Diary
沙希



 海行きたい。


この門を曲がっても

その先にキミが立っているとは限らない。


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言葉はグサグサと胸に刺さって

気づかないうちに付けられた傷跡は

知らないうちに化膿していく。


それでもまだ歩いて。歩いて。歩いて。

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さんきゅー。

そんな言葉に理由なんて要らない。

ココロの底からありがとう。

存在自体にありがとう。


ごめんなさい。

って言葉。そんなにタクサン要らない。

キミはちっとも悪くなんてない。

あたしはちゃんとわかってる。

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夏だぁ。海だぁ。山だぁ。カレーだぁ。

あは。笑。

カレー結構好きだけどなぁ、あたしは。

っていうか海。海に行きてぇ。泳ぎに。

なんて今年生まれてはじめて思いました。

たまには若者らしく健康的に遊び倒したい。



のらりくらりと怠惰な毎日。

こんな毎日でもいっかぁ。

こんなあたしでもいっかぁ。





2003年07月30日(水)



 ほんのちょっとだけ。


ほんのちょっとだけ泣きそうだったのは

あまりにも純粋な瞳に

あたしの曇ったココロを見透かされてしまいそうだったから。


ちょこっとお疲れモォドで

またまたいくらでも眠れる。

苦手苦手と思っていたものは

なんだかホントに苦手だったみたいで

二十四時間睡眠とったとしてもまだ足りないぐらいに

カラダはぐったり疲れ果ててる。


先が思いやられる。


自然体で生きたい。



2003年07月28日(月)



 『真夜中。』



夜中にお家を抜け出して、キミの家へ行く。

チカチカと点滅している電灯は
なんだか頼りなくて泣きそうになったりもする。

メンソールの煙草に火をつける。
ゆっくりと煙を吐き出しながらキミの家を目指す。
白い煙が口から出てゆくのを見ながら
魂もこんなようなものなのかななんて考えてしまう。

恋なんてだんだんとわからなくなってくる。
愛とかもっとわからなくなってくる。
その輪郭さえも掴めずそれでも温もりを求めて。
だからあたしは堕ちてくんだって
なんとなくは知っているのだけれども…。

小難しく理屈を組みたて過ぎる頭を
こんな夜には持て余してしまう。

居心地の良い場所をただひたすら探したい。
誰になんと言われようとも。
あたしは居心地の良い場所にいたい。
まるで野良猫のように。

キミのお家へつく。
玄関の前でキミがお出迎えしてくれる。
だったら途中まででもいいからお迎えにきてよ、と
言いたくなるけど言わない。
機嫌を損ねるのを知っている。

当たり前のようにキミのベッドに寝転がる。
当たり前のようにキミの隣に寝転がる。

タクサンのモノで溢れた君のお部屋は
居心地が悪そうなのに居心地がいい。
山のように積み上げられた雑誌や漫画。
どうにもキミには似合わないぬいぐるみとか。
壊れかけのクーラーがあげるうめき声さえも
なんだかあたしがこの部屋になじむ理由のように思える。

どちらが何を言うでもなくただ側にいる。
キミの気持ちなんて一度も聞いたこともないけれど
それでもキミが側にいてくれるのは
あたしをこの部屋に呼んでくれるのはなぜだろう。
そんなことを考え始めそうになってやめた。
考えるだけ無駄だという気がする。
だって今ここにある事実だけで、あたしは満足なのだから。

二人並んで寝転がって
テレビを見つめるキミの後頭部をずっと眺めていた。
ふとキミが振り向いて目が合う。
まるで可哀想な子供を見るような目で
キミはあたしに微笑みかける。
不思議そうな顔をしながらあたしはただキミを見つめる。
温かい手であたしの頭を撫でてから
力強い腕で抱しめられる。

