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V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
某社にコンサルの提案を行う。相手のことはほとんどわからない、データで知っただけの勝手提案だ。結果的には空振りに終わった。しかし、無駄だったとは思っていない。
リース会社の幹部と話す。原発事故への対応に対し、かつて原発の建設に携わった電力OBや建設OBなど現場を知る人が水漏れの防ぎ方とか戦車の出動等に対し「もっといい方法がある」とさんざん提言しているという。ところが、その情報を集めて理解して、的確な指示を出せる人がいない。技能が伝承されておらず、彼らの言うことを再現できないのだ。技能の伝承はリスクマネジメントの極めて重要なポイントだ。
友人のコンサルタントに3月20日の日記に書いたチャリティセミナーを開催するので、ぜひ講師をやって欲しいとお願いする。すると次のようなメールが届いた。彼は被災地から戻ったばかり。あまりにも正しくて切ないのでここに記す。
有名な女コンサルタントがこの東北の状況を「改革したくてできなかったのだから今がチャンス」とTVで話していた。聞いていて「この人は何もわかっていない」と思った。言っていることは正しい。が、そもそもチャンスとは何のチャンスなのか?金儲けか?GNPを高めるチャンスか?ピンチがチャンスなんて実感できるのは、ピンチの中ではなくピンチを脱したときだ。被災者は一瞬にして故郷をなくしたのである。軽々しく「チャンス」なんて言わないでほしい。
セ・リーグが29日の開幕を決めた。世間の感情と距離がある。この国の事情との間に距離がある。選手と球団との間に距離がある。セ・リーグとパ・リーグの間に距離がある。Jリーグなど他のスポーツと距離がある。自分が中心だと考えるのは勝手だが、自分が全体の一部だとわかっていない。自分がゲームをすれば会場が満杯になると思っている。セ・リーグの思い上がりに閉口する。
経営コンサルタントは悲しいかな被災者の前に無力である。そこで考えたのが、アーティストのチャリティオークションではなく、チャリティ「セミナー」。セミナーの収益金をそっくりそのまま、義援金として寄付してしまうのはどうだろう。私一人がやるのではなく、コンサルタント仲間が集まって、「セミナー祭」みたいにしてできるだけ多くを集める…早速友達のコンサルタントに連絡してみよう。
機械メーカーの技術者たちが2人1組で東北地方に急行している。目的は被害を受けたお客様の機械の修理。最も心配なのはガソリン。名古屋で満タンにしても東北に着く頃には空。しかも給油制限で次に進めない…それを見越して別にポリタンクにガソリンを積んで出発。さらに現地では一人がガソリンスタンドに並びもう一人が修理をする。そうまでしてもお客様を助けるプロ意識に感動した。
インフラ会社の幹部と話をした。同社では数百人の単位で技術者を被災地に送っているという。その中には「自ら進んで手を挙げた志願兵」が相当いるという。そして、その殆どが昭和世代だといった。若い人が「行きたくない」と言う中、40−50代は「私が行く!」。カッコいいおやじが多ければ、その背中を見た逞しい若者も育つはず。まだまだこの国にはサムライが大勢いると聞いて嬉しくなった。
福島第一原発での注水作業が始まった。空から水を撒くヘリの姿に、サンダーバード2号の姿が、地上からの放水車はジェットモグラの姿がだぶって見えた。脳裏にサンダーバードのテーマソングが鳴り響く。決死隊の皆さんの姿を想い「これで助かった」という希望がわいてきた。浅間山荘の鉄球作戦のように、時として原始的と思えるダサい方法が奏功することがある。どうか彼らの挑戦が報われますように。
神戸の女性経営者の相談。彼女は阪神淡路大震災で家が倒壊。東北の惨状を見てトラウマが蘇り、胸が痛むという。今、自分が暖房の効いた部屋にいて当たり前のように水を飲んでいることすら苦しいという。それを聞いて、同じ経験をした人はこんなにも苦しむものなのかと愕然とした。
この日記にもしばしば登場する元部下で、現在は天津で総経理を勤めるKさん。彼は神戸の出身で被災の経験がフラッシュバックする中、こんなメールをくれた。
地震報道を見ながら、「メラビアンの法則」の重要性を痛感している。たとえば �〇淕遒気鵑�官房長官で良かった。仙石さんだったら、不安や苛立ちが高まっていたのではないか �∋淕遒気鵑琉多幹兇蓮�台の上に上がるときの「しっかりした一礼」から来ていると感じる ��赤いネクタイをしてきた原発解説者にはそれだけで反感を覚える �じ業�解説者は話し方がたどたどしいと、中身を聞く前にチャネルを変えてしまった �ダこΤ道罎琉賁未�ら世界の関心事が原発の被爆性であることにあるとわかる �Ε縫紂璽茵璽�タイムスのトップ紙面の写真は、さすがの品質を誇る…etc。東電の印象も、原発の安全性も、誰が説明するかで受け止め方が変わるように思う。見た目への配慮は、ものすごく大事だ。
「壊滅的」と報道されている南三陸町のホームページを見る。こんな記載があった。「体験。大人も子供の夢中になれる海時間!…海の体験…ホタテの水揚げやワカメの刈り取りなど、漁や養殖の仕事を体験するプログラム。刺し網漁体験は漁船に乗って前日に仕掛けておいた網を引きあげるもの。網には魚やカニがかかっており、しかも捕れた魚はすべて持ち帰ることができるのがなんともうれしい。漁師さんは「海の先生」。海や漁のこと、海の生き物のことを船の上で直に学ぶことで、豊かな南三陸の海をより深く理解できるはず」。こんな楽しそうなサービスを受けてみたかった。「海の先生」の漁師さんはご無事であってほしい。そして、こんな体験を提供してほしい。
