A Thousand Blessings
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2005年02月28日(月) |
クラムボン他。最近のお気に入り物件。 |
ジャズだけを聴くという日々が遠く感じるなー。 久々に聴いたバド・パウエルのつまらなかった事といったらもう(笑) キース・ジャレットを、40代も後半にさしかかった時期に初めて認知できたことで僕の耳は 新しい方向へとシフト変換できたわけで。 菊地さんとか全然聴いてなかったからね。結局、人間は誰に出会うかで 決まるってことで。僕は、僕に最も大きな影響を与える友人に出会った。 20代のわがまま盛りに出会っていたら、友人にはなれなったと思う。 人の話を聞くことを覚えた(もうじき)50男の話ですた(笑)
ATOMICの「boom boom」とMATS EILERTSENの「turanga」。 ミュージック・マガジンを信用して買った2枚のジャズアルバムだ。 大正解!結局、こういうジャズにこそこれからの可能性があるんだと、 納得。 ジミー・ジェフリーの革新性に今さらながら気付かされたりして、 結構、耳にはいい栄養与えておりますー。
歌うことが楽しくてしょうがない、といった感じの原田郁子ちゃん。 (超カワイイっすー) クラムボンのDVD「日比谷野外音楽堂」は168分間の 性感マッサージ状態である。(意味不明) トリオ編成の限界を無限へと変えていくのは、 音楽的なアイデアの豊富さではなく、音楽を「したい」という彼らの強い欲求 が生み出す力である。そこに観客の「聴きたい」という欲求がプラスされて このような濃密な瞬間の連続が生まれるのだろう。 スタジオ録音では密室的だった作品が、日比谷野音という特別な空間では、 実に自由で大らかな音として解き放たれていく。 楽しいなぁー、ほんとうに楽しいなぁー、と思える演奏。 168分間は絶妙な長さであると実感。 延々とシャボン玉を飛ばしつづけるアイデア(誰の?)には、 ちょっと・・・ね(苦笑)おじさん的には。。それだけ減点(笑)
最近購入したお気に入り物件
★ atomic/boom boom ★ mats wilertsen/turanga ★ 清水ミチコ/歌のアルバム ★ nsp/radio days ★ nsp/ベストセレクション ★ くるり/birthday ★ ワンステップ・フェスティバル(1974.8)4CDセット ★ leonard cohen/the essential ★ 真鍋ちえみ/不思議・少女 ★ サントラ盤/カナリア(大友良英プロデュース) ★ asa−chang&巡礼/みんなのジュンレイ
懐かすぃ〜ワンステップ・フェスティバルの実況録音が 4枚組で登場。 確か当時ミカバンドの加藤和彦とキャロルの矢沢との間に 確執があった記憶が。違うかもしれないが(笑) しかし、スペースバンドを率いてたつのだ☆ひろ(当時は星は無し) は上手かったねー。 一回通して聴いた印象としては、 まあ、みんな下手だったのね(笑) でもあの当時の独特な空気は大好きだなー。みんな頑張ってたね。 こういう録音がCD化されるのはいいことだね! 次は、第一回つま恋のライブ(拓郎、かぐや姫、ウィークエンド他)を 4枚組でCD化して欲しい。8枚組でも買うぞ。
かつて一度もいいと思ったことがないイルカの“なごり雪” (オリジナルヴァージョン)をFMで聴いてドラムスの豊かな表現力に 舌を巻く。 誰なのかな?教えて!メールください! 雰囲気としては村上秀一なんだけど、ギターが鈴木茂(だとおもう)なので 普通にいけばティンパンで林立夫か? ベースも細野さんっぽいしな。でも、やっぱりドラムスはpontaの気がする。 ちなみにこの一曲のために中古でイルカのベストアルバムを購入。 他の曲は全部つまらなかった(笑) 驚くほどつまらなかった。
明日、クラムボンの新譜を買わなくちゃ!
