みのるの「野球日記」
==すいません、ちょっと宣伝です==

●『中学の部活から学ぶ わが子をグングン伸ばす方法』(大空ポケット新書)

新刊が発売になりました。
しらかし台中(宮城)の猿橋善宏先生の
指導法などが掲載されています。
詳しくは、大空出版HPをご覧ください。
http://www.ozorabunko.jp/book/gungun/

●『グラブノート』(日刊スポーツ出版社)
BBA梅原伸宏さんのグラブ本。構成を担当しました。
親指かけ・小指かけの結び方、グリスの入れ方など、
グラブをよりよくするための方法が書かれています。

*ツイッター始めました
@mino8989 です。

2005年11月30日(水) 12月から軟球の新意匠ボール発売

 今年も早いもので、あさってから12月。
 自分の大好きな箱根駅伝まで、残りあと1ヶ月となりました。

 さて、12月初旬に、いよいよ軟球の新意匠ボール(B球・C球)が発売されるようです。大人が使うA球はすでに発売されていますが、中学生のB球、少年野球のC球は製造過程でトラブルがあったために、発売が延期。当初予定されていた8月から大幅にズレ込み、12月にようやく発売となるようです。

 新軟球について詳しくは、全軟連のHPへ!
http://www.jsbb.or.jp/

 気になるボールの移行時期ですが、全軟連主催の大会については平成18年度の大会から。もちろん、横浜スタジアムで行われる全日本少年も新ボールとなります。
 一方で中体連主催の大会についてはどうかというと、こちらは平成19年度の大会から移行することでほぼ決まっているようです。つまり、今の中学1年生が来年秋に新チームとなってから。来年の愛媛全中はいまの軟球を使いますが、再来年の全中(たしか秋田)は新球を使うようです。

 となると、平成18年度は中体連では現在の軟球、全軟連では新球となります。これは大変! そのため、県によっては、「中体連と全軟連の移行時期をあわせましょう!」ということで、来年度についてはどちらの大会もいまの軟球で行うそうです。しかし、県大会ではいまの軟球でも、勝ちあがっていけば、新球を使わなければいけません。2つのボールで練習しなければいけないのは確実です。

 心配なのは、ただでさえ、予算のない中学野球部に新球を揃えるだけのお金があるのか…。いや、もちろん、揃えるだけのお金はあると思いますが、その分、今まで使っていたバットやネットなどにお金をかけられなくなってしまいます。中体連か全軟連が、各チームに数球でも寄付してくれればいいのに…なんて思いますが、そんなこともできないでしょうね。
 このあたり、高野連は太っ腹で、県によっては、加盟している全チームに硬球を何ダースか提供しているところもあるそう。まぁ、高野連は大会に入場料を取っているし、プログラムも高かったりするので、中体連や全軟連とはまったく別ですけどね。

 で、実際に軟球が変わると、野球がどう変わるのか?
 すでにA球に世に出回っているので、実際にプレーしている指導者も多いようです。また、B球もすでに手に入れて、試している指導者もいます。
 話を総合すると、
「やっぱり、打球がよく飛ぶ!」
「ピッチャーの変化球がやたらに曲がる」
「バウンドは結局は軟球だから高く跳ねる。でも今の軟球ほどは跳ねない」
「雨が降ると、滑ってしまうような気がする」
 などなど。
 
 とくに「打球が飛ぶ」「変化球が曲がる」というのは多く聞かれる言葉だ。
より、野球らしくなるかも?!
<打球が飛ぶ→バッティング練習に力が入る→抑えるためにピッチャーの投球、ディンフェンスレベルも上がる>
 なんて、相乗効果が生まれるといいんですが。
 打球が飛ぶとなれば、いま以上に外野手の重要性も増してくるでしょう。

 ウワサでは、新球用のバット(ビヨンドのように芯が柔かいタイプ)を開発しているメーカーがあるとか、ないとか…。

 とりあえず、12月には一般発売されるそうなので、まずは試してみましょう! 試してみた先生方、今とどんな変わりがあるか教えてください!



