 何してるのかな・・・彼は・・・。
教会好きのハルコさんに連れられ、聖アルバニ教会に寄り、それから聖クヌート教会へ。 聖クヌート大王の骸骨が安置されている。 せっかくのご縁なので、帰ってからこの王様の事を調べてみたが、聞けば聞く程謎の多い人だった。 デンマークにキリスト教を布教させたから聖人になったんで、あんまり素行の良い人とは言えないようです。
アンデルセン公園を歩いていると、雨が降って来た。 おお。 さっき買った傘が、早くもお役立ちに。 ぱっと開けたら、狙った以上に小さかった傘。 頭しか入らない。 子供用の傘だからね。
たったか歩いていると、アンデルセン子ども時代の家を発見。 ここは入れないのかなー・・・と見ていたら、角の家から入場料を払って見学できた。 お兄さんが気さくで「なんでも質問があったら聞いてね!」と言われたが、アンデルセンに関して質問って。 そこのあなた、何かありますか? 無いよね・・・。 ご好意を無にしてはいかんと思って、色々質問を考えてみたけれど、特に思い浮かばず。 また小雨の中を立ち去りました。
時刻は夕刻になり、お店もチラホラ閉まり始めたので、最後の休憩として、地図に出ているオリビアと言う喫茶店を目指して歩いていると、アクセサリー屋さんが開いていたので、なんとなーくぶらりと入った。 可愛い指輪があったので、店番の子に「これいくら?」と聞いたら「・・・わかんない」という不思議な答えが。 「私、たまたま今店番してるだけで、値段が本当に知りたかったら、電話して聞いてあげるわ」とのこと。 気になるケースを指差して、「この指輪の値段を聞いてちょうだい」と言うと、調べてくれたが。 「そのケースは70%オフだって」という朗報が。 え、でも、それ思い切って引き過ぎじゃない?だって、もともとそんなに高価な物じゃないのに。 なんか間違えてんじゃないの?という疑問が消え無かったが、せっかくなので気に入った物をいくつか包んでもらった。 あとで店主に怒られたりしたらかわいそうだな、というくらいの安値だった。 だ、大丈夫?
喫茶店でケーキとコーヒーをいただき。 本当にどこもかしこもウエイターさんはイケメンだよなあ、こんちくしょうめ、と言いあいながら、オーデンセを後にしたのでありました。
きっかり一日旅行のサイズの街だった。 もし妊婦じゃなくて、テキパキ歩けるようなら、野外博物館や鉄道博物館にも行けたと思う。
夕飯は、コペンハーゲンのプックというお店で。 クリスチャン7世が愛人と通った店という、名誉なのか不名誉なのかわからないレストランで、伝統的料理をいただきました。
雨の音で目が覚めた朝。 パラパラ〜程度だったので、気にせず観光決行することに。 ホテルは週末になったせいか、やや混み始めました。
さて、本日からはがっつり城や美術館などを観光しようと、ついに魅惑のコペンハーゲンカードを利用する事にした。 妊婦は体力温存のため、ハルコさんがカードを買って来てくれるのをホテルで待つことに。 すまない。 ふがいない僕を許しておくれよ。 窓辺に座って待っていると、いよいよ雨がじゃかじゃか降り始めた。 がびーん。 濡れたハルコさんが帰って来た。 ・・・いよいよすまない・・・。
さて、傘を持って、バス路線を睨みながら、クリスチャンスボー宮殿へ。 デンマークは今も王国なので、城が一杯あるのです。 コペンハーゲンカードで、バスは無料になる。 バスを利用する事で、ますます妊婦の体力温存を狙う所存。
一応、乗り込む前に運転手さんに「クリスチャンスボー?」と聞いてみると、「乗れ」とのこと。 そして、お城についたらわざわざ放送で「クリスチャンスボーだよ!」と言ってくれた。 しかし、この「クリスチャンスボー」が、思いも寄らない発音だった。 デンマーク語って、本当に変よ。 アクセントと言うか、力が変な所で抜けたりするのだ。 世界にはおかしな言葉があるもんね、ってな話さ。 こればっかりは、実際にデンマーク人に言ってもらうしかない。 説明できない。
クリスチャンスボー宮は、アブサロンさんがなんもなかったコペンハーゲンに建設して、以来発展の拠点となったところ。 古い城趾が地下に残っていて、それも観る事ができる。 地下の水はけが悪くて、雨水がじゃぼじゃぼ落ちて来てた。 お城が二度も火事になった歴史を、わかりやすく展示してあって、興味深い。 特に出火原因が二回ともストーブのパイプという、学ばない姿勢や、そんだけ火事に遭いながら消火バケツが手桶程のサイズの革袋というのが、「デンマーク人よ・・・」と思わせる。
そして、地上の宮殿内は写真撮影が禁止よ。 うっかりすると、守衛さんに怒られてしまうからね、僕らのように。 ふふ。
やたらめったら部屋の中にぎゅうぎゅうと物を詰め込んで展示してあるので、とっ散らかった印象の宮殿。 王家の肖像画や写真が、所狭しと並べられている。 記録としては面白いと思うが、美術品としてはどうかと言ったところ。 ぎゅうぎゅう。
見学が終わる頃にはお昼。 レストランを探しながら、運河沿いをウロウロ。 雨じゃんじゃん。 この辺は水害をかなり受けたらしく、どこも閉まっている。 やっと見つけたカフェでお食事し、ふと昨日行った子供服屋の近くまで来たので、クレームをつけにまた行ってみた。
何のクレームって、あなた。 昨日手作りとおぼしき象のぬいぐるみを買ったんざますが、なんとマチ針が刺さっていたのだよ。 子どものおもちゃにマチ針って。 なんて最低な。 ついでに、買ったポーチに染みがあったので、それも交換してちょうだい!
