doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 ジミ・ヘンドリックスのLD『ライヴ・アット・ウッドストック』

ピッチの調整が出来るCDプレーヤーを持っている。DENONのDCD-1515ALGがそれで、買ったのは10数年前だろうか。
購入した目的は、ピッチが狂っているブートCDを聴くため。ピッチが明らかに狂っていると聴く気が失せるし、そういうブートCDを何十枚も所有かつ今後も確実に増えていく状況にあったので、私にとっての必需品として買った。
ピッチを調整して聴いたのは、個人的にはジミ・ヘンドリックスとレッド・ツェッペリンのブートCDが特に多い。

ジミ・ヘンドリックスの1969年8月18日のウッドストックにおけるライヴを約55分収録したレーザー・ディスク『ライヴ・アット・ウッドストック』(1992年12月発売の日本盤)を持っている[BVLP-86(74321-12442-6), VHSも同時発売]。この映像作品が1992年に発売されるまでは、ジミのウッドストックでのライヴ・パフォーマンスはオフィシャルでは10数分間しか見られなかったので、不完全収録ながら1時間弱も収録されているのは、ジミのファンとしてありがたかった。
しかしながら、このLD『ライヴ・アット・ウッドストック』は信じられない欠陥商品で、オフィシャルでありながら、ピッチが明らかに高い(速い)。
ジミのライヴ・パフォーマンスは繰り返し見たいのだが、ピッチが狂っていることによる違和感が大きすぎるので、LD『ライヴ・アット・ウッドストック』は、今までに恐らく10回くらいしか見ていないと思う(後年、同一内容のDVDが何度か発売されているが、それについては購入を見送っているので、ピッチは未確認)。

私がチェックした範囲では、LD『ライヴ・アット・ウッドストック』のピッチが高い事実を指摘している音楽雑誌は、1992年12月の発売当時なく、このことにも憤慨していた。唯一指摘していたのは、それから約3年後のブート専門誌『ゴールド・ワックス』1995年35号P.140における「音源のスピード調整講座」しか、寡聞にして知らない。
ちなみに、「音源のスピード調整講座」では、ジミは半音落としのギター・チューニングであるのに対し、ノーマル・チューニング・ピッチで盤に落としてしまったのが、ピッチが高い理由ではないかと推測している。

7/15、ジミ・ヘンドリックスのオフィシャル・サイトから、2DVD『LIVE AT WOODSTOCK [THE DELUXE EDITION] 』の発売告知のメールが送られて来た。日本盤は9/21に発売が予定されている。当然ピッチは正常だろう。約3週間後の発売が待ち遠しい。

ジミ・ヘンドリックス、ウッドストックのスペシャル版DVDが登場! (『CD Journal.com』7/26付)

2005年08月30日(火)



 トップページに掲載した作品 Vol. 11

マチート&ヒズ・アフロ・キューバン・オーケストラの"ラテン名盤"『マンボ・ムーチョ・マンボ 〜 コンプリート・コロムビア・マスターズ』(7/20発売の日本盤, 1951〜52年録音, 試聴
“キューバ音楽の巨人”で盲目のトレース奏者、アルセニオ・ロドリゲスのアフロ色濃い意欲作『キンデンボ』(7/20発売の日本盤, 1963年発表)
コンゴのパパ・ウェンバの2CDベスト盤『ムワナ・モロカイ - Papa Wemba & Viva La Musica 1977-1997』(7/10発売の直輸入国内盤, オリジナルは2004年3月発売, 英文ライナーの対訳付, 試聴
サンフランシスコのクラブ「The Matrix」での1973年10月のライヴに向けて行われた、Bob Marley & The Wailersのスタジオでの演奏を収録、『Studio Recordings Intro To The Matrix』(7/22発売の日本盤, リタ・マーリー秘蔵全世界初登場音源, 試聴
知名定男の『うたまーい』(6/29発売, 試聴