被災地の様子をTVで観て、余りの悲惨さに愕然とする。ただ、それでも日本人に希望が持てた。配給にきちんと並んでいる。助けるときは弱者を優先している。自分の家族が助かっても「安否不明な人も多く素直に喜べない」と語る。名古屋国際女子マラソンなど多くのイベントを自粛。TVもCMを0にして放送。うちの子が通う子ども会の会合でも、今朝黙祷をささげた。そして、官房長官は状況を正直に語っている。この危機際し、自分のことより他人のことを優先する。それができる日本人は本当にすばらしい。
名古屋のオフィスで地震を感じた。長い揺れで、まるで船酔いしたような気持ち悪さを覚えた。が、こんな大事になっているとは思わなかった。インターネットで情報を得たが、こんな大災害だとはわからなかった。「やばい」と思ったのは16:30頃、銀行に行きATM横のTVを見たとき。仙台空港が津波に侵食されている様子を見て愕然とした。インターネットじゃ全然駄目だ。動画の持つ威力に圧倒された。
岐阜の青山製材所の青山社長を訪ねる。姉と自分の二人の経営ながら、確実に着工頭数を伸ばし、今期はエリアNo.1になりそうだ。その人気の秘訣は「住宅ローン」の考え方。一般のハウスメーカーは、設計した後に施主に見積もりを提出、ローンを組ませる。が、同社は先に、お客様にローンの教育を徹底。「無理なく買える金額」を見出し、その範囲でできる家を考える。家作りの顧客本位はこうでないといけない。
1200人を集めて行われる中部マーケティング会議のパネルディスカッションで、コーディネータを努める。今年のゲストは�´螢哀薀裡横�Kの小役丸社長、�↓蟾崔娘劼竜髪�国際事業局長、��パナソニック電工�蠅両尚�常務(取)照明事業本部長。それぞれ�。脅〇唆伐宗↓�電子書籍、��LEDの担い手である。私の仕事は、ヒット商品を担うこの3社の共通点を探し、次のマーケティングのヒントを探すこと。そして、2時間のディスカッションでどんな共通点があったかといえば…以下のようなことを思った。
精密機器メーカーの部長からの相談。内容は「どうしたら発売して脳科学に基づいた優れた商品をシェアアップできるか」。私は、シェアアップするにはユーザーが「脳科学を用いたこの商品は○○だからすごい!」と人に伝えるときの○○を探す必要があると説いた。そしてその○○を「自分で考えてはいけない。お客に聞いて見つけるのだ」と指摘した。このことは部長も同じ考えだった。商品の魅力を一番よく知っているのはお客さん。その人たちが使う言葉を宣伝に使うと、説得力は高くなる。
以前、相談に来た海運会社の二世経営者からメールが来た。彼の相談は、差別化が難しい海運業界で「どうしたら強みを出せるか」だった。私は「強みは客じゃないとわからない。過去10年で新たに客なった会社に、なぜ当社を選んだのか聞いてごらん」と伝えた。その彼から今日、メールが届いた。曰く「本日お客様とお会いし、弊社を選んだ理由、使い続ける理由などを聞いてみて、納期などの変更に対する迅速さ、ミスのリカバリーなど、やはり私の考えていなかった答えもいくつか出ました…」。指摘されて即行動に移す。この素直な行動力が彼の宝。彼は必ずこの会社を成長、発展させるだろう。
映画『太平洋の奇跡』を観た。米軍に追われつつも、誇りだけを頼りに独立を貫く日本人の生き様を描いていた。米国幹部の「なぜ日本人は投降しない?」「なぜ日本人は総攻撃前に自決をする?」などの質問に応えるシーンが面白かった。こうした素朴な問いは、現代の我々も持っている。そして、その答えを教わっていない。教えない方が良い、という教育なのだろうか?日本人らしさとは何かが理解できる作品だった。
京大入試で携帯でカンニングした受験生が逮捕された。実力で挑戦したら合格したかもしれないのに、惜しいことだ。私の受験は、たまたまその日に自分でも信じられないような集中力が出て、実力以上の結果が出て合格した。人生に滅多にないマグレが起きたとしか言いようがない。が、そんな体験ができるのも、普通に受験したからだ。もっと自分を信じろよ、と彼に伝えたい。
販売成果が上がらないある部門のマネージャが、「ひとりより二人」作戦を実行。「売った経験」のある人とない人をペアにして同行させたのだ。売ったことのない人は間近で、打った人の話し方や、話の進め方を観察。そしてコツを掴む。提案ツールも分かりやすいものを用意した。すると、期待していなかった細かい案件でも販売成果が軒並み出だした。部下が主体性を持って動き出したのだ。
「一人より二人」の営業体制を考えて、自分がメーカーのコピー機の営業だった頃を思い出した。当時、関西弁で話す代理店の専務と一緒に客先訪問をしていた。彼の話は隣で聞いていても実に面白かった。するとあるお客が私にこういった。「この人の話は面白い。でも嘘っぽい。逆にあなたの話はつまらない。でも信用できる」。この凸凹コンビで何台売ったことやら。コンビ力を改めて思い出した。
昨日の販売会社が成果を上げるには、営業担当者が技術や仲間に対し「一緒に行ってくれないか」と頼みやすい環境を作ることだ。もし営業が技術に頼んだときに「ふざけるな!それぐらい自分で勉強しろ!」「こんなことくらいわかっているだろう!」と跳ね返され、二度と相談できなくなってしまう。そこで「どうしたら成果が上がるか」を営業も技術も一緒になって考える。そのミーティングの中から助け合う風土が生まれる。
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