加藤のメモ的日記
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日本の農業を守ることが、世界に飢餓に対する責任
私はTPPに断固反対です。農業と他産業を同一の自由貿易のレールに乗せること自体に無理があります。企業として農業に取り組める国はアメリカなどごく一部。大半は日本と同じ家族農業です。いま全世界の飢餓人口は、8億人近いといわれています。
日本は世界でも最大級の食糧輸入国です。TPPに参加すればさらに輸入が増えることになる。世界の飢餓を拡大しないためにも、日本は輸入に頼るのではなく、日本の中で地産地消できるようになることが大切です。
日本の農業を守ることは、日本の食糧安全保障の上で重要だというだけでなく、世界に対する役割です。悲しいことですが、自民党議員は「安倍一強」のなかでものが言えなくなっています。
『週刊朝日』11.28
◆今日は何球投げようが、最後まで投げさせるつもりだった◆
巨人もだが、阪神は輪をかけて酷い―。
7月5日からの巨人対阪神3連戦取材した率直な感想だった。「開幕直後は抜擢した若い選手が活躍してもメディアも『今年は違う』と騒いでいましたが、実際は鳥谷や西岡、能見や復帰した藤川といった主力選手が額面通りの働きができず苦肉の策でした。現実は若手の台頭ではなく編成の失敗。その若手に勢いがなくなれば、今の結果は当然で監督のイライラは頂点に達しています。(在版の放送関係者)
5月までは首位戦線にとどまっていたが、6月は8勝14敗と大きく負け越し。7月3日の阪神戦で敗れて単独最下位に転落した。そんな中で起こったのが金本知憲監督(48)による藤浪晋太郎投手(22)への”懲罰登板”だった。甲子園球場に戻った同8日の広島3連戦初戦。先発した藤波が、初回に先頭の田中野手に(27)に与えた四球をきっかけに3失点。これに指揮官の怒りが爆発してしまったのだ。
2,3回にも追加点を許した藤波は、それでも4回以降は立ち直って無失点で7回までこぎつけた。この時点で投球数は131球。本人も含めて誰もがその裏の打席で代打が送られると思っていた。ところが指揮官はそのまま藤波を打席に送ったのである、
米国でも報じられる
続投した藤波は、激しく降りしきる雨の中で8回には3安打に4四球も絡んで3失点。8回161球を投げる”懲罰登板”となった。「藤波はこの日で8度目の初回失点。しかも4度が四球がらみと、同じ失敗を繰り返している。そこに金本監督は怒りを抑えられなかったのだと思います」こう語るのは在阪スポーツ紙のデスクだ。エースの期待が大きいだけに、逆に怒りを増幅して”懲罰登板”につながったというわけたった。「今日は何球投げようが、10点取られようが、最後まで投げさせるつもりだった」試合後の金本監督の言葉である。
エースと期待するが故の愛のムチということだろうが実際にはこれは単なる監督の自己満足でしかない。V9巨人の川上哲治監督元監督(故人)はその著書で、怒りに任せて投手を懲罰続投させたときに、故正力松太郎オーナーから「お前は私情を交えた!ベストの起用をしなかった!」と激怒されたことを書いている。(『遺言』文春文庫)
7回の時点で広島のリードは3点とワンチャンスでひっくり返せる展開だった。ならば最善の策とは7回に藤波に代打を送り、逆転のチャンスをうかがったうえで8回の失点を防ぐことだったはずだ。しかし金本監督は怒りが先に立って勝負を捨てた。市場からベストの起用をしなかったのである。しかも選手管理という観点からも、問題は少なくないはずだ。この話題は米国でもスポーツ専門テレビ局のSPNが取り上げ「アメリカなら即座に『クレイジー』とみなされるだろう」と論評している。
オールスター休みを計算したとはいえ、何より藤波に常識外れの161球を投げさせるのは、故障のリスクを増幅させるだけだ。たまたま故障は発生しなかったが、怒りに任せてあえて必要ないリスクを冒すこと自体が愚策なのである。この広島戦に敗れて自力優勝が消滅。監督のイライラは募るばかりかもしれない。ただ、逆境で指揮官が感情に流されれば、組織がうまく回らないのも当たり前のことである。
『週刊文春』7.21
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