皇帝の日記
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デイケアから来たお手紙に「ESAMU」って書いてあった。 E-mailみたいな。 E-samu。 ネット接続できるイサムさん。 時々寝起きは「ローディング中」みたいな顔してるし。
デイケアの友達には「いすー」「いっむー」と呼ばれているイサムさん。 イサムって難しいですかね。
イサムノグチは、業界人や知識人以外のアメリカンにはあんま知名度が・・・。 ノグチは日米両方からの人種差別を物ともせず、実力と才能で差別をさせなかった人なのですよ。 あと、実は李香蘭の夫なんですよ。
さて、火曜日に超音波写真を撮ってもらう予定で、運が良ければ男女がわかるのだが。 100年の呪いにより、男しか産まれないジャバ家では、当然「女の子が生まれたら・・・むふふ」という期待が高まっているのであります。 女の子が生まれたら街中パレードするんじゃないかという勢い。
お腹があんまり高く突き出てないとか、皇帝が野菜を食べているとか、肉をあんまり食べてないとか、胎動が大人しいとか。 イサムさんの時と違う事を挙げては「女の子なんじゃないの!?」と盛り上がっている義父母。
まあ、火曜日まで夢を見ていれば良いさ。 と、させておいたのだが。
こないだ義弟が夕飯時に遊びに来てて、またぞろ男の子かな、女の子かな、と盛り上がったのであるが。 あんまり皆が「女の子がいい」「女の子だ」「きっと今度は女の子」と言うから、義弟が「男が二人だって良いじゃないか!」と叫んだ。
そう。 義弟は二番目の男の子であったな・・・。
皆、慌てて「男の子も良いよね!」「男の子も良いさ!」と言い出す有様。
まあね。 皇帝的には、本当にどちらでも良いです。 男の子も、イサムさんが産まれてから中々気に入ってるし。 女の子は想像できないけど、それはそれで楽しそうだしね。
まあお待ちください。
イサムさんは、朝は6時半まで寝る事にしたようです。 うーん、まあちょっと進歩ね。 その分睡眠時間が延びたわけなんですが、すると今度はオムツが一杯になって、あふれてしまう事態に。 それが冷たくて起きちゃう。 夜のオムツだけ、サイズ一つ上げました。
そもそもイサムさんは小尻で、オムツのサイズだけユアンと一緒だったので(というか、ユアンの尻が肉むちむちででかいんだけど)年相応のオムツサイズになったわけですね。 プリプリ。 大きめのオムツが、愛らしい。
七時まで寝てくれないかプロジェクト、引き続き色々試してみる。
さて、7月に運転免許更新で日本に帰るついで(?)に、デンマークに行く事にしました。 ロスからヨーロッパ方面に行くよりも安いので。 そして、たぶん二人目を産んだら、中々旅行なんぞ行けなくなるので(と、イサムさんが産まれる前も言ってた気がする)。
がびーん! となったのは、子どもと一緒に置いて行かれるジャバ夫さん。 移動時間もあるので、二週間は留守にしますよ。 じゃあね〜。
そして、始めのうちは「大丈夫だよー。男二人で楽しくやるよー」と任せとけモードだったジャバ夫さんだが。 ここ一月、完全に体調を崩した妻を全力でサポートした結果
燃え尽きたぜ・・・。
というわけで、妻とイサムさんの世話と自分の仕事と部屋とワイシャツと私に、真っ白になってしまったらしい。 「もう無理」と言うので、ベビーシッターさんに来てもらう事になった。 探していたら、夏休みの間カリフォルニアに遊びに来ているというコロラドの大学生を面接することが出来た。 感じの良い子で、自分の家にも親戚の6人の赤ちゃんがいるという。 じゃあ安心かなー。
ベビーシッターというと、一時期話題にもなった、乳幼児の虐待などが心配ですよね。 イサムさんまだお話ができないし。 でも、今回はジャバ夫さんは家にいるし。 足腰が弱いので育児には参戦できないけど、グランパマも居る事だし。 まあ安心なんじゃないですかね。 お手伝いさんもコックさんも居るしね。 つか、どんだけ人が居るんだ。
試しに皇帝が学校に居る間に、数回来てもらう事にしたのだが。 記念すべき一回目では、目撃証言によると、イサムさんの興奮度合いが半端なく、半日中「ぎゃあああああああああ!!」と叫びながら、シッターさんを追いかけ回していたらしい。 シッターさんは若くて体力がある為か、そのイサムさんのエネルギーを受け止め、一緒に遊び倒したとか。