というわけで、ポーチ交換してもらい、次の目的地ローゼンボー宮殿へ向けて、バスを探す。 この「ローゼンボー」が、また思いも寄らない発音なんでございますのことよ。 「R」の音がちょっと変なのね。 あと、「ボー」のところで突然生気を失った感じになるの。 その奇抜な発音で、またしても運転手さんが降りる場所を教えてくれて、つつがなく宮殿前まで来れた。 しかし入り口からやや遠かったので、軍人さんが雨の中訓練しているのを横目で見ながら、塀の外をテクテク。
こんなにもバスやら使って、できるだけ歩かないようにしてもらっているというのに。 ファッションに関係なくテニスシューズを履いているというのに。 もう足が痛くなっている妊婦。 ああ〜。 なんて重いんだ自分。 ふうふう。 そしてトイレにも行きたい。 くそー。
というわけで、宮殿に入るなりトイレへ直行。 できるだけ距離を歩きたくないのに、トイレに行く為に余計に歩かねばならないと言うジレンマ。 うう。 とにかく、雨を振り払いながら宮殿見学。
こちらの宮殿にも、写真や肖像画が、ぎっちりぎっちりみっちりみっちり入っている。 片付けられないOLの部屋みたい。 あるもの全部飾っておくか、って感じ。 天井画も、色々来歴は書いてあるが、色んな宮殿から剥がして持って来たのとか。 なんたら王妃のために作ったなんちゃらとか。 とにかくギュウギュウ。
なんと日本語の説明パンフレットもあったのだ。 だが、何故か「壁」と「鏡」の用法を間違えていて、他にもあまり流暢でない日本語が満載。 想像力で読む。
宮殿なので、警備の人がウロウロしている。 宝物の展示では、でっかいガラス玉みたいなダイヤやサファイア、ルビーがあって、これは圧巻。 王様の持つ杖やオーブもあって、キラキラ。 ところで王様の杖って、何に使うんでしょうね? 地面について歩くわけでなし。 クイズ番組の司会者のように使うのでしょうか。 謎。 オーブも。
アンティークな宝飾品をたっぷり見れて、満足したので外へ。 やっぱり疲れたので、宮殿入り口のカフェに入って一休み。 ふう。 もう夕方ですが、どっかまだ開いてるところあるかなー。 と、どうやらお向かいの王立美術館が開いていたので、テッテケ歩いて行く。
美術館内では、各部屋の真ん中に椅子があるので、そこに腰掛けて見学。 ノルウエーで注目していた、クリスチャン・ダールの絵を再び発見して、懐かしい友に再会したような気持ちになったりした。 展示は、スカンジナビアン絵画と、フランス絵画の二本立て。 ヨーロピアン絵画は準備中だとのこと。 全部観て、丁度閉館時間になったので、撤収。
デンマークとノルディックの絵画は、けっこう派手で明るい色合いの物が多くて、なる程、こういう好みが現代の北欧デザインのポップさに繋がっているのかな、と思った。 果たして王宮のゴチャゴチャさ加減が、どうやってシンプルな北欧家具に行き着くのかは、いまだに謎である。
バスに再び乗り込んで、マガシン百貨店まで出る。 カップなどを買って、ついでにイヤマというスーパーへ行き、お菓子を見たり。
帰りにまたバスを拾おうと、バス停で待っていたのだけれど、なかなか来ないのと、疲れていたので、タクシーを拾ってホテルまで行った。 タクシーの運転手さんが気さくだったので、明日行くつもりのオーデンセと言う街について聞いてみたら「小さくて退屈な街さ!お勧めしないね」というお答え。 ふーん。 でも行くけどな!(じゃあなんで聞いた?) 地方の街を観てみたいからね。
ホテルで小休止している間に雨がやんで、まだまだ元気なハルコさんは、再び街探索に出て行かれました。 そうよね、普通のコンディションだったら、まだまだガンガン歩き回れる程度にしか移動していないわ。 うう。
そして、帰って来たハルコさんが、なんと命のコペンハーゲンカード(72時間有効だったのに!)を紛失するというハプニングが! オーマイガ! 痛い。 血が出そうだ。
うーん。 しかし、済んでしまった事は仕方が無い。 次に行こう。 お夕飯を食べに、ホテル近くのチボリ公園へ。
来た日から、ずっと絶叫マシーンの悲鳴が響いている遊園地ですね。 コペンハーゲンと言えば、チボリ公園。 市民の憩いの場ですのよ。
妊婦は乗り物に乗れないけれど、コペンハーゲンに来てこの公園に行かなかったら、なんだかわからん!というわけで、日程のどこに入れようか悩んでいたのだが。 乗り物に乗れないからには、大した時間を割かなくても良いか、というわけで、この夜だけチロチロと見て回った。 夏の夜は23時まで開いてございます。 何故なら明るいから。
テクテク見て回って、観覧車と回転木馬に乗れそうだったので、乗ったよ! 木馬と言いながら、回ってる動物が象だのキリンだの、珍しい物ばかり。 そして、ハルコさんは絶叫マシーンの中でも、一番怖そうなジェットコースターに乗りに行ったさ。 僕なら通常の状態でも乗らないな。 実は恐がりだからさ。 ふふ。
コペンハーゲンに着いて、すぐに気がついたが、ここの人達は喫煙率が高い! 公園内でも歩きタバコの人が大勢居る。 子どもも沢山歩いてるのに、危ないなー。 と思いつつ。 ハルコさんを待ってベンチに腰掛けていたら、夫婦がやって来て隣に座った。 奥さんは妊婦。 旦那さんがタバコに火をつけたので、ちょっとムッとしたけれど、なんと奥さんもタバコを吸い始めたではないか。 むむむ。 嘆かわしい。