2005年11月28日(月) 第5回御殿場招待試合

 第5回御殿場招待試合が11月26日から2日間、静岡県御殿場市を中心に行われました。
 第5回を数える大会ですが、何と第1回大会はたった4チームからのスタート。そこから一気に数が増えていき、今大会は県外29、県内22、地元・駿東地区10、計61チームの参加。かなりビックな大会です。県外は長野、三重、千葉、新潟、神奈川、山梨、東京、石川、富山から参加していました。

 大会を主宰するのは御殿場南中の秋岡達郎先生。宿の手配から、試合の割り当てまで、大会に関するほとんど全てのことを一人で行っているすごい人です! チームのユニホームも派手な「赤」ですごいですけど(笑)。最近、知ったんですが、甲子園球児でもあります。

 大会は2日間ともに、交流試合。多いチームでは、2日間で5試合やるところもあり、学校の都合上、土日どちらかだけの参加のチームもあるようです。
 決して勝敗を競うわけではありませんが、参考までに大会結果を載せると、2日間ともに参加し、全勝だったチームは以下の通りです(引き分けがあったチームは除いています)。

印西市立木刈中(千葉)  4勝0敗
富士吉田市立吉田中(山梨)4勝0敗
掛川市立西中(静岡)   4勝0敗
大東町立城東中(静岡)  4勝0敗
島田市立金谷中(静岡)  4勝0敗
伊東市立対馬中(静岡)  4勝0敗

 大会には『野球小僧』や『ヒットエンドラン』の取材でお世話になった先生方が多数参加しており、改めて色々なお話を聴かせてもらいました。もちろん、そのほかの先生方にも! どうもありがとうございます!

 ミーティング&野球部通信で取材をした小俣町立小俣中の濱口誠先生は「野球小僧を見たっていうて、愛媛の先生から野球部通信が送られてきたぞ」なんてことを言っていました。ホントデスカ…。いや、ホントらしいんですが、愛媛の先生まで『野球小僧』を読んでくさださっているなんて嬉しい限り。

 マニアックな走塁編で登場していただいた松本市立女鳥羽中の上條郁男先生のもとには、「京都の先生から、『こういう面白い走塁もあるけど、どうでしょう?』という電話がかかってきた」とのこと。これまた、嬉しい話です。
 また、その走塁がえらいマニアックなこと!
 その話で夜の懇親会は盛り上がりました。
 が…! 翌日、帰ってから、ルールブックで調べると、おそらく、その走塁はルール上ではアウト。ルールに引っかかります!

 2日間見た中で、「面白いチームだなぁ」と印象に残ったのが長野・上田市立第一中。チビッ子軍団なんて言ったら失礼だけど、160センチもなさそうな選手が、チョコマカと走り回り、元気一杯! そこに、ガタイのいい背番号1と背番号5の選手がうまくミックスされ、秋としては完成度の高いチームに仕上がっていました。岳洋中戦では絶妙すぎるトリックプレーで決勝点を奪っていました。

 びっくりしたのが、2日目の桐蔭学園中戦。帽子を脱いだ選手たちの髪の毛が、五分刈りというより、五厘刈り。しかも、刈ったばかり、という新鮮さが頭に表れていました。後日、顧問の坂巻幸治先生に聞くと…。
「お前らが、桐蔭に勝てるものは何だ? 気持ちしかないだろう! 気持ちで勝つ!」
 といったことを、前日のミーティングで選手に話したそうです。すると、選手たちは自主的に頭を刈ったとのこと。まぁ、土曜日もかなり短い選手ばかりでしたけどね。もしかして、上田一中ではよくあることなのかも?
 なお、試合は序盤に3点を先制されるも、中盤に下位打線の連打で2点を奪い、2対3でした。負けはしたけれど、気迫は桐蔭学園中に勝っていた! 2番手で登場した背番号8の超小柄な左腕クンは、打者をひとり打ち取るたびに、ベンチに向かってガッツポーズ。ほんとに楽しそうに投げていました。こんなピッチャー見たことない!

