オトナの恋愛考
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2012年09月10日(月) |
早秋の旅 vol.1 |
先週末、予定通り早秋の湖へひろに誘われて出かけた。
私の住む町の最寄り駅まで新幹線を利用しても2時間はかかる。 忙しい日々の中で貴重な2日間を工面してくれた気持ちが嬉しかった。
「忙しかったでしょう?仕事の方は大丈夫なの?」 「うん、実は今日はフロア閉鎖の日なんだよ、 ちょうど都合がよく休暇をとり易い週末だった。」
都内の一等地にあるひろの会社は節電の為に時々在宅勤務を推奨している。 国内でも最大手のIT企業だから、たった一日でもワンフロアを閉鎖するだけで 相当量の電力の節約が出来るのだという。
駅で彼を車にのせて高速と有料道路を使って2時間かからずに 富士山の懐に抱かれた山の中に佇むシーズンオフの静かな湖に到着した。
名物のうどんをランチに食べて、 それから湖を周遊する道路の一カ所に車を止めて 私たちは遊歩道を散策することにした。 山の中の湖を渡る風は心地よくすでに秋が訪れている事を実感できた。
人気のない場所で腰をかけひろは私の肩を抱き寄せてキスをした。 遠くにモーターボートのエンジン音が聞こえるほかは何も聞こえない。 1ヶ月ぶりに会ったひろは相変わらず暖かく心地よい存在だった。
私たちは飽きる事なくお互いの唇を求め合った。 湖からふく秋の風が私たちを包み込んでいた。
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