dust box
akane



 真夜中の孤独


床に散乱した

孤独のかけら

その書類も

ペンも

空き缶も

伏せた本も

そのどれもこれもが孤独をまとって

しんとした部屋で

私を迎え入れる



2005年12月07日(水)



 羨望

見果てぬことを言い出して

あなたはなんて無責任な人なのとなじる

ただ

本当は

あなたがうらやましかっただけ

2005年12月06日(火)



 100年の眠り


眠ればいい

眠ればいいだけのこと

あなたもそっと目を閉じて

もう何もかも忘れるくらいに

100年くらい眠りなさいな

こんなことがちっぽけに思えるくらいの時がたつまで

そっとおやすみ



2005年12月04日(日)



 秘密



どうしてと問いかけても

こたえは返らない


秘密を残して

あなたはいってしまった

2005年12月03日(土)



 生きているわたしたちに


今日のおてがみで
またひとつ元気になる

遠く離れたあなたの
ひたむきで明るい気持ちに触れて

あたしもがんばらなくちゃと思う

寒さはこちらが勝つけれど
悲しみの深さはあなたに及びもしない

今年の冬はこんなふうです

彼が去って1年

時間は生きているわたしたちに永遠のように降り積もります
途切れることなく

2005年12月02日(金)



 いつになったら


ひどいよね
そんな言葉を投げつけたりして


被害者になるのは簡単

ぼくの投げつけた言葉を
無視して背中で敗北感に似た罪悪感

いつになったら
素直になれるのさ

2005年12月01日(木)
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