イサムさんの満足度はかなりもの。 そして、皇帝が下校してイサムさんを受け取ると・・・オムツが後ろ前だった・・・。
あの、紙オムツってテープが前に来るんですけど。 布オムツカバーってテープが後ろに来るんですよね。 きっとシッターさんちの子は皆布オムツなんだ・・・。 でもよく見て。 ミッキーが微笑んでる方が前だよー。
まあ、これで準備万端。 あとは体調を戻すのが旅の準備でしょうか。 ごほごほ。
日の出と共に起きて来て、日没と共に寝るイサムさん。 自然体。 冬は良かった。 7時に起きて来て、20時に寝る。
だがしかし、夏の訪れとともに、5時起床になってしまった。 君、そこ融通効かないかね。 主婦と言うのもはばかられる、グータラな皇帝にはちときついよ。 しかも、彼は何ですかね、起きた瞬間からものすごいテンション高い。 「だっ!」 と飛び起きて来る。 まさに飛ぶよ。 きついな。 かわいいと思う余裕すらないわ。
といわけで、思い詰めた結果、イサムさんの部屋の窓に茶色の紙を貼ってみる事に。 だいたい、部屋の窓が東向きだからいかんのだよね。 海だから。 日を遮る物もないし。 いきなりカリフォルニアの猛烈な太陽光が朝の5時にビカーン!!と当たりまくりですよ。 カーテンあるけど、遮光カーテンじゃないので。 しかも白。 二重だけど、白が二重。 意味ねー。
セロテープで紙をペタペタ。 あと、余ってた青いカーテンを間に入れてみたり。 遮光カーテン買えば良いんだろうけど、ここ賃貸だし。 しかも窓が天井から壁全面だからさ。 買ったらめちゃ高いねん。 引っ越したら使えんし。
というわけで紙メソッド。 明日の朝をお楽しみに。 7時まで寝てください。
ロッキーさん、人間で言うと130歳だそうです(大型犬は一般的に寿命が短いので)。
よく動物の年齢を「人間で言うと・・・」と例えるが、これはどの程度の衰えが許容範囲内なのかとか、正常なのかという判断に役立つんだと思う。 そうすると、ロッキーさんに関して言えば、これはあんま意味無い。
だって130歳の人間を見た事が無いから。 へえ、長生きだねえ・・・という感想しか出てきない。
そんな長寿なロッキーさん。 最近めっきり足腰が弱って、走らなくなったり、相変わらずあちこちに粗相したりしているものの、元気さではあまり変わっていないというか、のんびり暮らしています。 毛並みはバサバサだし、色も茶色っぽくなってきてしまったので、汚い格好で写真を撮るのは可哀想かと思って、写真のブログにも登場しませんが。 130歳なりに元気にやっております。
時々ひなたぼっこをしながら、庭の芝の上でべたっと寝ている事があって、ふとパティオから見かけると、お迎えが来たのかとギョッとするけれど。 このまま穏やかに余生を送っていただきたいものです。
あと、猫を飼う事は、ロッキーには内緒にしておこうと思っている。 居住区が違うから、多分出会わないだろうし。 ロッキー猫嫌いだからねー。 皆も黙っててね。
昨日、テレビを観ようとしてソファーの後ろにある青銅の像に後頭部を強打したのだが。 その時も痛かったが、夜になっても痛く、寝返りをうつたびに痛く、今朝も痛く、今も痛い。 というか、もう頭痛。 これで死んだら、ジャバ夫さんが疑われるんじゃないかと心配になったので、日記に書いておく事にした。
容疑者は、鈍器などで外国人妻の後頭部を殴るなどした疑いが持たれている。
というニュースがあったら、誰か証言してあげてください。 勝手に妻が銅像に頭ぶつけたんです。
さて、洋服。 いい加減、普通のTシャツを着ているとおかしい感じにお腹が出てきたので、親戚や友達から借りたりもらったりしたマタニティ・ウエアを投入している。 そんなに長らく着る物ではないし、イサムさんを妊娠している時には冬だったので、夏服があまりないから。
最近はだら〜んでろ〜んとした、妊婦じゃないのに妊婦みたいな服が色々あるので、それで良いんじゃん?わざわざ買わなくても、とお思いでしょう。 しかし、妊婦のプロポーションは、普通の人や普通に腹が出てる人とは、微妙にどこか違うらしく、普通のゆったりした服では、色々と窮屈なのだ。 一回マタニティを着てしまうと、もう普通の服には戻れない。 とても楽。
特に、最近マタニティのスパッツを買ったら、信じられないくらいに楽だった。 大きいサイズのスパッツとは、また違う。 履いてないくらいに圧迫感が無い。 素敵だマタニティ。
