V字経営研究所・酒井英之の4行日記 DiaryINDEX|past|will
息子とキャッチボールをする。キャッチボールはノーバウントで投げるのが当たり前だが、少し長めに距離を取ってワンバウンドで投げ合ってみた。すると、ノーバウンドで投げるとき以上に、相手の取りやすい球を投げることに気を遣うようになった。バウンド次第でとても取りにくい球になるからだ。いつも同じ位置に同じ強さで球を落とさねばならず、人間の守備範囲より狭い。これもよい練習になる。
かつて大手企業から中小企業へと転職した役員。ミッションは前社で成功したシステムをその会社に導入することだった。しかし転職して1ヵ月後、欧州でトラブルが発生し、いきなり欧州の責任者として赴任することに。あまりにも突発的だったが、説得した社長の世界一になる夢に共鳴したという。また、聞きながら同社の欧州戦略が閃いたという。以後彼は赴任して欧州をシェアNo.1にすることに成功した。自分の閃きを信じた結果だ。
オーナー企業の某社は、決断が早いのが強みと言われてきた。しかし、その実態はものすごく慎重に検討を重ねる会社だ。同社の役員会といえば2〜3日費やすマラソン会議である。会議の主旨は「成功事例に学ぶ」と「失敗したものをやめる」の二つだが、ここまで時間をかけるのは予想される問題を全部潰しているからだ。問題を全部潰せたら結論を出す。ここまで検討されたプランだから実行が速いのだ。
昨日の常務のイノベーションはイメージ図だけで終わらない。描いた絵に思想を加えた「絵+思想」こそイノベーションの源だと言う。思想とは「習慣や慣行を変えてしまう考え方」のこと。同常務は画期的な多品種少量生産システムを構築した人だが、このときの思想は「早く作ることが一番安いのだ」。こうした思想があると、優先事項がわかり開発に迷いがなくなる。世に尊いのは習慣を変える発明である。
開発力の高いメーカーの常務と話す。常務流の開発力の源は「フリーハンド」。最初に浮かんだイメージを絵に描く時は、ドラフターもCADも使わない。直線しか引けない道具では、くっつかないところは永遠にくっつかないからだ。が、フリーハンドならそこもくっつく。物理的課題の処理は二の次。まずはイメージを形にし、メンバーでシェアするところからはじめるから画期的な商品が生まれるのだ。
松下幸之助翁だけでなく、稲盛和夫さんも「不況に心すべきこと」を5つ書き記している。1.全員参加による営業力強化を図る 2.新製品開発に全力を尽くす 3.原価を徹底的に引き下げる 4.生産性を落とさない 5.社員との力強い結束力を保つ。松下幸之助翁に比べれば、戦略よりで具体的である。自分のマネージャ会見では、このうち特に「4」と「5」が難しいと感じる。
岐阜県下でNo.1の高井法博会計事務所で行われたセミナー『不況克服の要諦』で配られた資料■松下幸之助による不況克服の心得十か条■を転載。第一条:「不況またよし」と考える 第二条:原点に返って、志を堅持する 第三条:再点検して、自らの力を正しくつかむ 第四条:不退転の覚悟で取り組む 第五条:旧来の慣習、慣行、常識を打ち破る 第六条:時には一服して待つ 第七条:人材育成に力を注ぐ 第八条:「責任は我にあり」の自覚を 第九条:打てば響く組織づくりを進める 第十条:日頃からなすべきをなしておく。
未だ売っているかな?と思ったマスク…すでに甘かった。関西で飛ぶように売れているのか、まだ感染者のいない東海でも品切れ状態。商品がちっとも「売れない」と悩んでいる中、今回のマスクといい、3月のETCといい、爆発的に売れるものは確実に存在する。改めて「切実な問題」を解決できる商品は、売れると実感した。それぞれのお客様にとっての切実な問題は何か?それに気付かせたら商品は売れる。
国内感染者が出たインフルエンザ。会社の規定によれば、自主企画のセミナーは開催延期を検討せねばならない。今月25日には会社の無料セミナーを計画していた。テーマは「IFRS(国際会計基準)導入」。今期の目玉と位置づけていただけに残念だ。しかし、無理に開催してもキャンセルが相次いだり、マスク着用義務など自然体でないセミナーなど集中力を殺ぐだけ。いっそご破算で再検討した方がいい。
今月の22-27日にアフリカ(ケニア)に環境問題の視察研修に行く予定だった。しかし、インフルエンザの影響で万が一自分が病気になったら…また、偶然隣に座った人の影響で隔離されてしまったら…と考えるとさすがに行くのが躊躇われる。隔離されたらその間、仕事がストップ。講演会講師の仕事が多いとそこに穴を開けてしまうリスクは大きい。背に腹は代えられない。渡航はキャンセルにした。
野球好きの辣腕マネージャが、自分の信条を「高校野球は和して勝つ。プロ野球は勝って和す」だ教えてくれた。稲尾和久か三原脩監督の言葉だという。高校野球はチームワークで勝ち、一匹狼の多いプロ野球は優勝して初めて仲良くなる、という意味。そこでそのマネージャに「あなたのチームはどちらだ?」と尋ねたら、『高校野球』だという。チームワークで勝利しているのだと。大人を率いてそう言い切れる力量は素晴らしい。
今回のロケットスタート研修に当たり、管理者の皆さんには1年後の2010年4月1日の『未来日記』を書いてもらっている。たった今、2010年4月1日になったつもりで、2009年度の自分の取り組みを振り返り、「いつ頃取り組んだあの施策がうまく行った」「期の半ばにこんな事件があったが上手く乗り切った」「部下のBさんに支えてもらった」など書いていく。私が管理者教育にもく用いるイメージトレーニングの手法。書き終えたときに「目標達成できたような気になる」とモチベーションを上げる効果がある。今回好スタートを切ったのも、全管理者が前向きな未来日記を書いてくれた効果が大きい。
