2017年10月30日(月) |
雑文・広告 北原靖明「東西回廊の旅」「ラテン・アメリカの旅」 |
この日記サイトはサッカーのことだけを話題にしているし、しかもこちらからお金を払って広告が表示されないようにしている。が、依頼があったのでサッカー以外の宣伝を。
わたしの父がこのほど本を出版した。旅行記である。
北原靖明 (実際には靖ではない常用外漢字) 「東西回廊の旅」 「ラテン・アメリカの旅」1800円+税(2017年9月発売)
叢文社
出版社チラシから
本書登場のラテン・アメリカ――膨大な水量を誇るイグアスの滝、南極の崖とアザラシやペンギンの営巣地、ドレーク海峡とマゼラン海峡、荒涼としたパタゴニア、破裂音を立てて崩れ落ちるペリトモレーノ氷河の先端、ギアナ高地のテーブル・マウンテンとエンゼル・フォール、ガラパゴスのゾウガメや野鳥たち、ケツァール鳥や吼え猿との出会い、ベリーズ沖のブルー・ホール、ブラジルのパンタナール湿原、レンソイスの果てしなく波立つ白砂漠、ウユニ塩湖、アンデスの高峻な白い峰、荒蕪地に佇むリャマやアルパカ、アタカマ高地の「月の谷」に沈む夕日、赤青緑の原色を見せるプルママルカの岩肌、マヤの巨大なピラミッド、ジャングルの中の宮殿、古代都市テオデワカン、銀山と革命と文化に富む美しい町グアナファド、画家夫妻リベーラとカーロの物語、ナスカの地上絵、クスコ市の頑強な石組み、ペルーの天空の都市マチュピチュ、ブエノスアイレス市民の恋人エビータ、アルゼンチンのフットボール、イースター島のモアイ達、パナマ運河、サン・サルバドールの古代人の足跡、ブラジルの植民都市サンルイス、チリのチロエ島の木造教会、昔ながらにインディオたちが住むトコナオ村、コルドバ市のイエズス会の遺産、立体的な港町バルパライソ、等々
北原靖明 英国近現代史、特に英国植民地研究が主なテーマ。東京大学卒業、英国ウォーリック大学で修士号。大阪大学で博士号「文学」取得。
主な著書 『インドから見た大英帝国』(昭和堂、2004)。「ヒル・ステーション-インド植民地における英国人の特異な空間」『空間のイギリス史』所収(山川出版社、2005)、「キプリングの帝国」『キプリング-大英帝国の肖像』所収(彩流社、2005)、「セルヴォンとナイポール-相対するコスモポリタリタニズム」『現代インド英語小説の世界』所収(鳳書房、2011)、『カリブ海に浮かぶ島トリニダード・トバゴ-歴史・社会・文化の考察-』(大阪大学出版会、2012)『東西回廊の旅』(叢文社、2014)
訳書 「百の悲しみの門」『キプリング-インド傑作選』所収(鳳書房2008)
Amazonのリンクも張っておきます。現在著者名で4冊出回っているようです。
Amazonへのリンク
東西回廊の旅
本サイトとはジャンル違いですが、興味がおありでしたら買ってあげてください。
2017年10月29日(日) |
高校選手権奈良大会1回戦 山辺-郡山 |
この日は台風22号の紀伊半島接近で開催が危ぶまれた。先週末も台風21号接近のため延期になっており、1週間延期の挙句、2回戦~4回戦が11月3日から5日の3連休3連戦という地獄のスケジュールとなっている。更にこの日も延期になったら大会スケジュール自体が無茶苦茶になる。奈良県は朝から大雨警報が出ていたが会場となる地域だけには出ておらず、強行開催となった。土砂降りの為グラウンド全体に水が浮いている最悪のコンディション。カードは奈良でもトップクラスの郡山と、ポスコヴィラの施設でトレーニングしてチームとしては高校サッカー部として出場する関西の優秀な選手を集めた1年生チーム・山辺高校の超注目カード。力としては郡山有利が予想されるが、細かいドリブルとパスを持ち味とする郡山にとっては不利なコンディションでもある。土のグラウンドの上にぬかるんでいる。
高校選手権奈良大会1回戦 山辺高校-郡山高校 10月29日 10時 西和清陵高校グラウンド 雨 ピッチ悪 土
山辺 郡山 ---高瀬①-宮辻①-- ---杉村--山本②-- ------------ ------------ 川添①大野①-中田①新井①神澤-千葉-成宮-上江洌② 大沼①壁村①-藤安①大西①小室②六車②-髙村②岡田② -----井田①---- -----楫------
山辺 監督:馬場俊明 GK 1 井田康平 176/64 1年 大阪東淀川フットボールクラブ DF 7 大西哲平 168/56 1年 大阪東淀川フットボールクラブ 14 藤安健太郎 176/60 1年 IRIS生野フットボールクラブ 20 壁村拓海 178/63 1年 FC B2 3 大沼柊哉 168/62 1年 FC渋谷 MF 4 新井大悟 181/73 1年 上牧中 10 中田優斗 164/56 1年 ヴィッセル神戸伊丹 11 大野伶 171/63 1年 ヴィッセル神戸 19 川添綾真 161/58 1年 スクデットフットボールクラブ FW 13 宮辻陽生 170/62 1年 IRIS生野フットボールクラブ 9 高瀬生聖 167/60 1年 ガンバ大阪ジュニアユース
郡山 浦野和久 GK 1 楫知己 178/62 3年 アスぺガスフットボールクラブ DF 4 岡田良太 170/60 2年 SOLESTRELLA NARA 2002 2 髙村兼多 170/60 2年 天理フットボールクラブ 5 六車純 175/61 2年 ディアブロッサ高田FC U-15 15 小室俊輔 175/62 2年 SOLESTRELLA NARA 2002 MF 6 上江洌建太 173/57 2年 畝傍中 8 成宮岐洋 170/55 3年 SOLESTRELLA NARA 2002 9 千葉敬太 178/63 3年 天理フットボールクラブ 7 神澤晴人 174/62 3年 ポリベニル カシハラ FW 11 山本達也 172/67 2年 真美ケ丘中 10 杉村尚紀 168/58 3年 郡山西中
立ち上がりから唖然としたのは悪コンディションでもドリブルする郡山の凄みだ。中盤はアタッキングエリアならどこからでもドリブルを仕掛け、2トップもシュートを意識させつつドリブル、センターバックの六車までドリブルという圧倒的スキルの高さ。このコンディションでも美学は捨てない、ということか。そして9分、⑦神澤の左クロスを⑥上江洌合わせて郡山先制。しかし徐々に山辺もパスを見せ始める。浮き球を納めてキープできる⑬宮辻を軸に、⑨高瀬は判断が早く正確に味方にはたけて、⑪大野が仕掛ける。バックラインも⑭藤安のコントロールとフィードを軸に締め、⑳壁村の守備も見事。悪コンディションで経験不足が響くはずの状況下でも良く抵抗する。前半0-0。そして後半から⑭藤安をFWに上げ、⑬宮辻を右に回しタメを作り、センターバックには⑫躑井元汰(183cm FC B2)をセンターバックに入れ攻撃の圧を上げる。しかし郡山は守備はセーフティーファースト、攻撃はアグレッシブな姿勢を崩せず、終始ペースを握り、終盤でパワープレーも凌いで0-1で勝利した。
やはり現時点では郡山のほうが上だった。ピッチコンディションが良ければ郡山のドリブルが冴え、点差が開いたかもしれない。しかし山辺も確かにスーパー1年生チームだ。パスサッカーが出来れば攻撃面で持ち味が出ただろうし、2年後といわず、来年が楽しみ。
2017年10月28日(土) |
高校選手権兵庫大会 市尼-芦屋学園 東洋大姫路-県西 |
高校選手権兵庫大会 市立尼崎高校-芦屋学園高校 10月28日 10時 芦屋学園グラウンド 人工芝 雨
