みのるの「野球日記」
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2009年08月16日(日) 夏の野球話(1)秋のドラフト候補

 更新さぼりすぎました(この日記、9月20日に書いています)。
 毎度のことながら、すいません…。いまさらながら、夏の話しをのんびりと書いていきます。

 この夏、神奈川を中心に、ドラフト候補の高校生・大学生の取材をさせていただきました。神奈川では円垣内(横浜創学館)、田畑(桐蔭学園)、白村(慶應)、安斉(向上)、東條(桐光学園)、筒香(横浜)…。

 円垣内は「気は優しくて力持ち」という言葉がピタリと似合うナイスガイ。顔はいかつくて、体もごつくて、見た目は怖いけど、話してみると、本当に好青年でした。
 じつは、わたしの実家と円垣内の実家は、歩いて10分ぐらい。かなり近いんです。地元話しで盛り上がりました。
「進路が決まったら、連絡よろしく」と御願いしておいたら、後日しっかりと電話をくれました。神奈川の社会人に進みます。
 取材中、「筒香がいたから、自分はここまで来られた。筒香に本当に感謝しています」と話していたのが、印象的でした。

 田畑はこの夏の主役でしたね。最後は残酷な終わり方でしたが。
 取材当時は「高卒でプロを目指します」と宣言していましたが、どうやら、神奈川の社会人に内定したようです。3年後のプロ入りを目指します。足と打撃はいいので、課題は守備か。あとは、体作り!
 
 白村は取材の日程が合わず、帰省していた岐阜・美濃加茂市での取材となりました。美濃太田駅で出迎えてくれた白村。近くのバーミヤンで取材。何だか、また身長が伸びた? 会うたびにでかくなっている感じがします。
「AAAで150キロ出しますよ!」と意気込んでいましたが、腰痛再発。その後、会ったときはさすがにへこんでいました。
 進路は悩んだすえ、大学へ。「大学に入ってダメになったとは言われたくない!」。まずは通算20勝が目標のようです。

 安斉はひょろりとでかい(笑)。
 座間西中の軟式野球部出身。牧野先生という体重1トンを超える名物監督がいます(現在は警視庁だったかな)。相当、厳しく指導されていたようです。
 安斉はKボールの座間選抜にも選ばれていますが、大和選抜と試合をしているそう。大和選抜にいたのが、桐蔭学園の正捕手・石川と、横浜隼人の2番センター・我那覇。二人とも大和市立光が丘中です。
 進路は、プロ一本。吉報が届くか。

 東條は囲み取材では、大人しくて、あまり喋らない。そのため、取材がうまくいくか心配していたのですが、意外に話してくれました。日本史好きということが判明。練習が早く終わるときは、家でNHKの大河ドラマを見ていたとか。意外な一面。
 ちなみに白村も、かなりの歴史好き。戦国武将を語らせると、一人で話しています。
 東條は、2年秋と3年春でイメージががらりと変わりました。2年秋はどちらかといえば技巧派。それが3年春には高めストレートで勝負できるピッチャーに。体重が6キロほど増えたそうです。
 その要因のひとつに考えられるのが食事。桐光学園は、メーカーと契約して、選手一人ひとりに合った強化食(プロテインのような粉)を作ってもらっています。何を食べたか、体重が何キロかなど、細かな状況を記入して、メーカーに送ると、「何がたりない」「何が必要だ」という判断のもとに作られた強化食が届けられる仕組みになっているようです。東條は強化食を始めてから、体重が大幅に増えたと。恐るべし。
 東條は進学。早いうちに、神宮デビューがあるかもしれませんね。

 最後は筒香。大物です。取材の対応も慣れたもの。話す内容はかなりの優等生です。
 筒香といえば、夏の準々決勝の横浜隼人戦です。8回表に敬遠されたとき、隼人ベンチをにらみつけていました。「ぼくだって、いつもいつも冷静なわけではない。甲子園に行くために練習をしてきたのに、勝負してもらえなかった…」と、ホンネを語っていました。
 12球団OKのプロ志望。横浜ベイスターズが1位で指名するようですね。
 



2009年08月10日(月) 全中出場チーム続々 沖縄・佐敷中は日本一キャッチャー

全中出場チーム続々決定!
 昨日(9日)現在で、21チームの出場が決まりました。残るは東北の3チーム。今日(10日)すべてが出揃い、明日11日に抽選会が行われる予定です。

 一番乗りをはたしたのは、地元枠で出場する佐敷中学校(沖縄)。ピッチャーが130キロ近いストレートを投げるようです。
 注目は監督。名前は、有銘眞吾先生。
 この名前にピンと来た人は、相当な野球通!

 1999年に沖縄尚学がセンバツ優勝を果たしたときの正キャッチャーです。エースは現監督の比嘉公也投手でした。
 決して、うまい選手ではなかったですが(!)、要所でしぶ〜い活躍を見せていました。

 じつは、一昨年の12月、『高校野球小僧』の取材で、有銘先生を訪ねています。当時は、比嘉寿光(広島)の母校でもある、長嶺中に勤務されていました。
 テーマは99年準決勝のPL学園vs沖縄尚学。配球の話や、スクイズを失敗した話など、さまざまな話しをしてくださいました。有銘先生の話があったから書けたものも多く、感謝、感謝。
もともとは取材に行く予定ではなかったのですが、沖縄尚学で比嘉先生を取 材していたときに、「有銘が近くの中学校で先生やっていますよ」という話になり、「ぜひ、取材を!」となったのです。そんな急な用件にも快く応えてくださったのが有銘先生でした。

 全中でどんな野球を見せてくれるか、楽しみです!