というわけで、だら〜んとしています。 でろ〜ん。
というわけで、猫を探して3千里。
頭に「M」と書いてある、可愛い子猫がローカルの保護猫リストに入っていたので、さっそくアプライして、電話面接を待つ事に。 ところが、その子に居た5、6匹の兄弟は一日にして次々と里親が決まって行ったらしく、次の日にはホームページから居なくなった。 そうか、そんなに人気なのか。 これは養女に来てもらうのは、なかなか難しそう。
と、半ば諦めかけていたところ、ジャバ夫さんに連絡が入り、色々と質問の後に里親合格のお知らせをもらったのである。 やっほー! 「明日、猫迎えにきて」と言われて、果てし無く盛り上がる我ら。 義父母も長らく猫と犬の両方を飼育していたので、(そして、ロッキーが猫嫌いな為にしばし断念していた)猫が来ると聞いて大騒ぎ。 義父は「一匹で良いのか。二匹にしなさい」とか言い出す程。
うきうきと、学校を30分早引きして意気揚々と迎えに行くと・・・そこは猫の園であった・・・。 正確には、猫と犬と亀の園であった。
亀は一体どこで保護されるのか? でっかいリクガメが数匹ノソノソ歩いていた。 一匹小屋の中で逆さにひっくり返ってしまったのが居て、ジャバ夫さんが呼ばれて、表に返していた。 女性スタッフが持ち上げられない程の大きさ。 亀たちは、ほとんどパーマネントに滞在しているとのこと。 そうね。 もらう人は中々居なさそうね。
そして、猫。 「M」の子猫は、母猫と共に保護され、なんかちょっと人間に警戒心を持っているのであった。 とてもシャイ。 シェルターの人と、アレやこれや話して、面談。
どうも、M子はシャイなので、2歳児の居る家にはむかないんじゃないか、と言われる。 ありゃ。 じゃあ、猫もらえないんでしょうか。 と聞くと、もっと社交的な子猫が、実は昨日来たので、見てみないかと誘われる。
結果、色々悩んだ末に、セミ長毛種っぽい姉妹を2匹引き取る事になった。 何故2匹って・・・色々あったのよ・・・。
灰色の縞猫と、白地に黒縞猫。
彼女等は、今すぐ譲るには若過ぎて、ワクチンや手術もしないといけないので、受け取りは2週間後となった。
今日持って帰る気満々だったので、ちょっと肩すかしになってしまったけれど、2週間でばっちりお部屋を改装してお待ちしなければね。 うはは。
3年目の結婚記念日でございました。 夜レストランに食べに行くだけの、シンプルなお祝いに仕上げたかったのだが、ジャバ夫さんは何かサプライズをしないといけないと思っているので、約束の時間になったら、リムジンが迎えに来た。
レストランは、イサムさんが産まれる一日前に一度行った事のある、山奥のリゾート。 その時は臨月だったので、ワインが飲めず。 ステーキを山程食べて帰ったのだった。
子どもを産んだら、また来て今度はワインとマティーニをいただこう! と意気込んでいたのだが、そのままだった。 そして、今回ようやくリベンジに行ったのに、また妊娠中で飲めず。 その上、風邪っぴきで味すらよくわからないという・・・。 という・・・。 うう・・・。
おそらく美味しいのであろうフォアグラとホタテの前菜をいただき、どうやら美味しいらしいラビオリを食べて、帰りのリムジンに乗り込む。 すると、運転手さんが「約束の時間よりちょっと早いから、一時間ドライブしてあげる」との事。 では、というわけで、結婚式をしたフォーシーズンズが近かったので、そこへ日没を観に行く。 しかし、海からの風が冷たい! 我らの結婚式の日は、5月にして奇跡的に暖かかった日で、例年は日没後冷え込むのだ。 さむー。 と、短時間で切り上げる。
まだ時間あるねー。 何しようかねー。 と、話し合っていたら、「あ、オムツが無くなってた!」と気がつき、運転手さんにお願いして、近所の大型スーパーVONSへ行ってもらう。
リムジンでオムツを買いに行く。 おしゃれー・・・。 スーパーの前で、運転手さんがドア開けてくれて、ちょっと恥ずかしい。
最後に、カードを交換して、記念日はお開き。 ジャバ夫さんからのカードには、なかなかの長文がしたためてあり、よく出来ました。 そして同封された手作りチケットには、目を見開いた猫の写真がプリントしてあって
Congratulations!!! This coupon entitles you to one cat adoption!