夕飯は園内のフレンチを食べ、食べている途中で近くのオープンエア・ステージでデンマーク語のラップのコンサートが始まり、珍しい物を見せてもらって帰った。 観客も多く、夏のコペンハーゲンは宵っ張りなのでありました。
ハルコさんは朝の4時頃から、バルセロナへ向けてそっと居なくなりました。 詳しくはこちらのブログをどうぞ。
http://blog.livedoor.jp/axstohal/
さて、本日は一人で観光。 昨日消耗したので、今日はのんびりいたしましょうと思ったものの、やっぱり「こんな遠くまで来てダラダラしてたらもったいない!!」という変な根性が出てしまい、お店が開く朝10時までに身支度してホテルを出たのでした。 やれやれ。 ところが、勤勉な日本人観光客に対し、全くやる気のないコペンハーゲンのお店達。 10時過ぎても開かない! なんと言う事だ。
チェーン店なども多く並ぶストロイエに対し、個人経営のセレクトショップが多い一本南の通りを攻めてみたのだが、個人経営なせいか、ゆる〜く開かない。 ぼーっと通りに立っていると、店員さんとおぼしき人々が自転車で次々出勤してきて、店の中へ入って行って、開店準備を始めるのがわかる。
・・・10時開店って書いてあるのに、10時に出勤してどうするか・・・。
こりゃあ開くのに時間がかかりそうだわい。 こちらものんびり喫茶店に入って、コーヒーを飲むことに。 そうそう、この旅の一つの目標に、「カフェでのんびりする」というのがある。 イサムさんが居ると、カフェでのんびりするって、なかなか出来ないのだ。 だから、歩き疲れやすいせいもあるが、今回の旅はやたらに喫茶店に入っている。 喫茶店ではトイレ休憩もできるしね。 妊婦はトイレが恐ろしく近いのでありますのことよ。
さて、ようようお店が開き始めたので、子供服や陶器のお店などに入って、色々物色。 産まれて来る女の子に、可愛い服でも買ってあげましょうかね〜と見てみる。 こちらの女性、老いも若きもやたらモンペみたいなズボンを履いているのに気がつく。 モンペとしか言いようがないのだが、ウエストと足首がゴムになっていて、ラインがゆるっとしている。 そして、北欧デザインなカラフル柄布を使用しているため、なんだかお母さんの手作り風なのだ。 子供服売り場にも、やはりこのモンペが並んでいた。 まだ見ぬ我が子に、モンペ購入。
お昼にカフェでカルボナーラを食べて、イルムスというデパートで国内で免税手続きが出来ちゃうぞ、というシステムを聞いたので、利用しに行く。 この方法だと、デンマーク・クローネでの現金払いになるのだ。 まだまだ観光中だから、現金があると良いね、と思って。 ついでに、トイレの位置確認。 トイレがどこにあるか把握しておくのは、観光にとても重要。
プラプラお買い物しながら歩いているので、段々荷物が重くなって来た。 うーんリュックサックが欲しい。 プラプラ。 遁信博物館(郵便と電話の博物館)を発見、入場料無料なので入ってみるとそこは・・・・社会科見学と思われる、幼児の海でした・・・。 床が見えない程の幼児の群れ。 無料だからなのか・・・。 しかもこやつら、叫び方も泣き方も暴れ方も半端ない。 水槽の中に山盛りハムスターを入れた様をご想像ください。 まあ、あんな感じ。
なんとなーく展示を見ながら、最上階に行ってみると、5階程度の高さなのに市内がザッと見渡せてしまった。 お向かいに、かのピョートル大帝が駆け上ったと言う円塔があるのだが、ほぼ同じ程度の高さ。 ということは、円塔に登ると言う苦行はパスしてオッケーだな。
さくっと見学して、隣の郵便局へ行く。 ポストカードを日本の祖母と父と、アメリカのジャバ夫さんに出そうというのだ。 ところが、祖母の住所がわからない。 いつも免許証にある本籍地を書けば良かったのだが、新しい免許には個人情報保護とかで、本籍地が出ないのだ。 免許証の本籍地など、保護しなければならない個人情報では無いと思うンだけんど。 なーんかはき違えてるよね・・・。
というわけで、町名まで書いて、あとは祖母の名前だけで出してしまった。 僕は日本の郵便屋さんを過信しているよ。 えいや!と投函。 帰国後確認したら、ちゃんと届いてました。 よしよし。 そして、きちんと全ての住所を書き込んだにもかかわらず、アメリカにポストカードが到着したのは、15日の事でした。
さて、ブラブラ買い物しながら、途中リュックサックに切り替えながら、免税書類をもらいながら、ブラブラブラブラ、またイルムス百貨店まで戻ってきました。 よし、トイレに入って、ついでにもう一回免税手続きをしてしまおう。 と、入ってみると。
トイレで、オムツ爆発した赤ちゃん(6ヶ月くらい?)がお掃除されていた。 赤ちゃんはご機嫌で「だっだぶ〜だっだぶ〜♪」と裸で寝転がっていて、お母さんが汚れた服を掴んだまま、呆然としていると言う構図。 ああ。 ありますよね、そういう事って・・・。
一応「大丈夫?お手伝いする事ある?」と声をかけてみたが、「うーん、大丈夫」とのことだったので、さくっとトイレを使って、免税カウンターへ。 すると、さっきのお姉さんが「あら、あなたまた来たの?実はコンピューターが壊れちゃったから、今なんにも出来ないの。ごめんなさいねー」と。 つまり、お姉さんは何にも出来ないのにただそこに座っているのだ。 仕事とは何か。 考えさせられる。
