サッカー観戦日記

2023年05月27日(土) 高校総体奈良県大会準々決勝 一条−生駒 山辺−五條 クラブユース選手権関西予選 京都−G大阪

高校総体奈良県大会準々決勝
生駒−一条
5月27日 10時 ナラディーア 人工芝 晴



生駒
五番二十
十四六番十六四番
九番七番八番十一
十二

一条
七番十四
九番六番十番十一
五番二番四番十八
一番

双方ビルドアップできるチーム。ゲームを作れるという意味では奈良県最高峰だろう。前半は一条ペース。ビルドアップ時にはサイドハーフが前線に上がり4−2−4として前線の数的同数を活かしてマイボールにする。これに対し、生駒は中盤が引かず対抗形。生駒が劣勢なのは前線に収まらず、中盤で止められるからだ。特にエースの大柄なセンターフォワードがいない。加えてバックラインが7,8,9,11番だが本職のDF陣じゃないかもしれない。これはハーフタイムの修正しかない、というか、ハーフタイムまで自主的に修正できないのか?と思ったら、前半アディショナルタイムに生駒が先制。

後半生き返った生駒がペースを握り、さらにフォワードを2番と3番に代え、2番が恐らくリーグ戦でのエース43番だが、とにかくフォワードらしからぬ番号をつけた選手に収まり、こうなると強力な中盤が活き、圧倒的なビルドアップ力を発揮する。後半2点追加して生駒3−0一条で終わった。

高校総体奈良県大会準々決勝
山辺−五條
5月27日 12時半 ナラディーア 人工芝 晴

山辺
十一九番
十七八番七番十三
六番三番二番四番

五條
九番
十四六番七番十番
二番三番八番四番五番
一番

山辺は前回観たときにプロも狙えると思った10番が前十字をやったらしく、出られない。山辺は一般のクラブチームが県立高校サッカー部として登録している形。あの時10番以外にいいと思ったのはパッサーの8番と技術がしっかりしていて囮になる無駄走りができる6番。しかしこの日は6番は左サイドバック。山辺はもちろん基本はしっかりしているが、一芸選手が多く、つまり得意なことばかりしたがる。キックがいいからミドルパスもサイドチェンジも決まる。いつもならサイドで1対1になったら突破できるのだろうが、五條は攻守にわたって1対1を突き詰めたチームで突破できない。
五條は典型的なドリブルチーム。場所や状況構わず仕掛ける。県立高校ながら人工芝グラウンド持っているのだからパスサッカーをしてほしいところだが、とにかくドリブルである。特に14番が圧倒的な突破力がある。状況に関係なく凄まじい突破があり、右に左にと局面は打開しないがドリブルを見せたりした。小柄だがスピードがある。プロになる才能はあるが、プロになるにはチームと連動して、ドリブルする状況を判断してパスも出せるようになることだ。いまのところ「最高のアマチュア」以上の選手ではない。
さて山辺は放り込んでも五條はフィジカルがあるので跳ね返せないまでも抵抗はできて、、放り込みは有効ではない。さらに山辺には連動したパスワークがない。つまり自分が自分が、という意識が高くて、囮になる選手がいないのでパスが読めるのだ。このあたり、生駒とは差がある。8番と組む7番も主役意識が高いので、8番がフリーになるには下がるしかない。つまり個々がバラバラで、チームとしてかなり物足りない。あとベンチに先日パワハラ裁判で敗訴した興津監督がいないようだ。指導体制はどうなっているんだろう?
五條は右バックラインから持ち上がって左斜め裏にロングパス、抜け出した選手がループヘッド、これを守り切った五條が1−0で勝ち、準決勝に進出した。


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クラブユース選手権関西予選 PPリーグ
京都サンガ−ガンバ大阪
5月27日 サンガタウン 18時 人工芝 晴 主審:中村亮太氏



京都
十番七番
十一二五十四九番
十五五番二番十三
一番

ガンバ
十一十三
四番七番十番八番
二十三番五番二番
一番


京都はキーパーが持ち上がりビルドアップに貢献する。体格もいい。右サイドバック13番はマメにポジションを修正して攻撃をフォローする。中にも絞る。左サイドバック15番はニコニコとアップダウンして前を追い越す。2番は強烈な潰しと確実なビルドアップで貢献。恐らく大学でも即Aチームに絡める逸材。5番はすごい。圧倒的なパワーと身体の使い方、高さでおそらく185センチあるし、さっと寄せて潰すし、奪ったらそのまま持ち上がるし、パスも鋭いしで、私の見る限りトップに昇格する。しかもまだ2年生だという。ボランチ25番は広大なスペースをカバーしつつ攻め気も失わないし、相当楽しみ。ミスも少ない。まだ1年生。14番はリンクマンとして前線に顔を出し、シュートも放つ。9番はスペースに快速を飛ばす。左の11番も速いが、足もとでもらいたがる。10番はキャプテンで責任感があり、基本的にはドリブラーだが、頭がよくて効率的にプレーして消耗せず、守備でも奮闘。7番は大柄ではないが、身体をがっちり入れたキープが光る。ガンバの大柄なセンターバック相手でもキープできる体幹の強さがある。

