へる(ぷ)の日記
へる(ぷ)



 





彼も死に

君も死ぬ

僕は生きて

年を越す








2004年12月31日(金)



 





甘いキスの後は何時だって滴る血を拭く作業さ

消毒も止血もお手の物

キスの代価が血とはね

僕は30枚の銀貨より価値がある男だったかい?









2004年12月30日(木)



 





私に入るな

何故君たちはそんなに僕を暴こうとする?






2004年12月29日(水)



 





一年って早いよね

「…」

全てが昨日の出来事のようだね

「…」

出会いも別れもたくさんあったね

「…」

何で黙ってるの?



振り返っても誰もいない

ああ そうか

始めから誰も居なかったんだ。













2004年12月28日(火)



 





そこまで僕は無力でしたか?

なぜ殺さない







2004年12月27日(月)



 






今更振り返って後戻りなんて出来ないよね

君に会わせる顔なんて無いや

君の活躍はすごく嬉しいことだし

すごく悲しいことでもあるんだ












2004年12月26日(日)



 





握った手を離せなかった

「どうしたの?」

君は戸惑いながら笑った

握った手をさらに強く握った

「痛い」

君は戸惑いながら僕を見た

手を繋げる距離にいて

上手く伝えられないこの気持ちがもどかしい






伝えたい僕の気持ちは空回りして宙を舞い

そっと 積もった雪の上に落ちた













2004年12月25日(土)



 





君のためなら死ねると思ってた

でも僕は生きている

それどころか君のことを忘れようと体が努力する

君が居なくなって寂しいとは思わないけど

あれだけ強い気持ちをあっさり忘れられた自分が

ちょっと悲しい。









2004年12月24日(金)



 





もうぼくをおいつめないで

きみがぼくのまわりをうろつくと

またぼくのせかいからなにかをもっていってしまいそうで

とってもこわいんだ

こわくてこわくて

おいつめられたきがするんだ

そうするととてもしにたくなるんだ

しぬしかきみからにげるほうほうがおもいつかないんだ

ねぇ おねがい

これいれいじょうぼくをおいつめないで

わかってるでしょう?

だれにうったえてるかって

きみだよ

きみ

きみ

きみ。











2004年12月23日(木)



 






僕が地獄を見たいのは

死にたいとかそんな安直な理由ではなく

一心不乱に泣きたいからだと思う

あの時流した涙の感触に

未だに僕は囚われている。











2004年12月22日(水)



 





いてもいなくても変わりはしないでしょう?

1人減るだけ

1人減っても1人補えば差し引き0でしょう?

減る1人は私が引き受けます

増える1人は例の彼にすればいい

別に何も変わらない

私がそっと消えるだけ。









2004年12月21日(火)



 





私を抱いてください

一秒でも長く

血が欲しい

体温を 体温を 体温を

体温という名の快楽を

静か過ぎる白い部屋で

虚空を抱いて自慰に耽る

あなたのモルモットでいい

だから私を抱いてください

ついでに

殺して。









2004年12月20日(月)



 





弄んでるだけ

どれだけ待っても殺そうとしない 壊そうとしない

俺は…







2004年12月19日(日)



 





恋愛に左右される人間関係なんて糞だ

今までの全てを否定する

糞だ糞だ糞だ

親しみ模様の仮面の下で何を語っていたのだろう








2004年12月18日(土)



 






体がいくら叫び声をあげても世界は振り向かない

心がいくら叫び声をあげても他人は振り向かない

いつも仕方なく振り返る 

自分独り









2004年12月17日(金)



 





母体は私 名前も私

憎悪が胎児

縁ははへその緒

包む羊水は理性の温み

中絶 廃棄

子宮に空いた不安空洞

精子を排泄するペニスは

未だに花壇から花を盗もうとする

底抜けの悪意 名前は君

空虚で単調な連鎖する運動

鬱陶しい

私を殺せ 悪意の君










2004年12月16日(木)



 






静かにヘラヘラ 

毎日フラフラ

ヒラヒラ空を飛びたいな








2004年12月15日(水)



 






すれ違えすれ違えすれ違え

立ち止まるな

無視をしてくれ

通行人が怖くなってくる

侮蔑する目で私を見るな

私が居たっていいじゃない









2004年12月14日(火)



 






昔に殺される








2004年12月13日(月)



 






今はいつまでも続かない

そう思うと世界が暗い

街灯の一本でも

建ってくれればいいのにと

他人任せで夜に耐える







2004年12月12日(日)



 





僕の楽園から

どんどん役者が減っていく

いくら主役でも

1人では何も演じられない

僕の楽園から

どんどん役者が減っていく

どんどん観客も減っていく

どんどん僕が追い詰められていく

さよならみんな こんにちは孤独。










2004年12月11日(土)



 





本当は迷いたいから迷っているだけ

辿り着いたらその後なんてわからないから

わからないのが怖いから

わからない振りしてわかりながらぐるぐる迷う

逃げたいだけの臆病弱虫








2004年12月10日(金)



 





掬い上げたら壊れて消えた

水面の月に

「ごめんなさい」 と謝り一つ

返事もなく 元の姿 ゆらゆら揺れる

また掬い上げて壊して逃がす

僕から離れて元通り

元の姿 ゆらゆら揺れる

行き場のない想いで

ゆらゆら揺れる










2004年12月09日(木)



 






僕は君に怯えて逃げ出した

それは格好悪いことです

とても 格好が悪いことなんです









2004年12月07日(火)



 





一人だから孤軍奮闘ではなく

孤立無援だから一人







2004年12月06日(月)



 





誰も居なくても

時間は僕に優しく流れる

誰かが居ると

時間が軋んで流れる

1人でいい

1人で充分だ







2004年12月05日(日)



 





寄ってたかって僕を陥れようとする連中を

仲のいい友達と呼ばざるえないのは

自分への言い訳と親への弁解

我慢すればその場はやり過ごせる

これからもやり過ごさなければならない








2004年12月04日(土)



 





別れた女の夢ばかり

悲しいだけ

夢まで追い詰めないでほしい

悲しいだけだから







2004年12月03日(金)



 





僕の部屋には戦争はない

僕の部屋には犯罪はない

僕の部屋には貧困はない

僕の部屋には銃はない

僕の部屋にはすれ違う人はいない

僕の部屋には本はある

僕の部屋には歌はある

僕の部屋には僕はいる

僕の部屋には自然さはない

僕の部屋には不自然さはある

作られた僕の部屋にいる僕には現実味がある

いや ない













2004年12月02日(木)



 





楽しい時は一人

悲しい時は独り

ひとり。








2004年12月01日(水)
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