 ちなみに上田一中は、今年の夏、全軟連の長野県大会を制し、北信越大会に出場した強豪。北信越では石川・根上中に負けてしまいましたが…。
 じつは坂巻先生はもともとは横浜出身。何と、横浜市立鶴ヶ峯中で阿波野秀幸(桜丘〜亜細亜大〜近鉄〜巨人)とバッテリーを組んでいたとか!
 今年こそ、全国目指して頑張ってください!



2005年11月20日(日) Kボール効果

 先日、日大高校の荒川雄太の取材に行ってきました。
 ソフトバンクから1巡目指名を受けたばかりの荒川。「人生変わった?」と聞くと、「いや、何も変わってないです。自分はやれるだけのことを、今からやるだけです」とキッパリと答えていました。
 ちなみに契約金は…、「オヤジが車好きなんで、車をあげます」とのこと。カッコ良すぎる!
 
 今回の取材は、12月10日発売の『中学野球小僧2月号』の取材のために、軟球から硬球へ移ったときの苦労なども聞きました。しかし、荒川は「何の違和感もなかったです」と一言。その理由は、「中学のクラブチームではKボールの練習も試合もやっていたため」とのことでした。
 Kボールは硬球とほぼ同じ重さ、硬さのボールで4〜5年ほど前から全国で使われ始めています。全国大会が春、夏に行われ、たしか2年に一度、世界大会もあったはず。荒川は3年春に全国大会に出場しており、夏には全日本に選ばれ、世界大会にも出場しています。
「Kボールを使っていたおかげで、硬球もすんなりと扱うことができた」と荒川。唯一、バッティングには多少の違和感を覚えたようだが、それも振り込んで、慣れていけば、何ら問題はなかったそうだ。

 学校によっては、中3で野球部を引退したあとにKボールを使い、硬球へ移行するための準備をさせているところもある。そして、Kボールに慣れたあとは硬球を使う。軟球→Kボール→硬球と段階的に使うことで、軟球→硬球と一気にステップアップするよりも、違和感なく硬球になじめるという。
 荒川はたまたまではあったが、軟球→Kボール(厳密には軟球とKボールは同時並行的に)→硬球と理想のステップを踏んできたというわけだ。

==

 秋頃、日大高校の応援掲示板を見ていると、「今日の試合、伊藤監督がベンチ入りしていなかった」と書き込みがあった。9月17日、県3回戦の藤沢翔陵戦のときだ。掲示板には「体調を崩されて…」と書いてあったが、この日の取材で真相を聞いてビックリ!

「試合の2日前に入院したんですが、入院する2日前からの記憶が全くないんです。生徒が練習メニューを聞きにきても、訳の分からないことを答えていたようで…。行動が怪しすぎて、警察に職務質問されたりもしたんですよ」
 今でこそ、笑い話になるが…、体調には気をつけてください! 荒川曰く「脳炎だったらしいですよ」とのこと…。

 ストレスのたまりすぎ?!
「あいつらが、怒らせるからですよ!」
 と、グラウンドで練習する選手たちを見ながら笑っていた伊藤謙吾監督でした。


 ちなみに、偉大な荒川のあと、マスクをかぶっているのが1年生の座間。ショートとして入学してきたが、野球センスを買われ、新チームからキャッチャーになったようだ。
「荒川のあとで大変だけど、一生懸命やっている。これからが楽しみ!」と伊藤監督も期待をかけている。
 
 座間は相模原市立新町中出身。新町中では夏の神奈川大会で優勝し、関東大会ベスト8まで進んでいる。難波剛太(現春日部共栄)のいた春日部東中に負けてしまった。
 当時の新町のメンバーは、1番を打っていた外野の長谷川雅宣が日大藤沢、エース菅野が東海大相模に進み、それぞれ甲子園を目指して奮闘中。長谷川は秋の大会から1番として、早くも活躍していたようだ。



2005年11月14日(月) 第7回高砂市招待中学校軟式野球交流大会

 第7回高砂市招待中学校軟式野球交流大会に行ってきました。
 兵庫県内のチームを中心に、大阪、京都、滋賀、愛知などからチームが集い、今年は計34チームが参加。高砂市内の中学校を主会場として、交流試合が行われました。
 