市尼 芦屋学園 ---上野②-玉城②-- ---吉野①-中辻--- ------------ ------------ 松角-野田--広沢-庄② 吉田-吉村②-末吉-内田② 前野②尾曲--宮前-三輪 -林①森本--松尾①東- -----森本----- -----田中-----
市尼 監督:近藤照男 GK 1 森本直樹 3年 FC川西 DF 3 三輪凛大 3年 ヴィッセル神戸伊丹 2 宮前秀宇 3年 COSPA西宮 4 尾曲辰斗 3年 西宮SS 11 前野恵吾 2年 ヴィッセル神戸 MF 16 庄一真 2年 センアーノ神戸 8 広沢泰樹 3年 COSPA西宮 14 野田大介 3年 FC PASENO伊丹 7 松角尚悟 3年 FC PASENO伊丹 FW 6 玉城颯太 2年 FC PASENO伊丹 9 上野輝人 2年 ヴィッセル神戸伊丹
芦屋学園 監督:服部 GK 12 田中泰智 3年 三宮FCJr DF 5 東篤志 3年 エベイユFC神戸 22 松尾佑星 1年 三宮FCJr 4 森本駿哉 3年 三宮FCJr 23 林蓮汰 1年 SCインテルナシオナル MF 7 内田優希 2年 西宮SSJY 10 末吉陽 3年 甲陵中 26 吉村慎太郎 2年 前所属なし 8 𠮷田悠馬 3年 FCアザーレア三田U15 FW 9 中辻聡磨 3年 港島中 19 吉野悠人 1年 魚住中
最初に断っておくが、ゴール裏からしか観戦できないので詳細は分からない。
芦屋学園は懸命にフォアチェック。そして㉖吉村が走ることを買われて起用されたかのように前線に飛び出したかと思うと良く戻って中盤のスペースも埋める。夏の兵庫王者な市尼は後方から中心選手の⑪前野が素晴らしいロングフィードを見せ、③三輪のキックも素晴らしい。芦屋学園は⑩末吉が身体が強くてロングスローもセットプレーもある。中体連出身とも思えない技術だ。市尼は⑨上野にボールを集めるが押し気味ながらもどうにも打開できない。前半は0-0。
後半市尼は⑪前野をFW、⑥玉城を左サイドバックに入れ替える。前野は突破力もあり、ボールが納まる⑨上野との2トップは威力抜群だ。しかし芦屋学園は走力が一向に落ちず、良く耐える。そして32分、芦屋学園左コーナー付近FKで⑩末吉のFKが恐らく直接決まり、0-1。ゴール裏から逆サイドなので詳細は分からず。その後も守り切り、第1シード市尼が冬は早くも姿を消すことになった。
芦屋学園もシード校で高校選手権予選準優勝経験があるとはいえ、力の差があったと思う。しかし必死に声を掛け合い走りぬいたことが勝ちを手繰り寄せた。兵庫は80分間終了後延長もあるので市尼が有利だと思っていたが、市尼も100分間の勝負を考えてしまったのかな?芦屋学園としては力が上の相手に勝つにはこれしかないという好ゲーム。ナイスファイトでした。
第2試合の県西は夏の県準優勝校で無論兵庫県1部リーグの強豪校なのだが、西播リーグの全くの無名校・東洋大姫路が今大会では全日本ユースフットサル全国ベスト8の柳学園を破るなど謎の快進撃を見せているので、是非チェックしようと思った。
ゴール裏からしか観戦できないのは相変わらず。
高校選手権兵庫大会 東洋大姫路高校-県立西宮高校 10月28日 12時 芦屋学園グラウンド 人工芝 雨
東洋大姫路 県西 ---埴岡①-松原②-- -----濱------ ------------ -寺田②-炭村--和久① 中嶋①玉田②-小林②前蔦②---赤木②-梶本①-- 下村①長嶋①-薮田②向山①川崎②井上③-富阪②小宮① -----横山①---- -----誰々-----
東洋大姫路 監督:矢内博和 GK 12 横山寛人 1年 龍野西中 DF 11 向山光 1年 イルソーレ小野FC 15 薮田恭平 2年 御津中 7 長嶋凌生 1年 イルソーレ小野FC 5 下村優成 1年 フォルテ新宮FC MF 28 前蔦一希 2年 エストレラ姫路FC 14 小林佑亮 2年 兵庫FC 18 玉田七聖 2年 A.C高砂 6 中嶋海斗 1年 アグア姫路FC FW 23 松原直樹 2年 姫路高丘中 8 埴岡勇斗 1年 エストレラ姫路
県西 監督:石塚俊一 GK 誰々 DF 15 小宮侑高 1年 西宮SS 3 富阪紀円 2年 伊丹FC 4 井上聖也 3年 宝梅中 5 川崎武流 2年 明倫クラブ MF 16 梶本朱生 1年 CALDIOFC 10 赤木恵 2年 宝塚JrFC 14 和久洸成 1年 宝塚一中 11 炭村拓海 3年 小園中 7 寺田健吾 2年 伊丹FC FW 9 濱琳太郎 3年 神戸FC
立ち上がりから県西が支配し、押し込む。⑦寺田がなかなかのドリブラーで正確な左足を持ち、自ら突破も出来る左サイドバック⑤川崎と絡んで左を蹂躙する。⑨濱がタメを作り、⑪炭村も飛び出せる。やや左がかりだが、右も運動量豊富に攻めあがり、⑩赤木がコンダクターとして緩急をコントロール。しかし東洋大姫路はスライディングが非常に多く、必死のブロックやパスカットが目立ち、魂でプレーする強い意志を感じる。前半から県西の決定機が多いが、ギリギリでブロックしたりわずかに外れたりと、ロースコアスポーツならではの、力の差があっても勝機をうかがう東洋大姫路の大健闘が光る。
後半もペース変わらず。東洋大姫路はスタミナ限界ギリギリまでよく走り、80分間耐えるかと思われたが、ロスタイム、県西⑦寺田が得意のドリブルで左から突っ込み、ペナに入るところで倒されてPK。これを寺田自身がGKの逆を突いて右に決めて、0-1で県西が勝利した。奇跡は起きなかったが、これを奇跡的大健闘といわずに何と形容しよう。東洋大姫路は控え選手の数や1,2年生チーム、出身チームなどからおそらく強化していない。決して強いとは言えなかった。しかしこれだけ魂込めてプレーできるなら競技経験を通して学べるものはあるだろう。
2017年10月26日(木) |
高校選手権滋賀大会2回戦 水口-東大津 守山北-膳所 |
さて、水口は滋賀県高校サッカーにおける最古の伝統校である。今でこそ後進の高校にリードされているが、湖南地域のレベルを押し上げ、確かな技術を持った選手を揃え、「サッカーの街」として発展して長年滋賀のサッカーをリードした。滋賀県は全国でも屈指の登録選手数の割合の高い県だが、最大の貢献をしたのが水口地区という意見に異論は少なかろう。中体連出身が多いというのもしっかりした中学部活が多いという意味で元来は先進性の証左だったが、クラブが発達した今は逆にディスアドバンテージになっている。しかし滋賀県全体のレベルアップに伴い、近年はかつてのアドバンテージを失った。それでも県内の強豪の一つという立場は維持している。東大津は3年生は引退し、下級生チーム。
高校選手権滋賀大会2回戦 水口高校-東大津高校 10月26日 11時10分 ビッグレイクB 人工芝 晴
水口 東大津 ---近藤--住谷--- 金子②--吉濵②--廣井② ------------ ---小西②-原田①-- 堀内②河本--石部-中島 -----北村②---- 廣岡-宇田②西小路-上野 吹田②-桂①-太田②川島②-- -----川村②---- -----東川②----
水口 監督:西森勇樹 GK 12 川村統大 172/60 2年 甲賀中 DF 4 上野拓海 176/65 3年 ラドソン滋賀FC 3 西小路伊吹 171/68 3年 ラドソン滋賀FC 22 宇田豪志 174/65 2年 ラドソン滋賀FC 6 廣岡洸希 169/63 3年 ラドソン滋賀FC MF 9 中島和哉 171/62 3年 城山中 13 石部海斗 172/63 3年 AZUL甲賀FC 17 河本陽 180/72 3年 市立守山中 20 堀内大進 172/62 2年 FC SETA 2002 SHIGA FW 10 住谷徳陵 166/57 3年 甲南 中 7 近藤玲生 176/66 3年 セゾンFC
