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信じたかったけど


彼が信用できなかったのは、もうずっと前からのことでした。

表出が、現在だったというだけです。

僕は、単にわがままだっただけです。

僕は、限界だっただけです。

彼のことを、信用など、できるわけがなかったのです。


約束は守られない。
何を聞いても「秘密」
メールの返事は来ない。
電話をしても話し中、しばらくしてかけても出ない。
疑わしくても「信じろ」の一点張り。
証人がいても「やってない」「知らない」


メールが来るだけでも、嬉しかったですよ。
最初は。

でも、全てが嘘のような気がして、裏切られているような気がして、

許せなかった。

僕は気づいても口にしないことが多くなりました。

裏切られてるって脳内が警報を出しても、聞いてないフリをしました。

眠れなくなって、不安定になって、それでも笑っていました。

『嫌われたくないよ』

僕は、何にすがっていたんでしょう?

救われるとでも思っていたんでしょうかね。

彼は、単に犬拾っただけの気分だったんですよ。

だから、自分のことは教えないし、僕の管理はする。

黒髪でいなさい。
他の男の子と遊んではいけない。
おしゃれはちゃんとしなさい。
女の子の格好をしなさい。

彼は僕の、何が好きだったのか、理解できない。

僕っていうアイデンティティはどこ?






そうして彼は、表出した僕に言ったんですよ。

「別れよう。信用できないやつとなんか付き合っていけない」
「やっぱり人は上辺だけなんだ」


僕は問いたい。
本当は、誰が、上辺だけだったんでしょうか。
2007年11月30日(金)

本音。


※性的表現が苦手な方はこの先を読まないでください。













































本音を言う。
僕は彼がエロ本を読んでいたことに腹を立てていたわけではなく、
彼に「女性の身体」を見る力が備わっていたことに、
悲しみを覚えた。

彼は絶対に僕の身体を見ようとしない。
舐めることも、触れることもほとんどせずに、
生殖器の挿入を試みる。
僕は痛がりもせずに、声をあげる。
僕はどんな時でも、声だけは、上手いから。
そして、挿入可能な程度には、濡れているから。

身体の振動、痛み、虚しさ。
彼は僕の思いなんて、何も感じないのかもしれない。
僕は絶対に口にしないから。
彼は自分の欲望だけを果たし、僕を使って自慰をする。
僕はいつも置いてけぼり。
でも僕は演技をするから、彼は気づかない。
僕は下着だけを脱ぎ、ソファーに横たわり、声を上げ、終わるのを待つ。
触れないし、舐められることもない。
「してあげる」といってやった時、彼は1秒も続けてはくれなかった。
本当に、一瞬、触れただけ。

一度、何も反応せずにいてみた。
彼は困惑していた。
僕はその状況を上手く説明できなくて、
「ちょっとつかれてるのかも」といってはぐらかした。
彼は僕の身体を服の上からこねくりまわして、イった。

僕は身体にコンプレックスがあった。
僕は僕が嫌い。
だから、僕は彼がこんな僕を許してくれたらいいのに、と思っていた。
でも、それは理想でしかなかった。
彼はどこでも、僕の身体を見ようとしなかった。
僕の身体に触れようとすらしなかった。

僕は彼は女性の身体が苦手なんだと思った。
僕も、僕自身の胸とか気持ち悪くてあまり直視できないけど、
それと似たようなもんなんだと思った。

でも違った。

僕のおなかが気に入らないのかもしれない。
痩せたりしないから。
でもそれは、彼が無理やりあんなに食べさせるから。
僕が彼から勧められて食べる食事で、その後吐いたり、おなかを壊したりしているのは、知らないから。

胸が小さいのが嫌なのかもしれない。
僕は、自分の女性化がひどく嫌で、高校生になるまでつぶしてたから、
形がグラビアアイドルなんかより、多少変だ。
Dカップだけど、見た目はBやAに見える。
それだったら、まぁ、仕方がないのかもしれない。

でも、僕にはどうにもできない。

彼に上手く伝えることも、回避することも、別れることも、できない。
僕はこうやって涸れていくんだと思う。
僕は、結局。。

悲しいのを共感して欲しいとは言わない。
ただ、僕は悲しかったと自分で思ったんだと、表出させたいだけ。
2007年11月16日(金)

「「「「空、青いよ。雲、白いよ。「「「「 / 空月遥

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