dust box
akane



 おかえり

きみが還ってくるのを

このトビラはいつだって待っている

鍵はかけないでおくね

きみの言葉をいつだって待っている

2004年10月23日(土)



 フレグランス

すきな人の香水は

名前も知らない香り

一瞬のフレグランスで

気持ちまであのときに引き戻されるから

少しこわい

2004年10月22日(金)



 青空にさえ

この手には何もない

何もないから

いろんな気持ちを感じすぎてくらくらとする

たとえば青空にさえ泣きたくなる

2004年10月15日(金)



 おはよう

朝のあいさつは?

と 聞かれれば

「おはよう」でしょう

と 当然のしたり顔で答える




ああ けれど
今日は おはようとあいさつを誰かと交わしただろうか

2004年10月11日(月)



 無視

メールを無視した

なんて返事をしたらよいのか困って

困って困って困って

言葉を選び出すことも面倒になってしまった




それが最悪とわかっててやっているのが
いちばん最悪

2004年10月10日(日)



 

そんなに簡単に埋まるものじゃないと知る

それは
大きな穴じゃなくとも
確実にすきま風が通り抜ける

昨日今日の人間関係で
あっさり埋まったりはしない

そういうものだということを 知る

2004年10月09日(土)



 ついに

今日が終わってしまえば

もう過去など振り返らない

今日さえ終わってしまえば

2004年10月08日(金)



 真夜中の浮遊

もっと
真夜中の時間が長ければいいのに

もっともっと
真夜中を浮遊するのに



2004年10月04日(月)



 何に

何に一生懸命になってるんだろう

こんなことで泣いたりしそうになって



2004年10月03日(日)
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