東大津 監督:中村大 GK 1 東川智貴 172/80 2年 南郷中 DF 13 川島翔 166/52 2年 南郷中 4 太田壮祐 172/60 2年 草津中 3 桂章皓 169/60 1年 玉川中 2 吹田祥基 166/51 2年 信楽中 MF 5 北村凌瑛 170/55 2年 甲西北中 7 原田淳暉 173/55 1年 石山中 6 小西哲平 173/64 2年 皇子山中 FW 10 廣井貴一 181/57 2年 瀬田北中 18 吉濵航平 170/60 2年 草津中 11 金子慎太郎 170/54 2年 MIOびわこ滋賀
立ち上がりから技術に優る水口が支配する。⑬石部が引いて受け、両センターバックを横に広げビルドアップ。⑰河本は多彩なタッチでゲームメイク。⑨中島、⑳堀内はスピードに優れ、特に堀内は正確な左足クロスがある。2トップは技術があり、良く収まり、突破を仕掛ける。そして東大津がただ引いていれば、右センターバック③西小路からの正確なロングフィードが飛んでくる。一方東大津はベンチから再三「サイドバックの裏や」と指示が飛ぶ通り、ロングカウンターで対抗。特に右の⑩廣井は素晴らしい突破力があるが、パワーがないので寄せられると潰される。7分、水口、左70度25mFK、④上野のキックは壁。東大津は⑥小西のキック精度がなかなかでセットプレーでは武器になる。24分、水口⑨中島が右突破グラウンダークロスをニアでスルーして⑳堀内シュートは東大津⑥小西ナイスブロック。決定機。その後も水口が押し気味で進み前半40分、右シュートが決まり水口先制!前半1-0。
後半は東大津がロングカウンターだけでなく支配を高める。④太田が素晴らしいフィードやロングスローを見せ始め、身体の強さを感じさせる。③桂も小柄だが競り方が上手い。46分(40分ハーフ)、水口は⑩住谷の左CKに大外で㉒宇田がヘッドもかすっただけ。宇田はずっとファー狙い。やや東大津は⑩廣井がフリーポジション気味でドリブルが脅威になり始めた。60分、水口⑦近藤→⑪野邑亮太(3年・183cm)を入れ、水口がカウンターから野邑に当てる策に出て、守備はセーフティー・ファースト。無難に逃げ切る意図は明らかだ。それに対し70分、東大津は③桂をトップに上げパワープレー。⑩廣井がシャドーの4トップ気味に変更。桂はしばしば空中戦で勝つ。そして77分、東大津、④太田の右ロングスローを⑥小西がヘッドで逸らして決まって1-1。この直後東大津がGK交代。背番号は確認できず。80分終わったら即PK戦のレギュレーションなのでPK戦用GKであるのは明らか。しかし80分、押し込まれた水口がカウンター、右⑪野邑がキープして中の⑳堀内がフリーだがGKが猛然と飛び出しコースを封じビッグセーブ。超決定機。結局1-1で引き分けPK戦に。
PK戦というものは伝統校が有利なものだが、PK戦用GKを投入し、更に活躍を見せた東大津の流れだと思った。
水口⑩住谷、成功。ゆっくり助走して左上。 東大津⑱吉濵、成功。真ん中。 水口⑬石部、成功。逆を突いて左。 東大津⑩廣井、失敗。タイミングを外してGKを先に飛ばそうとするが残った手でセーブ。 水口⑮住田龍之介、成功。逆を突いて左。 東大津④太田、成功。左上。 水口⑪野邑、成功。左隅。GKも読んでいたがコースがギリギリでわずかに届かず。 東大津⑤北村、失敗。コース甘くセーブ。
結局PK戦4-2で水口が次戦進出を決めた。
続く試合は学校がすぐそばの守山北の応援が大挙して登場した。
高校選手権滋賀大会 守山北高校-膳所高校 10月26日 11時10分 ビッグレイクB 人工芝 晴
守山北 膳所 -----臼井----- ---鈴鹿--中間--- 白井-三田尻-吉田-東内 ------------ -----鷲田----- 久保-尼崎--横田-浅見 川島-門内--北坂-草壁 片山-福本--梶--吉谷 -----堂川----- -----田中-----
守山北 監督:三上修二 GK 1 堂川大貴 178/74 3年 Mi-O DF 15 草壁亮 177/58 3年 Mi-O 6 北坂勇 179.4/63 3年 BSC 19 門内龍希 180/67 3年 新堂中 8 川島登 173/73 3年 仰木中 MF 20 鷲田海 174/63 3年 FC湖東 4 東内賢斗 168/65 3年 Mi-O 2 𠮷田翔真 172/59 3年 BSC 10 三田尻知輝 176/70 3年 朝桜中 18 白井陸 173/63 3年 Yasu club FW 9 臼井悠真 175/64 3年 SAGAWA
膳所 監督:中村大督 GK 1 田中雄大 178/68 3年 FC湖東 DF 12 吉谷楽至 176/69 2年 堅田中 2 梶恭介 170/64 3年 仰木中 4 福本耕介 181/64 3年 青山中 8 片山颯 169/55 2年 セゾン MF 10 浅見亮太 174/63 2年 Mi-oびわこ滋賀 3 横田遥己 165/54 2年 瀬田北中 6 尼崎翔意 159/56 2年 FC SETA 11 久保高志 179/55 3年 FC SETA FW 9 中間裕介 175/63 2年 守山南中 7 鈴鹿瑛久 170/56 2年 セゾン
立ち上がりから守山北がポゼッションにかかる。膳所が繋ぐ傾向のあることもあって引き気味に構えて奪ったら丁寧に繋ぐ。フィジカルも素晴らしい。しかし膳所は④福本がなぜそこまで読めるのか分からない素晴らしいカバーリングを再三見せ、最後の突破を許さない。地道な守備ではなく天性の才能である。前に出てのインターセプトも多い。⑩浅見、⑪久保の突破も素晴らしい。⑪浅見はカットインの形を持っている。しかしFW陣には収まらず、というかその前にインサイドで潰されるので、サイドがいい形で持てずにいいボールをFWに供給できない。守山北は⑨臼井がロングボールを収められてけっこうスピードもあるので流れて起点も作れる。彼の存在あっての1トップかも知れない。⑩三田尻は素晴らしい左足があり、運べて守備でも潰せる中心選手。セットプレーもいい。⑥北坂、⑲門内は鉄壁の高さと足元の潰しを見せる。⑧川島の右足フィードもいい。強いチームには言えることだが守山北は個々の守備が素晴らしい。 守山北が攻守で一枚上回るが、膳所もバランスよく耐え、いささかファウルが多いが、警告をもらうようなファウルはなく、クレバーに戦っている。そして両者シュートが少ない我慢比べになる。
ハーフタイム、守山北④東内→⑦杉原司皇。 後半に入り守山北のインサイドがどんどん飛出し、膳所のインサイドが耐えきれなくなる。52分(後半12分)、⑥尼崎に警告。膳所のインサイドは軽量過ぎる。フィジカルトレーニングをどの程度やっているのだろう。そして54分、守山北⑨臼井→⑬小酒井大聖。ボランチに入り、エース⑩三田尻を1トップに。といっても自由に引く「偽9番」だ。⑳鷲田がインサイドハーフに上がり、攻撃力を高める。ここまで守山北は手の内を隠していた印象を受ける。しかし膳所もサイドを引き気味にして耐え、カウンターを狙う。そして62分、左カウンター、中に繋いで右フリーの⑩浅見が流し込み膳所先制。0-1。しかし直後に目を離したすきに守山北があっという間に同点。1-1。そして67分、守山北⑬小酒井が右からカットイン、左足スーパーミドルを叩き込み、2-1と逆転する。膳所も③横田→⑭小牧遊太郎。インサイドハーフに入り、⑥尼崎がボランチ、⑦鈴鹿が左インサイドハーフに入る4-1-4-1に変更。攻勢に出る。更に終盤にはパワープレーに出るが、守山北の高さを崩せずタイムアップ。2-1で守山北が勝利した。