まだまだ夕方だけど、もう疲れたんだ、パトラッシュ・・・。 というわけで、夕飯には早いけど、ホテルに帰ったらもう二度と外へ繰り出す元気は無い、という状況なので、パンを買って帰る事にした。 デンマークだからデニッシュを買おうとパン屋に入ったら、デニッシュ完売。 仕方ないのでクロワッサンとチョコパンを買って帰還。
はー疲れた〜、と横になったら、あっというまに眠ってしまった。 そして夜に空腹で起床。 ツイッターを見てみたら、どうやらハルコさんの帰りの飛行機がちょっと遅れ気味。 「帰りにご飯買って来てー」と呟いたら、本当にサンドイッチを買って来てくれた。 素晴らしいIT革命。 空腹が満たされたら、また眠りに落ちたのでありました。 ぐう。
さて、時差から朝早く、空腹で起きてしまった。 そして、朝は4時前から空が薄ら明るい。 とりあえずシャワーでも浴びましょうかね、と思ったら、お湯が出ない。 う・・・。 フロントに電話してみると「お湯は出ない。何故なら大雨が降ったので、市全体の上水道にダメージが有り、いつ通常の状態に戻るのかわからない」とのこと。 がーん。
・・・まあいいか。 そう、我らはデンマークだのヨーロッパだの、洒落た事を言っているけれど、元を辿ると中国留学仲間。 (場所と時期は違うが) 垢にまみれたり、水が出なかったり、ガスが漏れたり、ガラスが割れたり、なんかが破裂したりするようなトラブルでは、びくともしないのである。 むしろデフォルトでトラブルが無いと、落ち着かないんでございます。
しかも、市全体でお湯がでないんだったら、他の人皆シャワー使ってないわけで。 少しくらいべたついた頭が、何だというのだ。 さあ出かけよう。
というわけで、ホテルの地下で朝食をいただく。 パンとハム、チーズ、シリアルだけの簡単な食事が用意されているのだよ。 時差でお腹がすいて起床すると言う、(妊婦には)大変辛い思いをしたので、明日の朝の為にパンを一個失敬する。 そういえば、卒業旅行でも毎朝パンをホテルから失敬していたわ。 それは単に昼の食費を浮かせる為にだったけど。
そして、朝は観光センターへ。 ここで、コペンハーゲン市内の公共乗り物や、美術館、城への入場料が一括で安くなるコペンハーゲンカードを手に入れたいのだ。 これは、物価の高い北欧でとっても有効な節約術。 旅人は必ずやご利用ください。 一日有効の24時間カードと、三日間有効の72時間カードがあるので、旅程を考えて賢く利用したい。 で、明日はハルコさんはバルセロナに行くと言っているので、今日カードを買うのはちっと無駄か、という話になり。 この日はお買い物をメインに、ストロイエという歩行者天国の制覇に費やす事にした。
ストロイエという通りは、商店やレストランが並んでいて、地元の人や観光客がぞろぞろ練り歩いているのですよ。 ねりねり。 しかし、商店はだいたい10時にならないと開かないので、のんびりと広場で炭酸水を飲みながらオープンを待つ。 一応妊婦なので、コーヒーは一日二杯までと決めているのだ。 そして、北欧は何故かお水が高い。 ただの水に500円も払うのが惜しいので、せめて炭酸水などにしてみた。 シュワシュワ。
聖母教会など、ストロイエ附近の教会をジロジロ観つつ、地球の迷い方に出ているショップに行ってみるも、ノルウエー旅行時の古い情報だからなのか、それとも店の移り変わりが激しいのか、全くお店が見つからず。 まあ、代わりの店が入っていたりするので、のんびりウインドウショッピングと決め込んでいたわけですよ。
レゴストアを見つけたので、入ってみる。 レゴはデンマークが発明した、偉大なおもちゃ。 自分でオリジナルのレゴ人形が作れるコーナーなどがあり、子どもをグイグイ押しのけながらイサムレゴを作るなどした。 子どもらも、容赦なく妊婦の腹を押しのけまくる。 なんと危険な遊戯。
そして、ここで大変な事に気がついてしまった。 妊婦疲れる。 というか、身体がやたらめったら重いので、足の裏が痛いのだ。 「身重」という言葉が、やけに身にしみました。 重い・・・。
そして、聖霊教会にてコーヒーを飲んで一休み。 ふう。 超疲れた。 そろそろお昼だわ。 妊婦はトイレも近い。 レストランに入って、トイレに行かねば。
とか言いながら、また二軒程お買い物をして、シルバーアクセサリーを購入。 なんでしょう、他のものは高いのに、アクセサリー類はリーズナブルなお値段なのだ。 不思議。 そしてセール時期なので、40%オフとかになってて、更にお求め易く。 ルンルン。
適当な喫茶店でお昼を食べていると、ジャズを奏でながら通り過ぎる一団に遭遇。 コペンハーゲンではジャズフィスティバルが催されており、滞在中色んな所でジャズを聴く事が出来た。 ラッキーよね。
それから、言わずとしれたデンマークブランド、ジョージ・ジェンセンをジロジロ。 とてつもなくアヴァンギャルドな変な指輪を購入。 旅の勢い恐るべし。 もちろん、買い物の度に免税書類をもらいますよー。
単に撤退した店舗も沢山あったけれど、大雨の被害で閉まっているお店もチラホラ。 古い街で、古い建物のまま営業している為に、半地下だったりして水害を受け易いのだ。
さて、さすがに元気満々なハルコさんに対し、もう大分足がヨイヨイになってしまった妊婦。 む、無念。 申し訳ない。 買い物好きには見逃せない、スーパーやデパートなどの大物がまだまだ残っているのだが。 デパートのイルム、マガシンでは、ハルコさんが買い物をしている間、売り物の椅子に腰掛けて充電していました。 ジリジリ。 だって、まだ行きたい所があるのだもの。 充電充電。