と書いてあった。 そして、下には近所の保護猫リストが見れるサイトアドレスが。
ついに、猫を飼う時が来た!
でも中々子猫を譲ってもらうのが難しそうなので、なんか進展があったらお知らせします。 猫ー。
風邪をひいているので、蜂蜜とレモンの絞ったのを熱湯に入れ、蜂蜜レモンを飲んでいる。 レモンは山程庭になっているので、飲んだら良いじゃない。 気候が良いから、年間通じて5毛作くらいになってて、もぎ放題よ。
あと、地元の蜂蜜を摂ると、アレルギー性鼻炎が緩和されると聞いて、俄然蜂蜜にやる気が。 サンタバーバラの野良花蜂蜜だの、オハイのオレンジ花蜂蜜だのを買って来ては、お湯にクルクル溶かして飲んでる。 そのまま舐めると、糖度が高過ぎてむせちゃうので。 パンに塗っても美味しい。
妊婦じゃなくなったら、カロリーが気になるから蜂蜜あんま食べないと思うけど、今は一日何回もいただいています。 ありがとう蜂。
さて、暢気に風邪なんかひいているうちに、イサムさんがイヤイヤ期に突入してしまった。
イヤイヤ期とは、それまで「食う寝る出す」だけの欲求で泣いていた赤ちゃんが、ついに自我に目覚め、より複雑なサービスを親から求める事によりおこるとされている。 例えば、フォークは赤いのを使いたいとか、靴下は左足から履きたいだとか、水はコップで飲ませてくれだとか、そういうようなこと。 しかし、それを親に伝える手段が無い為に、泣く。
というか、暴れる。
自分でなんでもやりたい欲求も増しているらしい。 でも巧く出来ないので、泣き暴れる。
その泣き方暴れ方が、パネエ。 脚は全力でバタバタ。 親の顔に当たろうが、そんなの関係ねえ。
ぎゃわああああああっと暴れているイサムさんの横で、殴られてヒデブ!と転がっている母、履かせようとした靴が散らばる現場。 なんてなことになっている。
あんまりイサムさんがいい子なので、このままイヤイヤ期が来ないまま終わるのかしら。 うふふ。 なんて思っていたのは、甘かった。
そして、母はわりとあきらめが早いので、暴れ始めたらさっさと離れて、収まるまでぼやーっと待ってたりするのだが。 (そしてデイケアに遅刻するのも、また良きかな、と思っている)
ジャバ夫さんは、わりと粘る。 しかも、言い聞かせようとするので、朝からえらい騒ぎの連続。 持ってる車のおもちゃとかを、着替えの為に取り上げたりするもんだから、増々大暴れ。 (母の一口メモ:右袖を通す時には左手に持たせ、左袖に通す時には右手に持ち替えさせれば良いのです。その一手間で、大人しく着替えてくれるのに)
あんまりうるさいので、風邪でおちおち寝ても居られず。 イサムさん、自我の目覚めなのでした。 早くおしゃべりできるようになりたまえよ。 自分の為に。
また蓄膿症やっております。 バタ。
頭が痛いー。 痛いー。 バタバタ。
咳すると頭に響いて痛さ倍増。 ううー。
よく、どっか痛いと「陣痛に比べたら・・・」という言われ方をするけれど、頭痛はまたおもむきが違う。 痛みはそれぞれにそれぞれの特徴がある。 足の小指を思いっきりぶつけたって、陣痛とは違う、味わい深い痛みになるではないか。 味わいたくないけど。
頭痛はもう駄目だね。 人の動きを止めるね。 思考も止まっちゃう。
というわけで、もう寝ます。 明日は良くなりますように。 ぐう。
えー、予想を裏切らず、また青鼻たらしてます。 元気だった頃が、遠くかすんで思い出せません。 年に5、6回風邪ひいて、治るのに一月かかるから、半年は風邪ひいてるのね。 そう・・・。 こんな女に誰がした。
さて、どうやらお腹に来る風邪だったらしく、イサムさんも皇帝も、トイレから離れられません。 (イサムさんは、オムツが乾く暇がありません) 一日にして2ポンド減ったので、その旨をジャバ夫さんに伝えると、朝ベーコンを3枚焼いて持って来てくれました。 そこで、思い切って聞いてみました「あなたにとって、ベーコンって何なの」と。
「ベーコンは豚の大トロだ!」
・・・なんという。 なんという名言だ・・・。 加工肉だと、なめてかかっていた自分が恥ずかしい。 心に刻んで生きて行きたい。
皇帝
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