やはり滋賀はベーシックなレベルが高い。試合中に柔軟にフォーメーションを変え、様々な駆け引きがあり、技術的にも高い上に戦術眼も高い。守山北は強豪校らしい隙の無さを見せたが、膳所も良くチャンスをうかがった。さすがは全国経験校である。
2017年10月22日(日) |
Jユースカップ2回戦 G大阪-山形 |
まず格付けから触れておこう。G大阪はプレミアリーグ、つまり全国リーグでも上位をキープしている。対する山形はずっとプリンス東北でずっと中位だったが、ここ2年ほど優勝争いを演じるレベルに達している。今年はあと一歩でプレミア参入戦に出るところだった。そして今夏の全クラでは山形のほうが全国ベスト4だ。ジュニアユースもすでに東北でも1,2を争う強豪だ。だから本来なら今夏のクラブユース選手権では栃木対山形の注目カードを観戦する予定だった。しかし東京に向かう電車は大雨のため止まってしまい、観戦を断念するしかなかった。私は新興チームも好きだが、クラブが一気に力をつける時期も好きだ。そういうわけでここ数年の山形は注目だと思っていた。そして本来この日は高校選手権奈良大会の山辺-郡山を観戦予定だった。山辺も全員1年生のエリートを集めた新興チームだ。それが強豪郡山に挑むゲームは注目だが、台風21号接近による警報の為延期になってしまった。本来ならG大阪対山形も延期するべきだろうが、はるばる山形から遠征してきたチームをやすやすと延期にしづらい。そういうわけでキックオフを2時間早めて強行開催した。
Jユースカップ2回戦 ガンバ大阪ユース-モンテディオ山形ユース 10月22日 11時 万博大阪サッカー場 人工芝 大雨警報
G大阪 山形 ---丹羽--原田--- -----鈴木----- ------------ -狩野--川俣--大友- 宮脇-山下--誰々-國分 ---樋口--吉田--- 誰々-岸田--中島-奥井 加藤-五十嵐-佐藤-半田 -----駒井----- -----高山-----
ガンバ大阪ユース GK 23 駒井幸弘 180/76 01/05/24 千里丘FC DF 2 奥井大貴 165/60 99/06/27 ガンバ大阪ジュニアユース 5 中島大雅 178/73 99/08/01 門真 4 岸田悠佑 176/67 99/07/10 ディアブロッサ高田U-15 46 MF 39 國分龍司 170/57 00/10/04 千里丘FC 47 8 山下諒 170/60 99/08/23 MIOびわこ滋賀U-15 11 宮脇和輝 170/62 99/12/31 長野FC FW 41 原田烈志 168/55 00/06/23 ガンバ大阪ジュニアユース 28 丹羽匠 173/69 00/04/15 柏田SC
モンテディオ山形ユース 監督:今井雅隆 村山は門テディ山形ジュニアユース村山、庄内はモンテディオ山形ジュニアユース庄内出身 GK 1 高山颯斗 174/77 99/08/23 村山 DF 24 半田陸 176/63 02/01/01 村山 4 佐藤岳 176/71 99/04/19 アラソール山形FC 13 五十嵐英敏 182/73 00/09/20 庄内 3 加藤雅也 167/63 99/11/30 村山 MF 10 𠮷田樹 170/61 99/06/11 村山 6 樋口蓮 171/70 99/04/13 村山 17 大友千裕 167/58 01/01/10 村山 14 川俣大 160/53 00/09/02 庄内 25 狩野海晟 165/53 02/02/08 FCみやぎバルセロナ FW 9 鈴木朝日 180/76 99/11/15 福島ユナイテッドU-15
立ち上がり、G大阪がペースを握る。グラウンダーのパスが全く通らない中、悪コンディションでもドリブルを交え、運んで、ミドルレンジから山形バックラインの裏に出す。山形センターバック陣は屈強だが裏のボールに甘く、しかもボールが止まってしまう。一方の山形は屈強なCF⑨鈴木にハイボールを当てるが、高さで勝っても孤立気味の為こぼれをG大阪が拾う。2列目も押し上げられず、鈴木に当てて2列目が飛び出すための4-2-3-1というより、守備のための1トップと化している。そして山形はボールを運ぶ馬力がなく、バックラインの裏に出せない為、圧倒的な守勢に回る。10分、G大阪、右クロスに㊶原田がファーで流し込みG大阪先制。山形の選手は上半身はたくましいがトルクが足りない。冬に雪上での練習を十分積んでいるのだろうか?さらにG大阪、⑧山下が大きく左に展開、広大なスペースを左サイドバック46番が持ち込み左クロス、㊶原田が決めて2-0。山形はクロスが全くない。機能していなかった㉕狩野を下げ㉒小笠原颯真を右に投入、⑰大友を左に回し、⑩吉田を上げて、⑥樋口は1ボランチの4-1-4-1に変更。⑥樋口は単独で潰せる守備力があり、⑩吉田はパスセンスがあるので裏へ出せ、ということか。⑭川俣はトリッキーな技巧派。そして山形で目を引くのは何といっても両サイドバックで対人守備に強く中のカバーもはやいし、常に隙を伺っている。特に右の㉔半田は逸材だ。足腰が強い。加速しづらいコンディションの為スピードは分からないが、体幹の強さと運動量は確かだ。前半は2-0で終了。
後半山形は⑰大友→㉗庄司夢ノ介をFWにし、4-4-2に変更、そしてハーフタイムの指示か、相手の前で繋いでバックライン裏を狙う攻撃でペースをつかみ、㉒小笠原が右ポストを叩く右シュートを放つなど山形の時間帯が来る。庄司は飛び出す能力に長けたFW。深くえぐってのクロスも出てくる。しかしドリブルがG大阪には及ばないのと、G大阪センターバック陣が適応して徐々にチャンスがなくなってくる。G大阪はハイボールでは勝てないので丁寧にスペースへの低いボールを多用、選手を交代しつつ馬力のある攻撃を続ける。そして後半35分、裏へのボールにG大阪FWと山形GKがぺナ少し外で激しく激突。イーブンのボールなのでファウルではないが、山形GKが負傷し動けない。当たり方から鼻を骨折したかと思った。とにかく治療に時間がかかり、10分ほどテントを移動して土砂降りからGKを守り治療して救急車で運ばれていった。そして交代したGKがフィットする間もなくG大阪が3点目を奪い勝負を決めた。結局3-0でタイムアップ。
G大阪は試合巧者だった。悪コンディションに適応し、前半にうちに大きな2点を入れた。山形は後半は良かったが、自分で判断してG大阪のような攻撃を仕掛けたかった。3点目は動揺がまともに出た。コンディションが良ければ山形も互角に戦えたのだろうが、経験の差というか、山形はG大阪よりも積雪で悪コンディションに慣れていそうなものだが、適応力の差が出てしまった。
2017年10月16日(月) |
全社準々決勝 松江-東御 |
