dust box
akane



 恋心

箱に入れて
鍵をかけて
キーはゴクリと飲み込んだ

もう誰にも触れられない


2004年04月30日(金)



 おやすみ

眠ってしまえばいい

この気持ち

ぜんぶ


2004年04月29日(木)



 

かわいらしさは
どこに埋もれてしまったの

砂はいつもサラサラと
指の間から零れ落ちるばかり

2004年04月28日(水)



 いずれにしても

いずれにしても後戻りはできない

どちらかがしあわせなのではなく

くらべて さらに不幸があると安心できる

その程度のこと


2004年04月27日(火)



 衝撃度

知らなくてもいいことを

知ってしまった

あなたを失ったあとで

よかった


2004年04月26日(月)



 抜け出したい衝動

アレ
本当は嘘です
そんな安定ばかり求めているわけではないのです
あたしなりの
期待やどきどきや夢とか
そういうのモロモロちゃんとあって
それにもうちょっと色をつけたいなとは思っているのです

最近の型はきゅうくつで
どうしてもどうしても
そこにおさまっていられないのです

抜け出したい衝動はあるのです

2004年04月25日(日)



 必然

遠く
こんなにも遠く
離れているからということを
言い訳にしない

結局こうなることは必然でした

2004年04月24日(土)



 あなたの手口

さりげない優しさで

底に落とす

2004年04月23日(金)



 さよならという天秤

さよならの訳をたずねもしなかったあなた

さよならの訳をずっとさがしているあたし

2004年04月22日(木)



 やっほう ハロー!

毎日一緒にすごすって
今にしてみればすごいことだよね
毎日って
ずっと続くような気がしてて
終わりなんてなく
いつまでもいつまでも
朝になればおはようをかわすのだと思っていた

折り重ねた時間の中から
あなたを知るいくつものかけらを手にとり
眺めてころがして
たまに落として探して
近づくたびにはっとなった

ねぇ もう涙は出ないけれど
毎日が当たり前だった頃に
ハロー と叫んで手を振りたい

やっほう きみたち
ずっとずっとあとになってから
その時をこんなふうに懐かしむんだよ

2004年04月21日(水)



 恋するプリン

あたし
このプリンは食べないことにしたんだ
プリンの味ならもう知ってる
だから食べないわけじゃない

食べなければなくならない
なくならなくてもいつか腐るだろう
けれど食べないことに決めたんだ

そうすれば
ずっと
誰のものにもならないわ

2004年04月20日(火)



 足跡

あたしの足跡ならば

あなたの胸にある



2004年04月19日(月)



 衛星

きみが地球で
ぼくはさながら月だ

そばにいる
いつも照らす

けれど決して近づかず
命も持たず

2004年04月18日(日)



 ページ

きみというページが増えた

時々思い返してひらき

時々たまらなくなってとばし読み

開いたり開かなかったり気持ちは定まらず

けれどそんなページが増えたことに意味があるんだ

2004年04月17日(土)



 すべて脱ぎ捨てるまで

本当はイヤなんでしょう?
泣きたいんでしょう?
どうしようもない気持ちをかかえてるんでしょう?

自分を責めたててみる
イけるとこギリギリまでおいつめてみる
逃げ道をなくしてみる

めちゃくちゃになったっていいんでしょう?
卑怯な手を使ったって離したくないんでしょう?
どうせ 人一倍さみしいんでしょう?

あたしという殻が破れるまで
そしてハダカになるまで



2004年04月16日(金)



 いいかげんでゴメン

不都合なことがらをならべたてて
どれにしようか品評会

今夜の的外れはどれだ

キミの発言が虚をつく


2004年04月15日(木)



 別れまでの時間

いくつかうそをついてごめんね

ただ
守りたい時間があっただけ

2004年04月14日(水)



 丘の上から叫ぼう

あたしはあたしであることに胸を張る

どうだこんなにちっぽけだぞーって

丘の上から叫ぼう



2004年04月13日(火)



 別離

いろんなこと伝えたかったけど

もう言葉にしなくても

ふたりはわかっていたよね

「満開だね」

「きれいだね」

見上げたら

背筋がのびた

最高の別れに花びらがそそぐ

2004年04月12日(月)



 いつから

いつから
こんなふうに
いろんなことを簡単に諦められるようになったのかな

はじまってもいないことにさえ
諦めることが簡単になってしまった

桜がまるで鳴いているように降り注ぐけれど

2004年04月11日(日)



 キスの理由

たまたま天気がよかっただけ

それだけよ

だからどうしても

全部が全部まぶしく見えて

目をつぶらずにはいられなかったの

2004年04月10日(土)



 現実逃避

この声が
もとに戻れば
あたしはしあわせなんだろうか

失ったものを数えて
そしてそれをならべたてて
不幸をカタチにする

今それが全部戻ったとして
それでほんとうに
しあわせなんだろうか

2004年04月09日(金)



 このままで

はっきりとわからない方がいい

できるならばこのままで

この曖昧なまま

別れましょう



2004年04月08日(木)



 楽しみ

いろんなことがあっても
あたしはあたしです



ひとりでゆっくり夜道を歩いたり

雨上がりの歩道を自転車ですっとばしていく

そういうことがとても楽しい


2004年04月07日(水)



 唇をかんで空を見上げた

かくれた一生懸命さがむくわれると
どうして涙が出るのかしら

2004年04月06日(火)



 そんな感じ

やっぱりすきなものはすきで
どうしようもないものはどうしようもない
気持ちは変えられないし
自然と変わっていく

その流れに
流されるわけじゃないけど
さからうわけでもない


2004年04月05日(月)



 さよなら ダーリン

さよなら ダーリン

さよなら ダーリン

もう何も言わないで

言わないでこのままにしておきましょう

何を言っても始まらないのなら

このままにしておきましょう

さよなら ダーリン

さよなら ダーリン

2004年04月04日(日)



 とてもすき

あたし
あなたとね
こんなふうに出会って
本当によかったと思ってる
こないだみたいに他愛のない時間を突然過ごして
こまったみたいにまゆをよせても
結局笑いながら手をふって別れるでしょう
そんなふうに
くるくると変わる気持ちを自然に受け入れあうところが
とてもすき
誰もうらやましがらないのに
自慢したくなるような
そんなところがとてもすき

だからこの先もずっと
こんなふうにいられたらいいなと思う
あなたとは

2004年04月03日(土)



 ニセモノ

ニセモノならばほしくない
ただそれだけのこと

そんなこと
言わなくたって
あなたならわかると思っていた

2004年04月02日(金)



 てへ

わたし
はじめて
エイプリルフールに嘘をつきマシタ




てへ

2004年04月01日(木)
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