その後、ニューハウンへ。 ニューハウンは、可愛い家が建ち並ぶ、マリーナ。 船が出入りしております。 そして、レストラン街でもある。 適当な所でお茶にいたしましょう、とウロウロ。
日本人が経営するというお土産屋さんにも行ったが、なんだかアレがアレで、居心地が最高に悪く、さっさと出たかった。 出たかったのだが、親切っぽそうな不親切な店主に捕まってしまい、今回の水害について、聞いても居ないのにやたらに情報をくれ、ホテルを出ろだの色々強要されて、逃げるように出て来たのであった。 本当にね、親切心からなんだろうけど、放っておいて下さいね。
さて、夕飯には早いので、リンゴジュースを飲んで一休みして、マリーナを散歩する地元民を観察。 ウエイターさんはまたしてもイケメン。 道行く人々は子どもを連れている人が多く、それぞれ3人以上引き連れて、更に妊婦、という組み合わせ。 すごいな。 養育費というか、教育費や医療費が完全に無料なんだそうで、いくら産んでも仕事を辞める必要も無ければ、路頭に迷う事も無いんだとか。 そして、子どもが野放し。 騒ぐし泣くし。 でも誰も一向に気にする感じがない。 騒ぐのが良いとは言えないが、寛容なのは良いね。 気が楽。
さて、元来た道を戻りながら、お湯が出ない長期戦に備え、洗面器を探しながら歩く。 洗面器があれば、お湯をポットで沸かして頭洗えるでしょ。 洗面器があれば、たいていの事は出来ますよ。 それが中国クオリティ。 しかし、良い感じの洗面器が見当たらず。 観光地なので、洗面器が無いのか。 お洒落な北欧デザインの器ばかり。
洗面器は諦め、パスタ屋さんで夕食。 トイレを借りたら、男女の区別が「H」「M」と表記してあって、うーんと悩んだが、多分Mが女性なんじゃないかな?と当りをつけて突入。 Mが女性で正解でした。
とことこ歩いてホテルに戻ると、なんとお湯が出た! 良かった、洗面器買わなくて。
自分が思ったより歩けない事に愕然とした日でありましたが、明日はハルコさんがいないので、のんびりと休む事に決めて寝ましたよ。
そんなわけで、ハルコさんと卒業旅行以来の二人旅を決行いたしました。 我らは二人合わせても身長が3メートルしか無い、超ミニ旅者ユニットなのだ。 目的地はデンマークの首都コペンハーゲン。
何故デンマークかと言うと、デーンという響きが楽しそうだったので。 それと、アメリカのあまりの医療費の高さに、老後移住する国をさがしているとこなので 福祉大国と言われるデンマークがどんなもんなのか、見ておこうと思ったのだ。 寒いの苦手なので、将来住むとしても夏だけね。
さて、成田からフィンエアーに乗ってフォンランドのヘルシンキへ一度飛ぶ。 そこまでは9時間弱。 それから乗り換えてデンマークのコペンハーゲンへ。 フィンエアーは、良くも悪くもなく、普通の飛行機だった。 座席も広くなく狭くなく、食事も美味しくなく不味くなく。 本当に普通だったので、特に書く事がないくらい。 遠足のワクワク感からか、妊婦で身体が重いからか、飛行機では一睡も出来ずに。 眼球をバリバリとさせながらヘルシンキ乗り換え。
フィンランドも初めて来た。 乗り換えに二時間あったので、早速お買い物に繰り出す。 今回の旅は、買い物も大きな目的の一つ。 北欧雑貨が世の乙女の心を掴んで放さないそうじゃないですか。 私、北欧デザインと言えばIKEAしか思い浮かばないけど、その辺の弱点を今回克服したい。 存分に北欧デザインを味わいたいのだ。 ふんふん。
というわけでヘルシンキ空港内をウロウロ。 まず、ムーミンですね。 北欧ムーミン。 ムーミン雑貨が一杯。 知らないキャラクターも3匹くらい居て、ちょっと気になったけど。 アメリカであまりムーミンがもてはやされていないため、お土産にする事はできないので、ジロジロ見るだけにとどまった。
それから最近日本でも知名度が上がっている、フィンランドのメーカー、マリメッコ。 あの有名な潰れたような花柄が、あんまり興味なかったのでありますが、ショップには花柄の他にドット柄や、派手な配色の思い切ったストライプ柄が満載。 意外にかわいいぞ。 世界一有名なネズミの彼女が着ているような、鮮やかな赤に白の水玉のワンピースを購入。 ただでさえ派手だけど、妊婦が着ると水玉ダルマのようで、なおよろしい。 身体が小さいので、柄のでかいものはかわいくても回避。 柄が歩いてる感じになってしまうので。 それから、幼稚園の園服並みにはっきりくっきりした色合いの、黄色のワンピースもお買い上げ。 これも妊婦が着ると、黄色ダルマのよう。 それもまた楽しきかな。
そして、北欧の買い物で逃してはならないのが、タックスリファウンド。 要するに免税手続き。 空港内だけでなく、外の普通のお店でも最大20%がEU出国時に変換されると言うシステム。 ちょっと面倒くさいけど、頑張ってやる価値はある。 というわけで、マリメッコでも免税書類を発行してもらった。 出国の時、手続きを忘れないようにねー。
スーパーのような食品売り場も見てみた。 トナカイなどのフィンランド的な食材も扱っている。 そして、熊肉100%の缶詰がとてつもなく気になったが、重たいので購入しなかった。 どんな味なのかなー。
コーヒーを飲んだりだらだらしていると、コペンハーゲン行きの飛行機が出発。 これは一時間とちょっとのショートフライト。 席も空きが目立ち、ゆったりと飛んだ。