2005年02月26日(土) |
オリジナルCD-R 【イェル・ケ・クク〜日の出マーチ】 |
オリジナルCD-R sumita’s sellection 2005年2月
【イェル・ケ・クク〜日の出マーチ】
1 くるり/水中モーター ※ ニューシングル“BIRTHDAY”の初回限定盤のみ収録。 2004年11月のライブ録音。 2 清水ミチコ/相合傘 ※ 13年ぶりのCD「歌のアルバム」より。 言うまでもなく、矢野顕子のモノマネ。芸術的に上手い。 3 NSP/残像 ※ 19年ぶりのオリジナルアルバム「RADIO DAYS」に収録。 2005年のNSPは驚くほど昔と変わっていない。 4 真鍋ちえみ/ねらわれた少女 ※ 80年代の「幻の」トップアイドル。やっとCD化!快挙! 細野晴臣の傑作。 5 清水ミチコ/イェル・ケ・クク ※ またしても清水ミチコ(笑) つまり、、九九の歌である。 「言えるけ?九九」というわけ。 6 クラムボン/ララバイ サラバイ ※ シカゴ音響派に傾倒する作曲のミトのクールネスを 一気に沸騰させてしまう原田郁子の歌唱が見事。 7 レナード・コーエン/ハレルヤ ※ カナダを代表する最高の1曲に決まったらしい。k.d.ラングの カヴァー・ヴァージョンもぜひご賞味を。 8 NSP/さようなら ※ 1973年のデビュー曲。3の“残像”の32年前。 ヴォーカルの天野滋のプログレ好きは有名だが、 今聴いてみると、この曲はプログレっぽいな。 9 清水ミチコ/テネシー・ワルツ ※ で、ついでに清水ミチコをもう1曲。 綾戸のモノマネだが、この完成度には唸るしかない。 10 ビージーズ/愛はきらめきの中に ※ 何度聴いても出だしでオフコースを想像してしまう。大名曲。 11 ビージーズ/傷心の日々 ※ 僕をメジャーセブンス・コードの世界へと誘った名曲! 12 ASA−CHANG&巡礼/日の出マーチ ※ 2005年発表のニューアルバム「みんなのジュンレイ」より。 バックトラックが素敵だなぁ。。歌詞は笑える。 13 映画「カナリア」サントラ盤/銀色の道(映画出演者ヴァージョン) ※ 宮川泰の傑作曲。昭和40年ごろを思い起こさせるコーラスに酔う 14 TV「ひょっこりひょうたん島」/エンドテーマ ※ 子供の頃、このテーマを聴くと泣きたくなった。 さよなら ばいばい またね 15 ニュー・フォーク・クルセダース/あの素晴らしい愛をもう一度 ※ 加藤和彦・北山修・坂崎幸之助(オリジナルメンバーの はしだのりひこの代役として)によって再結成された ザ・フォーク・クルセダース。 じゃ。さよなら。
2005年02月20日(日) |
オリジナルCD-R 【真夜中に聴きたい歌〜さよならキャロライン】 |
真夜中のBGMとして。 ワーカホリックな友人に贈るオリジナルCD-R
sumita’s sellection 2005年2月 【真夜中に聴きたい歌〜さよならキャロライン】
1 コリン・ブランストーン/さよならキャロライン 2 コリン・ブランストーン/ミスティー・ローゼズ ※ ゾンビーズのヴォーカリスト。1971年発表の1stソロアルバム 「一年間」より。 2はティム・ハーデンのカヴァー曲。 最近、ゾンビーズの“二人のシーズン”が車のCMで流れている。 素晴らしい声である。感動するしかないでしょ。
3 k.d.ラング/アフター・ザ・ゴールドラッシュ 4 k.d.ラング/ハレルヤ ※ 2004年発表の「ヒムズ・オブ・ザ・フォーティナインス・パラレル」より。 今やカナダの至宝、k.d.ラング。深みのあるストリングス・アレンジは あのデオダート!ビョーク以来のいい仕事。 3はニール・ヤングのカヴァー曲。 4はレナード・コーエンのカヴァー曲