全社ではベスト4に入れば地域チャンピオンズリーグに復活出場できるチャンスがある。今大会の場合、ほかのブロックの勝ち上がり状況から、このゲームの勝者が復活出場の権利を得る。いわば天国と地獄を分ける死闘が確実なカードである。 この日は無料シャトルバスがなく、バスも最寄りバス停から1キロほど距離があり、左足を骨折しているため、その選択肢もない。というわけで丸岡駅から丸岡スポーツランドまでタクシーである。寂れた駅前には止まっておらず1390円だった。到着するとサッカーボールのモニュメントがあり、すぐサッカー場だった。国体に向けて整備され、サッカー場も1万人近くの収容に、という話だったが、どう見ても以前からのサッカー場のままである。昔から高校選手権福井大会の会場だったため、何度も来ている。入口右手に無料ドリンクがある。この日は寒く、しかも雨が降っているが、ボランティアがマニュアル通りではなく、ドリンクを氷につけて冷やしたものだけでなく、気を利かせて常温の者も用意してくれていた。ありがたくいただく。
松江 東御 -----金村----- ---岡田--半田--- -----土井----- ------------ 西村-出口--田平-赤尾 鈴木-佐藤-田中-喜屋武 平林-長谷川-種市-筒井 宮本-安藤--永井-工藤 -----船川----- -----竹内-----
松江シティ 監督:田中孝司 GK 21 船川航司朗 23 180 V・ファーレン長崎 DF 4 種市真太 28 180 ラインメール青森 5 長谷川翔平 24 178 SVトンダッハ・グラインシュテッテン 13 筒井俊 26 172 レノファ山口FC 29 平林卓也 25 173 デッツォーラ島根 MF 17 出口稔規 24 168 環太平洋大学 24 赤尾凌 24 175 ジョイフル本田つくばFC 31 田平謙 28 165 デッツォーラ島根 FW 9 西村光司 26 175 ラインメール青森 11 土井拓斗 24 171 FC今治 39 金村賢志郎 24 172 FC大阪
アルティスタ東御 監督:小林慎二 GK 21 竹内良成 21 185 CUPS聖籠 DF 4 永井鷹也 25 181 サウルコス福井 6 安藤太一 28 170 関東学院大学 19 宮本恭兵 25 172 金沢星稜大学 23 工藤直人 25 177 金沢星稜大学 MF 7 半田武嗣 32 168 ブラウブリッツ秋田 8 佐藤啓志郎 23 168 専修大学 10 喜屋武聖矢 28 173 関東学院大学 15 岡田孝徳 23 168 神奈川大学 16 田中僚 25 173 新潟経営大学 FW 11 鈴木雄大 25 179 新潟経営大学
船川は高校時代にアミーゴス鹿児島U-18に所属しながらFC KAGOSHIMAに2種登録され、高校生ながらレギュラーを取り天皇杯に出場して話題になった選手。イタリア語のアルティスタは英語のアーティストにあたる、芸術家である。たぶんそうだろうなと思いつつ、プログラムで確認。
ゲームは予想通り激しいぶつかり合い。はっきり言ってフェアでない。しかしこのことはゲーム前から分かっていることで、柳岡拓磨主審にはこの激しくアンフェアなゲームを捌く力はまだ無いように見えた。フェアなゲームを作る主役はあくまで選手たちだが、主審の力量も厳しかった。 松江は㊴金村が高さがないながらも必死に体を張ってキープし、⑪土井がカウンターから高速で突っかける。しかし土井は最後で勝負できない性格のようで最後抜くべきところで抜きに行かず、シュート撃つべきところで撃たない。中盤は運動量豊富でタフ。バックラインはやや苦戦もGK船川が安定している。 一方東御はCF⑮岡田が高さがないのに確実に納まる技術があり、⑧佐藤の右足、⑩喜屋武の左足は確実で組み立てられる。確かにこの二人はアーティストだ。CB④永井はは自分の所に入ったら確実に潰せるが、スペースに流れる㊴金村の動きに惑わされ、潰しきれない。中学生で国体少年男子長野選抜に選ばれたキャリアを持つ。 松江は右の㉔赤尾が突破を見せ始め、先制点も㉔赤尾から㊴金村へ、切り返し左足シュート、東御のDFにあたりゴールイン。コースに行っていたかは微妙だが、まあ完全に崩したいいゴールだ。更に後半にはカウンターから⑪土井が㊴金村に当てて左に叩き、⑨西村が角度がない1対1をしっかり決めて2-0。しかし東御も正面25mFK、⑩喜屋武の左足が壁にあたりコース変わってゴールイン。2-1。さらに松江は荒っぽさが祟って㉛田平が退場。10人になる。残り10分松江は耐えきり死闘を制しベスト4進出。地域チャンピオンズリーグ出場権を得た。主審はまだ若い方だし、この経験から大きく飛躍してほしい。重要なゲームだし、期待されている方なのだろう。
公式記録
2017年10月15日(日) |
全社2回戦 鈴鹿-東国大ドリームス |
全社について。翌年の国体リハーサル大会であると同時に地域リーグ以下のチームの日本一を決める大会である。単純にその時代にも足を運んだこともあるが、のどかな大会だった。しかし今は殺伐とした大会となっている。つまりJFL昇格をかけた大会、地域リーグ決勝大会、昨年からの地域チャンピオンズリーグは全12チーム参加で9地域リーグの優勝チームは自動的に出場できるが、そうでない場合、全社で最低ベスト4、できれば3位以内に入る必要がある。そのた生き残りをかけた死闘が例年演じられる。そしてその苦しい全社勝ち上がりの経験からか、地域チャンピオンズリーグでも案外全社から復活したチームがJFLに昇格するものだ。だからコアサッカーファンの間では地域チャンピオンズリーグに次ぐ生きるか死ぬか、天国か地獄か、を分ける死闘が観られる大会として注目されている。
さて国体といえば駅からの無料シャトルバスや会場での無料ドリンク、無料昼食もつきものだ。その国体のリハーサル大会ゆえ、全社にも日によっては同様のサービスがつく。ただし国体というものは前大会の失敗を改善・反省しないまま次の大会にも引きずることが多い。シャトルバスは需要を読み間違え、乗れない人がいた。芦原温泉駅からテクノポートまではシャトルバスで35分かかる。乗れない人にはタクシーで行ってください、と言っていたが、相当な負担である。全社を単なる国体リハーサル大会と考える国体実行委員会の毎回のミスである。
試合前に第1試合ハーフタイムの無料飯について触れておこう。甘えび汁だった。甘えび3つを味噌を煮込んだ汁に入れたもの。甘えびだから皮をむくのに手は汚れるが、思った以上にお金をかけているようだ。そして甘えびがなくなると、温かい汁だけを配っていた。無料ドリンクはオレンジジュース・コーラ・お茶・スポーツドリンクの4種。紙コップに入れて渡す。強風なのでスタンドで飲みにくく、脇のテントで飲むが、テントも強風で危なっかしい。
全国社会人選手権2回戦 鈴鹿アンリミテッド-東京国際大学ドリームス 10月15日 11時 テクノポート福井スタジアム ピッチ良 晴
鈴鹿 東京国際 ---エフ--近藤--- -----柴田----- ------------ 山﨑-相沢--飯野-内藤 小西-堀河--高野-吉田 -----冨田----- 富士-江頭--藤井-原- 池本-大森--渡邊-谷中 -----曳地----- -----濱野-----
鈴鹿アンリミテッド 監督:小澤宏一 GK 1 曵地裕哉 27 192 愛媛FC DF 4 藤井竜 28 183 FC刈谷 6 冨士祐樹 36 179 FC岐阜 21 原広樹 26 175 Criacao MF 8 高野次郎 23 182 いわきFC 10 堀河俊大 28 168 カマタマーレ讃岐 14 吉田光 23 165 流通経済大学 20 江頭一輝 20 179 大分トリニータ 23 小西洋平 23 170 中京大学 FW 7 エフライン・リンタロウ 26 186 ラインメール青森 18 近藤和哉 27 176 ヴァンラーレ八戸