コペンハーゲンに着いたら、とりあえず市内に出るのに電車に乗らないといけない。 飛行場のATMで一万円分程度をデンマーク・クローネで引き出す。 両替するといちいち手数料がかかるので、カードを使うため、現金はあまり要らんのだ。 ところが電車の切符の買い方が・・・自販機があるんだけど、どうやらお札を受け取ってくれないのだ。 到着したばかりで小銭など持っている筈も無く。 仕方が無いので窓口でお買い上げ。 デンマークでは英語が普通に通じるようなので、特に苦労はしなかった。 これは移住ポイント高し。
コペンハーゲン駅からは歩いてホテルへ。 スーツケースをガラガラ引きながら。 あらやだ、やけにあちこちの道が工事中なんだわよ? どうしたのかしらねー、などとのんきにしていたが、これが実は大変な事の前触れだったのであります。
ホテルに到着し、荷物を運び込んだりチェックインしたり。 ホテルは低価格で清潔なキャブ・インホテル。 ・・・申し訳ない、ここで妊婦は力尽き、ハルコさんが全部やってくれました。 ばたり。 そして部屋に入ってバタンキュー。 しかし、ここで寝るわけにはいかない。 何故なら我々は腹が減っているのだ! なんでも良い、食べ物を出せ! わー。 しかしホテルの周辺にはとりあえず何も無いので、町中へ繰り出す。 繰り出すと言っても、徒歩5分程度。 なんでも良いと言いながら、やはり初日はデンマーク料理を味わいたい。 地球の歩き方を見ながら、デンマーク料理を出すレストラン、チヴォリハレンへ。 なんだか野菜が生っぽいのが多少気になるものの、巨大ハムの固まりなどを食べたりした。 インゲン豆?ピーツ?みたいなのが、ほぼ生でガリガリ出て来るのだ。 そして、ウエイターさんがイケメン。 この後旅で気がついたが、ウエイターさんはかなりの確率でイケメンなのだ。 素晴らしい国だ。 ハルコさんが予習していたデンマーク語でビールを注文。 ちゃんと通じたよ。
ホテルへ戻る前に、ご飯を食べてちょっと元気になったので、街へ。 セブンイレブンをジロジロ見てみたら、同じ銘柄の同じ商品が、一つの棚にずら〜っと並んでいて、選択肢が少なさそうな品揃えだった。 独禁法とはなにか。 そして、街はヨーロッパの多くの国がそうであるように、早々に店が閉まってしまうのであーる。 しかし夜22時過ぎまで明るいので、皆だらだらお散歩していた。 だらだら。
チボリ公園から絶叫マシーンに乗った人々の悲鳴が聞こえて来たり、市庁舎なのか教会なのか、どっかからは時報の鐘がキンコンカン聞こえて来る。 夜中だというのに。
車は一般道だけれどかなりのスピードで走っていて、特にカーブの時の速度の上げ方が激しく。 自転車の交通量も多いのだが、坂が無いせいか誰も彼もとんでもないスピードで走っている。 しかし、歩道、自転車道、車道の区別がはっきりしているので、意外に安全に歩けるのだ。 信号機も整備されているが、青から赤に変わるのが恐ろしく早いので、注意。
ホテルへ帰還。 ネットは通じたので、ツイッターだけボソボソ呟きながら、さくっと寝ました。 歯を磨きながら、あれ?お湯でないぞ?と思ったけれど、真相を突き止める元気も無く寝た。 時差ぼけをものともせず、朝までぐっすり。
そんなわけで、出来るだけ軽い荷物でまとめようと、今苦心しているところじゃき。 機内持ち込みも、上の棚に上げなくて済むサイズにしたい。 実は皇帝ったら飛行機の上の棚に手が届かないので、いつも座席に登って荷物入れてるのね。 でも、妊婦でそれして、落ちた時困るし。 大人しく、座席の下に入る程度に持ち込みます。 ごそごそ。
預け荷物は、義父の布製の軽いスーツケースを(勝手に)借りて、出来るだけ捨てて来れるような物を厳選して入れている。 丁度使いきって捨てて来れそうな化粧品とか、ボロくてホテルに置き去りに出来そうなセーターやパジャマなど。
そう、東京は死ぬ程暑いと聞いたけれど、コペンハーゲンはセーターにジャケットとかいう気候らしいのだ。 うーん。 暑くも寒くもない、年中適当な気候のサンタバーバラに慣らされた、軟弱な皇帝が耐えられるであろうか。
そして、あまり皆が暑い暑い脅すので「こうなったら移動は全部車でしたるもんね」と思ったけれど、そもそも免許証が失効したから日本に行くのでした。 無免許だわ、今。 ちーん。
パソコンは重いので持って行きませぬ。 代わりに、ちょっと前に義父から譲り受けた旧型のi-padを持って行くけれど、普段使ってないから使いこなせるかどうか疑問。 今ちょっと予行練習に開けてみたら、アプリがほとんどイサムさんの為のゲームだったわ。 イサムさん、リラックマを育てる(?)アプリをやっているらしく、かなり使い込まれていた。 最近は赤ちゃんもハイテクね。
そんなわけで、更新もどんな感じになるかわからないですが、二週間くらい音沙汰なくても、たぶん元気です。 ではアデュー。
ちょっといつも失礼しちゃう感じの人が遊びに来ていて。 まあ僕らの友達じゃないんだけど、義父の仕事関係の人なので、ムゲにするわけにもいかないので大人しくお昼をご一緒していたのだが。 まあよくイラッとする発言を何気なくするってだけで、悪気は無いんだろうねえ、おっちゃん、という人。 居ませんか、あなたの周りに。 ええ、そういう人。
ほんで、今回のイラッと大賞が、ジャバ夫さんに向かって出たこんな発言。 「奥さん一人で旅行?俺なら絶対に行かせないね〜」 でした。