心地良い。とココロは素直に感じる。
母親に抱しめられて安心した赤ん坊のように
眠りの触手があたしを誘う。

トキメキ。ドキドキ。なんてそんなもの
キミとの間にはなくてただ安らぎと安心。
キミとあたしの間に、愛も恋もないのだと思う。
ただあるのは好意と行為と温もりと。

真夜中、気がつけばあたし一人が眠っている。
「ごめん。」と謝るとキミは微笑む。
『よかった、よく眠れてたみたいで。』と。

二人で一緒に煙草を吸う。
お部屋に漂う白い煙を二人でぼんやりと見つめる。
たんたんとした時間の流れが心地良い。
だからまた、あたしはきっとキミに会う。

真夜中。
時間は止まってるみたいで
それでもたんたんとキミは時を動かす。
あたしはきっとキミの持つリズムに
引き寄せられていくんだろう。




2003年07月20日(日)



 ここにいます。



あたしはここにいます。


++++++++++++++++++++++


朝おきてベッドの中で

水色のチェックのベッドカバー見つめて

『寂しい…。』なんて呟く。


一人きりの時間がどんどんと過ぎていく。

だんだんと増えていく。

平気じゃないのに平気なふり。

だからなんだかんだと悪循環。


ねぇ、この荒れ過ぎたお部屋の原因は

君かもしれない。そしてあの子かもしれない。


曇り空はあたしを見下ろし憐れんでいる。

そんなにも惨めにみえるかな??

そぉでもない。それなりに毎日は楽しい。


てくてくと歩く。

てくてくという表現が似合う歩き方をする。

汚れたスニーカーのつま先を見つめる。

どこまででも行けそう。

だけど新しい靴が欲しいな。


毎日。日常というもの。

それをカタチ作るモノとヒト。

タクサンのものに囲まれている。

数え切れないタクサンのものに囲まれている。


あたしはただぽつんとココに存在するのではなく

タクサンのものに囲まれて存在する。


だけどあたしは呟く。

きっと明日も呟く。

『寂しい…。』って。




2003年07月18日(金)