ガンバはキーパー1番は高体連ではまず育てられない完成度とスケールの大きさがある。右サイドバック2番は攻撃的だが、徐々に攻撃意欲が萎えていく。5番は高いがドリブル対応は苦手?3番はチーム1の巨漢だが7番を潰したかった。20番は快速で、彼だから京都9番に対抗できた。7番はゲームメーカーでフリーキッカー。10番はキャプテンでターンが鋭い。このインサイドは京都に対し攻勢でした。8番はチーム1上手い。高い位置でプレーしたかった。4番のターンは見どころ。くるっと回ってシュートに持ち込む。13番は加速するスピードがある。一歩目というより加速。カウンターが脅威だ。11番は一歩目のダッシュが速く、まさにストライカー。

さて試合は京都DF陣が圧倒的な潰しでガンバの攻撃を止めているうちにG大阪が自信喪失したように感じられ、徐々に京都の猛攻が始まる。10番がドリブルで突っ込みこぼれを11番。直後にも左で11番が二人の間を抜き去り2点目。後半も3点追加して京都が圧勝した。京都5−0G大阪。G大阪はプリンスリーグで低迷するレベルではないが、自信の差は大きかった。

あと触れねばなるまい。ガンバユースはパワハラ問題で森下仁志監督が解任された。ガンバと言えば、伸びやかでやんちゃで、自由なチームだった。パワハラとはもっとも遠い体質のクラブだったのだ。なのにらしさがまるで消えている。パワハラコーチがすべてをぶち壊し、焼け野原のしてしまったのかなあ、という印象です。森下さんは育成年代の経験がない。経験皆無の人をガンバの中でも重要なユース監督に据えるとは、ガンバの上層部も何を考えているのか?育成はG大阪にとっては生命線なのだから。

結果 5-0(前半2-0 / 後半3-0)勝
経過
23分 得点 11吉田遥海(高校3年)

29分 得点 11吉田遥海(高校3年)

50分 得点 9兎澤玲大(高校3年)

58分 得点 7熊谷空大(高校3年)

65分 得点 11吉田遥海(高校3年)

メンバー
スターティングメンバー

【GK】1三反畑篤樹(高校3年)

【DF】15柴田了祐(高校2年)、5神田幸太郎(高校2年)、2村田虎太郎(高校3年)、13三宮稜大(高校2年)

【MF】25尹星俊(高校1年)、11吉田遥海(高校3年)、10安藤友敬(高校3年)、14石本泰雅(高校2年)、9兎澤玲大(高校3年)

【FW】7熊谷空大(高校3年)



控えメンバー

【GK】26本多敦(高校1年)

【DF】3飯田陸斗(高校3年)、17坂川賢祐(高校2年)、23原山颯(高校1年)

【MF】6住芳樹(高校3年)、8奥慎之介(高校3年)、16立川遼翔(高校2年)、24寺本雄登(高校1年)、27昌山勇(高校1年)、28小鷹天(高校1年)

【FW】18西岡佑真(高校2年)、29酒井滉生(高校1年)

選手交代
62分 14石本泰雅(高校2年)→6住芳樹(高校3年)

67分 25尹星俊(高校1年)→8奥慎之介(高校3年)

67分 10安藤友敬(高校3年)→16立川遼翔(高校2年)

72分 9兎澤玲大(高校3年)→18西岡佑真(高校2年)

79分 15柴田了祐(高校2年)→19酒井滉生(高校1年)

79分 11吉田遥海(高校3年)→23原山颯(高校1年)

85分 7熊谷空大(高校3年)→17坂川賢祐(高校2年)
G大阪
【先発メンバー】
GK 張
DF 與那嶺、山口、長谷川、矢田
MF 笹記、宮川、長田、遠藤、和泉、
FW 岡本

【交代】
與那嶺→中島、笹記→森田、長田→當野、遠藤→大倉、矢田→加藤、岡本→武井、宮川→古河


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