 高砂市は、知る人ぞ知る(?)軟式野球王国です。
 市内に6つの公立中学校がありますが、松陽中、鹿島中、宝殿中(←長谷川滋利の母校)が全国制覇を経験。市内の半分が日本一になっている地区なんて、間違いなく高砂市だけでしょう。
 しかも、今夏は同じ高砂市内の竜山中が近畿大会ベスト4進出。ひとつのチームだけではなく、全体的にレベルが高いのが高砂市の特徴といえます。
 
 高砂招待には、大阪から門真クレイジーボーイズも参加していました。
 毎年のように卒業生が甲子園に出場している大阪の名門、軟式クラブです。全日本少年にも確か6度出場。最多記録だったような…。昨夏、熊本工業で甲子園に出た左腕エース・岩見優輝(現亜細亜大)はクレイジーボーイズの卒業生です。

 チームを率いるのは神田恵次さん。何と、何と、今年で73歳の監督です!
 『野球小僧中学野球特別号』の第1号に登場していただきましたが、取材はほかのライターさんだったので、お会いするのは今日が初めて。いやぁ〜、素晴らしい方でした。お話していると、「ほんとに73歳ですか?」と思いたくなるほど、キレのいいしゃべりで、グラウンドを見つめる目も若い! 
『中学野球小僧』も毎号、細かく読んでくださっているようで感謝(笑)。
 懇親会の席では、「中学時代に軟球をやっていても、何の問題なく高校野球で通じる。活躍できる!」と熱く語っていた姿が印象的でした。ボーイズ全盛の大阪で活動している軟式クラブ・門真クレイジーボーイズ。注目のチームです。

 門真クレイジーボーイズといえば…、現在、遊学館(石川)で4番バッター兼ピッチャーとして小ブレイク中の宍戸涼志選手が卒業生です。神田さんは、「宍戸は大阪桐蔭や明徳義塾にも誘われたほどの選手。あの病気がなければ、今頃はえらい騒がれていたはず。プロに行ってもおかしくない選手です」と言っておりました。
 宍戸選手は、遊学館入学直後に病気を患ってしまい、長期離脱。学校も部活も休み、約1年後に再び復帰。本来であれば高校2年生ですが、いまは1年生としてプレーしています。
 体型見ると、誰もがびっくりします。昔の江夏豊みたい(笑)。柳田将利ともいい勝負でしょう! 最近、「10キロ痩せたらしいですけど…」、それでもかなりデカイことは変わりありません。
 門真クレイジーボーイズでは、宍戸の弟クンも渋い活躍をしていました。



2005年11月08日(火) 中学硬式野球部

 長崎・海星高校の中等部に硬式野球部ができたそうです。シニアリーグに参加し、すでに公式戦に出場しているとか。
 これで、自分の知る限りでは、芝中(東京)、青森山田中(青森)、神村学園中(鹿児島)、藤枝明誠中(静岡)に続き、中学校としては全国5校目となるシニア参戦となります。

 と、そんなニュースを聞いた数日後、今度は静岡の芥田学園中学校に硬式野球部ができる、という話を耳にしました。
 http://www.orange.ne.jp/~akuta/

 HPを見れば分かるとおり、学校側も大々的に宣伝しているようです。日刊スポーツの静岡版にも掲載されたとか。芥田学園中はボーイズリーグに加盟するようです。
 高校野球のほうでは一切名前を聞いたことないんですが、HPを見る限りは高校の硬式野球部はないようです(間違っていたらスイマセン!)。

 今後、中学に硬式野球部を作る学校は増えてくるかもしれませんね。
 中学生から優秀な選手を誘い、育て、高校に送り出す。勉強に中高一貫校のメリットがあると同様に、野球にもメリットはあるでしょう。付属中学であれば、中3の夏が引退したあと、高校の野球部の練習に参加することも可能なようです。

 ボーイズでは、福井高校の付属中学、福井中学校が「福井中学ボーイズ」として大会に参加しているようですが、芥田学園中が加盟となると全国で2例目?! 


 < 過去  INDEX  未来 >


みのる [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加