はあ? 行かせないってあんた。 大の大人がどっか行くって言ってんのに、どうやって行かせないつもりさ。 脚でも折るのかよ。
と、内心ムッとしたけどなんも言わなかったよ。 私、あんまりしゃべりたく無い人の前では、英語わかんないフリしてますもの。 いや、本当にわかってない時も多々あるけど。
横で、たぶん夫抜きでは旅行に行かないんであろう奥さんが、ニコニコしながら座っております。 ぷーん。
んで、後で整体に送ってくれたジャバ夫さんに 「ねえ、一人で旅行に行かせないって、何様よねえ?」 みたいに聞いてみた所 「そうだねえ。まああの人は田舎の人だから、そういう考え方もあるね。年寄りだしね」 ふーん。 アメリカの保守的な人ってことなのかね。
しかし、田舎度合いならジャバ夫さんだって、田舎の出身。 保守的ではないけど、もしかして奥さん一人でお出かけってのは、あんま楽しくないのかしら、と疑問に思ったので、聞いてみると 「一人で旅行に行くのはかまわないけど、妊娠してるから心配だよー」 との事。 更にしつこく聞いてみると 「そりゃあ行って欲しくないと思ったよ、妊婦だからね。でも・・・」 でも? ごくり。
「止めたって行くでしょ」 はい。 聞きません。
「だから行ってらっしゃい」 はい。
というわけで、夫の意見を聞いても聞かなくても、やっぱり行くので無駄なのでした。 よくわかってんじゃん。
というか、こないだ結婚記念日の時に「何が決め手になって結婚相手と認定したか」という話をしていて、ジャバ夫さんの答えが「俺の言う事全然聞かないから」だった。 「こんなに全く言う事聞かない人、初めて」という基準で選ばれていたらしい皇帝。
中国に居る時から、毎日パンダのTシャツを着て、適当な格好をしているから、時々お店に連れて行っては「この服似合うんじゃない?」とか「こういうの着てみなよ」とか、さりげなく(?)勧め続けたのに、ついにジャバ夫さんの意見を採用しなかったんだそうな。 (そうだっけ?) 二人ででかける時も、さっさと目的地や移動手段を決めて来ちゃうし。 (譲歩しましたよ、ほんでも)
ジャバ夫さんの常識では、女の子は気になる男の子に気に入られる為に、好みを聞き出そうとしたり、相手に合わせようと努力するものだったのに。 「こいつ、手強い」 ということで、こんなに長くお付き合いする事になったのだとか。
・・・そうですか・・・。
なんかもっと、ロマンチックなドキドキとかじゃないんですか・・・。 少年ジャンプの好敵手みたいな選ばれ方ですか。
まあともかく。 だから好きに行ってらっしゃい、との事でありました。 はーい。
あ、一人でデンマークまで行くんじゃないからね。 卒業旅行も一緒だった、ハルコさんを道連れだからねー。 ふははは。
相変わらず、奥さんが日本に帰ったらもう二度と会えないと思っているジャバ夫さん。 イサムさんをデイケアに送り出してから、ブランチを食べに行こうと誘われた。 どんだけお別れをしたいんですか。
「もうそろそろ行っちゃうんだよねー」「悲しいなあ」「寂しいなあ」 と、最近何度も言われるので、むしろさっさと行けと言われているんじゃないかと思う程。 留守にするって言っても、ほんの二週間だよ。 5年以上遠距離だったじゃないか、僕らは。
そして行ったビーチサイドのカフェのホットケーキがとても美味しく、大当たりだったので、ジャバ夫さんは生きる気力が戻ったそうです。 良かったね。
ところで写真ブログでも人気のロッキーさんですが。 なんだか今月は具合があんま良く無さそうで、年寄りの事なので心配していますのことよ。 ご飯を出しても立ち上がるのが大変そうで、寝ているでっかいマットレスを、後ろからよっこらしょっと持ち上げて、弾みをつけてあげないと起きて来れないのだ。
寒い所の犬だし、もしかしたら暑さがこたえているのだろうか。 でもブラッシングは頑としてさせてくれないしなあ。 ロッキーさん、なんでブラシ嫌いなのか。 ブラシで嫌な思い出でもあるんだろうか。
もうちょっと頑張って欲しいなあ。 130歳だけど。
こないだ、脳腫瘍の治療が無事一段落した友達が引っ越したので、新居を見に行ったら、高速道路の真横で、目の前が変電所だった。 まあ、君の決めた事だから・・・。 でも、もっと身体を労ってくれ。
さて、皇帝は人生相談されるのが苦手。 何故なら本気で心配してしまうから。 悩み事を相談されても平気な人や、冷静な判断をしてアドバイスできる人は、ミノさんくらい相手の事をなんも考えてない人じゃないと、不適格だと思うのだが。
こちとら、本当に心配になって具合が悪くなるし、そうしてなけなしの知恵からなんとか絞り出したアドバイスも、たいてい間違えているので、そもそも相談しない方が相手の人の為にもよかろーもん。
まあ、なんだっつーと、パキスタンから出稼ぎに来ている女の子が、アメリカ人男性と恋に落ち、長いきめ細やかなお付き合いを経て、めでたく婚約したのだが。 問題は、彼女の両親はとても経験なイスラム教徒で、彼氏は無神論者なのであった。 ちなみに彼女も神様の存在は信じていないので、カップル同士では特に問題はないが。
どうしても両親に婚約のことを言出せないまま、結婚式の日が近づいて来てしまった。 両親は今仕事でアラブに居るが、婚約の事を聞いたら兄を使って誘拐にしくるかもしれない。 勘当されるのは残念だがかまわないけれど、彼と結婚できないのは困る。 どうしよう?
