凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2006年11月20日(月) TVドラマ

唯一見ているドラマ、「のだめカンタービレ」を見逃してしまった。
原作の中で一番好きな声楽科の彼女さん(←好きなら名前くらい覚えていろよ)(←ごめん)の話だったのに。
漫画なので変わり者というか、強烈なキャラクターだらけの中、この人が唯一普通の人のような気がする。
最後の思いっきり開き直るシーンが大好きで、「わるいかこんちくしょうそれが恋ってもんだろう!」のくだりがどういう風な歌声なのか物凄く楽しみにしてたのに。
夫が見ていた「ボウリングが上達する方法」みたいな番組をうっかり皆で見てしまい、気がつくと10時前。
慌ててチャンネルを変えたらすでに次週予告だった。
激しく落胆。
まぁ、でもスマスマに出ていた新庄選手は見れたからいいか。
ってもう選手じゃないのよね。でも呼び捨てもなんだし。
やっぱりとても楽しそうな新庄選手を見てると、こちらの気分も明るくなる感じで良いよなぁ。


先週末は話題のドラマ「東京タワー」を見た。
正直、「話題だからどんなのか見てみようかな。原作読んでないから本読む手間省けるか」程度の期待だった。
(↑図書館利用派なので、ベストセラーはブームが去ってからしか読めない)
最初、「昨今流行の昭和30年代あたりのレトロブーム便乗の話かぁ」と思ってちょっと興ざめしながら見てたけれど、どんどん引き込まれて最後は一人滂沱の涙だった。

九州の話なのかぁ。なのに、北海道出身を前面に出している大泉さんを起用ってどういうキャスティングなんだろう?
広末も今更な感じだし…なんて、考えつつ見ていたが、ホームレスの話あたりで納得。
こんなに違和感無くホームレスを演じれる大泉さんは見事なはまり役だなぁ!と。
だってちゃんと汚いホームレスなんだもの。
だらしない感じもほんとにだらしなく見えるし。
そこで登場の広末がまたほんとにキレイに見えたし、なんともいえない彼女の表情がまた素晴らしかったし。
でもなんといっても田中裕子の演技が素晴らしかった。
こんな田舎の母親、いるよねって感じ。
うちの祖母とかはこの匂いをちょっと感じさせたかな。
余り毛糸で延々かぎ針で編み物して帽子だの上着だの作って着てるの。

うちの母親は料理はしないし漬物もつけないし社交的でもないしいつも暗い愚痴だらけの人なので、そういう点では全然感情移入はできず、まったく別の他人の話として「あぁなるほど、こんな人いるかもなぁ。こんな人生もあるかもなぁ」と思いながら見てたけれど、最期の入院生活あたりはちょっとモロ体験ゾーンだったので見ていてしんどかった。
しんどかった理由は省略。

大泉さんが広末に別れ話を言う場面。
「別れるとか、そんなんじゃなくて、なんというか、考えられない」のくだりは胸が痛くなる位同調してしまった。
そう。考えられないの。親が癌だなんて。このままじゃすぐ死ぬなんて。
そのいきなりの非現実的な現実をどうしても受け入れられなくてでも受け入れなくてはいけなくて、考えをストップさせたまま、とりあえず看病に明け暮れクタクタになる毎日。
信じられなくても目の前で呻いて吐いて苦しそうに身悶えしている姿はあるわけだし、それの対処をしていかなきゃいけないわけだし。
そこで、新たに誰かと何かをどうとか、建設的な事を考えられるはずがない。
思考は停止したままなのだから。
でも、そんなの、他人には分からないのだ。たとえ恋人でも。
そして、とっくに母親は亡くなっているという設定の広末には、特にその感情は理解できない。
すれ違いの感情。見ていてそれが両方とも痛いほど分かってやりきれない。

蟹江敬三さんの演技も素晴らしかった。
こういう夫婦もあるのかもなぁと思った。
こういう愛し方、愛され方もあるのかもなぁと。
それが幸せかどうかは、本当にその人達にしか分からない話だなぁと。