寺内タケシの音楽への一般的なイメージを覆す驚愕のコンピレーションCD、「野心的なサウンドを聴かせるプログレッシヴな楽曲(1967〜'74)で構成」された『寺内タケシの真相 〜 Progressive Terry! depth of Takeshi Terauchi』(6/5発売)
美空ひばり(1937−89)の2CD『Love! Misora Hibari Jazz & Standard Complete Collection 1955-1966』(7/20発売, リマスター, 『Jazz & Standards』収録の1953年録音の2曲「上海」と「アゲイン」は未収録)
西アフリカの音楽大国マリ出身の元祖“砂漠のブルース”、アリ・ファルカ・トゥーレの1984&88年作をカップリングした2CDリマスター復刻盤『Red & Green』(5/14発売, Nonesuch, 試聴
西アフリカ・マリ共和国のブルース・ギタリスト、アリ・ファルカ・トゥーレと、マリ出身のコラの名手トゥマニ・ジャバテの、ほぼ全てインストによる共演作、Ali Farka Toure&Toumani Diabateの『In The Heart Of The Moon』(6/27発売のUK盤, Nonesuchからは9/13発売予定, HMV, 試聴
西アフリカ・マリ共和国の1991年に歌手デビューした女性ヴォーカリストで元女優、ジェネバ・セックの『The Truth』(5/22発売の直輸入国内盤, 試聴

イギー・ポップ率いるザ・ストゥージズの1969年発表の1stアルバム『The Stooges』のDeluxe Edition(8/16発売のUS盤, Rhino, 2CD, リマスター, ディスク2は全て未発表で、「original john cale mix」4曲、「alternate vocal」3曲、「alternate mix」1曲、「full version」2曲の全10曲収録, 試聴, 2ndアルバムの名盤『Fun House』のDeluxe Editionも同時発売)
サンディ・デニーの1972年発表の名作『Sandy』(7/13発売の日本盤, 2005年リマスター, 5曲追加, 初回5,000枚限定生産, 試聴
エラ・フィッツジェラルドの1969年モントルー・ジャズ・フェスティヴァルでのライヴ・パフォーマンスを収録したDVD『Live At Montreux 1969』(7/27発売の日本盤, 約66分)
マラヴォワの1988年発表の『ジュ・ウヴェ』(7/31発売の日本盤, 日本のライス・レコードによるリマスター, 日本語ブックレット付き)
スペイン在住の盲目のブラジル人シンガー・ソングライター、グラストン・ガリッツァの『ファシーニオ』(8/24発売の日本盤&試聴
パット・メセニー / オーネット・コールマンの1985年録音の問題作のリイシュー『Song X: Twentieth Anniversary』(8/20発売のEU盤, Nonesuch, 6曲追加, CD Journal, 試聴

2005年08月29日(月)



 寺内タケシ、美空ひばり、弘田三枝子

美空ひばりの2枚組CD『Love! Misora Hibari Jazz & Standard Complete Collection 1955-1966』(7/20発売)は、タイトルの一部の『〜Jazz & Standard Complete Collection〜』が誤解を与えかねない。
一見すると、美空ひばりが歌ったジャズ&スタンダードが2枚のCDに完全収録されているようだが、本作は、美空ひばりが吹き込んだジャズ&スタンダードのカヴァー曲の中から、1955〜66年録音の曲を対象に収録している(SP盤とライヴ録音を除く)。よって、美空ひばりが16歳の時の1953年に録音された2曲&いずれもドリス・デイで知られる曲のカヴァー「Shanghai(上海)」と「Again(アゲイン)」は収録されていない。
この2曲は、1990年にCD化された『Jazz & Standards』に収録されているが、『Jazz & Standards』収録曲の中でもベストの歌唱・歌声かもしれないだけに、『Love! Misora Hibari〜』に未収録となってしまったのは実に痛い。
『美空ひばり公式ウェブサイト』で調べたところ、美空ひばりは1953年に「Shanghai(上海)」や「Again」の他にも、「Stardust」(1965年に再録)を始めとするカヴァー曲をいくつか吹き込んでいる。
美空ひばりが“演歌の女王”と呼ばれる前、特に10代の頃の歌唱・歌声に魅力を感じる私としては、1953年に録音した全カヴァー音源も、いつの日にかCD化されるよう願っている(「Shanghai(上海)」と「Again」には、戦前のブルーズのレコードのような耳障りなノイズが全編に渡って入っているが、全曲そうであっても構わない)。

CD『弘田三枝子 日本民謡を唄う』(1963年作, 初CD化, 8/17発売)を昨日(8/21)初めて聴き、当時16歳の弘田三枝子の歌唱・歌声に衝撃を受ける。前から気になっていたCD『弘田三枝子 スタンダードを唄う』(3/16発売, 試聴)など、10代の頃の弘田三枝子のCDをいくつか慌てて注文した。
弘田三枝子は、1965年7月にアメリカで行われたニューポート・ジャズ・フェスティヴァルに、日本人歌手として初めて出演(当時18歳)。大瀧詠一や山下達郎なども弘田三枝子のことをリスペクトしているらしい。
「弘田三枝子の最新オフィシャル・ページ〜MICOまにあ」はこちら


