doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 トップページに掲載した作品 Vol. 2


『doo-bop days』のトップページにジャケット画像を掲載した作品集。追記として、「」のあとに短いコメントを添えた。

・「デトロイト・テクノなどに多大な影響を与えたジャーマン・ニュー・ウェイヴ(ノイエ・ドイチェ・ヴェレ)の 伝説のアルバム、リエゾン・ダンジュルーズの『Liaisons Dangereuses』(オリジナルは1981年発表)」
 斬新な作風とサウンドは、今聴いても衝撃的。かつては入手困難であった。リマスター(2002年)により音質も良好。

・「“ボサ・ノヴァの神様”ジョアン・ジルベルトの昨年9月の初来日公演 2日目を収録した『JOAO GILBERTO in Tokyo』(2/21 日本先行発売)」
 ライヴをぜひとも観たかった。次回こそ。

・「1970年代における最も重要なロック・ミュージシャン、デヴィッド・ボウイの最高傑作『LOW』(1977年発表)」
 10代の頃から何百回も聴いたアルバム。聴いて救われた想いがしたことは数知れない。

・「ユッスー・ンドゥールの新たな境地を切り開く、アラブ/イスラム色濃厚な問題作『SANT』(2003年11月セネガルにて発売。2004年ノンサッチより世界配給予定)」
 2003年or2004年を代表する傑作アルバムの一つ。イスラム教徒のユッスーが以前から発表するつもりでいたらしい宗教アルバムではあるが、排他的な感じはまったくしない。この時期に本作を発表した背景には、昨今の世界情勢があるのはファンなら容易に推察できる。

・「デトロイト・ハウスの鬼才、セオ・パリッシュのローテーティング・アセンブリー名義による注目作『Natural Aspirations』(2/20 日本先行発売)」
 凡庸な作品とは思えないが、もう少し手ごたえが欲しかった。デトロイトものでは、5月発売予定のムーディーマンの新譜にかなり期待している。→[追記]ムーディーマンの新譜は当初3/20日本先行発売予定だったので、その前日の夜、渋谷のレコード店に買いに行ったのだが、まだ売ってなかった。家に帰ってネットで調べたところ、日本盤は5月に延期との情報を得たが、実際には3/27に発売されたようだ。

・「ギニアのグリオ(世襲制芸能集団)系歌手の最高峰、クヤーテ・ソリ・カンディアの 超人的な歌声が堪能できるアフリカ音楽の歴史的名盤、 Kouyate Sory Kandiaの『Grand Prix du Disque 1970(アフリカの声)』 (2004年1月25日、オフィス・サンビーニャより国内配給)」
 1曲めの第一声から、今までに聴いたことがないほどの圧倒的なヴォーカルに驚かされる。サウンド面での充実ぶりも見事で、特にバラフォン(アフリカの木琴)の演奏と音色に惹かれる。

・「ルー・リードの2003年6月のロス公演を収録した強力ライヴ盤『Animal Serenade』(2CD, 3/23発売)」
 去年、2日間とも観に行ったルーの新宿厚生年金会館公演での光景が、聴いていると浮かんでくる。どこを取ってもルーの凄みがダイレクトに伝わってくる傑作ライヴ。ルーの初心者には薦められないかも。

2004年03月28日(日)



 トップページに掲載した作品 Vol. 1


『doo-bop days』のトップページにジャケット画像を掲載した作品集。追記として、「」のあとに短いコメントを添えた。

・「Miles Davis / doo-bop」
 HPのタイトルとして拝借したのが本作。ちなみに、HPのタイトルは、ほぼ決まっていたザ・ドアーズのある曲からの変更だった。

・「Sun Ra / Space Is The Place」
 サン・ラのDVD『Space Is The Place』の日本盤は、P-ヴァインより6/4に発売予定。

・「Betty Davis / Nasty Gal」
 下品で艶かしい裏ジャケのベティ・デイヴィスもよろしい。マイルス・デイヴィスの3番めの元妻の本作(1975年, 3rd)には、マイルスが「You And I」においてディレクターとトランペットで参加している(同曲には、ギル・エヴァンスもアレンジャー&指揮者で参加)。
ちなみに、マイルスはベティの影響で、ジミ・ヘンドリックスやスライ&ザ・ファミリー・ストーンを聴き始めたそうで、マイルスがジミと会ったのも、ジミと知り合い(&男女の仲)だったベティの紹介らしい。ファンク好きなら、ベティ・デイヴィスの1st『Betty Davis』と2nd『They say I'm Different』も聴いておいて損はない。

・「アイヌ文化伝承者、安東ウメ子の『ウポポ サンケ』(2003年12月発表)」
 1/31の安東ウメ子のライヴを観たあとは、安東ウメ子を始めとして、アイヌの伝統音楽、瞽女唄(ごぜうた)、高橋竹山、純邦楽、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンなどを貪るように聴いていた。その甲斐あってか、3月中頃になって、ようやく安東ウメ子のライヴ・パフォーマンスの大いなる衝撃から“ある程度”立ち直ることができた。