東京国際大学ドリームス 監督:結城治男 GK 31 濱野健祐 22 178 筑陽学園高校→東京国際大学 DF 6 池本陽彦 22 167 鹿島アントラーズユース→東京国際大学 14 渡邊裕人 22 171 大津高校→東京国際大学 18 大森史裕 22 181 名古屋グランパスU18→東京国際大学 20 谷中亮太 22 170 花咲徳栄高校→東京国際大学 33 内藤優 22 176 埼玉県立滑川総合高校→東京国際大学 MF 4 相沢亮太 20 170 西武台高校→東京国際大学 8 山﨑智也 22 170 西武台高校→東京国際大学 13 飯野郁斗 22 170 尚志高校→東京国際大学 15 冨田祐哉 21 168 茨城県立水戸桜ノ牧高校→東京国際大学 FW 19 柴田竜聖 21 175 鹿島学園高校→FC TIU
東海リーグを最終戦で制した鈴鹿は地域チャンピオンズリーグの出場権を持っている。よってこの大会での負けも許される。とは言えあまりひどい負け方をすると悪影響が出てくる。というわけで開始から攻勢が続く。まず単純にフィジカルで優る。東京国際大学ドリームスは東京国際大学サッカー部の社会人登録チームである。埼玉県リーグ1部所属。これが何番目のチームに当たるのか分からない。現在JFLの流通経済大学のチームは昇格当初Cチームだった。いわば究極の3軍である。しかし東京国際大学ドリームスは明らかに力が落ちる。⑦エフラインの高さとスピードにまるで歯が立たないし、中盤でも競り負け、一方的な猛攻を受け続ける。開始すぐに鈴鹿の勝利を確信して、あとは鈴鹿の戦力をチェックすることに専念した。⑧高野のガツガツした潰し、⑩堀河の正確な判断、⑱近藤のマークを外す動き、⑳江頭の突破力と個々の能力差がありすぎて、戦術以前の問題だった。しかも東京国際大学ドリームスは劣勢の中、光る個性も見つからなかった。得点経過は書くまでもなかろう。4-0で鈴鹿が圧勝した。鈴鹿はたぶん本気じゃなかったと思うが、それでも勝負にならなかった。
公式記録
2017年10月14日(土) |
Jユースカップ1回戦 富山-金沢 |
Jユースカップ1回戦 カターレ富山U-18-ツエーゲン金沢U-18 10月14日 11時 岩瀬スポーツ公園 並芝 晴
富山 金沢 ---村澤--浅野--- ---谷口--四四--- ------------ ------------ 工藤-松原--小林-南部 八番-二四--三七-六番 横田-浅島--近藤-棚田 十八-四番--十四-二二 -----水井----- -----三三-----
富山 GK 1 水井龍也 DF 11 棚田将光 DF 5 近藤経伍 4 浅島悠人 22 横田雅宗 MF 2 小林和暉 6 松原弦希 7 南部歩夢 10 工藤康太 13 浅野光信 FW 14 村澤龍成
金沢 10 谷口遼弥
東冨山駅から500mで普段なら難なく徒歩なのだが、左足を骨折中の為、この距離をタクシーで移動。
双方県リーグで上位に入り、この後プリンス北信越参入戦出場が決まっている。 前半終了間際に到着。すでに4-1。金沢10番谷口は来季のトップ昇格が内定。
さて後半から様子を見ると富山は全体に技術が高くきっちり繋いで崩す。力では一枚上である。一方で守備では激しさに欠け、ガツガツ潰しに行かず甘さも見られる。県リーグの甘さなのか、プリンスで揉まれればこんな甘さは無くなるのだろうが。金沢も強いとは思ったが、その強さは⑩谷口に依存した強さだと思いました。谷口は体幹が強く当たられても跳ね返し、確かな技術で収めて鋭くターンして加速して突破があり、トータルな能力が高いと思いました。確かに別格。周りも見えている。ゴール前での仕事に専念できれば怖さも倍増なのだろうが。金沢も繋ごうとするが、ビルドアップの段階で怪しく、富山のフォアチェックが金沢DFのパスミスを前提にしたものに見える。富山では⑦南部がサイド突破と中に現れて受けたり、動き方に工夫があり面白いがフィジカルが足りない。金沢10番はドリブラー。正確なターンから切れ込む。金沢24番は精度の高い左足を見せる。富山⑩工藤はファイターで正確な左足を持った左サイドバック㉒横田の上がりを促す。富山の2トップは守備から入り、タフに走る。しかし富山は全体に技術・戦術に特化していてフィジカルが弱いと思いました。後半20分(45分ハーフ)、⑬浅野を起点に左カウンター、右でフリーの⑦南部が決めて5-1。直後から富山は選手交代を交え、テストにかかる。24分、⑦南部→⑨篠原。金沢も㉔鈴木→⑪木村。33分、富山⑩工藤→⑯阿部。金沢はセンターバック4番がロングフィードを見せるが、短い繋ぎでミスも。37分、富山⑬浅野→15番、⑭村澤→⑲宮下宙。この宮下。1年生だがフィジカルが強く、富山では異質ながら面白いと思います。技術もある。収まるFW。金沢はFKのチャンスも2回あったが決められず、富山が圧勝した。
富山について。ダイヤはダイヤでしか磨けない。さっさとプリンスに復帰してしまえよ、と思いました。そうなれば甘さもなくなるだろう。守備の甘さはJユース黎明期で関西のJクラブでもみられたことだ。今年はプリンス昇格枠が2つある。松本山雅は強いだろうが、富山も有力だろう。短期決戦で高体連に比べて甘さが出ないかは不安だが…。金沢も後半を観る限り可能性がないわけではないが、全体のベーシックな力を上げないと、と思いました。トップ昇格選手を出した、しかも見た限り甘い基準じゃない、というのは大きな進歩だが、富山と個々の能力差がはっきり出ている現状では、例えプリンスに昇格しても厳しい。
2017年10月07日(土) |
プリンス関西参入戦 東山-綾羽 大阪学院-滝二 近大和歌山-一条 |
プリンス関西参入戦 東山高校-綾羽高校 10月7日 9時45分 堺S8 曇 人工芝
東山 綾羽 ---十番--八番--- ---七番--十一--- ------------ ------------ 十三-七番--五番-十一 九番-三番--五番-十番 六番-三番--四番-二番 二番-六番--四番-十三 -----一番----- -----一番-----
東山が支配し綾羽がカウンターを狙う形。断っておくが滋賀県リーグを独走優勝した綾羽は十分に強い。そして京都府リーグを最終節で優勝した東山を十分スカウティングする時間はあっただろう。その東山相手にドイスボランチ3番と5番が二人とも走り回って潰すタイプになっている。これは力の差があるとみて謙虚な姿勢で守備から入ったということだろう。東山は10番が引いて受けて組み立てに加わりフィニッシュにも顔を出す大活躍。一目でタレントだと分かる。しかし彼の日ではなかったようで、前半3回あった超決定機を外す。技術にも得点センスにも秀でているだけに、決めるところを決めれば大化けしそうなのだが。11番は快速で右クロスの判断も的確だがやや精度を欠く。一つには抜き切らなくてもどんどん上げていけ、という判断があるかもしれない。8番は高さがあり起点になれる。これは10番にも言えるが、綾羽センターバック陣が高くないので空中戦で競り勝てる。7番はボランチの位置から組み立て、前線ではキレある突破を見せ、10番に次ぐタレントだと思った。東山13番、綾羽9番の両左サイドハーフは信じられないほど良く走る頑張り屋。前半は0-0で終了。東山はサイドが突破できて中も高いのでクロスが合えばゴールの雰囲気はプンプンしている。一方の綾羽はギリギリの抵抗だが、カウンターに行けず極めて苦しい。中盤がファイター揃いで抵抗しているがバックラインが耐えきれず、前線も孤立している。