5 デヴィッド・バーン/グラス、コンクリート&ストーン 6 デヴィッド・バーン/エンパイアー ※ 2004年発表の「グロウン・バックワーズ」より。 デヴィッド・バーンの才能は全く枯れていなかった。 僕の中では帰ってきたアーチスト。6のアレンジはカーラ・ブレイ。
7 ロバート・ワイアット/トリックル・ダウン 8 ロバート・ワイアット/ラ・カンシオン・デ・ジュリエッタ ※ 2003年発表の「クックーランド」より。 現在進行形のジャズの形としては理想的だと思う。遠くの音に 耳をすますことを覚えよ!若者諸君。
9 ジョニ・ミッチェル/青春の光と影 ※ 2000年発表の「ボース・サイズ・ナウ」より。 大名曲の新録フルオケヴァージョン。 オリジナルに迫る出来。ちょっと驚いた。オケアレンジのヴィンス・メンドーサ の仕事は完璧だ。 10 ジョニ・ミッチェル/サークル・ゲーム ※ 1970年発表の名作「レディーズ・オブ・キャニオン」より。 天才が作るメロディとは、このようにコード進行を従属させるもの。 aikoは参考にしなければいけない。したとしても物には出来ないが。
11 コリン・ブランストーン/彼女のうた 12 コリン・ブランストーン/彼女はみんなの愛し方が好き ※ アルバム「一年間」より。2曲ともロッド・アージェント作曲の超名曲! 「一年間」を生涯のアルバムに選んだ曽我部恵一の耳は信用できる。
13 ウォーレン・ジヴォン/キープ・ミー・イン・ユア・ハート 14 ウォーレン・ジヴォン/我が人生の愛 ※ ジヴォン死の直前に録音された遺作。2004年発表。 ドキュメントDVDをぜひ見て欲しい。末期癌に冒されながらも 笑顔でレコーディングを続ける姿に感動した。
2005年02月16日(水) |
オリジナルCD-R 【あした ききたい うた〜君をのせて】 |
全ての送受信メール(7年分!膨大な量!)と メルアドを消失(焼失でもいいか?) 半日寝込む。
これを読んだら、ワーカホリックのTさん、 空メールでもいいですのでメールください。 あなたが、僕のメル友リスト新規登録第一弾になります! 名誉ですよ!(笑) それから、僕の日記を読んで丁寧なメールを送って下さった女性の方。 あなたの素晴らしいメールも消えました・・・。これを読まれたら 是非、もう一度同内容のメールを送って下され!
ということで、本日は、オリジナルCD-Rの曲目を書いておきます。
sumita's sellection 2005年2月 【あした ききたい うた〜君をのせて】 ※コメントは後日記入します
1 ゾンビーズ/二人のシーズン 2 ゾンビーズ/ゴーイン・アウト・オブ・マイ・ヘッド 3 堀込泰行・畠山美由紀・ハナレグミ/真冬物語 4 DO AS INFINITY/楽園 5 ビル・フリーゼル/alias 6 エリオット・スミス/サン・オブ・サム 7 エリオット・スミス/エブリシング・ミーンズ・ナッシング・トゥ・ミー 8 エリオット・スミス/ビコーズ 9 ニルヴァーナ/セントレス・アプレンティス 10 オフコース/やさしさにさようなら 11 ローリー・アンダーソン/ダーク・エンジェル 12 中島美嘉/桜色舞うころ 13 宮川由利子/君をのせて
ひとつだけ、 “桜色舞うころ”の
2ndコーラスの「どうか木々たちだけは」の『は』 「やがて季節はふたりを」の『を』 「どこへ運んでいくの」の『の』
僕の心の中で、、僕が泣きはじめてる。
「めぐる木々たちだけが」の「だけ」のあとの一瞬のためらい。
素晴らしすぎる。。。。 前言撤回(2月2日の日記)。名曲です!アレンジもいい! よくぞ、中島美嘉に歌わせてくれました!ありがとう!