初めて聴いたビートルズのアルバムは、『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』(LP)だった。「イエスタデイ」や「レット・イット・ビー」程度のイメージしかビートルズに対して抱いていなかった当時の私は、LP『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』を初めて聴いた時、個人的な音楽史に太字で刻まれる程の大いなるショックを受けた。
CD『寺内タケシの真相 〜 Progressive Terry! depth of Takeshi Terauchi』(6/5発売, Bridge Inc.)を先月購入。CD『寺内タケシの真相 〜』を初めて聴いた時、『Sgt. Pepper's 〜』程ではないものの、同じようなショックを受けた。
海外の超大物ギタリストが来日した際、会いたい日本のミュージシャンの筆頭として寺内タケシの名が挙げられるのは知っている。そのくらい寺内タケシはギタリストとして凄い人なのだろうと以前から思ってはいたが、ギタリストとしてはもちろん、一人の音楽家としてもそうであると、CD『寺内タケシの真相 〜』を聴き、遅まきながら知った。
壮大なスケールの寺内タケシ流プログレ、三橋美智也の三味線vs寺内タケシのエレキ・ギターによる緊迫の極致たるバトル、禅寺で座禅を行っている様子・空間にハプニング的笑い等を挿入して作品化したミュージック・コンクレートなど、CD『寺内タケシの真相 〜』を半分も聴かないうちに、テケテケや日本版ヴェンチャーズ等といった“私の寺内タケシ観”は完全に覆された。
寺内タケシは、海外の音楽のカヴァーや要素を取り入れた曲であっても、「日本」という自らの根幹・ルーツを決して蔑ろにしない。その上で“Progressive”な音楽を追求し、作品として世に問う“Terry”こと寺内タケシの“野心的なサウンド”が、1967〜74年発表のプログレッシヴな楽曲で構成された本コンピレーションCD『寺内タケシの真相 〜 Progressive Terry! 』において、はっきりと聴ける。
恐るべし、寺内タケシ。選曲した田口史人氏も評価されるべき。

2005年08月22日(月)



 Lee“Scratch”Perry出演のCM

Lee“Scratch”Perryの代表作『Arkology』(3CD)ジャマイカ音楽研究家&音楽評論家の藤川毅氏の『Dubbrock's Dublog』(5/13付)で、1ヶ月くらい前に知った。今更ながら書き込んでおこう。

リー“スクラッチ”ペリー出演のCM
1.Guinness Ireland - Alien Abduction
2.Guinness Ireland - Alternative Medicine
3.Guinness Ireland - Dublin
4.Guinness Ireland - Farming
5.Guinness Ireland - Meditation
6.Guinness Ireland - Motorcar
7.Guinness Ireland - Seafood
8.Guinness Ireland - Travel
9.Guinness Ireland - World Peace
Lee“Scratch”Perryの傑作、The Upsetters名義の『Super Ape』(1976年)
ところで、7/8付投稿の「“最後の瞽女(ごぜ)” 小林ハルさんのラジオ番組」でも触れたが、7/31&8/7にNHKラジオ第2の番組『視覚障害者のみなさんへ』で放送された「最後のごぜ・小林ハルさんを偲ぶ」が、8/7(日)からネットで聞けるようになった。
当日の放送をネットで聞く(約30分)

2005年08月10日(水)



 オキ・ダブ・アイヌ・バンドの7/2北海道・斜里公演オン・エアー開始

トンコリ奏者のOKIが、7/2(土)に北海道の斜里町公民館ゆめホール知床で行ったライヴが、知床のインターネット・ラジオ局『ラジオ・キサラ -radio KISAR on the WEB-』でオン・エアー開始となった。→8/14にオン・エアー終了

オキ / ニュー・アルバム『トンコリ』リリース・ツアー2005 in 北海道
OKI TONKORI TOUR 7/2 Sat. SHARI
OKI(tonkori, vocal)/ 居壁 太(tonkori, vocal)/ MASATO(drums)/ 山北紀彦(percussion)/ 瀬尾高志(bass)/ HIRO(Sound System)

音質は良くないが、OKI率いるDUB AINU BANDのライヴが約127分も聴ける。
ライヴの録音方法など、『radio KISAR』ウェブ・スタッフによるブログ(8/4付)はこちら

2005年08月04日(木)
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