前に染めた茶色が 微妙に残る くせのある黒髪。

とても 似合っているけど、年季の入った メガネ。

虫歯ひとつ無い、綺麗に並んだ 歯。

ごつい腕、ガッチリした肩。

私より 頭半分くらい高い 長身。

少し 鼻にかかる 声。

いろんな色のペンキがついた ダボダボの作業服。



案外 泣き虫で

案外 甘えん坊で

とても 優しくて

とても 心配性で

意外と 古風で

全然 飾らなくて

恥ずかしがり屋で

淋しがり屋で

わかりやすくて

でも ギャグは わかりにくくて

今のニュースを けっこう知っていて

でも 流行や ファッションには 疎くて




そんなヒロが 私の 彼氏。

いつからか、yuuと ヒロは

会えば ずっと手を繋ぎ、

抱きあい、唇も重ねるようになった。



どこからどうみても、仲の良い カップル。


だけど、私は そんな状態が 嫌だった。



「付き合ってください」 「はい」 も 無い

うやむやな関係が ズルズル続くのが

なんだか 怖く、嫌だった。



１１月１０日の通院後。


ヒロに その事について 話をした。


無理矢理、告白させた（苦笑）


この日から、晴れて 恋人同士。



それまでと 何も 変わる事は無いけれど

１１月１０日が、二人の記念日 と なった。