オトナの恋愛考
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先週、ひろから電話があった。久しぶりに声を聞いた。
私から連絡する事はあの日からやめたので 彼からのコンタクトはすごく嬉しい。
ひろと私は去年のあの満月の晩に別れたはずだったのに 今もこうして密かに続いている。あの晩最後だと思って少し泣いて でも何かが変わったはずなのに でも何も変わらないで今年もまた夏のバカンスを一緒に過ごせる事が 本当に夢のようで、でも逢う度にもうこれで最後かもしれないと いつでも覚悟ができるようになった事は確かだと思う。
ひろが予約してくれた宿は伊豆高原の旅亭懐石の宿。 ネットで調べたらずいぶんと贅沢な隠れ屋旅館だった。 全室離れで7部屋しかなく、すべて個室露天風呂が付いていて 夕飯には豪華な海鮮の懐石料理が自慢の宿だった。
今までは忙しいひろの代わりに私がネットで調べて予約していたけれど 今年は彼が率先して探してくれたので何だかすごく嬉しかった。
私たちはもう恋人ではないはずで でも愛人とかセフレとかもちょっと違う。 ただの友達でもない事は確かなんだけど でもこうして忙しい中でキチンと準備をして 誘ってくれたって事は素直に喜んでしまっても良いと思う。
あと2週間。早くひろに逢いたい。
2012年07月08日(日) |
Now And Here |
「一期一会」を英訳すると「Now And Here」。
今、この瞬間に、ここであなたと出会った その一瞬の命の出会い、そのご縁を一期一会という。 時間がズレても駄目、場所が違っても駄目。
決して出会えない。
今日この瞬間にここで出会った人たちは、 今世ではもう二度と会えないかもしれない。
ある人のつぶやきより
先月逢ってから音信がなくそろそろ寂しい切ない苦しいと通り越して 忘れ去りそうになった頃また想い人は休日のあんな時間。 絶対に私が受け取る気持ちの無駄な準備をする必要のない時間に それは突然送られてきていた。気づいたのはその1時間後だから 休日出勤だったとしてももう家についているし、 家族で買い物の荷物番の最中だったらもっとまずいので返信しそびれてしまった。
今日もメールがこない。逢った日の週明けの朝、夜。 来るかもしれない。その週の金曜の夜。 もう来ないのかな。次の週明けの月曜の朝、夜。 今日もきっと来ないよね。その週末の夜。
そして私は待つ事をやめた。 でもふとあの夏の日のひとときの抱擁、口づけ、あの人のカラダ、笑顔。 思い出して悲しくて、もうあんな夏が来ないんだろうな、と諦めかけて 今このささやかで平穏な日々を大事にしなくちゃいけないと 強引に自分に言聞かせながら家中の掃除をしてピカピカになって 日々の生活に埋没しそうになった日曜の絶対に連絡などこない夕方の5時ちょっとすぎ。
うさちゃん、仕事がやっと落ち着いたよ。 今度一緒にゆっくり過ごしたい。泊まりでどこかへ行こう。
もうお泊りもゆっくり逢う事も諦めていたけど そんな短いメッセージはもしかして叶わないかもしれないけど とても嬉しくて少し雲が切れた梅雨の合間の夕暮れの空を見て 少し涙が出そうになった。
この歳になってもこんな感情が残っていた事に 気づかせてくれたひろに感謝しよう。
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