 死と死と死と。


またまたばたばたしていました。

ありゃりゃぁー…って具合に

イロイロなことがおこりまくって

頭の中ごっちゃごちゃだったりもした。


先日祖母が亡くなりました。

あたしの前からいなくなりました。

いつも祖母がいた場所に行ったとしても

もう二度と会うことができなくなりました。

それが事実。そして現実。

死んだ人間にはもう二度と会うことができない。

そんな当たり前の事柄が

実際目の当たりにしてみないと

本当の意味では理解していなかったのだと

そう思い知らされる。

今までに幾度かその事実を理解したはずなのに

時が経つにつれてリアルではなくなっていることに気づく。



祖母の家は家から歩いて5分ぐらいで

足の悪かった祖母は外を出歩くことができなくて。

なのにあたしはもう半年以上も

祖母に会いに行くことをしなかった。

なんだかんだと理由をつけて…。

会うたびに、兄を褒め、あたしのことを叱っていた祖母。

嫌われている。あたしのことなんて見てくれない。

と最近ではずっとそんな考えしか持てずにいた。



やっと『会おう』と祖母が入院する3日前に思った。

なのにやっぱり決心がつかずに足が向かなかった。

そうこうしているうちにイキナリ祖母が入院する。

『もう危ない』と付き添った父と母から聞いた。

今までに何度も入院を繰り返して

それでもいつでも元気に退院してきた祖母。

今回だって大丈夫だ。みんなそう思っていた。

ほんの少しの悪い予感を胸に抱えても

あたしの中にもやっぱり『大丈夫だ』という思いがあった。

なのに。

入院して3日。祖母の病状は急変。

一人でうちにいる時に電話が入る。

父がくるのを待って病院へ向う。

不安。焦り。不安。不安。不安。

二人で急いで階段を上る。

ICUへ向う階段を上る途中で担当のお医者さんとすれ違う。

『先程亡くなられました…。』

痛すぎる事実と現実と。


祖父と叔母と親戚と父とあたしと…。

病院の待合室。

もう少しで零れ落ちそうな涙を

なぜか必死で我慢していた。

泣いちゃイケナイなんてそんなこと

きっとなかったのだろうけれど。


しばらくして母が到着して

告げられた事実に涙を流した。

泣くって一体なんなのだろうと

その姿を見ながらなぜかそんなことを考えていた。


それからまたしばらくして祖母に会った。

ゆっくりと手を伸ばし、頬に触れた。

もう動かない。だけどまだ少し温かくて。

生きるということは温かいことなのだと思った。

動かなくなった人間てなんなのだろう。

目も、口も、鼻も、脳も、内臓も。

スベテの機能が停止すれば人間は何になるのだろう。


死ぬことと会えなくなることは

ほとんど同じような意味だと思っていた。

でも全然違うんだ…。

会えなくてもどこかで生きていてくれるならば

少しは救われる。

だけど死んでしまっては…。


人が一人死んだところで何も変わりはないと

ホントにあたしはそう思っていたけれども

事実としてはそうかもしれないけれど

『何も』ではないんだ。

祖母の死は確実に

あたしの中に『何か』を残していったのだから…。


ちゃんとあたしのこと、認めて欲しかったよ。

あなたのことを見返したかったです。

兄よりもあたしのほうがすごいんだって

そう言わせたかったです。

自分勝手な後悔と自分勝手な望み。


でも今はただひたすら『ありがとう』かもしれない。

お疲れ様でした。

2003年07月17日(木)



 楽しいぞ。


苦しみの果てって一体??

悲しみの果てって一体??

っていうかそんなもんどーでもよくって。

できるだけポジティブに生きてぇ。行きてぇ。

あー、楽しいっ!!っていつでも笑っていいたい。

バカみたいでも。いいたい。


なんか痛がってる自分とか悩み苦しんでる自分とか

もうそういうのもひっくるめて人生って楽しいって。

何気にそう思う。っていうか今日だけかもだけど。


あー、楽しい。マジで。ツヨガリとか開き直りじゃなくって。

なんだかこんな毎日がトテモ愛しく思えて来たり。

そういうのってすげぇよね。






2003年07月07日(月)



 フィクション。


君のセリフが今も、頭の中をぐるぐると回っている。

瞬きをしても君の姿がまぶたの裏に映る。

逃れられない。

青信号を確認してからゆっくりとアクセルを踏みこむ。

パチンコ屋の節操のないネオンを横目に見ながら街の中を走る。


『さよなら。』

と確かにそのくちびるは動いたはず。夢か幻でなければ。

1ヶ月前に『大好き。』と囁いた

君の笑顔とは対照的な暗い暗い表情で。

まるでこの世の不幸をスベテ背負い込んだみたいな表情で。


一体なんの為の今日だろう。

君に別れを告げられる為に、今日という日があったのなら

今朝昇った太陽さえも怨みたくなる。

別れと出会いは人生において良いスパイスである。

なんて今はトテモ言える訳がない。

絶望的というのはこういう心境の時にある言葉なのだろうと

なんとなく冷静に考えてしまった。


黄色の点滅信号が目に染みる。

歩行者の居ない深夜の道路をただひたすら真っ直ぐ走り続ける。

行くあてなんてありはしないのに…。

2003年07月06日(日)



 あらあら。


最近パソコン触る元気もなかったよ。

イイヤツになるべく頑張ってた。

っていうかいっぱいいっぱいで。


押しこめるクセがまた。

だって吐き出せやしない。


一人でもいいやぁと言ってしまった、昨日。


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使い捨ての愛と平和。

ニセモノの幸福とヤスラギ。


落ちついたフリして

くすぶってる胸の底の炎はきっと

まだ消火しきれてはいない。


知らん振りして語る愛と平和。

キミの前ではラブ&ピース。

しけった花火みたいなもの。




2003年07月03日(木)
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