日記も更新せず、精神的隠遁をしておりましたとさ。 パソコンもボロボロだとさ。(はて投げやりな・・・)
さて、大好きな作・編曲家、村井邦彦にスポットを当てた オリジナルCD−Rなのだ。 今年の一月に発売された、村井邦彦のソロアルバム 「compositions」 (素敵なジャケット!)を聴きながら、今こそ村井邦彦だ!と合点した。
トワ・エ・モア“ある日突然”の控えめな弦&管のアレンジにグっときた方、 村井マジックの世界へようこそ。
略歴
60年代後期のGSブームで作曲家として頭角を現わす。 70年代に多くの名曲(ほとんどがエバーグリーン)を作曲する。 編曲家としても超一流で、独特な和声感覚は一聴して村井邦彦と 分かるものである。一言で言えば、ハイセンス。 べとつかない、くどくない、しつこくない、音が団子にならない、 旋律に対してつけられる和声の色彩が常に中間色etc.. たとえば、一見、村井邦彦の世界とは異質な印象の 「ピーター/夜と朝のあいだに」「北原ミレイ/ざんげの値打ちもない」 「辺見まり/経験」「辺見まり/めまい」といった作品においても 実に巧みな和声を用いて音楽を創作しているのが分かる。 プロデューサーとして、赤い鳥、荒井由実、ハイファイセット、YMOを 世に送り出す。あの有名なレコード会社「アルファレコード」を設立し 社長になる。その後、社長を辞めたあとは、映画音楽の作曲を中心に 活動していくが、90年代に入って音楽出版会社を設立。 現在も作曲家として現役である。
・'゜☆。.:*:・'゜★゜
50年代後期から60年代後期にかけてのアメリカンポップス、 ジャズ、ブラジリアンポップス。 この3つの要素が村井邦彦作品の重要な骨格になっている。
sumita’s selection 2005.2月 オリジナルCD−R 【村井邦彦〜髪がゆれている〜】
1 トワ・エ・モア/ある日突然 2 トワ・エ・モア/虹と雪のバラード 3 ズー・ニー・ヴー/白いサンゴ礁 4 ザ・テンプターズ/エメラルドの伝説 5 ザ・テンプターズ/涙のあとに微笑を 6 ザ・ゴールデン・カップス/愛する君に(編曲のみ。作曲は鈴木邦彦) 7 ザ・モップス/朝まで待てない 8 アダムス/旧約聖書 9 ザ・タイガース/廃墟の鳩 10 赤い鳥/窓に明かりがともる時 11 赤い鳥/美しい星 12 赤い鳥/誰のために 13 赤い鳥/忘れていた朝 14 赤い鳥/翼をください 15 赤い鳥/言葉にならない言葉 16 ハイファイセット/スカイレストラン 17 GARO/美しすぎて 18 村井邦彦/髪がゆれている
本棚を片付けていたら、積み上げた本の下から3万7千円が出てきた! どう考えても2〜3年は経っているブツ。 多分、前の会社の退職金の残りか?おお!ラッキー! というわけで即刻池袋へお出かけ。CD購入。貯金しとけよ、ったく。
「ローリー・アンダーソン/ライフ・オン・ア・ストリング」 「ノア・クレシェフスキー/テープ音楽集1971〜1972」 「エリオット・スミス/XO」 「エリオット・スミス/フィギュア8」 「エリオット・スミス/フロム・ア・ベースメント・オン・ザ・ヒル」 「アーサー・ラッセル/ワールド・オブ・エコー〜デラックス・エディション」 「ビル・フリーゼル/アンスピーカブル」 「村井邦彦/コンポジションズ」 「ゾンビーズ/アルティメイト・ベスト」
昨晩は、ディズニーアニメ映画「モンスターズ・インク」と 「ファインディング・ニモ」を続けて鑑賞。かなり満足する。
明日は予約していたDVD「じゃがたら/この〜」が入荷する。
これから精神安定剤を飲み、仲間由紀恵のメガネっ娘ぶりを見るためだけに録画した「ごくせん」を見る。 そういえば、昨夜のFMNACK5で高塚光が恒例の迷言を吐いた(笑) 「美空ひばりといえば、日本のポップスの先駆け的存在だからね」 このおっさんの脳は溶けていると再確認。安心する。 先週はこんなことを言っていた。 「僕は朝はハードなロックを目覚まし代わりにして起きるんだよ。 健康にもいいしね!たとえばこういう曲をね」 で、かかったのがマイケル・ジャクソンの“ビリー・ジーン” マイケルがやってることはハードに違いないが・・・。
今日のFMで。 インチキ(というか本物があるのかさえ不明)風水師ドクター・コパ曰く 「綺麗な水を〇〇と〇〇の方向に置くと、花粉症の症状が和らぎます」 はっきりと言い切るすごさにたじろぐ。 ある意味催眠商法における「どんな病気でも治ります!」以上の 揺るぎのないインチキさに、コパの今までの人生を思う。 どんな生き方をしてきたのだろう?今ではコパの娘も同業者である。 親子で稼ぐ、親子鷺。←読めない人は辞書でひいてね。
