My Huckleberry Friend***
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2006年02月02日(木) 女と鬼の表裏一体


能楽っていいかもしれない・・・。
狂言の方が楽しめるかもしれないけどワタクシはあえて能で。
うちの近所のウマい和食屋「味の民芸」に小さい頃よく行ったんだけど
ここの店は角席に能面が飾ってあるわけ。
それがコワくてコワくて((;゚Д゚)ガクガク 
般若の面が飾ってあるのかと思いきや、そうではなく
ただの小面。
若くて、かわいらしい娘を表した小面
小さい子にしてみれば、十分すぎるほど不気味なんだけど。
能面はその舞によって 顔が違って見えてくる。
増 と 泣増 ってお面(能楽協会のHPに載ってる)
小面より年を重ねた女の面だと思うんだけど(神女を表すとか??)
表情がわずかに違うだけで泣増の面は不気味さ倍増。
本当にわずかな違い。泣いているようには見えないんだけど
表情が少し曇っている。
感情に翳りが出ている様子が見事に表れているわけ。
痩女なんかは もう、怖いね。
高貴な女の憂いの表情だとか 女が鬼へと変化する時だとか
能面の役割は大きい。能面がメインだから。

女と鬼は表裏一体で、女が嫉妬に狂い、感情の渦に巻き込まれると
やがて鬼へと転生してしまうわけだけど
般若の恐ろしい表情の中には 女の哀しみが宿っているとか
いわれてるらしい。
ちょっとワタクシには 般若の面を見てもよくわからんのだけど
実際に能を理解して観るようになればそれがわかるかもしれない。
般若とかよりも、女が鬼になるまでの中間がワシは好きだね。
泥眼→橋姫 とくにこのあたり。
泥眼。ぱっと見、普通の顔をした女なんだが、よく見ると美女の目が嫉妬の炎をたたえている。
日常生活でもよく目の当たりにします。爆
隣に座っている女、よく見ると泥眼かもしれないよ?
女は表情にこそ表さないが、目だけ異様に光っているなんてことが
よくあるんで。内に秘める負の感情。
そういう意味で、この能面は特にお気に入り。
次に橋姫。そろそろ鬼に近づいてきた 半分人間性を失った表情。
たまにいるよね、こういう女。
今度見たら、橋姫がおるよ って言ってやろうかね。
たぶん何のことかわからないだろう。

まさに、鬼と女は表裏一体。
能面が、内に秘める負の感情を表してるわけ。
在原業平みたいな優男風な面も好きなんだけど、やっぱり
魅力的なのは 女だね。特に鬼へ移り変わろうとしてる時の。

源氏物語なんかでも六条御息所が嫉妬のあまり生霊を飛ばして
葵上を呪い殺すなんてのがあったけど、まさにあれも鬼でしょ。
能楽ではあるのかな?その辺のシナリオ。たぶんあるよな。
観にいきたいです。
鬼と女は表裏一体、何度も言うけど ホントだよ。
気をつけてください。女は怖いです。
この世で一番恐ろしいのは 鬼よりむしろ、
鬼に変化する直前の女です!負なる感情MAX!


 


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