後半、一層東山のパススピードが上がる。そして48分(後半3分)、東山10番の右CKの流れから10番右クロス、ニアで誰か?スライディングシュートで1-0。60分には7番のスルーパスに東山10番抜け出し、GKと1対1を流し込み2-0。綾羽は左ハーフをテクニカルな20番に交代し、両サイドの突破を図るが、いい形でボールを受けられない為、囲まれて奪われる。そして一向にFW陣は東山センターバック陣に潰され続ける。力の差があって力量は図りかねるが、東山の両センターバックはなかなか鍛えられている。そして落ち着いて時計を進め、東山が2-0で勝利。来季のプリンス関西参入を決めた。
とにかく東山が強かった。このことに尽きる。綾羽は今年観た滋賀のチームの中では最強だ。そして滋賀のレベルは決して低くない。高校選手権予選でも本命だろう。その滋賀で独走優勝した強い綾羽を寄せ付けなかった東山の強さ。打倒京都橘の1番手ではなかろうか?いや近年は少し前までの滋賀と入れ違いにすっかり京都のレベルが上がって読めないのだが。両校は確実に全国で通用する。特に東山は楽しみだ。
プリンス関西参入戦 大阪学院高校-滝川第二高校 10月7日 12時 堺S8 人工芝 曇
大阪学院 滝二 ---九番--七番--- ---十番--七番--- ------------ ------------ 六番-十番--八番-四番 九番-八番--十三-二三 十三-三番--五番-十一 十九-五番--四番-十七 -----一番----- -----一番-----
立ち上がりからカウンターの大阪学院とポゼッションの滝二と対照的なチーム対決となる。チーム力自体は全くの互角。こういう勝負ではレベルの高い大阪でもまれている大阪学院有利な場合もあれば、経験豊富な名門・滝二有利な場合もある。大阪学院は7番がカウンターの軸で素晴らしいドリブラー。10番は華麗な切り返しがあり、9番はセットプレーも担当する正確なキックがある。両サイドはスペースを埋めつついい上がりを見せる。センターバックも堅い。そしてGKは長身で身体能力も前に出る判断もいい。対する滝二は7番が頑張り屋でフォアチェックをこなしつつ動き回って受ける。8番はいいキープで起点になる。19番はいい左足を持っている。両サイドハーフは高めのポジションを取り、大阪学院を押し下げつつ、中にも現れ、サイドバックの上がりを促す。23分、大阪学院が右寄りからの攻めのこぼれを6番正面から27mミドルを左サイドネットに叩き込む。以降大阪学院がカウンターを見せるも、ドリブルで奪ったFKのキッカーがいない。7番の左70度22mFKは弱くGK正面。滝二も35分、9番の左クロスにファーからたぶん23番が飛び込み、ヘッドで1-1に追いつく。 後半も展開は同じ。カウンターから大阪学院は正面20mFKを得て、今度は8番が左足で狙うも壁に当たる。滝二のキッカー10番は精度があるが、いい位置ではFKをもらえない。双方警告をもらう激しい攻防の末にゴールシーンは生まれず延長なしで即PK戦へ。この直前に滝二は控えGKがアップしていてPK戦用の交代か?と思ったが結局交代せず。 PK戦もどっちともいえない。つまり一般的には百戦錬磨の滝二が有利だが、大阪学院のGKは能力が高いからだ。滝二は控えGKがアップしていたということは、生GKはPK戦に自信がないのかもしれないし。
大阪学院:7番、失敗。コース甘い。セーブ。 滝二:10番、成功。逆を突いて右。 大阪学院:10番、成功。逆を突いて右。 滝二:8番、成功。逆を突いて左。 大阪学院:3番、成功。逆を突いて右。 滝二:14番、成功。左足で右上。 大阪学院:11番、成功。右上。 滝二:13番、失敗。左ポストを叩く。 大阪学院:9番、成功。左隅。 滝二:17番、成功。逆を突いて左。
ここからサドンデス。
大阪学院:8番、成功。逆を突いて左。 滝二:3番、成功。逆を突いて右。 大阪学院:6番、成功。逆を突いて左。 滝二:19番、成功。左。 大阪学院:15番、失敗。コース甘くセーブ。 滝二:4番、成功。左隅。
PK戦の結果、滝二が来季のプリンス昇格を決めた。大阪学院のPK失敗はいずれもプレッシャーに負けたかのようにコースが甘かった。逆に滝二は全員いいキックだった。GKもなかなか止められまい。失敗したキックも良かった。結局経験の差が出たのかな?と。
プリンス関西参入戦 近大和歌山高校-一条高校 10月7日 14時30分 堺S8 人工芝 曇
近大和歌山 一条 ---十一--九番--- ---十番--十一--- ------------ ------------ 八番-十番--六番-十七 十七-七番--八番-九番 五番-三番--四番-七番 二番-三番--四番-五番 -----一番----- -----一番----- 双方背番号から言って真っ向勝負のベストメンバーというか、奇策はなしかな?奈良県リーグを独走優勝した一条はスカウティングした結果、特に奇策は必要なしと踏んだのかも。ただしここのところ試していた4-3-3のポゼッションを捨て、以前の4-4-2のプレッシングスタイルに戻したのは原点回帰か、後退か。
さてゲームは双方プレッシングからのカウンター狙い。しかし技術というかパス回しに優る一条が徐々に支配する。しかし近大和歌山の作戦通り、持たされているという言い方もできる。近大和歌山はドリブルでは一条を上回り、特にエース11番のドリブルが冴える。またアーリークロスから2列目の飛び出しも大胆だ。中心選手は10番で、守備で奮闘しつつ散らして状況を見てフィニッシュにも関わる。しかし一条は4番を中心にセンターバック陣が堅実でロングフィードもある。しかし早々に17番が負傷交代。13番へ。一条はフォアチェックで押し込むも、近大和歌山もノーリスクでミスが少ない。前半は0-0で終了。
後半、今度は一条のセンターバック4番が負傷交代。12番へ。57分(後半12分)、近大和歌山、右クロスに6番ニアに飛び込んでシュート、やや当たり損ねも左サイドネットに転がり先制。交代したセンターバックの隙を突いた。と同時にキャプテンが下がり、連携が落ちていた。25分、一条のコーナーから一気にカウンター、近大和歌山が攻め切り2点目。さらに右アーリークロスのファーポスト際スライディングシュートで3点目。結局3-0で近大和歌山が勝利した。
チーム力は互角だったと思うが、一条の負傷交代と近大和歌山のゲームプランと流れで大差がついた。基本的にこのカードはボールを持った方が苦しくなると思う。近年の一条はポゼッションも高めてきたが、押し込むほどの精度はなかった。
2017年10月01日(日) |
愛媛国体少年男子 福島-山口 宮城-茨城 |
愛媛国体少年男子 福島選抜-山口選抜 10月1日 新居浜市営サッカー場 晴 良芝
福島 山口 --小松﨑--染谷--- ---内田--山本--- ------------ ------------ 今井-小池--福田-細谷 天根-田近--末次-土井 坂従-薄井--石川-金本 三好-伊東--今田-内山 -----相庭----- -----林------
福島 監督:渡邉哲也 GK 1 相庭拓海 01/06/17 178/71 尚志 DF 2 石川竣祐 01/01/03 171/61 尚志 4 坂従颯蒔 01/04/16 175/60 尚志 12 金本周作 01/07/20 166/60 尚志 16 薄井太一 01/03/31 178/72 尚志 MF 6 福田隼也 01/08/27 170/58 尚志 7 今井聖士 01/08/27 167/52 尚志 8 細谷康太 01/02/06 164/54 聖光学院 10 小池陸斗 01/07/26 173/64 尚志 FW 9 染野唯月 01/09/12 174/63 尚志 11 小松﨑宙 01/02/19 167/56 尚志