平原綾香の歌い方は「歌が根本的に“下手”な人」が逃げ込む典型的な パターンとみた。 詞をないがしろにする姿勢はあいかわらずだが、 そもそも詞それ自体もたいしたことない。なら、ないがしろでもいいか。 詞とメロディの関係に対して鈍感な今の若いもんの代表的存在かも。 あいかわらず、顔は嫌いだ。
最近はクィーンを聴きまくっている。DVDも見ている。 こいつら本物だ!とひとり騒いでいる。
体調は、精神不安定と下腹部の痛み。 夢の中で、最近、表彰された。表彰理由はわからない。
2005年02月02日(水) |
aiko 。 中島美嘉 。 |
パソコンショップの店員の説明をひとくさり聞いた後、 「あんた、感じ悪いね」と言うと、一瞬怪訝な表情を浮かべて 「え?なんでしょうか?」とボケをかました。 「専門用語で語るなよ。最初から俺は初心者だって言ってるだろ? それにあんた早口すぎるよ。自分の知識を標準にして 語るなよ。お客に劣等感を持たせるような接客するのはやめろ。」
パソコンの知識が豊富な奴って、みんなこういう傾向があるのかな? 時代の最先端をいくことへの奇妙でちんけな誇りみたいなものが あるのかも。頭の回転は速くても、基本的にバカなんだろうね。 という風に、決め付けるのはいけないが(笑) 実際、パソコンショップの店員は過去の経験から言っても 一様に不親切で冷たい。 高学歴だかオタクだか知らないが、屁みたいなもんだ。
僕の仕事にはみなさんがあまり聞きなれない専門用語が多いのだが、 接客の際、専門用語を使うのは御法度だと先輩から教えられてきた。 専門用語を一般に通じるわかりやすい言葉に変換する能力こそが 実は一番大切なのではないかと考える。
訳のわからない難解な日本語を駆使して芸術を語るのが、 実は最も頭を使わない手抜き作業だったりするわけで。 そういう文章を書く人間とさきのパソコンショップの店員は 同種であると断言しておこう。ま、しなくてもいいが(笑)
・’゜☆。.:*:・’゜★゜
初めに奇異なコード進行ありき。 かつての小室哲哉がそうであったように、閃きの転調ではなく 転調のための転調が生み出す気味の悪い足かせ。 メロディは和声の中から飛び出すどころか、和声にがんじがらめにされ というよりがんじがらめにされる事にしかメロディの存在理由はない のでは?と思えるほどその芯は細く脆弱している。 コード進行に植民地労働させられるメロディー。 それはもはやメロディと呼べるものではなくて。そう、ただの音符の連なり。 aikoの新曲は想像したとおりだった。 彼女は何年間も上記のような試みを続けている。 ブライアン・ウィルソンやバート・バカラックの転調に見られる メロディ至上主義とは全くの別物であるのに世間はaikoの転調を 賞賛する。 それを個性とまで呼ぶ神経を僕は疑ってしまうのだが、どうだろうか? 新曲“三国駅”の最初の数小節を聴いて耳のスイッチを切った。 いきなりの転調を僕の脳が拒否してしまう。 彼女に欠如しているのはメロディの大らかさ。 それはつまり大きさでもある。 一筆書きのように流れていく太いメロディラインを彼女は持っていない。 持つことが、出来ない。 たとえば、ミスチルの“口笛”。 「さあ 手を繋いで〜」から「〜僕は生き返る」までの流れ。 あの感覚をaikoは表現できない。別にaikoにミスチル風のメロディを書くべきと言っているのではない。 桜井のああいうナチュラルなメロディラインから学ぶべきものが多いのではないか?と言っているのだ。 そこにさりげない転調が入ることで音楽は さらに豊かになると思う。
・'゜☆。.:*:・'゜★゜
でもって、中島美嘉の新曲“桜色舞うころ”。 これは、中島の声「のみ」によって名曲になりえた作品。 恐ろしく平凡な楽曲とこれまた恐ろしく平凡な編曲。 アレンジャーの武部聡はずーーっと昔から知っているが、 あいもかわらずの中庸路線で、安定感という呼び名で評価することを 僕はためらう。だって、ポップスの可能性をしっているから。 そういう意味で、2曲目に収録されたアコースティックヴァージョンの 無意味さは、武部の「分かっていなさ度」を表していると言えよう。
この曲をこの編曲で別のシンガーが歌えば、 輝くものは何もない。 中島美嘉に歌ってもらったことを作者は感謝すべきだろうな。 僕は、古内東子の編曲で聴いてみたい。 すっごく、聴いてみたい。
響 一朗
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