| 2004年10月31日(日) |
どのくらいのめもりではかっていたの？ |
そのしあわせを計るには
めもりが足りなくて
| 2004年10月30日(土) |
呆然と立ち尽くすきみの背中に触れられない |
きみの背中が
これ以上触れてくれるなと
言い放っていた
声もかけられない
自失の極致
| 2004年10月29日(金) |
そこにあったはずの何か |
なくなってしまってから
何があったのか思い出せない
当たり前に存在していたことには
意識すら向けない
確かに視界には入っていたのに
| 2004年10月28日(木) |
すべって転んだけどひとりじゃなくてよかったの巻 |
なにやってんだろ
こんなにもたくさんの偶然が降り積もって
わたしたちはそこをなんとかして泳ぎきって
そうしてどこへ行くのでしょう
曖昧な手法で意味をこじつけながら
| 2004年10月26日(火) |
ずっとダッシュはしていられないのだ |
電池が切れたら充電だって必要なのだ
逃がした
１００万個のしあわせ
| 2004年10月24日(日) |
感覚がなくなるくらいに冷えているのはどこ？ |
麻痺してしまったのはどこ
もうどれくらいの間 ぬくもりを手にしていないのだろう
| 2004年10月23日(土) |
足元を見ないつなわたり |
姿勢よく前を向いて
おぼつかない足取りだけど
そこにばかり気をかけていられない
歩いてきた道など
まだ振り返らない
きみが前にいるから
| 2004年10月22日(金) |
なめあうためだけの傷じゃないでしょう |
傷口をもっとよく見て
その深さを知って
流れた血の色さえあざやかにやきつけて
絶対に忘れなければ
それでいい
| 2004年10月21日(木) |
今は助けてもらうことに、意味がない |
優しく手をさしのべたりしないで
今は助けてもらうことに
意味がない
| 2004年10月20日(水) |
悪い事は連続で数珠繋ぎ |
ひとつぷっくりと生まれた悪いことが
次々と仲間をつれてやってくるようで
その時の私は少し怖かった
そんなことでつぶれたりはしないとわかっていたけれど
もう打ちのめされるのに少し疲れた
| 2004年10月19日(火) |
くらべていてもはじまらないわ |
こまかいことを
くらべていてもはじまらないわ
あなたとあたしは違うんだし
あたしとあなたは似すぎている
| 2004年10月18日(月) |
特に意味あったとも思わないように心がけよう |
あの時のあの表情
きみはこっそりと感じていたの
別れの予感なんてもの
どうしてたばこを吸わなかったの
どうして視線をずらしたの
どうして電話を無視したの
どうして どうして どうして
振り返っては意味のない憶測
きみもぼくももう戻らないというのに
| 2004年10月17日(日) |
至福の睡眠はうたたね |
このまどろみを
邪魔しないで
今だけは
恋にそっとふたをしたから
きみの言葉で
邪魔をしないで
| 2004年10月16日(土) |
となりのコトバを恨む事勿れ |
愛の言葉ささやきあって
癒しの空気感じあって
神聖な祈りささげあってる隣にサヨウナラ
ぼくらはきみらと違うペース
| 2004年10月15日(金) |
手を抜かれたら、こっちとしても一生懸命になれないでしょう |
あたしはあたしなりに
真剣勝負のつもりでいるからサ
| 2004年10月14日(木) |
毒を食らわば、皿ごと |
いただきます
ペロリ
| 2004年10月13日(水) |
ただ秘密という響きに憧れて |
人差し指を唇にたてて
しーっと目配せ
声を殺して
息を殺して
恋は殺したフリをして
あてもなく
秘密にしましょうよ
| 2004年10月12日(火) |
手に入れたものは説明のしようのないものばかり |
どれもこれも説明なんてできないけれど
宝物ばかりを手に入れた
自慢したくて仕方がないよ
| 2004年10月11日(月) |
無駄に歩いて見つけた野の花 |
何をもって何を無駄とするか
きみが微笑んで
花が揺れるから
もう無駄にはならない
| 2004年10月10日(日) |
このセリフはいい加減やめてしまおう |
いい飽きたのだから
きみだって聞き飽きただろう？
| 2004年10月09日(土) |
失ってから気づくの？ 失わないと気づけないの？ |
失えば否応なしに気付かざるをえない
| 2004年10月08日(金) |
そろそろしつこいと思ってるんじゃないの？ |
すきって言った
からっぽの心は
これから満たされるはず
すきって言った
何度も何度も何度も
しつこいくらいに
だから絶対に
満たされるはず
| 2004年10月07日(木) |
本当なら出会わないはずの二人だから |
本当なら出会わないはずの道を
わざとまげたのだから
もしかしたら一生あのままかもしれなかったから
それをこんなふうに捻じ曲げたのだから
だから
もう決して諦めてはいけない
| 2004年10月06日(水) |
きみが優しいことをぼくは知っている |
負けず嫌いで
意地っ張りで
はねっかえりで
厳しくて
そんなきみの不器用な優しさを
ぼくは知っている
| 2004年10月05日(火) |
また明日と言えば今日を終わらせることができる |
騙し騙し今日をやり過ごし
なんとかして終わらせる
「明日」なんてやってこない
目前にあるのは「今日」ばかり
| 2004年10月04日(月) |
午後が優しくつつむからお気に入りのイスで読書 |
もう何度読み返したか知れない
お気に入りのお話を
小脇にかかえて
ねころがる
紅茶の湯気がたちのぼり
ぬくもりを指先に伝えるから
きみの昼寝と
ぼくの読書
| 2004年10月03日(日) |
きみを想っている時間がもっと続けばいい |
きみのとなりで
きみを想う
きみはぼくのことなんて
これっぽっちも意識してないかもしれないけれど
それでもいいから
想わせて
| 2004年10月02日(土) |
おみやげにカタチがなくったっていいからさ |
おかえり
とびきりの笑顔を
ひさしぶりにちょうだいね
| 2004年10月01日(金) |
いまさらになっていいお天気になるなんてひどいじゃないか |
見上げればピーカン
約束が流れた早朝の雨
晴れたら
よりいっそう君が遠ざかるようで
流れる雲がせつなさを運ぶ
| 