期初4月のロケットスタートの効果は、5月以降を精神的にゆとりを持って取り組めること。最初に出遅れると、「今年もまたダメかも…」「このままじゃ来月は例年の2倍やっても追いつかない」という落胆につながる。そしてこの落胆を正当化するために「こんな」景気だもん。仕方ないよ」「上司が無策だからできるはずがない」「うちの社員はやると言ってもやらない嘘つきばかり」と、上も下も言い訳の大合唱。結果は惨憺たるモノだ。
昨日の日記に書いた、ロケットスタートを目論む某社A支店は、4月を全社中8位という予想以上の好スタートを切った。最下位からの大躍進だ。管理者への個別面談でその秘訣を探ると、原因はすぐに分かった。自分たちが築いたアクションプランを、その通りに忠実に実行していたのである。その実施率95%。立派な計画を建てても実行できない企業が多い中、この忠実な実行が確実に成果を生んだのだ。
某大企業のA支店の営業力強化を指導。この支店、昨年は30以上ある支店中なんと最下位。そこで新支店長が今年は絶対に上位に入るぞ!と、2月に今期のロケットスタートを指示。支店長の直々のご指名で私がお手伝いすることになった。3月に管理者研修を行い、全14部門のロケットタート計画を練り込んだ。今週が管理者の皆さんと第1回の個別フォロー面談。良いスタートが切れているといいのだが。
拙著『仕事ができる人、会社に必要な人』を根詰めて書いていたため運動量ががた減りし、気がついたらメタボの仲間入り寸前になっていた。そこでクライアントの専務に勧められた小林製薬の漢方薬『ナイシトール』を服用することに。元々は便秘薬として開発されたものだが、脂肪分の吸収を防ぐなどの効果があるらしい。本当は薬に頼らず運動で痩せたいが今の日常はそれもままならず。服を買い換えるよりはましかと。
トヨタが2010年3月期の経常損失の見通しを8,500億円と見込んだ。08年度が約4,500億円の赤字。そして07年が市場最高益で2兆円以上。この落差は何なのだ!と思うが、損益分岐点を越えるか超えないかでこれだけ違う…という財務の怖さである。年間7,500万台まで回復すれば採算ラインクリアというが、6,500万台まで落ち込んだと聞いた。15%伸ばせば回復の一口は見つかる。たった15%なのだから、頑張ろう!
当部に新人が2人入部した。32歳と30歳のキャリア十分の即戦力としてM&Aを担当してもらう。彼らの採用動機は面接時に「中小企業をターゲットとした仕事がしたい」と言い切ったこと。大企業相手の仕事も面白いが、経営者やオーナーを直接相手にするのは別の醍醐味がある。ハードな仕事ゆえにM&A担当は退職するものも多いが、その醍醐味に憧れる人材なら粉骨砕身仕事に打ち込むだろう。
友人の弁理士と会った。曰く「業況はよくない。転職した方がいいかも。アパレル産業の衰退を見ても、早く転職した人ほど後に成功している…」。弁理士の世界にも好不況の影響があるのかな?と不思議に思ったが、輸送機製造業の経費削減の影響は特許申請の減少にまで及んでいると言う。「特許を取っても中国と争って勝った試しがない。そんな特許は無駄」がその理由。この国は本当に技術立国で行けるのだろうかとふと不安になった。
園善博氏『本がどんどん読める本』を読んだ。多読のテクニックより、読める人の姿勢を描いた本。逆に言えばこの姿勢がないとテクニックで何を身につけても多読は無理ということだろう。どんな情報がほしいのかその目的をハッキリさせて、10分間パラパラ読みしてから読むのは効果がありそう。また、ひとりで読むものではなくSNSなどで情報交換しながら読むといいという指摘は目から鱗だった。
WEBページを製作しているイフパレット社の柴田社長から何と「一億縁」と題した一万円札大の名刺をもらった。その名刺とはhttp://12palette.com/に出ている「世界初こんなの見たことない」を押すと出てくる。ここに彼女は大きな大根を抱えて登場する。彼女は農業も仕事にしていてこの大根はだが、一番の売りにしたい何か象徴がある人はこんな名刺を作ると良いだろう。
長男と一緒に、管理釣り場に行き、生まれて始めて「ニンフ(毛ばり釣り)」に挑戦する。ルアー釣りをしながら、ニンフのほうがよく釣れるのを見て挑戦したいと思ったのだ。エッグフライを使ったが、ルアーのときよりずっと釣れるので驚いた。しかし、アクションとしてはルアーのほうが何倍も面白い。仕事もスポーツも簡単に成果が出すぎると萎えてしまうもの。次は本物の毛ばりを使ってみよう。
健康診断。かれこれ10年間、年に一度同じクリニックに通っている。毎年驚くのは、測定する人(看護師さん?)が全く変わらないことだ。超音波で内臓を診る人は、ここで毎日その図を取り続けているのだろう。レントゲン技師は特別な資格だから変わらないのが当たり前かもしれないが、毎日ここでレントゲンを撮っているのだろう。医療の世界は多能工より単能工の方が相応しいのかもしれない。
30日にアンジャッシュの渡部建さんがパーソナリティを務めるJ−WAVEの『PLATOn』に出演した。テーマは「仕事ができる人」。これを哲学するという100分の番組。途中でミニコーナーが2回入るが、正味で50分ぐらいは話していたと思う。渡部さんは「ゲストが日頃話せないここだけの話をしてくれたら満足感一杯」と語っていたが、拙著『仕事ができる人、会社に必要な人』にはないここだけの話をしてしまいました。ありがとうございます!
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