・「抜群の歌唱力を誇るマレイシアのNO.1歌姫、シティ・ヌールハリザの最新作『ハリ・ラヤの贈り物』 日本での販売元:オフィス・サンビーニャ」
 聴き手の心を軽やかにする純真無垢な歌声と、そのコントロールの巧みさなどが相変わらず素晴らしく、アルバムとしての出来も良い。これだけの歌の上手さと美貌を誇るシティなのだから、世界的な名声をもっと得られてもおかしくない。日本での単独公演が実現したら、ぜひ観に行きたい。

・「"宇宙人DJ"の異名を持つテクノ・ゴッド、ジェフ・ミルズのDVD『Exhibitionist』(1/9発売)」
 映像を見て初めてわかったこと多し。ジェフ・ミルズの手さばきの美しさは芸術的でさえある。

・「2003年のベストDVDと絶賛の『The American Folk Blues Festival 1962-1966 Vol.1&2』」
 ブルーズ・ファンなら一家に一枚の家宝物。『〜Vol.1&2』の日本盤は4/21に発売予定。『〜Vol.3』の日本盤は6月発売の予定とか。

・「アイリッシュ・トラッドの最新形、キーラの新作『Luna Park』(1/18発売)」
 夏に来日予定。単独公演を観てみたい。

2004年03月27日(土)



 マイルスのブート購入


Miles Davis / The Man Is Back With The Horn(1CD-R, So What!, SW-093)
  LIVE AT AVERY FISHER HALL, NEW YORK CITY 1981/7/5(Second concert)
79分18秒。ステレオ・オーディエンス録音。音質はあまり良くない。

Miles Davis / Unissued Live 1960 / 1973(1CD-R, So What!, SW-094)
  Track: 1〜4 Unknown Venue, Unknown City in Europe March-April 1960 From The Mastertapes: Stereo[So What: Version 1 & Walkin' - fade out on Kelly's solo] Track: 5〜6 Paramount Northwest, Seattle 1973/4/5
全68分32秒(1960年は43分26秒、1973年は25分06秒)。1〜4曲目の1960年のライヴはステレオで、音質が恐ろしく良い。5〜6曲目の1973年のライヴは、音像が左に寄ったオーディエンス録音で、音質はそこそこ。

2004年03月24日(水)



 『Power Of Soul: A Tribute To Jimi Hendrix』、収録曲など正式決定

5/4発売予定のジミ・ヘンドリックス・トリビュート・アルバム『Power Of Soul: A Tribute To Jimi Hendrix』
オフィシャル・ジミ・ヘンドリックス・オンライン・ストアー『authentichendrix.com』では、プレ・オーダー受付中で、収録曲・演奏者等も記載されている。
それによると、プリンスは「4. Purple Haze (3:39) Prince / Larry Graham」となっており、当初伝えられた「Red House」のカヴァーではないようだ。

去年ジミの『Live At Berkely』の海外盤CDの発売に際し、日本のレコード店での店頭販売はかなり遅れた(2〜3週間だったか)。Berkelyのライヴ音源は、既にオフィシャルとブートですべて聴いていたものの、一日でも早く『Live At Berkely』を聴きたかった私は痺れを切らしてしまった。今回の『Power Of Soul: A Tribute To Jimi Hendrix』は、『authentichendrix.com』で予約しておいた。
『CD Journal.com』(3/31付)などによると、『Power Of Soul: A Tribute To Jimi Hendrix』は4/28日本先行発売(バップ)とのこと。4曲目のプリンスは「Purple House」らしい(「Red House」のカヴァー?)。

2004年03月22日(月)



 『日本吹込み事始』


日本における最初のレコーディングは、いつ行われたのか。
それは、英国グラモフォン&タイプライター社の録音技師フレッド・ガイズバーグらが、蓄音機普及のために来日した、1903年(明治36年)2月である。
東京・築地のメトロポール・ホテルの会場で、雅楽、謡曲、狂言、琵琶、義太夫、吹奏楽、演劇、浪曲、声色、落語、詩吟などの、おもに名手による273点を録音。ドイツでSP盤としてプレスし、日本でも蓄音機とともに発売されたらしい。

これら日本の史料として貴重な1903年2月の音源からごく一部(18トラック)を収録したのが本CD。音質は悪いながらも、約100年前にタイムスリップしたかのような感覚が味わえるのと、当時を代表する邦楽・芸能の一端に触れることが出来、大変興味深い。

ちなみに、本作のほぼ完全版である『全集 日本吹込み事始』(11CD, 限定盤)と、さらに遡ること3年前の1900年(明治33年)、日本人初の録音となるパリ万博における川上音二郎一座の歴史的音源『蘇るオッペケペー 1900年パリ万博の川上一座』も、CDで発売されている。

2004年03月15日(月)



 キング・クリムゾンの公式海賊盤CD『Live At Fillmore East 1969』到着

『Live At Fillmore East 1969』
King Crimson / Live At Fillmore East 1969(1CD, THE KING CRIMSON COLLECTORS' CLUB, CLUB25)
  Live At Fillmore East November 21 & 22, 1969
62分12秒。2日間のライヴとも、マイケル・ジャイルズ(ds)所有のカセット・テープがマスターで、音質はあまり良くない(クリムゾンのマニアにとっては比較的良好か)。