って。 あまりにも色んな事が私の人生経験のどこにもかすらない問題過ぎて、どうしたらいいかさっぱりわからないよ。 でもとりあえず、婚約も結婚も、ずっと隠しているわけにはいかないので、たとえ勘当されたとしても、いつか言わないとね。
ちなみに、結婚式を挙げなくても結婚だけ書類上先にする事はできる。 誘拐されて結婚できなくなるのがイヤなら、結婚の手続きだけする事も可。 妻になれば、外国に誘拐されてもアメリカ人夫の正式な引き渡し要請が政府機関を通して出せる。 皇帝は別に誘拐されなかったけど、永住権の申請の為に手続きだけ先にしていたので、神の誓い無しに結婚する方法だけ教えといてあげたのであった。
そして、その後。
やっぱりずーっと気になってしまい、結婚式の日が近づくにつれ「ああ、あの子は両親にちゃんと報告できたのかしら」「彼氏は報復で殺されたりしないかしら」「連れ戻されたらどうしよう」とハラハラ。
ついに夢にまで出て来たのであった。 その夢は、何故か彼女のお父さんがアラブの石油王みたいな格好でアメリカに突然やって来て「ラクダを持っていない男とは結婚させーん!」と大暴れ。 皇帝と彼氏が、急いで結婚式の日の為だけに、ラクダをレンタルできるお店をイエローページで探すと言う、色々突っ込みどころの多い夢でった。 つ、疲れた・・・。
そしたらなんと、本当に彼女の両親が、アラブから「サプラーイズ!」と言いながら突然ロスの家にやって来たと言うではないか。 突然の事で動揺したが、とりあえず彼氏を紹介しなくては、と思った彼女だったが。
親にとっては、娘が突然爆弾を投下し始めたようなもので 爆弾1)この人が今、お付き合いしている彼氏なの。 爆弾2)実は婚約したの。 爆弾3)式は秋なの。
お父さん激怒。 お母さんは気が動転して、その場でアッラーにお祈り。 彼氏はそこに居るのに、ご両親完全無視。 話しかけても何も聞こえていないかのように振る舞われ、ちびりそうになった、とは後の本人談。
聞いてるだけでもちびりそうだよ。 ブルブルシクシク。
そしてここで、追いつめられた娘が泣きながら爆弾4)私神様信じてないから。
ちゅど〜ん。
神様社会でない我々には、その重大さはさっぱり想像できないんだけど。 お母さん失神。 お父さんの顔が、ケチャップほどに真っ赤に。
駄目だ。 私が婚約者だったら、泣きながら逃げ出している。 ガクガク。
そして場の張りつめ過ぎた空気に、ついにご両親が退場。 「勘当だー!!」と叫ばれたそうでごんす。
こ、怖い。 ううう。
そして、皇帝に「どうしたら良いかな?」って。 いや、どうかな・・・。
ラクダ・・・。
夫が常に家に居る生活って、どうでしょうかね? そこの奥さん、どう思いますか?
まあ私は特にどうしても外に行ってて欲しいとか、逆にもっと居て欲しいとか、そういう要求は無いので、なんとなーく毎日何回もウロウロと二階の仕事場から降りて来るジャバ夫さんを「熊の下山」と呼んでいる。 かまいたい時はかまうし、かまいたくない時は放っておくし。
しかし、そういうわけにいかないのがイサムさん。 イサムさんは、一日何回来ても、お父さんが好き。 お父さんが居るとテンションが上がる。 熊が下山すると「ダディ!ダディ!ダディ!」と連呼して駆け寄って行く。 熊も「イサム!イサム!イサム!」と負けじとアメリカンな感じで応じ、毎日何回も廊下で抱き合っているのだ。
ところが、毎日コンスタントに居るので、逆に家族で公園に出掛ける事は少ない。 たまの休日だから、お父さんと皆で出かけよう!とはならないのだ。 公園に行く時は、お母さんと出かけるし。 お母さんが風邪や背中痛でひっくり返っている時は、シッターさんと行ったり。
で、来週私日本に行くじゃないですか。 ジャバ夫さんは、何故か今生の別だと勘違いしているので、思い出作りに「じゃあ、皆で公園に行こう」と言出したのである。 午前中に家を出て、公園でひとしきり遊んで、レストランでランチを食べて、ぶら〜っと帰って来たわけだ。
帰りの車で力付きて、お昼寝に入ったイサムさん。 そのまま夕方まで寝ていて、「だ!」と起き上がると、まずお父さんを探して、お母さんを探して、それから「だ!」と自分の靴を持って来た。
・・・楽し過ぎて、また公園に行きたがっているのだね。
なんという。 なんという愛らしさか。 (お母さんとだけで公園に行った時は、そうでもないって事かい?)
まあ、そんな「イサムさんがかわいい」っつーだけの話で。 そうでなくとも、相変わらず親バカなので一日に10回以上は「イサムはかわいいね〜良い子だね〜」と言わずには居れないわけだ。 これは前置きなんですが。
我が家に毎月、頼んでも無いのに送りつけられて来る月刊両親(ペアレンティング)に、衝撃的な記事を見つけたのでございますよ。 その題「魔の二歳児神話」(The Myth of the terrible twos)。
「魔」で「神」。 もはや可愛い子どもの為の育児雑誌とは思えない見出しではないか。 表紙には、怪獣の衣装を着た赤ちゃんが、ビルや町並みを破壊している写真。 恐ろし〜。 でも見てみましょう。
すると、そこには「魔」が織りなす様々な神話が、親達のアンケートを通してリアルに描かれているではないか。 ガクガクブルブル。
はあ、恐ろしい。 良かった、イサムさんは二歳だけど、こんなエクソシストな事は起っていないわ。 と、思ったら、ページ下の欄外に小さな字で 「一番大変だったのは、何歳?」 というアンケートの結果が。
1歳6% 2歳19% 3歳57% 4歳7% とにかくずっと11%
なんと。 3歳が一番酷いってこと? (11%の子の親、ファイト) じゃあ、イサムさんはまだ反抗期にいたっていないという事なの?
この可愛いイサムさんに、これから魔が降りたつかも知れないのだ。 お、恐ろしい・・・。
そんなわけで、どんなホラー映画よりも恐ろしかった、月刊両親なのでありました。 3歳要注意。
皇帝
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