世にもいい加減なネバーエンディング海外ドラマ
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2002年08月10日(土) 突然ですが『レネmyラブ』

 突然ですが、思い立ったが吉日で、おむしやしないパート2、リチャをさしおいて(?)「レネmyラブ」 登場人物はアリーとレネ。仲良し2人のちょっとしたスケッチです。時代は少し遡ります。ですので、このアリーはフリーズしません。それから、主役はレネなので、よろしく。



            夜。アリーとレネ2人のアパート。部屋側から玄関の映像。
            鍵を開ける音。ドアが開く。レネが帰宅したのだ。
            あまり表情に感情を出さない彼女だが、少し疲れている様子。
            しかし、部屋の空気を読み取って、「?」となりながら中へ進む。
            と、アリーが、例の如く、ソファに座ってぼんやりしている。
            焦点も合わない様子。レネに気づかない。そっと近付くレネ。


レネ   「・・・・・・」
アリー  「・・・・・・」(近寄ってもまだ気づかないのか?)
レネ   「アリー」
アリー  「・・・・(首を音のする方向に動かす・・・というくらいの反応)」
レネ   「アリー?」
アリー  「あ、あぁ、レネ・・・おかえりー」(にこっとしてみせる)
レネ   「・・・大丈夫?・・・何かあった?」
アリー  「え?私?どうして?」
レネ   「だって、変だよ」
アリー  「変・・・変なのはいつもだし・・・」
レネ   「・・・(覗き見る)?」
アリー  「はぁ(思わずため息)・・そう、そうね、ちょっと・・・」
レネ   「ん?」
アリー  「レネ・・・・いいかな?」

         と、言いながら、アリーはレネの首に手をまわして、しがみつく。
         ソファにひざをついて、子供みたいに。
         少しびっくりするが、レネは


レネ   「!?・・・いいけど?」(しばらくそうしている)
アリー  「もう少し、いいかな」
レネ   「好きなだけいいよ。でも、ちょっとバッグ置かせて」
アリー  「ふふっ(思わず笑う。でも、しがみついている)笑える」

         レネがバッグを置き、なんとかジャケットを脱ごうとするまで
         まるで、抱きしめ返してはまずい相手に抱きつかれてる男性のようだったレネ。
         レネにアリー以外に荷物(?)がなくなると、遠慮なくさらにしがみつく
        アリー。今度はレネもやさしく手を回して、彼女をソファに座らせる。
        レネは腕を離すが、頭をアリーにかしげてひっつける。
        アリーはまわした腕をはなさない。


レネ    「元気出た?」
アリー   「出ない。もうちょっと」

        と、アリーの目から、涙がこぼれる。
        こぼれ落ちて、はじめて自分でも泣いていることに気がついたアリー。


アリー   「あれ?やだ・・・」
レネ    「あんた、泣いてるじゃない。やっぱり、何かあったんでしょう?」
アリー   「・・・・・・(遠くを見てる)」
レネ    「・・・・・アリー?」
アリー   「・・・(レネを見つめて)・・・はぁ(ため息)・・・実は、夢にビリーが出てきて・・・」
レネ    「・・・・(なるほど、やっぱりビリーか・・・)・・・・」
アリー   「最初、すごく優しいの。いつもみたいに話、聞いてくれて・・・・で、
       こうやって(もう一度、腕を離して巻きなおす)『大丈夫だよアリー』って、
       私が抱きついてもはがさないの」
レネ    「・・・・(それでか)・・・」
アリー   「ずっとよ、ずーっと、で、何回も『大丈夫、アリー』って言ってくれるの。
       いつもの調子で。・・・それがね、(がばっと、離れて)
       やっと私が落ち着いて『ありがとうビリー』って言ったら、急に怖い顔になって、
       『男がいつもただ優しいとは限らない』って、押し倒してきたのよ!
       あのビリーがっ!」

レネ    「ふふっ。願ったり叶ったりじゃない(含み笑い)」
アリー   「レネ、真面目に聞いて!」
レネ    「はい、はい」
アリー   「びっくししてたら、今度は自分から私のことはがして、次にこう言ったの!」
レネ    「?」
アリー   「・・・『ボクはジョージアと結婚したんだ!』・・・・って・・・
       そんなこと、そんなこと、夢の中でまで、出てきて駄目押ししなくても、
       わかってるわよー・・・・」
レネ    「アリー(なだめるように)」
アリー   「夢でまで言わなくたって、ちゃんと知ってる」
レネ    「・・・そうだね」
アリー   「ジョージアとだって、仲良くやってる」
レネ    「・・・・・」
アリー   「でも、・・・・でもね、レネ。彼の肩から、背中に手をまわして、
       じーーーーーっとしてた時の、ぬくもりが・・・・(と、自分の手や腕を見つめて)
       まだ、あるんだよね、目が覚めても」

レネ    「それで、ぼーっとそれを反芻していたわけね。まさかと思うけど、
       起きてからずっと・・・?」
アリー   「そんな感じ、かも・・・」
レネ    「・・・・(やっぱりか)・・・」
アリー   「だって、あったかくて。その後の展開はらしくなくて、しかも駄目押し付きで、
       思い出したくないんだけど、それと相まって」
レネ    「余計切なくなってきた?」
アリー   「そうかも・・・」

レネ    「・・・アリー・・・で、何の相談したの?」
アリー   「そんなの夢だからわかんないし、わかってても、もう忘れた。だって、
       ビリーに寄り添っててあたたかくて、幸せだったのに、突然押し倒された挙句、
       『ボクは結婚してる』って、しかもジョージアの名前を敢えて言うんだから!
       びっくりして目が覚めて、・・・忘れるわよ」
レネ    「このアドバイス、聞く気ある?」
アリー   「ある、多分」
レネ    「じゃ、『夢なんだから』、ビリーの『あたたかい』?そんなハグも忘れなさい。
       以上」(と、部屋へ行きかける)

アリー   「・・・・レネー」
レネ    「何?アリー」
アリー   「もう一回だけ」
レネ    「ダメだよ、アリー。忘れな!」(部屋へ行く。)

       数分後、レネが部屋着に着替えて戻ってきてみると、まだぼんやりのアリー。
       レネは放っておけなくて


レネ   「アリー、来て」
アリー  「・・・?」
レネ   「これは、ビリーの夢を思い出すためでも、もちろんビリーを思い出すためでもないから」

      と、言って、アリーを優しくハグする。ちょっと驚くアリー

レネ   「これはレネ・ラディックからの抱擁。あんた用じゃなくて男用のスペシャルハグ。
      滅多に出さない特別版なんだから。O.K.?これで絶対忘れること」
アリー  「レネ・・・・」
レネ   「はい、おしまい。お茶入れるけど、飲む?」
アリー  「うん。ありがとう、レネ」
レネ   「ありがたいと思うなら、手伝いな」

      と、先に行き、お湯をわかしはじめてるレネのあとを追いかけるアリーには笑顔が。
      カップを二つ用意しながら・・・・


アリー   「でも、もうちょっと覚えていたかったかも」
レネ    「アリー・・・!スペシャルハグ返してくれる?」
アリー   「嫌、返さない。(笑って)アリガト、レネ」
レネ    「ふふっ・・・・(しょうがないなぁ・・・・)」
アリー   「ふふっ」(とか言いながら、ちょっとビリーを思い出している)

        その、実は、ちょっとビリーを思い出しているんだろうな、とレネは思っているが
        それ以上何も言わず、仲良くお茶を入れて飲むのだった。


moto |M@IL日常こんな劇場(^▽^)ノネェネェd(@^∇゚)/前向きに

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