『Epitaph  Officilal Bootleg: Live In 1969(エピタフ -1969年の追憶- )』


なお、1969年11月21日の「A Man A City」、「Epitaph」、「21st Century Schizoid Man」の3曲は、『Epitaph Officilal Bootleg: Live In 1969(エピタフ -1969年の追憶- )』(2CD, 1997年)で発表済み。

2004年03月11日(木)



 マイルスのブート到着


Miles Davis / Birdland 1950(1CD-R, MEGA DISC)
 LIVE AT BIRDLAND, NEW YORK, JUNE 30, 1950
74分48秒。『The Last Bebop Session』(JMY)の「リマスター復刻盤」。音質は良好。

Miles Davis / Cafe Bohemia 1958(1CD-R, MEGA DISC)
  LIVE AT CAFE BOHEMIA, NY MAY 17, 1958(1〜4)、LIVE AT SPOTLITE LOUNGE, WASHINGTON DC, AUGUST 09, 1958(5〜7)、LIVE AT SPOTLITE LOUNGE, WASHINGTON DC, NOVEMVER 01, 1958(8〜10)、
LIVE AT BIRDLAND, NY, JUNUARY 03, 1959(11〜12)
76分11秒。『Four-Play』(JMY)の「リマスター復刻盤」。音質は良好。


ジョー・ザヴィヌル率いるザヴィヌル・シンジケートのブートも到着した。
Zawinul Syndicate / Russian Syndicate(2CD-R, MEGA DISC)
  LIVE AT MOSCOW, RUSSIA, NOBEMBER 17, 1997
ディスク1 61分01秒、ディスク2 49分52秒。ステレオ・サウンドボード録音による高音質。

2004年03月07日(日)



 瞽女唄

1年のうち300日以上も地方の村々を巡り、三味線を伴奏に唄を披露して米やお金などを得ていた盲目の女性の旅芸人、瞽女(ごぜ)。厳しい弟子入り修行(長岡と刈羽瞽女の場合、21年)に耐え抜いた瞽女が唄う段物や口説、民謡、はやり歌などを瞽女唄という。

文献において最初に登場する瞽女は、室町時代の盲目の女性芸人らしい。その当時の瞽女は鼓を打ちながら唄っていたそうだが、江戸時代には伴奏楽器がより表現力豊かな三味線に代わった。
瞽女唄は数百年に渡り伝承されたものの、戦争に伴う社会・生活環境の変化やラジオ・テレビの普及を始めとする娯楽の多様化などにより、第二次大戦後にはほとんどの瞽女が廃業を余儀なくされ、昭和50年代には完全に途絶えてしまった。

そんな瞽女唄が下記のCDで聴ける。各瞽女の人生と生きざまが凝縮されたかのような唄と演奏はディープかつ生々しい。いくつかの瞽女唄では、戦前のカントリー・ブルーズのような感触すら覚える。日本の至宝の一つがCDで聴けることに感謝している。

・杉本キクイ『名人による日本の伝統芸 <瞽女唄> 杉本キクイ』(昭和52年[1977年]録音、KING RECORDS, KICH 2376, 2001年発売)

・Various『瞽女うた−長岡瞽女篇』(昭和33年, 42年, 46年, 48年, 51年録音、OFF NOTE, ON-38, 1999年)

・杉本キクイ『瞽女うた2−高田瞽女篇』(昭和29年,40年,44年録音、OFF NOTE, ON-39, 1999年)

・小林ハル『最後の瞽女 小林ハル 96歳の絶唱』(「端唄春雨」のみ昭和60年5月録音、その他の曲は平成8年4月4日録音, 瞽女文化を顕彰する会, 1997年, 購入先は『邦楽ジャーナル』のネット通販「邦楽CDショップ HOW」など)

・CDブック『瞽女さん 高田瞽女の心を求めて』(杉山幸子 著, 川辺書林, CDブック版は2003年発売, 杉本キクイによる瞽女唄を4曲約40分収録, 昭和29年, 44年, 53年録音)

・瞽女に関する書籍としては、杉本キクイ口伝の『わたしは瞽女』(大山真人 著, 音楽之友社, 新装版1999年)や、小林ハル口伝の『最後の瞽女 小林ハルの人生』(桐生清次 著, 文芸社, 2000年, 『次の世は虫になっても』の新装版)などがある(表紙)。

【2007年11月1日追記】杉本キクイさん(1898−1983)の5枚組CD『瞽女唄』(1991年に新潟県上越市が「上越市発足20周年記念」として発売, 15,000円, 1997年改訂版)
1978年から1980年にかけて上越市が録音。全346分収録。CDの購入・問い合わせは、『上越市』のトップページ下にある「その他」→「刊行物(書籍・CD等)販売」→「生涯学習推進課」にて。

2004年03月05日(金)
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