良いドラマでした、東京タワー。
某おわらい芸人の騒動でお蔵入りにならなくて本当に良かった。
久々に良いドラマを見たなぁと感動。


2006年11月14日(火) 三人寄れば

アユム関係のママ達とミシンを買いに行った。

新米ママRちゃん(26)は「園グッズ、やっぱり自分で作ってあげたいと思って!」と張り切っている。
「私も買いたいと思っていたのよ」とSちゃん(私と同年代?上の子は小4)
「私は去年買ったばかりだからミシンはいいけど生地を見たいな」とこれも新米ママNちゃん(33?だったっけ)
「それじゃ運転手ということで」と私。(ミシンはアイの入園時に安物を購入済み)
子供達を幼稚園に預けた後、総勢4人で手芸品店へ向かった。

手芸品店でミシンを前にあれこれ店員さんの説明を受ける。
ひとしきり感心した後「やっぱりこれよね」「うん、予算と機能と考えるとこれね」と結論。
やれやれ、良かった。じゃぁお会計ね…と思っていると、Sちゃんが「それでいくらお勉強していただけます?」と笑顔で店員さんに言った。
「でもこれで精一杯のお値段なんですよ。セール用なので」
「そこをなんとか。欲しいんですけどこのお値段じゃ買えそうにないんですよ」
店員さんは「ちょっとお待ちください」と別の店員さんを呼びに行った。

「あたし、電化製品は駄目モトで値引交渉するってのが基本なの」とSちゃんが言う。
「そうそう、大体最低ここまで下げられるって値段があるからね。そこあたりまでは無理でも、展示価格より下げられるのは当然だし」とRちゃん。
えええ。そうなのか。知らなかった。
私は予算を決めて、その予算内の物を探すけど、皆さん、欲しいものを決めて、それを予算内まで値引いてもらうそうだ。
うわぁ。目からウロコ。そうだったのか。知らなかった。

別の店員さん登場。
察するに、セール用の機能説明担当の派遣の方から、店舗内責任者?に替わった様子。
「これはセール用の特別価格なのでこれ以上は下げられないんですが」と同じ説明を繰り返す。
「下げていただけたら二台買いますけどそれでもダメですか?」とSさん。
あれこれ話していると、傍らで説明を聞いていた知らない奥さんが「あの、うちもそれ買いたいんですけど、三台ならもっと安くしてもらるでしょうか?」と参戦。
おお!味方が増えた感じ?(←違う)
「お値段もっと下げていただけたら三台買えるんですけど」と皆で笑顔で店員さん攻撃。
「お待ちください」と消えた店員さんは店長さんを連れてきた。
おおお。ボスキャラ登場!これってラストステージって感じ?
「セール品ですけれど、これ、新製品で一番新しい型なので」
「そこをなんとか。」「〇万〇千円なら」「三台買ってもですか?」「この値段じゃ買えないんですよねぇ。銀行にお金おろしに行かないと無いし」「そうそう」
店長一人に主婦三人で総攻撃。
「それじゃ〇万〇千円で」「それって消費税込みですよね?」「あと千円下がりません?三台欲しいんですよ」

散々悩んだ店長さん。「分かりました。三台ですね?三台だと一台〇万〇千円で結構です。でも二台だと〇万〇千円(千円アップ)になります」と苦渋の決断を下した。
勝者主婦、思わず一同拍手。
「これからも利用させていただきますのでよろしくお願いします」と笑顔の主婦達と対照的に、心なしか肩が落ちた感じの店長さん。
「ミシン買ったらどうせ色々買いに来るしね」「そうそう、色々縫いたくなるしねぇ」とご機嫌の主婦達。
「どうもご協力有難うございました」「いえ、こちらこそ助かりました」と見知らぬ同志と労を労いあう。
気分は戦友?

結局一台あたり展示価格より五千円安くしちゃいましたよ彼女ら。
凄くないですか?
しかもレジではしっかりカード払いしてるし。
銀行にいかなきゃって話はなんだったんだ。

「有難うー一人じゃ絶対出来ない買い物だったわ!」とご機嫌のRちゃん。
「私も一人じゃこんなに値切れなかったわよ」とSちゃん。
「パパに自慢しなきゃ」「見知らぬ奥さんに感謝ね」とはしゃぎとおし。

いやぁ…主婦が三人がかりで行けば、何も怖いものはないんだなぁ…と主婦の怖さというか、すごさと言うか、たくましさというか、そういうものに感心すると同時に、一万五千円引きでも三台売れれば商売的に良いんだなぁという、販売のカラクリを目の当たりにして、勉強になったなぁ…とぼんやり思ったのでした。

とりあえず、これからの人生「電化製品を買うときはまず値引き交渉」を頭に生きていこうと思います。
実践できるかは自信ないけど。





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