狛の日記...狛。

 

 

夜に。 - 2006年08月22日(火)


夜中に、ほんの15分ほど背中を擦っていたら、
ふ、と彼女が余命のことを口にして。
何の構えも、予防線も張っていなかった自分には、
ダイレクトに感情を刺激した。

独り言のように呟く声は震えていて。
こちらに背中を向けたまま目頭を押さえる姿は、
痛みよりも悔しさを纏っていた。




死ぬのは恐くないけど、2週間じゃなにもできないわね、
と言って苦笑しながら、肩が震えていた。



そんな彼女の話を聞きながら、
自分は、黙ってベッドサイドで彼女の背中を擦りながら、
泣かないように気を引き締めて頷くくらいしかでしなかった。



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ゲド戦記 - 2006年08月11日(金)


選ぶ題材や、メッセージの乗せ方が、
やっぱりジブリ映画だったのが嬉しかった。


賛否両論あるけれど、自分は大賛成だ。

ドラゴンの性質が西洋的で、
今までの和の要素が織り交ぜられた龍とは明らかに違う在り方に、
胸が震える。

ジブリカラーで描かれたドラゴンは、想像よりもずっと好みだった。


竜と人は対等ではなく。
決して人が達することのできぬ高みに竜が座し、
人が支配しようとする世界の行く末を、ただ静かに見護っている。

彼らは自らの内に、快と不快、善と悪の絶対律を持ち、
決して崩れぬ規律の中で生きている。

闇の中にいてもなお、輝きを失わぬ高貴な魂に、
人はただ憧れと称賛の眼差しを向け、
こう在りたいと切に願うのかもしれない。

権力や地位や名誉に屈せず、己の持つ絶対律に忠誠を誓う。
その、ジブリの描くドラゴンを、もう一度観に行きたいと思った。



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夏ライブ。 - 2006年08月05日(土)



彼らからの距離が遠すぎて、それだけで気持ちが下降する。
小指ほどの小さな人影が、
時折人の頭の間から見え隠れしているのを、人形劇のようだと思った。

彼らが本当に眼の前にいて、生きているのを、忘れてしまいそうになる。


勢いと貫禄と技術は確かに身についたのだろうけど。
イベント特有の軽い雰囲気が自分には合わなくて。



ただ、LAYLAだけはやっぱり特別で。
歌声は以前の方が良かったけれど、弦楽器の音質は変わらず心地良かった。
その1曲だけは、また聴きたいと思ったし、気持ちが震えた。

流れ込む風に音がさらわれても、
きちんと奏でた音の芯がメロディとして全身に行き渡る感覚が残っている。
この深い音を聴くためだけに、
あの空間へと足を運んだと言い切ったって過言ではなくて。



だから、ライブの流れや雰囲気は、あと3ヵ月後に期待することにした。



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