山口 監督:田中眞智 GK 1 林聖哉 01/04/05 170/64 高川学園 DF 2 内山真一郎 01/07/26 168/58 山口高校 3 今田蒼葉 01/05/29 175/65 高川学園 4 伊東稜晟 01/04/26 172/62 レノファ山口 U-18 5 三好崇斗 01/04/18 164/54 レノファ山口 U-18 MF 6 土井大輔 01/04/24 163/54 高川学園 8 天根勇輝 01/06/01 166/63 レノファ山口 U-18 10 末次章悟 01/02/16 174/65 高川学園 FW 7 田近洸貴 01/02/14 168/63 高川学園 11 山本廉哉 01/03/26 177/67 高川学園 13 内田修人 01/06/15 171/64 レノファ山口 U-18
立ち上がり、単独チームに近い福島が素晴らしい連携でペースを握る。自信たっぷりにパスを繋ぎ、後方でも落ち着いて回す。しかしそれが裏目に出た。8分、バックラインでのGKへのバックパスを山口⑪山本が完全に読んでおり、カット、流し込む。0-1。福島はGK①相庭がなかなかの高さ。⑯薄井がガツガツ前から潰す寄せの巧さとパワーがあり、②石川は素晴らしいカバーが光る。センターバックコンビは固い。⑥福田はパスセンスがあり、散らしつつ、勝負パスも出せ、まさにレジスタ。⑩小池は左足の精度が高い。④坂従は確実な技術がある。一番目立つのは⑦今井で、素晴らしい突破力とキック精度があるが、必ず右足に持ち替える。対する山口で目を引くのは何といっても⑬内田で深い切り返し、キレある突破を見せ、ボディバランスと当たりの強さ、このまま順調に成長すればピッチ内では一番プロに近いのでは?と思わせる。⑪山本はポストプレーヤー。内田を活かす強さがある。⑦田近が引き球多用。⑥土井は局面で激しく戦いスペースを突く。⑩末次はレフティーで力強いキープからパスを狙う。⑧天根も山口らしくファイターだが技術がある。②内山は上がるタイミングをつかむ戦術眼がある。④伊東や⑤三好もクレバー。支配力に優る福島に対し、山口は激しく戦い、食らいつく。しかし35分、福島⑩小池が唐突に左足スーパーミドルを叩き込み、1-1。驚異の左足だった。前半は1-1。
後半、48分、山口⑬内田の左浮き球パスを⑩末次ヘッドで1-2。50分、福島、⑫金本の右クロスをエース⑪小松﨑蹴りこみ1-1。ここで劣勢の山口は⑪山本を1トップに⑬内田を引き気味にカウンターを狙い、何度か内田はごぼう抜きを見せる。しかし決め切れず、53分、⑦田近の左CKを③今田が高いヘッド、決めて2-3。結局2-3で山口が勝利した。
福島は個々の能力も組織力も高かった。力そのものでは福島だろう。しかし山口は自分たちの勝利を信じ、戦い続けてわずかなチャンスをものにした。そして何より双方に将来楽しみな選手が見られたのが良かった。2年後の尚志高校も楽しみだ。
公式記録
愛媛国体少年男子 宮城県選抜-茨城県選抜 10月1日 12時 新居浜サッカー場 ピッチ良 晴
宮城 茨城 ---粟野--古賀--- ---竹内-杉山---- ------------ ------------ 宮脇-佐藤唯-工藤-結城 栗俣-八木-生井澤-津村 佐藤大佐々木-青木佐藤潤 根本-玉木--佐藤-熊田 -----小畑----- -----山田-----
宮城 監督:柴田充(ACエボルティーボ仙台) GK 1 小畑裕馬 183 ベガルタ仙台ユース DF 2 佐藤潤 172 ベガルタ仙台ユース 4 青木想真 179 ベガルタ仙台ユース MF 7 工藤真人 170 ベガルタ仙台ユース 10 粟野健翔 159 ベガルタ仙台ユース 13 結城陽向 174 仙台育英学園 14 古賀楓真 169 聖和学園 FW 9 佐藤唯斗 172 ベガルタ仙台ユース 11 宮脇健太 167 ベガルタ仙台ユース 15 佐藤大河 176 東北学院 16 佐々木勇輔 174 ベガルタ仙台ユース
茨城 GK 1 山田大樹 186 鹿島アントラーズユース DF 2 熊田柊人 175 鹿島アントラーズユース 3 佐藤悠 180 鹿島学園 5 根本健汰 170 鹿島アントラーズユース 13 玉木麗音 182 鹿島アントラーズユース MF 7 津村夢人 172 明秀学園日立 8 八木優真 175 鹿島高校 14 生井澤呼範 175 鹿島アントラーズユース FW 9 竹内海斗 170 水戸桜ノ牧 10 杉山眞仁 167 鹿島アントラーズユース 11 栗俣翔一 168 鹿島アントラーズユース
立ち上がりから圧倒的な体格で鹿島が競り勝ち、技術もあるので、高校1年生主体とも思えなスケール大きなサッカーを見せる。GK山田は体格と身体能力が高く、今からトップ昇格が期待できる逸材。最も鹿島ユースはいいGKが多いから実際のところは分からないが、少なくとも他のクラブから声はかかるだろう。②熊田は堅実な守備と正確な右クロスが光るサイドバック。フリーキックも任されている。⑤根本は突破力のある左サイドバック。しかも狭い局面を打開してくる。③佐藤と⑬玉木は圧倒的な高さで跳ね返し続ける一方、成長途上でアジリティーに難があるのか、宮城の俊敏なアタッカーの細かい攻撃に苦戦。しかしこの時期の大型選手には付きまとう悩みだ。特に問題というわけではない。⑦津村はキレあるドリブルが売り。⑩杉山はエースでいいタイミングでいいポイントに入ってくるがあまりに外すので、今日は彼の日ではない、と途中まで思っていた。対する宮城は⑩粟野が素晴らしい技巧派で高さがない分ギャップで受けるのが上手く、良くボールに触っては細かい攻撃を見せる。パスの判断も的確。身長が伸びてくれれば。⑭古賀もやはりテクニシャンで、狭い局面を打開する能力があり、粟野とのコンビネーションも冴える。無駄におしゃれなプレーも見せるが、遊び心にあふれた選手だ。⑨佐藤は正確なセットプレーのキックが光る。⑦工藤は正確な左足で組み立てる。⑬結城は体格を生かしたブロックドリブルが冴える。宮「城」と茨「城」のキャッスル対決は立ち上がり互角である。35分、⑮佐藤大の右クロスを④青木、高いヘッドで1-0。
後半に入り茨城が連携はいまいちながらも個々の能力で押す。しかし50分、後方からのパスを⑩粟野が一発のトラップで前を向き仕掛けて倒されPK。これを⑦工藤が左足で右隅に2-0。しかし個々から茨城の猛攻が始まる。62分、外しまくっていた⑩杉山が右クロスのこぼれに反応、蹴りこみ2-1。更にアディショナルタイムも72分、②熊田の絶妙クロスに⑭生井澤が蹴りこみ2-2と劇的な同点。杉山が大喜びだったし、場内放送も杉山だったから勘違いした。そして10分ハーフの延長戦、⑯石川原のパスに⑩杉山落ち着いて蹴り込む。2-3。結局茨城が勝利した。
勝負を決めたのは杉山で逸材なのは確かだが、GK山田がマン・オブ・ザ・マッチでしょう。空中で伸びてくるような手といい、反応の鋭さといい、とても高校1年生とは思えなかった。素晴らしい逸材だ。順調に伸びてプロに行ってほしいな。
公式記録
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