No._ _ _ _ _ _ _ _ _ Date 2005年05月05日(木) |
tellAlie - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - お前のようなおおばかやろうは私から別れてやる、 と啖呵を切ったのはつい今日の午後3時だった 現時刻は23時37分 同じ1日で区切れる時間に、あの瞬間にあいつを振った私と今の私がいるのが不思議だ。 要は、時間が経つのが遅すぎる むやみに時間を確認すると時が過ぎるのを遅く感じる、という状態の真っ只中に私はいた。 あいつに啖呵を切りそのままの勢いで店を出て、部屋に帰りついたのが午後5時半。以来、無闇に見上げる時計の針は3分や4分単位でしか常に変化していない 時計が気になる。 あいつからの許しを乞う連絡が無いのが気になる あいつがすがり付いてこないまま、今日が無くなってしまう事が気になる 時計の針は23時40分を指した。 携帯電話と時計を交互に見るのは、もう飽きた。 私は厚手のパーカーを羽織、携帯電話と財布と鍵を持ち、部屋から出た。 あいつの家までは早足気味に歩いて20分くらいだった 夜道は少し不安だ でも 今日がこのままで終わるかもしれないという不安を部屋で後20分感じるよりはずっといい気がした。 早足交じりの私が通る街角の空に満月が浮かんでいることに気付いた。 月がついてくる、と思った - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - |