久しぶりに何の予定もない週末だった。


土曜日は本当に本当に久しぶりにダラダラさせてもらった。


日曜日は張り切って家事をした。

　主婦ってさぁ、お天気が良いと何故か気忙しくなるよね〜

って、ずっと前にママ友が言っていたのを思い出した。

あ〜　私も主婦だわ〜！　なんて思いながら、パタパタと

家の中を動き回っていた。


洗濯機の前で　ふと彼のことを想った。　

何故か突然に。　

何してるのかなぁ・・　まだ寝てるのかなぁ・・　などと。


そしたら今度は寂しさに襲われた。

彼は彼の日常の中で　こんなふうに私のことを

ふっと想ってくれる時があるのだろうか・・なんて思って。


はぁ。。　また始まった・・・。

いけない、いけない。

そう思って動き始めたら、、、携帯が鳴った。


思わず　うそでしょー　と声が出てしまった。

それはなんと　彼からのメールの着信音。


別に甘い言葉も何もないメールだったけれど、

あまりのタイミングの良さ。。。

１日ご機嫌良く過ごせたことは　言うまでもなく。（笑）


笑ってしまうくらい単純な私。

　
　『手がこんなに冷たいよー』

「ホーントだぁ。。冷血人間だから？？(笑)」

　『逆でしょ〜（笑）』

笑いあって彼のその手を離した瞬間　ふいに抱きしめられた。




とても寒い日だった。

絵を見て、パソコンを見て、お茶を飲んで・・・

　『どこ行きたい？』

朝、メールでも聞かれていたので

「だからハワイ。＾＾」

と、同じことを言った。

　『さっきもメールの答えに困ったよ・・』

「だって寒いんだもん。。あったかいトコに行きたいな・・って。」

　『だけどハワイは無理でしょ。。』

何故か真面目に困る彼。


　『腹減った。よし！何か買って　・・・　　行こう。。』

「うん。。」




　『やっぱりこれがいちばんいいな。。』

私を抱きしめながら彼がささやいた。

「うん。。」

　『お茶して話をするのも楽しいけどさ、、、これがいいな。』

「うん。。」

　『あぁ　あったかい。。』

「ほんと。。あったかいね。」

こんなふうに　突然抱きしめられたいと思っていた。

前みたいに。



なんだか最近の彼は　私の気持ちがわかるのかな？と

ふと思う時があったりする。

とても気を使っているというか。

　（会っている時限定だけど・・・。）

「Ｈだけじゃイヤ。」

　『だけじゃないじゃん。』

「だけみたいじゃん。」

そんな話を続けてしたせいだろうか。。。





思いがけずゆっくりできた１日だった。

「また頑張るね。」

　『そだよ。』

「うん。頑張る。」

　『オレも頑張る。』

頑張れなくなりそうで　また消えてしまいたくなりそうな

日々だったけれど、、、

頑張る　という言葉が不思議と自然に出た。

彼に会うとそう思うのは何故なんだろう。。



コートに袖を通した彼の後ろから抱き付いて　もう一度言った。

「頑張るね。。　またね。。」

　『ん！』



そして前みたいに　エレベーターが１階に着く直前に

彼の腕が優しく私を包んでくれた。





「寒いよぅ。。　寒いよぅ。。」

彼にくっついて駅へと歩く。

あったかくなったら彼にくっつく理由がなくなっちゃうなぁ・・

なんて思いながら歩いていた。


　『なんか腹減ったなぁ〜』

「ね。」

　『○○○が大丈夫なら　なんか食べて帰る？』

「え？？？　大丈夫なの？？？」

　『○○○が大丈夫なの？　時間は？』

「私は大丈夫。」

　『よし！じゃ、食べて帰ろう！』

「うん！！」


こんなこと初めて。


一度来た道を戻るのが嫌いな彼が(笑)　 くるっと向きを変え、

さっき見たお店へと、今歩いてきた道を戻る。





お腹も気持ちも満たされて　現実逃避の１日が終わった。





会っている時限定。

これがキーワードかもしれない。

それだけで　と思うか　それだけじゃ・・　と思うか。

考え方ひとつだと　また自分に言い聞かせる。

用件だけのメールやメッセ。

もっと上手に騙してほしい。



今度会う日の場所と時間は決定したけれど・・・・・

その日はひとりで過ごした方がいいのかなぁ

なんて思ってしまう。



ずっと騙されてるふりをしている方が

ひとりで過ごすより幸せなんだろうか。



そろそろ決断する勇気も必要なんじゃないか

などと考える。



その先の寂しさと今の寂しさを比べたくなくて

私はまた彼に会いに行ってしまうのかもしれない。