 地元・沖縄に続く、代表枠をゲットしたのが北海道の釧路青陵中。ここの監督、幡手勉先生も、スゴイ人です!
 かつて、釧路クラブ(釧路市選抜チーム)の監督で、全日本少年に3年連続出場。初戦で負けた年には、翌日に神奈川県内のチームと練習試合を組んでしまう、離れ業をやってのけました。

 一昨年からは釧路青陵中のアイスホッケー部の顧問となり、2年連続で全中制覇。アイスホッケーで日本一になりました。幡手先生自身も、アイスホッケーチームに入っているそうで、チームメイトには、元駒大苫小牧の香田監督(鶴見大)もいるようです。

 で、今年から野球部に復帰。全日本少年予選では決勝で敗退するも、全中予選では10連勝で全道制覇! 両大会で決勝進出というのも、スゴイことです。

「アイスホッケーで日本一になったので、今年は野球で日本一を目指します!」と、メールが来ました。いやはや、すごい人です。

 たぶん、幡手先生のことなので、沖縄での交流、練習試合も積極的に行うでしょう!


 



2009年08月09日(日) 降雨コールドゲーム(中学関東大会準々決勝)

松戸四 0020000|2
上溝中 000000 |0
(千葉県総合スポーツセンター野球場)

 ありえない結末だった。
 勝てば全中が決まる関東大会の準々決勝、相模原市立上溝中(神奈川)vs松戸市立第四中(千葉)。3回表に2点を先攻された上溝中は、最終回の7回裏に2アウト満塁のチャンスを作った。迎えるは、1番打者を務めるエース。もっともタイミングが合っていたバッターだった。

 しかし、ここでゲリラ豪雨が襲う。試合はやむなく中断となった。中盤あたりから、ポツリポツリと雨が降っていたが、土壇場のこの場面でとてつもない雨。中断せざるをえない状況だった。

 このまま雨が降り続けば、松戸四中の勝ちとなる。
 7イニング制の中学野球の場合、試合成立は5回と決められている。
 もし、5回以前の中断であれば、サスペンデッドゲーム(特別継続試合)となり、翌日以降に中断時の状況を引き継ぎ、試合が行われる。だが、もう7回。サスペンデッドゲームは適用されない。

 雨は一向にやむ気配がなかった。中断したのは2時半過ぎ。ここで大会本部から、「16時まで待ちます」という連絡が入る。16時に雨がやんだ場合、2時間かけてグラウンド整備を行い、18時に試合を再開するという。
 球場にはナイター設備がない。17時まで待った場合、19時試合開始になる。それは環境上、できないことだった。

 16時が迫る。雨はむしろ強くなっていた。
 大会本部に、両チームの監督が呼ばれ、「降雨コールドゲーム」となることが伝えられた。正式には16時15分にゲームセット。
 一塁側の上溝中控え室には、選手だけでなく、保護者までもが入り、星野直人監督から「試合終了」が説明された。中体連側の配慮だった。控え室から泣きながら出てくる保護者。見ていられなかった。

「力不足でした…」と星野監督。
 目は真っ赤。懸命に涙をこらえているように見えた。
 東海大相模、東海大の出身で、高校時代は2000年センバツで優勝、大学時代は準硬式野球部で日本一を成し遂げている。勝ち運を持った監督だ。
 今年、就任2年目で上溝中を県準優勝に導き、自身初の関東大会出場を果たした。全国大会5度の出場を誇る名門・上溝中の伝統を、しっかりと受け継いでいる。

 どの選手も泣いていた。それでも、球場を去るときは、大会関係者に「ありがとうございました」と一礼。この状況で、なかなかできるものではない。

 あと3分、いやあと1分でもあれば、最後まで試合ができたかもしれない。
 誰が悪いわけではい。
でも、最後の夏の大会、全中がかかった大一番でこの結末とは…。
 

 ――数年前、愛知県大会で同じようなことがあった。
 以来、愛知県では、「7回終了前に、雨などで試合が続けられない場合はサスペンデッドゲームを適用する」という、県独自のルールがもうけられた。「最後まで試合をやらせてあげたい」。中体連の想いだった。
 
 そして、この夏の愛知県大会準決勝。新ルールが適用された。
7回裏2アウト満塁の場面で大雨。スコアは2対0。今日の関東大会とまったく同じ状況だ。こちらは、翌々日に試合が行われることになった。

 2日後、負けていたチームが相手ミスとタイムリーで、逆転サヨナラ勝ち。3対2。そのまま勢いに乗り、愛知大会優勝を飾ると、東海大会でも準優勝。見事に、全中初出場を決めた。それが、名古屋市立森孝中(愛知)である。
 中島佳宏監督は、「新しいルールがなければ、0対2の場面で試合成立。ルールに助けられました」。

 愛知県の例があるだけに、今回の関東大会での降雨コールドゲームはやりきれない想いが強い。

 各県の先生に聞くと、栃木県も愛知県同様に、「7回成立」のルールをもうけているという。せめて、最後の夏の大会だけは、「7回成立」にならないものだろうか…。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 関東大会はベスト4が出揃い、
●鳩ヶ谷市立八幡木中(埼玉)
●桐蔭学園中(神奈川)
●伊勢崎市立第三中(群馬)
●松戸市立第四中(千葉)
 が、全中出場を決めた。

 どのチームもバッテリーがしっかりしている印象。特に松戸四中のキャッチャーが素晴らしい。

 今日の準々決勝で八幡木中に敗れはしたが、鹿島中(茨城)のエースが見事な投球。初戦でノーヒットノーラン、この日も9回まで2安打無失点。特別延長戦で涙をのんだが、大会ナンバー1ピッチャーといっていいだろう。


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